小論文の対策方法

 

 小論文対策には小論文の書き方を示した本や通信添削がよく紹介されている。 しかし私はこれらの小論文対策法に疑問を持つ事が多い。

 まず、小論文の書き方の本は全く無駄とは思わないにしても一読もすれば十分に思える。 また、通信添削をやってみると解るだろうが、 「小論文の作成をして送信、添削されて返信されたのを復習する」 という事をしているとかなり時間がかかる。 つまり、一般的な小論文の対策は非効率なものに思えるのだ。

 実際、試験場で「起承転結」なんて考えながら書いていると、 焦点がずれてくるわ、時間がかかるわで良い事などない。 こういうのは、時間とお金とその他の試験対策に余裕が出来たらやろう。

 私は小論文の極意は形よりも内容だと信じている。 形は整っているが中身が薄い小論文と、 少々、形は乱れているが、中身が非常に充実している小論文と、 大学側がどちらの小論文を評価するか自明だと思う。 そして、小手先だけの論文作成術では大学に通じないのである。

 そこで、私の提言する小論文の対策方法は、 専門に関係する書物を一冊でも多く読む事、文字通り「多読」だ。 良い本を見付けた場合、一度で読み捨てるのは惜しい話だ。長期間に渡って何度も読めば良いだろう。 そして、専門知識の吸収のほか、 文章の書き方や展開の仕方を真似れば良い。 読み慣れるまでは、無関係の文庫本でもかまわない。

 間違っても、読むのが難しい書籍を小論文の手本にしない。 読むのが難しいのは書籍に原因である場合が多い。 金儲けを至上目的として書かれた専門書の多くは中身も薄い。 書いている筆者も強い説得心や訴えかける気持ちがないので、読み難くもなる。 しかし、その逆の書籍は時間も忘れてすらすら読める程読みやすい。 実際、私の読んできた書籍の中で有益だと思ったものは、 内容が充実しているだけでなく、読みやすい様にも書かれていた。

 つまり、専門書の読みやすさの違いは著者の作文能力の差よりも、 中身の差が読みやすさの違いを生んでいるのだろう。 中身の充実により、訴えかける力も強いからだ。 私たちの日々の生活に照らし合わせてみてもそうだろう。 世間一般の常識に反している人に注意したり、 自分の信念を説明する際、自然に熱も入るし、 出来るだけ解りやすく説明しようとするだろう。

 専門分野に関するあらゆる問題に自分自身の意見を持ち、 それを相手に納得してもらえるように書くのが一番である。 その為にも、多読は必要不可欠である。 また、編入学試験や大学院試験を突破している人は、 日々、新聞、ニュース、専門書に触れている機会が多い。

 しかしそれでも、不安だという人は、過去問題や自分で提議した問題について、 小論文を書くように弁論すると良い(この時、相手を想定して説得するように話す)。 裏技としては、入浴中(お風呂に浸かっている時)にやるのがいい。 入浴時間と、論文作成の際、論文方針を決める時間が同じぐらいであるだからだ。 また、同じ事をワープロソフトで短時間に仕上げるのも良い。 最後にスペルチェック機能を使うと日頃使っていた誤法を補正できるだろう。

 最後に漢字であるが、時間があるなら、時間を割いて特別練習したいが、多くの人はないだろう。 日頃の読書中に少し意識して漢字に着目するしかないのかもしれない。決して漢字を軽視しないように。