平成15年9月7日  三重県鳥羽

天候 残暑が厳しいざんしょ
支出金額 8,000円(高速代、ガソリン代、飲食費、入泉料)
走行距離 約300km(発着:香芝SA)
参加者

副会長、ワカ様、カワバタ君、ユミちゃん、ともち、みーちゃん、ぽんた君、キタさん、イシダ君、タカコちゃん、うっちゃん、ソノベさん、管理人  

ゲストさん:アジさん(GSF1200)、タイラさん(ZRX1100)、よっしー(CB400SF)

チェック

ポイント

二見町役場 http://www.town.futami.mie.jp/

ホテルメ湯楽々 http://www.yulala.com/

 

 

 


 

AM7:00

 

  眠い、とにかく眠い。朝の6時前に起床するなどここ何ヶ月もなかった事だ。しかし今日は7時に西名阪道の香芝SA集合なんてハードスケジュールだから意地でも起きないといけない。

今回ゲストさんのアジさんは偶然にもタカコちゃんと同じバイク。

走り方もようにたもので2台ともガンガン飛ばしてはりました→

 

 眠気覚ましにドリンク剤とコーヒーをムリヤリ飲みこんで、早朝の涼しい風の中を出発。景気良く流れる阪神高速を通過し、既に渋滞の始まった西名阪道に入って香芝SAに到着。皆、早々と集合していたが、朝も早くからなんでそんなに元気なの?と不思議に思う。

 

 今回の幹事・みーちゃんが計画したのは鳥羽周遊。大阪市内からだと往復で400km近い距離だが「何てことないって〜」とやたら気が大きい。伊勢・鳥羽方面といえば小学校の修学旅行のメッカ、私が小学生だった時は特急電車に乗って2泊3日で行った場所なのでやたら遠隔地のイメージが強い。無事に日帰りできるのだろうか? 

 

 

 

 

AM8:00

 

  香芝SAを出発したらとにかく東へ。結構な交通量の中、ダラダラと走っていると、路肩に見覚えあるカタナ、イシダ君が何やらトラブルらしく緊急停止していた。

 私達は右車線を走っていたため近くで止まってやる事ができなかったが、パッと見ただけではガス欠程度かと思った。しかし状況はもう少し深刻だったようでそのままリタイア、何とか応急処置を施して何とか自宅へ一人寂しく戻ったらしい。

 それにしても残念なこと、せっかく無線機を新調してワクワクしながら出てきたのに、その無線のコールデビューがSOS、これは結構痛い。

 (しかし災難まみれのように見えるイシダ君だが、緊急停車した路肩で偶然にも落ちて...でなくて迷子になっていた「福沢諭吉氏」と運命の遭遇。すぐさま、ぽっぽないない...でなくて、丁重に保護したらしい。落とす神あれば拾わせてくれる神あり、いったい何が幸いすることやら。) 

 

 去る人あれば来る人あり。イシダ君がリタイアした後、天理ICにて奈良県民のうっちゃんと合流。15台で東に進むにつれ、交通量は少し減って快足ツーリングとなってきた。

 日差しは強くて夏の名残があるが、風はほんのりと冷たく秋の気配を感じる。周りに見える水田はまだまだ青いが、もう数週間で収穫の時期を迎えるはずだ。

 

← 今回はジレラにて参加したソノベさん。いやぁ、ちっこいくせしてよう走るねえ。2stの威力?

