「私論中古カメラ」§1中古品への疑問

 始めにご挨拶を。 カメラ、レンズの中古品そのもの、中古品の見方、中古品の買い方などについて私の考えていることをダラダラと書いておこうと思う。世の中にはこんな考えの奴も居るのだと思ってもらえればそれでいいと思う。 質問、意見などがあったらメール下さい。


はじめに

 90年代の終り頃からか?世間では中古カメラブームだという。よく分からないが、雑誌などによると、カメラブームらしい。それも少し古めのマニュアルフォーカスカメラが良いらしい。…と言われながら気が付くと、本屋のカメラ雑誌のコーナーにはクラッシックカメラ、中古カメラの特集、専門の雑誌が目に付くようになっている。(クラッシックカメラは個人的に興味ないので、その話は脇に置いておく) 雑誌に乗せられ、ブームに乗せられ、中古カメラに手を出すことを勧める訳ではない。しかし、否定もしない。 ただ、どちらかというと「止めろ」という気持ちの方が強いのは確か。 とは言いつつも、私自身も中古品に手を出していることも事実。 自分自身で見たり聞いたり、何人かの知人友人から「カメラが欲しい」と相談され、一緒に買いに行ったりしたなかで、感じたこと思ったことを書いてみる。


目次


1.中古品への疑問

90年代も終わろうとしている今、少し前から世間では不況だといわれている。製造業は特にひどいらしい。戦後日本の経済成長を支えてきた製造業の凋落は非常に憂慮すべき事であるが、私一人でどうなる訳でもないのでとりあえず放っておくしかない。  カメラ・レンズなどは生活必需品という訳ではない。無ければ無くて構わない。それがなければ人間が死ぬという事でもない。(少なくとも直接の原因にはならないと思う) しかし、光学機器製造メーカーでは依然としてカメラ、レンズを作り続けている。今の世の中それほど良い商売になるほど売れるとも思えない。 例えば、戦後、カメラで世界に勇名を馳せた日本光学工業、現(株)ニコンでは現在、企業としての屋台骨を支えているのはステッパー(半導体チップのパターン焼付け装置)らしいし、他の大手光学、精密機器メーカーで今でもカメラが主力というのはほとんど聞いたことがない。 それでも商売になるか企業としてプラスになると考えて作っているのだろうが、利益が出ないものを何時までも続けていくとは考えにくい。
 確かに、カメラなどは、実用的な面からの需要がある反面、個人の嗜好や趣味の領域が大きく、必ずしも大量に同一製品が売れるというモノではない。いわゆる多品種少量生産的な事を行うなかで、その中の一部が消費者に受け入れられ、または見捨てられていく。当然、そこに求められるのは、品質の高さ、差別化、付加価値、実用性の高さ、価格の安さなどという相反する複数の要素で、さらに生活必需品ではなく、さばける量もたかが知れているため、実際は開発コストの回収すら難しいのではないかと思う。 このような莫大な利益がでるとは考えにくい製品を、それでも地道に造って売っているメーカーとは別の所で、その中古品は活発に流通して、いわゆる中古品業界を潤している。
 そもそも、それを造ったところとは直接関係のないところだけが大きな利益を得て、メーカーは一度売った製品群の維持コスト(修理体制など)を負担するだけというのは、物造り偏重主義ではないが、なにか悲しい事だと思う。 特にカメラ・レンズなどは一生モノと言われることがあるほど「物としての寿命」が長いだけに、新品と中古の流通バランスをとるのが難しいのだと思う。 そんな、世間にいくら流通しても、その製造メーカーには直接の利益をもたらさない中古カメラが世間ではブームだという。 個人の自由だと言えばそれまでだが、こんなブームは何か違う、何となく悲しいことだとは思わないだろうか?

改訂:H12.1.25
[ ページトップ ]


 
 
→ 次:Next


☆ 戻る ☆

バナー

哲也くんのカメラ機材庫
2000.11.2
e-Mail : hello-t@geocities.co.jp