〜お客様からいただいたツーレポコーナー〜  

  

ツー開き・小豆島 

    2005年3月19日〜20日  走行距離 約320km SKYWAVE400 , GL1500

    writing by N.Hayashi

 

【3月19日】

 

 

 神戸は新在家の立ち飲み屋で何回かのミーティングを経て、今年のツーリング開きは小豆島と決めた。別に何度も立ち飲み屋でミーティングをしなくても、目的地ぐらいすぐに決められるが、何事もプロセスを大事にすることが大切である。

 同行者は去年夏の下呂温泉ツー以来のBSである。ただし、今回は奥さんとタンデムでの参加。

 

 約束の日生港9:30を目指して自宅を7:45出発。中国道、山陽道を快走するが、手袋を春・夏用のメッシュ地をチョイスしたのが大間違いで、手首まで氷水にズーと突っ込んでいるような状態で、感覚が麻痺してきた。春なお浅い朝の厳しさを手で実感する。

 今回は初めてナビを使用した。ナビはオート○Xで安売りしていたサンヨーのゴリラシリーズの型落ちを衝動買いしたもの。店の兄さんは、バイクに付けると言うと「私、新人ですが、バイクに付ける話は始めてです。いい勉強になります。」と感動している。何で?。

 さて、ナビを持ち帰りどう付けるか、あれこれ思案して結局、燃料供給口のシート寄りの微妙な勾配に取り付けることにした。ナビを見るときは自分の股を見る状態であるが、視認性はまあまあである。これで旅をするから股ナビ者とおじん自虐ギャグを一発。

 

  山陽道・赤穂インターを9:00通過。ここからナビに従い無事9:15日生港に到着。乗船券を購入してターミナルを出たところでBS夫妻が到着。今回のBSはGL1500で登場。さすがに迫力がある。この二日で見知らぬ人から4〜5回これ何CCと聞かれていたが、超大型バイクに乗る有名税のようなものか。奥さんは初対面であるが、モデルのようなスラーとしたなかなかの美人で、黒ジャケットが決まっている。(BSには勿体無い奥さんである。)

  フェリー待ちで後ろに並んでいた、鳥取ナンバー、スカブ250のおじさんが、同じですねと話かけてきた。ちょっと待て、こちらは400じゃと言いかけたが、人のよさそうな素朴な人なので、グーと飲み込む。

 このおじさん、今朝、鳥取からここに来る途中の峠のアイスバーンで滑って水平2回転したとのこと。怪我は無かったらしいが、マフラーのメッキカバーと下部フェンダーが無残に擦られていた。回復に数万円は掛かるね。

 

港の係員が本日の10:05出港フェリーは満車で、バイクは直ぐ後に出す臨時便にお願いします。こちらの方が空いていますので、ということで、15分遅れで乗船。海は凪ぎで揺れもほとんどなく、約1時間で島の北部の大部(おおべ)港に到着。 うす曇りだが、徐々に気温も上昇してきた。

 まずは寒霞渓を目指すが、この港から寒霞渓の直登コースもあるが、狭い島なので、なるべく距離を伸ばすため、時計まわりの福田港経由で南側からの登山道ブルーラインを選んだ。

  信号の無い海岸沿いの県道26号線で20分後に福田港に着く。フェリー乗り場前のレストラン春日堂で昼食とする。小生と奥さんは小豆島名物の素麺(ニュウメン)定食をBSはさぬきうどん定食をそれぞれ取る。素麺には若布を練り混んでいたが、素麺は素麺である。 特に感想は無い。

 

  ここから、国道436号で内海町・草壁港に入りブルーラインで寒霞渓に登る。ブルーラインは以前有料道路だったらしく、広めの2車線で走りやすい道である。頂上4Km手前で太陽の丘・オリーブ神殿の看板で左に入る。レストランらしき前に駐輪したが、シーンとしたこの静けさは何なのか。実はこのレストン兼お土産屋さんの入り口に張り紙があり、去年四月閉店しましたとのこと。しかし瀬戸内海の穏やかな島々がよく見渡せるので、この建物を撤去して芝生広場でもすれば、きっと良い展望スポットになるのは間違い無い。 

 ここから上に2〜3分歩いたところに、オリーブ神殿というギリシャの神殿風の小さな建物がある。横の看板を読むとここは、神社で日本神話の国生み神、伊邪那岐・伊邪那美を祀っているとのこと。よく見ると正面にお賽銭箱があり絵馬までぶら下がっている。

 さらに少し離れたところには、ギリシャ風だがお寺の鐘撞き堂が有り、3撞き100円の箱がある。ギリシャの神、日本の神、仏の3連合でも、下のレストランを守ることができなかったのか。

 

 取り合えず今後の無事を祈って皆で、鐘を一つずつ撞いて頂上に向かって出発。  寒霞渓頂上は標高800m、ロープウェイの駅とお土産屋と駐車場があるだけのところ。本日の観光客はまあまあの人出であるが、シーズンは秋の紅葉の頃で、その頃は大勢の人出らしい。うす曇りの中、遥か下の麓に穏やかな春の海が横たわっている。BS奥さんは名物?ソフトクリームにチャレンジ中。時刻は13:30。のどかである。

