Nikkor 35mm

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Ai Nikkor 35mm f2s 

35mmf2

●いわゆる標準レンズと呼ばれているのは普通、焦点距離50mmのレンズ。ごく自然に物を見たときの視画に近い…と言われていますが、本当にそう思いますか? 私は50mmってどうしても目で見たときより望遠っぽく感じてしまいます。ちょっと画角狭いですよね、目で見た感じよりも。 と言うわけで35mmのレンズの方がスナップなんかにも使いやすいと思っているし、事実コンパクトカメラなどには35mmからさらに広角より近辺のモノが多かったが、画角が広すぎるとは言われていない様子。 確か、昔のNikkorレンズカタログにも35mmの方が人間のノーマルな視野に近い…云々と書いてあった。 この35mmというのは、現在の標準ズームと呼ばれている部類のレンズには全て包括されてしまっている焦点距離で、なんで今更単焦点?という意見が多数なんでしょう。 確かに昔々は広角の交換レンズとして欠かすことの出来ない焦点距離だったのでしょうが、今では非常に存在感薄いのでは?とも思っています。 存在感はさておき、Nikkorレンズにおける35mmレンズを考えてみると、私がカメラに興味を持ちだした1983〜4年頃が35mm最盛期だったのかも知れません。当時のNikkorカタログを見ると、35mmには、Ai-f1.4s、Ai-f2s、Ai-f2.8s、E-f2.5、PC-f2.8、と同一焦点距離で5種類、特殊用途のPCを除いても明るさ及びモデルの違いで4種類が発売されていた。あの頃のNikkorは35mmに限らず、かなりきめ細かに同一焦点距離で明るさの違うものを揃えていましたよね。今考えればいい時代だったのかも?

●35mmf1.4という大口径モデルは度々雑誌や書籍のレンズ紹介などに顔を出しますが、このf2っていうのは日陰者(笑)ほとんど表舞台には登場しません、歴史は古いのに。 私の想像なんですが、此のf2ってやつは1965年の発売以来、光学系が変わっていないのでは?なんて思っている。現在AFの35mmf2というのが発売されていますが、これとは光学系が全然違う。焦点距離とf値の割には、前玉の口径が大きく、f1.4のレンズより前玉径は大きいのです! 前玉を見ていると大口径レンズ特有の深みに吸い込まれていくような感じを受けます。余談ですがこの大口径レンズの吸い込まれ感、麻薬です(笑)目眩を感じてきます、このとき決してフィルターを付けてはいけません…あ、この辺で止めましょう。本当に吸い込まれてしまいます(笑) 言ってしまえば、それほどコンパクト化の図られていない古い設計のレンズなのでしょうが、レンズとしての美しさはAF用の比ではありません、絶対に。
仮に、単焦点レンズ1本に限るという条件でカメラを持ち出すのならば、迷わず35mmでしょうね。裸眼視野とほとんど変わらないごく平凡な画角、遠近感も誇張のない自然な感じ、全てがごくごく自然にファインダーの中に入り込んできます。 逆に言うとドラマが無い。 あんまり画づくりには向かないのかなぁ?とも思いますが、全てを芸術作品にする必要は無く、自然な風景が一番な事って多いですよね。

●6群8枚構成、最短撮影距離0.3m、重量は280gのこのレンズ、先に日陰者と書きましたがf1.4でなくf2であってもやはり大口径、画角こそ標準ズームの範疇に取り込まれてしまっていますが、最近の大口径標準ズーム28-70mmf2.8に比べてもまだ1段明るい。 個人差もあると思いますが、私は35mmのレンズなら手持ちでシャッター速度1/15は十分切れると思っている。普通の和室、蛍光灯の明るさの室内ではISO400フィルムでf2-1/15位ですよね(私の部屋はそうだ)この辺りでの1絞りの差はでかい…f1.4ならさらに強力ですが…。室内のスナップなど、コンパクトさと明るさと画角の広さを有効に発揮できるシーンはかなり多いはず。 とは言っても絶対にこれでなくてはダメというわけではないので、余裕があればの限定付きでお薦めレンズです。

改訂:H11.12.4
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