2001-1 QC&C Labo 梅木 信治
QCテクニック初級講座の紹介
”これなら簡単,誰でも使えるSQC”
(日刊工業新聞社/「工場管理」誌に連載)

 2000年の秋から,初心者向けのSQC活用講座「工場管理」誌に連載しました. ここではそれらのエッセンスを紹介したいと思います. 先ずSQC手法の基本を簡単な事例で説明します.次にパソコンを使って活用する場合のポイントを示します.データ分析(解析)に関心のある方や知識はあっても活用していない方にお薦めです.最近よく使われるキーワード「知的生産の技法」のひとつでもあり,技術の分野だけでなく,いろいろな場面で利用できますので参考にして下さい.


SQC手法(知的生産の技法)をもっと活用しよう!
 21世紀を迎えて,日本でも IT革命が本格化して日常生活が便利になると同時に,いろいろな分野での業務展開が更にスピードアップされることでしょう. 仕事に限らず何かを試みようとする場合には,いろいろな情報を集めたり,それらを分析してある傾向を掴み,アクションをとるでしょう. 情報が数量データである場合には,統計的手法を活用するのが効果的であることを多くの人が知っていると思います. ところが,いざ活用するとなると,現実には,良くてエクセルにあるグラフとかアドイン・ソフトを利用する程度で,お茶を濁してしまうケースが多いように思います. 

 この原因を探ると,ひとつには大学の教育カリキュラムに実践的な講座が少ないことが挙げられると思います. ここ 2,3年の動きとして,慶應義塾大学
湘南藤沢キャンパスデータサイエンス教育の入門講座としてータ分析入門」が開設され,実社会で役立つ手法の講義と演習が始まっています(この科目は新入生の超人気科目となったようです). 湘南藤沢キャンパスはコンピュータの活用を創設当時から導入していることで注目を浴びていますが,データ分析も実用面ではコンピュータの活用が不可欠であり,それを前提にして現在最も使いやすいと言われている「JMP(ジャンプ)」と呼ばれる統計解析ソフトをツールとして使用しています. このソフトはアメリカでは主要企業でも良く使われておりますが,日本では価格が高いこともあってまだ普及していません.

 日本製の統計解析ソフトもいろいろありますが,
使いやすさの点では「JMP」に軍配が上がります. ただマニュアルが英語(2001年1月現在)であることがややハンデになるのですが,先に挙げた湘南藤沢キャンパスで使用しているテキスト(市販されている)を参考にすれば,一般の方でも簡単に使えるので,お薦めです.

追記:日本のユーザーから強く要望されていた日本語版が JMP4J として 2001年9月にリリースされました.この最新版では,インターフェース,マニュアル,ヘルプ等が日本語化されましたので,英語をあまり得意としない方でも自由に使えるようになりました.詳しくは,JMP4J をクリックすれば最新情報を読むことができます.

 そのような訳で,このホームページでは,「JMP」を使った解析事例を多く用いて,簡単ではあるけれど,今までに出版されているどの参考図書よりも分かりやすく,スピーディに利用できるデータ分析テクニックを紹介していきたいと思っています. 具体的には次回から始めますが,ここではそれらの主な項目を掲げておきたいと思います.


 1.グラフの活用と管理グラフへの展開
 2.バラツキの概念と標準偏差について
 3.ヒストグラムをもっと使おう.
 4.工程能力指数(Cp)は 1 では不十分

 5.役に立つ管理図はグループ分けがポイント
 6.層別の重要性と層別管理図の活用
 7.ビジュアルな散布図は表より分かりやすい.
 8.相関と回帰の違いを理解しよう.

 9.回帰式を信用し過ぎるな!
10.不良率(計数値)データの処理と検定(比較)
11.検査をするなら抜き取り検査をもっと使おう.
12.重回帰分析は直感では分からないことが分かる!

あと,随時
トピックスを入れて品質にまつわる解説をしていきたいと思っています.

例えば,以下のような解説です.
   * 「管理特性」とは?

    (これは,2000-8-7
雪印乳業の対策はこれで十分か?で一度触れています.)
   * 「バラツキ」は悪か?
   * 木を見て森を見ず?
   * 検査を厳重に行えば不良品の流失は防げるか?