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98/7 ホームページ掲載記事/ 梅木 信治 sumeki@t3.rim.or.jpURL http://homepage1.nifty.com/QCC/

*** BGM : Liszt/La Marseillaise(paraphrase) (5:04) ***

ワールドカップは開催国フランスの優勝で幕を閉じ、参議院選挙は 自民党大敗で橋本総理辞任と大きな変化がありました。このホーム ページも Yahoo Japan に登録(7/10)したと同時にアクセス件数が 急増しました。これからは親しい友人だけでなく、私の知らない 方々にも見ていただけることになり、今まで以上に内容のある記事 にしなければと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。

*** 今月のトピックス 「 私の勧める SQC手法 (その4) 」 (98/7/14) ***

*** 不良率の平均値の比較はどうすれば良いか? ***

今回初めてこのホームページにアクセスされた方は
「 私の勧める SQC手法(その2)」(98/6/03)と
「 私の勧める SQC手法(その3)」(98/6/21)を
ご覧になってからお読みいただくと分かりやすいかと思います。

コストダウンを常に要求されている工場では製品の不良率を下げる ことが重要な課題のひとつでしょう。不良率はデータの種類で分類 すると計数値と呼ばれ、それらの分布は正規分布になりません。 そのため計量値のような方法は使えないのでまた確率論から始めて 別の方法を使うことを殆どの参考書が勧めています。

前々回に不良率のグラフは対数目盛で表示すると分かりやすいと 説明しましたが、今回はこの方法を一歩進めて利用することを提案 したいと思います。統計学の本を調べてみるとロジスティック分布 と称する何やら難しい分布の話があり、医学の分野では 50年位前 からデータ解析に応用し始めたらしく、その後ロジスティック分析 と呼ばれて最近はいろいろな分野で使われるようになったと書いて あります。これを不良率の解析に利用する事例が発表されたりして 段々と身近になってきました。

具体的にはロジット変換と称する一種の対数変換を行うのですが、 パソコンを使えば簡単にできるので、これを紹介したいと思います。 変換式は次の式です。

      Lp=ln(( r + 0.5 )/( n - r + 0.5 ))

ここで n は検査数(ロットの大きさ)、 r は不良数です。 ln は自然対数の記号ですが、エクセルの統計関数にもありますから 計算は誰でも簡単にできます。 変換後の値である Lp は正規分布に近いので前回解説した方法をその まま使えます。つまり平均値と標準偏差を求め、3シグマ法で有意差 検定を行えば良いのです。

次の表はある製品の不良率データですが、AグループとBグループと で平均値に差があるかどうか調べてみたいと思います。 まず、ロジット変換した Lp値の平均値と標準偏差(s)を計算します。

     平均値の差 = |-4.49-(-3.81)| = 0.68
     3×s/貧 = 3×0.60/10 = 0.57

つまり、 3×s/貧 より 平均値の差の方が大きいので有意差あり、 です。
参考までにグラフも添付しておきます。

No. n n - r r p Lp No. n n - r r p Lp
A1 5,200 5,151 49 0.9 -4.6 B1 3,400 3,309 91 2.7 -3.6
A2 3,150 3,100 50 1.6 -4.1 B2 4,800 4,711 89 1.9 -4.0
A3 8,800 8,703 97 1.1 -4.5 B3 2,050 1,971 79 3.9 -3.2
A4 4,400 4,319 81 1.8 -4.0 B4 2,200 2,185 15 0.7 -4.9
A5 2,200 2,181 19 0.9 -4.7 B5 6,300 6,227 73 1.2 -4.4
A6 2,150 2,120 30 1.4 -4.2 B6 2,400 2,361 39 1.6 -4.1
A7 2,060 2,034 26 1.3 -4.3 B7 6,600 6,373 227 3.4 -3.3
A8 2,250 2,226 24 1.1 -4.5 B8 8,036 7,751 285 3.5 -3.3
A9 2,250 2,244 6 0.3 -5.8 B9 2,120 2,085 35 1.7 -4.1
A10 8,130 7,987 143 1.8 -4.0 B10 5,850 5,608 242 4.1 -3.1
平均値       1.21 -4.49 平均値       2.46 -3.81
標準偏差         0.54 標準偏差         0.60

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