 

ここから、スカイラインの銚子渓を経て一気に土庄(とのしょう)まで下る。途中のお猿の国公園?は奥さんの"希望"でパス。猿は苦手らしい。このスカイラインは小豆島の背骨を走っていて、海も垣間見えるし、対向車も殆ど無く(シーズンオフだから?)快適なワインディングコースである。面白いのは、下り側に所々スキーのジャンプ台を思わす、急勾配の砂の登り坂を人工的にこしらえ、下り坂でブレーキが利かなくなった非常時に、そこに突っ込み停車させるようにしていることである。過去に事故が有ったのだろうか。鉄道では同じ発想の施設はよく見るが、道路では初めてである。

 

  土庄に入って町らしくなり車も増え、信号もある。本日予定している鹿島海水浴場のキャンプ場を捜すが見当たらない。BSがキャンプ場駐車場と書いた古い看板を見つけるが、それらしき場所は無い。近くの丘の上には球場などのスポーツ施設があるがそこではない。国道の側で植木を手入れしているおじさんに尋ねると、キャンプ場は閉鎖したとのこと。本日、太陽の丘に続き2件目の店じまいである。

 ただ、ここから車で10〜15分先の池田町に町営のふるさと村という総合レジャー施設があり、その中にキャンプ場もあるとの情報。  キャンプ場はすぐに見つかった。芝生で明るく開放的な場所で道路からも離れていて静かな環境である。ベースがオートキャンプ場であるため施設は整っている。管理人さんは愛想の良い人で親切にいろいろ説明してくれる。料金は一人825円でこの環境と施設でリーズナブルである。国道沿いの鹿島より良かったかもしれない。ただ、温泉と買出しが遠くになったが仕方無い。

 管理人さんから採りたてですと新鮮なイチゴの差し入れがあり、さっそくほうばる。うま〜い!。

 

 15:30までにテント設営を終わり、温泉と買出しに出発。  温泉はキャンプを予定していた鹿島海水浴場の近くで「美人の湯オリーブ温泉」と言い、大型ショッピングセンターに併設されている。泉質は弱アルカリ性で特長はないが、ジェット湯や露天もあり、タオル付きロッカー付きで800円はまあまあというところ。

 男湯には2〜3人の先客だけで空いている。露天風呂からは海がよく見渡せ、対岸の特徴あるシルエットの屋島まで見える。買出しが控えているので45分で切り上げたが、もう少しゆっくりしていたかった。

 

 隣のスーパーで買出し。今晩のメニューはチャンコ鍋。要は何でもありのゴチャ鍋である。魚、肉、野菜を適当に買って、酒を十分仕入れてキャンプ場に帰還。 早速、宴会開始。今夜は冷えそうなので防寒対策を万全にと炭を焚く。それでもジワーとくる寒さは耐えがたい。とは言え結局23時まで宴会を続ける。寒い中、遅くまで酔っ払いに付き合ってくれた奥様にこの場を借りて深くお詫び申し上げます。

 

 

【3月20日】

 

 朝8時起床と言いながら、明るくなり始めた6時前に目覚めて、再び眠れないのでゴソゴソとテントから這い出す。年を取ると寝るのも体力が要るのでどうしても朝が早い。まだ寝ている隣のBS達には悪いので静かに荷物,テントを片付けだす。

 あとは何もすること無いのでボーとしていたら、BS夫妻が起き出した。起床時間より30分も早い。貴重な朝の眠りを妨げましたことをこの場を借りてまたまた、お詫び申し上げます。

  朝食は小豆島限定のカップ素麺。飲みすぎた朝にはちょうど良い。天気は徐々に良くなりそうである。本日は完全に観光旅行であるが、せまい島内でそれほど見所が有るわけではない。オリーブ公園、醤油工場の丸金、二十四の瞳関連を巡ることにして、キャンプ場を10時過ぎに出発。

 

 まずは、オリーブ公園。このふるさと村から国道436号に戻り(436号と言っても国道はこれしかないので、地元の人はただ国道と言っている)東にすぐの所。この北側に道の駅があるらしいが、パスした。

 オリーブ公園の駐車場上にお土産屋があり、ここでもソフトクリームを販売していて、奥さんはここでも挑戦していた。ひとなつこい猫が、ソフトクリームの味を知っているらしく、BSが奥さんからソフトの残りの尻尾を貰って(喜んで)食べていたらしきりにねだる。しかたなくBSが最後の最後の尻尾をくれてやると中のクリームだけ器用に舐めて、コーンは食べない。BSよりも贅沢。

 

 

 ここから更に東に向かい内海町に入り草壁港を過ぎて、右折すると1〜2分で壁に大きな文字で丸金醤油と書いている工場に到着。辺りは独特のもろみの香りがする。醤油記念館に入る。入場料210円であるが、お土産にさしみ醤油の子びん(時価180円?)をくれたので、差し引き僅かの入場料になる。

