仕事に限らず,日常生活でも「管理」と言う言葉がいろいろな場面で使われるが,基本的には「良好な状態を保つ」とか「決められた状況を維持する」といった意味であるように思う.それにいろいろな言葉がついて,品質管理とか安全管理,生産管理,原価管理,労務管理,人事管理,健康管理,と言う具合に事例はいくらでも出てくる.それでは「どうやって管理するのか?」について考えてみると,一つの方法は仕事の場合であれば,作業標準やマニュアルを忠実に守っているかどうかについて,チェックする方法がある.でも,この方法は,作業者の善意とか熟練度が前提になるので,信頼性が高いとは言えない.もう一つは,結果や出来栄えを見て,判断する方法もあるが,これだと場合によっては,後の祭りになってしまい,管理とは言えなくなる.
そこで,悪さの兆候が表れたら,すぐにアクションがとれるように工夫することを考えた.高血圧の人は,定期的に血圧を計るし,糖尿病の人は血糖値を計り,それらの値によって適切なアクションをとる.工場では,通常の場合,少なくとも工程ごとに重要な中間特性を定めてその値を常時監視し,いつもと異なる値や傾向が出たら,アクションをとるのが普通である.一般には,これらの中間特性のことを管理特性と呼ぶ.HACCPの場合は,これらの中から特に重要なものを選び,CCP(重要管理点)の管理特性に指定する.
注意深い人は,血圧が高くなくても日常生活の中で健康に注意し,食べ物や適度な運動,十分な睡眠などに配慮する.工場の場合も,管理特性が異常値を示さなくても,普段から社員全員がお互いに注意し合って仕事をする体質であれば,完全なマニュアルを作るよりはるかに安定した製品が作れるのだが,現実は必ずしもそうではないので,やはり管理特性が必要になる.(ただしこれだけでは十分とは言えない.)
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