 

 針ICで名阪国道を降り、ここからは延々と一般道。ごちゃごちゃとした山道や市街地をうじゃうじゃと抜け、R166・和歌山街道に乗って三重県に突入。

  「次の休憩ポイントは道の駅飯高!」とだけ聞いていたのだが、行けども行けども目的地は見えず。先頭集団はとり憑かれたかの様に走り去っていたから、既に無線すら入らない。とりあえずR166を真っ直ぐに進めば迷う事はなかったのだが、それでも不安は不安だ。

 うっちゃんが私の背後で迷子にならないようガードしていてくれたのだが、いつまでもトロい私につき合せるのは申し訳ない。「うっちゃん、何やったら先に行ったってや」と無線機越しに申し出たが、「オレもバイク乗るの久しぶりやからリハビリや、心配せんとゆっくり行きや」と余裕たっぷりのお優しい言葉。ああ、余計に緊張しますわ。 

 

 

 

 

AM10:00

 

  緊張しつつも、R166は信号も少なく涼しくて快適なコースだった。しかし距離が伸びるに連れて日差しが強くなってくる。飯高町に入ることには緊張と高気温で大汗をかいて喉がカラカラに干からびる。さっきまで「もう秋ね...」などと、たそがれていた気分は蒸発して跡形なく消え去った。

  冷たいビールの幻が見え出した頃、やっと道の駅・飯高駅に到着。先発隊が駐輪していた日向の駐輪場は無視して、バイクごと日陰に突っ込んだ。

 周りには私達と同じツーリングライダーが、これでもかとたむろしている。雨ばかり続いた今年の夏、思うように出かけられなくてみな鬱憤が溜まっていたのだろう。久々に現れた晴天はバイク乗りにとって最高のご馳走だ、暑さにバテる私を除いて。 

 

 たっぷり休養と水分を取り、次はガソリン補給のため数台が先発した。しかし田舎の日曜日なのでそうそう簡単にスタンドとめぐり合えない。5kmほどウロウロしてやっと補給。

 その後すぐに15台集まりR166からR368に乗り換え、全員美しく揃って勢和多気ICから伊勢自動車道へ。高速へ入ったら入ったで案の定ロケット部隊が飛び出して行く。私は例の如くトロトロ走るだけだが、見晴らしが良く、真っ直ぐな道路なので飛ばしたくなるのもわからないではない。そしてやっぱり、おまわりさんが息をひそめて獲物を狙っていた。ご苦労様なこって。

 

 伊勢自動車道を滑るように終点・伊勢ICまで駆け抜け、そのまま伊勢二見鳥羽ラインへ入る。全長で3kmほどの短い有料道路で、通行料は100円。ずらずらとゲートの自動料金機に並ぶと事務所から係員のおっさんが飛んできた。

 バイクは複数台並んでゲートを通過されると困るから監視をしているのだろう。それなら不正が無いよう横で見張っていればいいのに、なぜか各人からいちいち100円玉を係員が受け取り、そして係員が料金機に入れる。運転手→係員→料金機、ちょっと無駄な手順じゃないだろうか、余計に時間がかかる。

 

 料金所を出ると目の前には伊勢戦国時代村の派手なお城がそびえる。この時代村を横切るようにR42の二見ケ浦トンネルを北上するといよいよ夫婦岩の二見ケ浦、潮の香りが気持ちいい。

 

 

 

PM12:00 

 

 海辺は正に海水浴日和、これは秋である9月の気温ではない。ヘルメットを脱いだら髪から湯気が出そうだった。空気が澄んだ海辺で、日差しがかなり強い。「日傘持って来るんだった...」と美白に命をかけるタカコちゃんが呟く。

 

 海沿いには2〜300mに渡って民宿・旅館や土産物屋、食堂が並ぶ。先にも伊勢・鳥羽は京阪神の小学生修学旅行のメッカと記したが、この二見浦の旅館街は修学旅行のハイシーズンにもなると小学生で埋る。すぐそばには夫婦岩や二見輿玉神社、二見シーパラダイス、ちょっと足を伸ばせば鳥羽水族館やミキモト真珠島、そして「お伊勢さん参り」の伊勢神宮と、見たり学んだりするには打ってつけの地域なのだ。

 大昔は伊勢参りの旅人で栄えた町らしい。私も修学旅行でこの近隣に泊まった覚えがある。子供の時は近鉄電車の修学旅行専用車両(確か2階建て電車だった)に乗ってやってきたのに、20年後の今となっては日帰りバイクツーリングだ。ちょっと感慨深い。 