 中では醤油の古今の製造方法を人形や実物で説明したり、丸金の歴史を示す古文書や写真を展示している。出口近くに丸金製の醤油、もろみ、味噌、佃煮等を販売している。お土産に醤油と金山寺味噌を買う。駐車場にしょうゆソフトクリームを販売していたが、さすがの奥さんもパス。

 

  次にここより、南の小さな岬にある二十四の瞳の映画村と岬の分教場に向かう。海岸沿いの狭いクネクネ道を10分程行くと分教場があり、さらに600m先に映画村がある。映画村はBS夫妻は前回に入ったとのことで、また、630円の入場料は高い気もするので入り口で写真だけ撮って分教場に引き返す。分教場は昭和46年廃校となった教室を当時のままに残している。教壇、机、椅子、オルガンなど懐かしい。

 日本人の大人なら誰もが持っている郷愁を特別な演出をすることなく引き出してくれる。木製の少し景色が歪むガラス窓を通して小さな運動場が見える。低い鉄棒に初老の男性が孫と一緒に逆上がりをしていた。

 

 来た道を国道まで戻り、昼食をとろうということにして走りだしたが、ナビを利用しなかったので福田方面の県道に入ってしまった。ナビを利用すると地図を見なくなるのは、副作用か。国道沿いの小さなうどん屋で昼食とする。私はてんぷらうどんセット、BSは山掛けうどん(冷)セット、奥さんは温玉ぶっ掛けうどん。温玉ぶっ掛けうどんとは、ぶっ掛けうどんに温泉玉子を掻き混ぜるもの。うどんはもちろん讃岐である。

  昼食を済ませ、外に出ると天気は快晴である。取り合えず帰りの姫路行きフェリー乗り場である福田港まで、昨日走った国道で向かう。ところが、今回ナビは付けてはいたが、燃料補給のためGSでメインSWを切って、再度立ち上がるまでにスタートしたので、その目覚めの間で右折個所を過ごしてしまったらしい。ナビは新しいルートを探索して提示してくれたが、それは残念ながら寒霞渓ブルーラインを経由するものである。

 新たに設定し直して無事に福田港に到着。 時刻は14:00前。15:30出港まで十分の時間がある。切符だけ買ってどこか走ろうかとも相談したが、港の係員は混乱を防ぐため順番に並べておいてくれとのこと。今日はバイクも多そうで、後に並ぶと乗れない恐れがありますとの脅しであっさりあきらめた。

 整理券を貰ったので、近くで歩いて行ける観光地は無いかとさがしていたら、BSが700m南に石彫公園とあるという表示板を見つけた。

 

 港の前の店でイカ焼きを買って食べながら、ブラブラ石彫公園に向かって歩くことにした。ところが、700m以上歩いてもそれらしきものは無い。BSが途中で古いそれらしい看板を見たと言う。BSは看板や表示板を見つけるのが早い。やはり大きな眼鏡が威力を発揮するのか。

 しかし、そこまで戻って看板をみてもよく分からないがどちらにしろ、何もないのだから閉店したのだろうと全員一致で結論付けた。小豆島3度目の店じまいである。途中の道端に大きな足の裏や将門と題名した大型の石彫があったが、引き取り手の無い店じまいの作品を捨てるには忍びないので、置いているのだろうか?。

 

  フェリー乗り場に戻ると、バイクが増えていた。全部で20台近くいる。事前に調べた時にこのフェリーはバイク10数台しか積まないとあったので、恐らく後から来たバイクは乗れなかったのではないか。早く着いたのも無駄ではなかったかも。それにしても中の10台ぐらいのバイク集団は、控え目ではあるが族仕様で統一され、ユニホームも消防士の銀色防火服で結構目立つ。子供も混じっている。

 

 フェリーは時刻通り出港。船内は満員で数十人の女子学生らしき団体が、カーペット席?に陣取り大騒ぎしている。あの独特の甲高い声が耳につく。

 姫路港まで1時間40分。騒音の中でも眠気が差してきた。 姫路は小雨が降っていたが、雨具を付けるほどでもない。島では晴れていたのに春の天候の気まぐれか。ターミナル出口で下道を走るBS夫妻と分かれ、ここから一人自宅へと帰る。

 国道に出るまでの渋滞中にあの銀色一族がすり抜けしながら通り過ぎて行く。あの族独特のギャロン・ギャロン・パゥオンー・パゥオンーの排気音を鳴らしながら。私はこの一族とは一切関係有りませんと車の間に大人しく潜んでいました。たいした雨にもならず、加古川バイパス、第2神明、阪神高速7号線を経由で家に着いたのは19:00前だった。

 

 今回のツーは小さな島を選んだことで、走行距離は延びなかったが、その分、余裕ある走りで、殆ど疲れも感じなかった。道路も適当なワインデイングが有り、海岸沿いの景色も良く、ライダーを飽きさせない島と思う。日帰りでも十分楽しめると思う。島の人との接触は、キャンプ場の管理人と鹿島で道を尋ねた人ぐらいだったが、どちらの方も親切で小豆島の穏やかな気候が、そのまま気質となっているように思えた。

〜終〜