Nikon F4−2000!?

最初におことわりを少々。2番煎じ3番煎じ、2匹目3匹目の泥鰌や企画をパクッていたりする部分もある(笑)
 あくまで空想の読物として、寛大なご処置をお願いしたい。

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第4のF、「ニコンF4」再生。

1980年代の終りから1990年代初めにかけて、いわゆる「バブルの時代」という時期があった。商品価格の上昇が許容され、開発や製造にかかるコストが今の平成不況時代よりも潤沢に使われていたか査定が甘かった事は、業種や企業体質にもよるのであろうが、恐らく事実に近い話であると思う。
事実、自動車などでは、この時期に設計もしくは発売されたものに、本質的な善し悪しは別として、性能比での価格が現在よりも割高な反面、表面上の質、質感が優れており、また付加的な性能や機能が優れているものが多い気がする。例としては、一番売れていた某社大衆車の価格上昇と質感の高い外装や内装素材の採用、また某社の代表的なGTカーに専用設計のシャーシが採用されていた事項などが挙げられ、いずれも、モノとしては現在のものより優れていると思う。

ご存じのとおりF4は1988年12月に発売されたニコンの最高級機種である。 1996年には後継機種のF5にフラグシップ機の座を渡しているが、F4の前機種F3は現在まで発売が継続されている。 この比較的短命に終ってしまったF4については、その操作性やデザインなどから根強い支持もあることも事実である。

 果して、F4は35mmフォーカルプレーン一眼レフとして、その役割を終えてしまった過去の機種なのか、運悪く時代の狭間に埋れてしまった不遇の機種なのか? 否、そんな事はない。 F4は十分現在に通用する名機となり得る素質を持っているカメラである。

 そんな仮定の下に、空想として…。

先に述べたバブル期に端を発するモノには、実は優れているものが多い、ということがF4というカメラにも当てはまるのではないか?という思いがある。また、個人的にもF4は気に入っている。2000年代にも通用するカメラとしてF4再生の道を探ってみたい(笑)

まず、AEAF一眼レフカメラとしてF4の機能を考えてみる。

写す力。Y2K

機械、カメラとしての骨格

カメラが金属製である事が望ましいという意見に対しては、大筋での明確な反論はないと思う。 本体の材質はもとより、上下カバーを含めて金属製であって欲しいという希望は尽きない。MF時代の終りから軽量化とデザイン上の都合によりプラ材が多く用いられてきていることは事実であるが、金属への信仰は強いものがある。ニコンでもF4ではカバー類にプラ材が使われているもののF5では金属に戻されている。新型の上級機種F100についてもカバー類は金属製である。ただし、F100では軽量化からか、内部についてはプラ材とダイキャストの複合構造であるようであり、マグネシウム合金の外装のみをカタログなどにおけるセールスポイントとし、本体の素材についてはほとんど触れていないことは今ひとつ納得できない。F4はカバーについてはプラ材であるものの、骨格はアルミダイキャストである。十分、カメラとして威厳ある骨格だと考える。

AF性能

現在では、多点またはワイドエリア測距が主流になっているものの、F4が単点測距であることのみをもって、他に対して際だって劣るとは考えにくい。 欲を言えば5点もしくは3点の測距点が欲しいが、測距点を切替える手法と実用面での切替え速度を考えると、コントロールキーやダイアルによる方法がベストだとは思えないし、某社の視線入力も、眼鏡使用で、さらにやや右側から覗く癖のある私には使用に耐えない。 AF機能に対する設計思想の違いだと思われるが、F4はAF速度よりも、精度優先であると言われている。事実、静体に対する単体としてのAF精度はある面では現行機種よりも優れている。 速度に関してもMFでのピント合せが相当程度早い熟練者に比較しても、恐らくほとんどの場合F4のAFの方が速いと思う。 またAF速度は、ボディー側の性能で全てが定るわけではなく、レンズとの相性や、レンズ側駆動方式によるかなど、システム全体で決ってくるものであり、某社超音波モータ搭載レンズなどと単純に比較すればいいというものではない。 実際に同スペックのレンズ、同一被写体で比較すれば明らかにF4が遅いわけではないことが言えると思う。 また、ベンチマークのようなテストではなく、実際に大多数が使用する状況においてF4が致命的に遅いという意見は聞かない。 ただし動体に対する追従性能は、現行機種と比較して明らかに劣る部分があることは確かで、他にもAF−MFの切替えが煩わしい等という事は事実であるが、F4のAFがまったく使いものにならないというのは不当な批判である。

