殺人で検挙された少年(一〇才から一九才まで)の人数です。

 縦棒は殺人事件で検挙された少年の人数、折れ線は人口比(少年人口十万人当たりの検挙人数)です。 (少年人口は、「犯罪白書」でている少年の検挙総数を、同じく「犯罪白書」にでている少年の「人口比」(「10歳以上20歳未満の少年人口1、000人当たりの少年刑法犯検挙人員の比率」)で割り戻して算出しています。)

 法務省が発行している「犯罪白書 一〇年度版」によれば、少年による「殺人については、昭和40年代前半までは200人台から400人台で増減を繰り返していたが、40年代後半からおおむね減少傾向を示し、50年代に入ると100人を割り、その後はおおむね70人台から90人台で推移し、平成9年には75人(前年比22.7%減)となっている。」(犯罪白書 P184)とあります。

 神戸の酒鬼薔薇事件が起きた、平成九年の検挙人数は七五人で、これはピーク時(昭和二六年、昭和三六年)の四四八人の六分の一に過ぎません。
 翌平成一〇年は、ナイフによる殺人が騒がれた年で、検挙人数も一一七人に急増していますが、それでも平成元年の検挙人数一一八人には及びません。(とはいうものの、同世代人口が減少しているため、十万人当たりの人数では上回っています。)
 更に、一〇年度にしても、ピーク時(昭和二六年、昭和三六年)に比べれば、検挙数でも、人口比でも、およそ四分の一程度に過ぎず、昭和17年よりも少なくなっています。
 

 「いまどきの少年」は簡単に人を殺すと批判する、四〇才以上の「大人」は、自分が「いまどきの少年」と同年齢だった頃は、「いまどきの少年」より遙かに多くの「少年」が人を殺していたことや、戦前の方が、殺人で検挙された少年の数が多いことには全く言及しません。(単に知らないだけなのでしょうが。)

 少年犯罪そのものが増加傾向にあること(といっても、ピーク時に比べれば低いのですが)何らかの対策が必要なことは明らかです。

 しかし、同時にそれらは決して特異な現象ではないことも理解しておかなければ正しい判断はできないでしょう。(最近の「少年犯罪」をめぐる報道等を見ていると、どうも事実認識そのものが誤っていると思われる事例が多々あります。)


 前記のグラフの詳しい数値や、少年犯罪の総数が知りたい方は、以下のエクセルファイルをダウンロードしてください。(二つのファイルは圧縮方法が違うだけで中身は同じものです、二重にダウンロードしないようにご注意ください。)

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