語学と専門、どちらを重きとするか?
錚々たる大学を受験して、本命と思われるところだけ不合格であったA君が、
「自分の敗因は語学だ。編入学をこれから受験される方は語学に力をいれるべき」
と、言っていた。このような事は、編入学でなくても良く言われる。
特に英語については「英語が出来れば、世間を渡っていける」とまで言われていた。
確かに、一般入試ではその言葉も満更嘘ではない。最近では英語一本の入試も珍しくない。
このような入試が存在するのは、大学入学後、高校の授業のような「一般教養」が待っているからであろう。
だから、基本的思考能力に乏しくても、学問への興味が薄くても、「大学生」として平気で過ごせる者がいるのだ。
しかし、編入学後、あなたを待っている授業は、「一般教養」ではなく「専門科目」だ。
ここまで説明して、語学50点、専門100点のB君と、語学100点、専門50点のC君と、
残った合格定員枠が1名の場合、大学側がどちらを生徒とするか解ると思う。
外国語は非常に重要な事に変わりはない。
しかし、学問をする上で、外国語は、「主役」にはならない。
主役はあくまで、「専門」であり、外国語はその研究の「道具」でしかない。
その事を考慮して、勉強に励んでほしい。
先のA君だが、彼自身が言っているのだから本当に敗因は語学であったのかもしれない。
確かに、いくら専門が出来ても、語学が満足に出来なければ、合格は難しくなるだろう。
だが、語学に力を入れる事が合格に繋がるかと言えばそれは誤解だ。
さらに、私見だが、A君は本命校は駄目だったが、その他の大学には合格したわけであるから、
語学力は十分あったと思う。彼の本当の敗因は「専門」だったのかもしれない。
では、そうだったとして、なぜ彼は誤解したのか?
これは日本人の外国語能力が往々にして乏しいからだ。
「自分は語学力に長けている」などと思っている人は稀であろう。
だから、敗因を語学に持って行くのかも知れない。
要するに、語学力が乏しいならば、外国語に多くの時間を割かねばならないが、
根本的な目的である勉学の主役は専門である事を忘れてはいけないという事だ。