露出機能

F4には5分割マルチパターン測光が搭載されているが、恐らくこの制御はFAのバージョンアップに近いものと考えられる。現行のものとはパターン分割から異なっており、距離情報を加味した最新の3Dマルチなどとは明らかに異なる。ただし、ニコンのマルチパターンは、その初期からかなりの的中率を誇り、現行他社機種に比較しても劣っているものではない。 F4は露出補正が単独のダイアルで行えるなど、優れた面もあることを付け加えたい。 また、最新のほとんどの機種で実現されているオートブラケッティング機能は、F4においてもマルチファンクションバック(通称:分厚い裏蓋)を装着することで可能であることも忘れないで欲しい。 なお、従来のAi-sレンズ使用時においてもマルチパターン測光が可能になっている(対応可能なマウント部を持つ)事は現在においては特筆すべき事項である。

ファインダー性能

視野率が約100%だということは何事にも代えがたいメリットだと思う。また、スクリーンを含め非常にクリアで見やすいモノになっていると思う。現行上位機種と比較しても、依然優れたものであることは周知の事実である。また、一部には評判の悪い、液晶を使用した情報表示についても、特に際だって見にくいということは言えない。 贅沢を言えば切りがないが、イルミネーターやレンズ絞り値の直読機能などF90、F100はもとよりF5、さらには他社に比較して、明確に劣っている部分は見あたらないばかりか、むしろ優れているものである。

フィルム送給機能

事実上の標準仕様F4Sでは、最高5.7駒/秒である。他社製品を含め、特に現行機種と比較して劣っているとは思えない。AFを作動させながらの送給速度、3.4駒/秒についても実用上十分であるとともに、他社を含めた現行上級機種と比較して遜色はない。 巻戻し速度についても同様で、手動での巻戻しが可能な点など、他社製品の多くには無い、ニコン製最高級機ならではの装備があることを忘れないで欲しい。 電池の本数と比較して、実際に撮影可能なフィルムの本数も最近の機種に比較して劣っていないどころか、傾向としては優れている面も見逃せない。

搭載シャッター

最高速1/8,000、X同調1/250は、他社製を含め現行機種と同等である。単体としても、シャッターバランサーの付加、二重遮光方式、その安定性など、優れている面が多い。 耐久回数10万回というのも、最新のF5には譲るものの、十分な耐久力を持つと思う。現在においても最高水準のシャッターユニットの一つである。

ストロボ制御

搭載されている機能は十分であるが、現行のスピードライトでは後幕シンクロが使えず、全機能が発揮できない。ただし、これはF4に問題があるわけではなく、スピードライト側で対応させていた機能をF4の販売停止とともにSB−26までで止めてしまったニコンのシステムとしての問題である。この点については、何時までも旧機種のとの互換性を維持していく傾向にあるニコンにおいて、何故止めたか明確な説明を求めたい気分であるが、この機能を搭載したスピードライトを再度発売すれば済むだけのことである。 またPF発光に対応していないという事があるが、この機能は無いところでそれほど重要な意味を持たないと言われ、カタログスペックに騙されている面もある。 通常のTTL−BL調光においては、現在でも高水準の露出的中率を誇ると思う。

大きさ、重さ、電源

大きく重いと言われている。確かに他社、他機種と比較してコンパクトだとは思えない。しかし、当然組合わされる事が期待されるNikkorレンズは、これも大柄な物が多いのも事実で、レンズを組合わせた状態ではむしろバランスのとれたものとなることが多い。 実働単体状態のF4では、大きさは確かに大きく、重さも確かに重い。 ただし、その原因は単3型乾電池の収納スペースと、電池自体の重さによるところが大であることを確認しておきたい。 モーターなど、その他の構成部品については現在でもそれほど大きさに違いがあるわけではないので、現在でも単3電池使用を前提に設計すれば、実際にはこの大きさになると思う。 F2やF3+モータードライブの大きさ重さと性能と、F4sの大きさ重さ性能を考えて欲しい。F5の高性能も電源にニッケル水素電池を使用すればこそであることを考えて欲しい。 少なくとも日本には、通常人が住んでいる地域で、単3アルカリ乾電池の買えない場所はない。 実用的な電源として、恐らく今でも最高の選択である。

