=卒業文集(2003年3月)=
 
卒業証書
 
 卒業証書。それは、たった一枚の紙切れ。わずか数グラムしかない。でも、この紙切れには、人それぞれの思いが込められている。三年間を漠然と過ごした人にとっては、まさに紙くず同然。しかし、毎日、悩み苦しんで通った人にとっては、とても、とても重たく感じられるはずだ。
 思えば、この紙切れをもらわずに、早々と卒業をしていった人がたくさんいる。それも人生。高校卒業だけがすべてではない。とは言え、入学したからには卒業して欲しいというのが本音である。でも、もしかすると、卒業証書の価値を本当に理解しているのは、彼等かもしれない。
 さて、私は入学式の日に「何事も自分で解決していくように」と高校生活の目標を示した。そして諸君は、まさにその通り実行していった。つまり、この卒業証書は、諸君の力で獲得したものである。何よりも、このことに自信をもって欲しい。諸君は、やればできるだけの潜在的な力をもっているのである。
 最後に一言。諸君を育ててくれた松丘高校に対して、感謝の気持ちを忘れないで欲しい。チェックリストは三項目。校訓を言えるか。校歌を歌えるか。そして、卒業証書を堂々と見せられるか。