 ただ、今時の修学旅行は何かと贅沢になってきているせいか、この伊勢・鳥羽コースを選択する小学校も少なくなっているらしい。閑散として静かな海辺はのんびりとした気分になれるが、往年の小学生ラッシュを知っているだけに少々寂しくも感じられる。

 

 バイクを置いて、てくてくと100mほど歩けば青い波間に浮かぶ夫婦岩と二見輿玉神社に出る。この夫婦岩は神社の鳥居の役目も果たしているらしい。小ぢんまりとした神社だが、崖と海と二つより沿う岩を背後にした景色は清々しくて美しい。春から夏にかけてはこの夫婦岩の間から朝日が昇るらしい。今回は到底無理だが、いつか機会があれば見てみたい。

 15人でぎゃあぎゃあ喚きながら記念写真を撮り、例の如く1円単位のケチくさいお賽銭を出して安全祈願。ここは縁結びや夫婦円満、旅の安全などのご利益があるらしいが、皆の胸中にあるのは交通安全の願いなのか、はたまた夫婦間の安全祈願なのか? 

 

 

 お腹も時間も程よくなって、この旅館街の食堂にてお昼ゴハン。だいたいどこの食堂も似たようなメニューで、ほとんどの店で「手こね寿司」と「伊勢うどん」、「穴子料理」などがある。

 私達もこの3点はキッチリ押さえた。しかし副会長と、今回のゲストさん・よっしーとが口を揃えて「伊勢うどんってはっきり言うて不味いで」と脅してくれる。そこまで言われると逆に興味が湧いてくる。どれほどのモノかと「冷やし伊勢うどん」を注文。

 

 10分ほどで出て来たのは、トッピングにネギと天かす、温泉卵、薄いカマボコを乗せた冷たいうどん、そして濃ゆそうな醤油ダレ。見かけはさほど悪くない、むしろ素朴な姿が好ましい。しかし、一口食べてみると副会長やよっしーの言わんとする事がなんとなくわかった。

 食べられないほど不味いわけではないが、讃岐風のうどんに慣れた舌にはちょっと違和感のある独特の触感なのだ。

 一瞬、名古屋の味噌煮込みうどんを思い浮かべたが、あれはもっと硬いしっかりとした麺だ。これはなんだか妙にフワフワモチモチして微妙に柔らかく、太いので食べ応えはあるが、いわゆる「コシ」はあまりない。しかも上にかかっているタレが甘い。たまり醤油に味醂を加えたようでちょっと重い。

 伊勢の人達にとっては昔ながらのスローフードなのだろうが、食べ慣れない京阪神の人間にとっては予想外のミュータント。ごちそうさまでした、もうお腹いっぱいです。 

 

 ただしこの麺は太くて柔らかい分、水炊きなどの鍋料理で使うとダシを吸って美味しく食べられるのではないかと思った。自分ではチャレンジするつもりもないので、どなたか試していただけないものか? 

 

 

 

PM1:30 

 

 ゴハンが済んだらお次はお風呂。R42を二見町から鳥羽市街に向かうこと10分ほど、鳥羽駅の周りで迷いそうになりながら浜辺浦沿いの「ホテルメ湯楽々(ゆらら)」に到着。 

 

 ここは公衆浴場とかではなく、温泉旅館のお風呂が日帰り客にも開放されているのだ。それだけにロビーはゆったりとしていて休憩にはちょうど良い。ロビーからは小島と観光船が浮かぶ鳥羽湾が一望できて目に気持ちいい。

 入泉料は1500円と高いが、バスタオルがついているし雰囲気も悪くないのであまり文句は言わない事にした。 

 これは露天風呂です。ちょいお湯が熱かった!→

 

 中はよくあるタイプの大浴場、しかし幅2mほどの滝のような打たせ湯がゴージャス。

 まずは寝湯で体を休めて、さあダイナミックな打たせ湯で肩をほぐそうと高さ50cmほどの仕切りを跨いで越えたはいいが...あれ?足が付かないと気付いた瞬間、横倒しに浴槽にドボン。何が起きたかわからず、パニックを起こして溺れるかと思った。