ここまでで考えると

f4_004.jpg 現在に通用しないもしくは時代遅れ(かもしれない)だと考えられる基本的な機能は、露出とAFである。さらに大きさ、重さについても一考の余地がありそうである。AEAFカメラとして致命的に基本機能が劣っている訳ではなさそうなので、そんなことをしたら別機種になってしまう基本構造に変更を加える事を避けつつ、2000年代にも通用するF4を考えてみたい。

フォトミックファインダーの開発

F5の優れている機能の一つに3D−RGB測光がある。ご存じのとおりF5はファインダー交換式のため、(RGBの)測光機能はファインダーに搭載されている。 また、マルチパターン測光も現在では8分割や10分割へ移行し、その制御も格段に進歩している。 ニコンではファインダーに測光機能を組込んで交換可能にしたフォトミック形式をF3を除いた一桁機種に採用しており、ファインダー交換のみで最新の測光機能を入手できるというメリットをF以来の特色にしていた面がある。 F4においても、マルチパターン測光の制御を受け持つのはファインダー部である。 これは、F5同様の測光機能を持ったF4も実現できる可能性を持っていることになる。F4用のRGB測光フォトッミクファインダーを開発すれば済む訳である。もっとも現在のカメラはボディーとファインダーそれぞれにCPUが搭載されており、それほど簡単ではないのかもしれないが、F4のマルチパターンからRGBに変更するだけのことである。仮にファインダーが発売されればRGB測光機能を搭載したF4が誕生し、現在にもアドバンテージを持って通用する最新の測光機能を持つF4となる。 蛇足ながら、このフォトッミクファインダー、外装はチタン製が望ましい。

バッテリーパックの開発

F4の特色として、電源部分が組替え可能な点がある。電源部の付け替えのみで、素、S、Eという3種類と、外部電源を使用したものの計4種類の使用方法が採れる。F4発売時点と比較して一般的になりつつあるリチウムイオンやニッケル水素など、他の電源が装着できるバッテリーパックを開発すれば、若干の大きさの縮小と、軽量化が図れるであろう事は想像に難しくない。 F5に対する否定的な意見の多くは、ボディーと一体化させてしまった電源部について、見た目の大きさやデザインに依るところが多いことを考えたい。 職業カメラマン向けに特化して…ということは、販売台数に対するその他のユーザーをあまりにも軽視しているように思えてならない。 この、電源部分が変更可能というのはF4の大きなアドバンテージである、これを使わない手はないのではないか。

システム全体としてのAF

欲を言えば、AF制御プログラムのバージョンアップを行いたい。モーターの出力などは変更できなくとも、ソフトで対応可能な動体予測AF制御のアルゴリズムなどは対応可能なのではないか? 仮に製造が続いていれば、構成部品でしかないROMの仕様変更のみで対応できるはずである。 もっとも外部からの書換えは不可能であるが、ニコンで基盤の変更を受付ければ済むのではないか? 初期不良などで基盤ごと交換というのはかなりある話である。まぁ、これは無理として…。 もっとも、AF速度自体は、F4発売当時に比べ、最新のレンズではギヤ比の最適化などが行われているはずで、確実に速くなっているといわれている。また超音波モーター搭載レンズの普及などで、カメラ本体、Nikkorレンズを含めたニコンのシステム全体として相当改善されると思う。

以上、結論としては

最新のフォトミックファインダーと、バッテリーパックの発売。Nikkorレンズシステムの充実をもってすれば、F4は2000年代、さらには21世紀初頭においても十分通用する一眼レフとなり得る。 一番現実味のありそうなフォトミックファインダーだけでもどうにかならないものか、まだまだ魅力的なF4を再生させるために、F4−2000(仮称)を希望する。

※ここまで書いて、さらに余計な事を思いついた。交換用金属製カバーの用意である。 プラ材であるF4のカバーについては、サービスセンターなどで金属製(例えばチタン製)のものに変更してもらえる(有料)ってのはどうだろうか? 基盤交換とセットでチタン製カバーと交換してもらえたりすると…基盤交換済であることも明確になるし…その名もF4/T2000なんて…、無理だ無理だ(笑)

新規 第1稿:H12.1.4
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