Nikon FA は名機である!Multi Nikon Nikon FAご存じの通り、Nikon FA は1983年9月に発売された一眼レフカメラである。個人的には、もっと、もっと、高い評価を受けていて良いように思う。そこで、前回に引き続き FAは名機である! という話を展開してみたい。 なお、前回と同様、個人の思いこみと勝手な憶測が、実話と混ざっているのであくまでも読み物として楽しんでいただければと思う。また、各所のコピーは発売当初のFAカタログより引用、ニコンファミリーの従姉妹たち(ニッコールクラブ会報など)、ニコンの使い方3(日本カメラ社)を参考にしている。また、なにかご意見が有りましたら作者までメール下さい。 |
「モードラ装着。チャンスを呼び込む。」このFAには専用アクセサリーとしてMD−15というモータードライブが用意されている。最高約3.2コマ/秒の連続撮影を可能にし、本体への電源供給も行う。また、FE2などと共用のMD−12も使用可能となっているが、その場合のコマ速度は最高約2.7コマ/秒と若干低下する。専用のモードラが用意されていること一つを採ってみても、ニコンのFAに対する姿勢が伺われ、間違いなく名機である(笑) 「デジタル・ディスプレイで、撮影情報を把握する。」私の知る範囲で、FAに対する否定的な意見の一つに「使いにくいマニュアル露出」というのがある。確かに、私もその意見には一理あるようにも思う。しかし………。FAはマルチモードAE機であるが、マニュアル露出も可能となっている。ただし、一部では「かなり使いにくい」という意見もある。まず、露出表示には液晶が使われているが、このインターフェイスが問題。基本的に露出のオーバーとアンダーと合致しか表示されない為、どの程度ずれているのかと言うことが全然判らない。また、露出補正機構についても、ニコンお得意のロックボタン付で、しかもデザイン上からか非常に押しにくい位置に付いているため、事実上使用不可に近いのである。ただし、使いにくいと言ってはいるが、ここで注意をしなくてはいけない事がある。 基本的にFAのAE露出は当るのである。しつこいようであるがマルチパターン測光が搭載されており、これは通常AE時において働くものであり、マニュアル時には中央部重点測光に切り替る。このFAの売りであるマルチパターン測光とマルチモードAEを捨ててマニュアル露出で使う必要はほとんど無いと言って良いと思う。また、見にくいと言われる液晶による表示についても、これは当時の技術的なトレンドに則って採用されている訳であり、F3にも採用されているものと同様なのである。特にFAはマルチモード機であるから絞りとシャッター速度の両方を同時に表示させる必要があり、アナログでこれを行うとゴチャゴチャして見にくくなるという開発者側の判断も加わったとのことである。 こんな事でFAが名機であるという説を覆すことは出来ない(笑) 本来はFEの後継機?FMの後継機がFM2であるようにFEの後継機はFE2となるが、「ニコンファミリーの従姉妹たち」によると、当初の企画ではこのFEの後継機として考えられていたというFA。「ニコンの使い方3」によれば当初はシャッター優先機として開発され云々とあり、部外者の私には事の真相を知る術もないが、いずれにしろ、その開発が進むにつれてシンプルニコンとしてのFE系の性格から離れてマルチモード機となっていったFA。 新開発のマルチパターン測光やニコン初のシャッター優先AEなど実験機としての性格を持ち始めたFAはまた、例によってニコンの良心とも言える1/250のメカニカルシャッター搭載や、最高級機種にも並ぶアイピースシャッターの採用、当時流行であったとともに非常に効果的な取外し可能なグリップ部など、このようなハイスペックがもたらすコストの上昇も加え、到底FE2として発売するのは苦しくなったようである。 こんな事はFAの優秀さとあまり関係ないので、FAが名機であるという説を覆すことは出来ない(笑) 「FAの知能指数は、撮影者がオペレートする。」ニコンお得意のロックボタンを多用しながらも、良くまとまっていると思われる各操作部。とくにモードセレクターなどはF4のモードセレクターにその雰囲気が受け継がれていると思う。FAの軍艦部はその多機能ぶりを表すかのように複雑な形状で、ニコンの他のどの機種にも類似していない独自のものである。 これ、実はプラカバーらしい。 FAが発売された1980年代当初まではプラカバーを採用したカメラはそれだけで扱下ろされてしまう時代であった。そして時代はAF機へ移行するとともに、多くのカメラがプラカバーを採用するようになり、ニコンにおいても最高級機F4のプラカバー採用に至る。一時期プラカバー全盛に傾向したカメラボディーの素材であるが、最近は金属の復権が多く見られるようになった。ニコンでもF5で金属製に戻されている。
すっかり騙されていたわけであるが、こんな事でFAが名機であるという説を覆すことは出来ない(笑) まだまだ話は尽きないが、どう考えてもFAは名機であるという説を覆す事は出来そうもない。
※唯一出来そうなのが、2千台売られたゴールドモデルの存在であるが、これもゴールドカメラが流行っていたバブリーな時代だったことと、第一回カメラグランプリ受賞記念とのことなので、見逃すことにする(笑) ニコンFAというカメラは1983年(昭和58年)9月に発売され、1988年(昭和63年)4月に販売が終了するまでの約4年半に約25万台が販売されたという。これが多いのか少ないのかは私には判断できない。ちなみにEF2は約33万台、FEは約124万台が売られているという。これは恐らくボディーのみで11万5千円という価格が響いていると思う。 ニコンではこのFAが事実上の小型MF一眼レフAEカメラの最終機になり、それまでに開発されたものの集大成とでも呼ぶべきカメラである。この後間もなく、時代は急速にAF化の流れに巻込まれ、一時期MFカメラの影は非常に薄くなってしまった。このように時代の狭間に生れた悲劇の名機であるとも考えられるのがFAである。
ニコンではその後もMFカメラ、レンズの製造及び販売を続けている。それがF3とnFM2、あまり評判の良くないFE10、FM10と少なくなったとは言え数十本のラインナップを誇るMF用のAi-s Nikkorレンズ群であることは周知の事実であるが、ここでひとつ考えていただきたいことがある。
ご存じの通りMF機には販売総数の10数%(根拠不明)というコンスタントな需要があり、ニコンでも販売を続けているわけであるが、度重なる値上げによってとても高価になってしまったF3と、純マニュアル機であるFM2の間にはとても大きな隔りがあるような気がするのは私だけであろうか? この間を埋める機種として、Ai-sレンズの機能を有効に活用する機種として、このFAの様な機種は存在できないのだろうか? そこで、優れた素質を持つFAの再販機種としてFA2(仮称)の開発、販売を望みたい!! 最後に、このFA2(仮称)に望むことを考えてみる。 マルチパターン測光のアルゴリズムはFA販売以来15年以上に亘るその後のデータの蓄積、各機種開発によって得られているであろう最新の見知に基づき見直す。それにより現在でも定評のあるニコンマルチパターン測光の威力を遺憾なく発揮させる。 恐らくデータの高速処理から必要になったセラミック発振素子の周波数との関係ではないかと思われる1秒までに抑えられた長時間シャッターを4〜8秒程度まで延長する。 …あまり思い浮ばない。こんなことからも非常に優れた機種であると言え、現在でも十分通用するFA。やはり名機である!! 新規 第1稿:H12.1.24
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