 

 必死に頭を上げ壁を見ると「深さ1.2m、足元にお気をつけください」、デカデカと書かれている。情けない。 犬神家の一族じゃあるまいし、大股広げて頭から浴槽水没など三十路を超えた女のする事ではない。

 ユミちゃんとタカコちゃんはサウナにいて、ともちはシャンプー中で、私達以外は誰もいなかったのが幸い。目撃者がいたら口封じをしなければいけないところだった。 

 

 

 

ロビーから見えた観光船。伊勢エビに襲われてます

 

 

PM3:30 

 

 距離が遠いだけにそろそろ帰らないと、と気持ちは焦るが、ここまで来てお土産を買っていないのは悔やまれる。

 

 伊勢や鳥羽の名産と言えば...新鮮な海産物に真珠のアクセサリー、さっき食べた伊勢うどんに手こね寿司、そして忘れちゃいけない「赤福餅」(若しくは「御福餅」)。

 近畿・東海に住む人なら♪伊勢のめいぶ〜つ〜あっかふくもちはえっじゃないかっ!と誰もが歌えるはず、それくらいの名産品。そしてこの名産は何もここで買わなくても、大阪や神戸の大きなキオスクならどこでも売っている物なのだ。

 しかし観光客根性丸出しライダーの私達は鳥羽市内の土産物屋でわざわざ買って帰った。これが観光の正道なのだ。

 (修学旅行の時は、事前に教室で「赤福餅申込書」が配布された。これを旅行前に親へ渡し、親戚や近所に配る必要分だけ注文して宅配してもらい、当の子供は現地で荷物になる土産を買わなくて良いと言うシステムだった。今の海外旅行でよくあるお土産宅配便だ。こんなん正確に言うたらお土産ちゃうやん!と小学生の私は、大人の世界の馴れ合いという物を疑問に感じたものだった) 

 

 

 

 

PM5:00 

 

 だらだらと土産物屋でデザートとしゃれ込み、気が付いたら4時頃になっていた。日が暮れる前に早く帰ろうと、早々に鳥羽市を脱出。

 R42でめちゃくちゃに混んだ市街地を抜け、R165で山を越えて青山町通過。R422に乗り換えカラカラのタンクにガソリンを補充し、やっと上野市。あーしんど、結構な距離があったがほとんど渋滞した街中なので走ってもあまり楽しくはない。それに帰路は疲れも出るし行きよりもつまらないのでどうしても気が抜けがちになってしまう。行きはよいよい帰りは怖い、だ。 

 

 上野からはR25・名阪国道に乗ってらくらくライディング。空が暗くなり、車のライトが眩しく列を成し始めた。くねる上り下りの道を小一時間ほど走り、最終ポイントの高峰SAに到着。いつ来ても入りにくく出にくい難儀なSAだ。無事に入れたはいいが、次に出る時の事を考えると気が重い。

 体に疲れを感じながらも解散のご挨拶。解散しても、ここから自分の家までがまだ一苦労なのだが、大阪府のはじっこ在住のカワバタ君やよっしー、タイラさんは「こっからならもうちょっとで家に着くもんね」と余裕がある。

 対して、高砂市の自宅に帰るアジさんは「高速使ってがんばって帰るわぁ」とまだまだ元気。奈良市の外れから高砂市、どう考えても100kmを越える距離だ。解散ポイントからの帰路だけでも充分なツーリング?! 

 

 各自、思い々々にSAを出て最後のひとっ走りで家路についた。昼間の熱気を含んだ西名阪は蒸し返すような暑さを保っていて息苦しい。これが電車を使っての旅路なら汗もかかず疲れもせずに快適だろうと思うが、そんな上品な茶飲み旅行ばかりじゃつまらない。

 疲れても汚れても、汗まみれになっても愛馬を駆って到達感を満喫するのがツーリングライダーの修学旅行。この年になって、いい勉強になりました。