*** Quality Information Service ***
(for Manager, Staff & Scientist)
98/3/20 ホームページ掲載記事/ 梅木 信治 sumeki@t3.rim.or.jp URL http://www.t3.rim.or.jp/~sumeki/

*** なお、今月の BGM は「ブラームス作曲、ワルツ作品集 Op.39-15 変イ長調」 です。 ***

*** 今月のトピックス 「健康食品の品質保証について」 (98/3/20) ***

At the end of this January, a new friend of mine asked me to investigate how to assure imported health-foods' quality.

具体的には 最近、 「目に効く健康食品」 として人気の出始めた "Dried blueberry" の拡販を考えているが、しっかりした品質保証体制を作りたいとの意向である。 その友人から今までのいきさつを1時間ほど聴いて予備知識を与えてもらった。 ブルーベリーは日本国内では生産量が少なく、北米から乾燥品や冷凍したものが 輸入され、最近は有名デパートでも販売されるようになってきている。 スナックとしても口当たりが良いし、しかも ”目に効く”となればビジネスとしても 将来有望なので今のうちに体制作りをしておきたいが、少し手伝ってくれないか とのことであった。

私としては今までエレクトロニクス関連部品の経験しかなく、食品関係は初めて なので白紙状態からのスタートになるから、少々時間を欲しいと頼み、了解をい ただいた。現実問題として人間は毎日何かを食べている訳で、ユーザーとしても 関心の高い問題であるからこの際、一般的な知識としても整理してみようと思い、 調査を開始した。

健康食品の厳密な定義はまだ無いようで、法的には薬のようにその有効性や副作用 の影響を医学的に証明し、厚生省の認可を必要とするような規格は存在しない。 したがって一般的な食品のひとつとして扱われ、法的には 食品衛生法 で定められた規格基準を満たしていれば販売できる。実際には (財)日本健康・栄養食品協会 というのがあって一部の健康食品(現在45品目)に関しては規格基準を決めて審査 を行い、適合した製品については JHFA認定マーク の表示を許可している。 実際の検査は厚生大臣の指定した検査機関、例えば (社)日本食品衛生協会 とか (財)日本食品分析センター など、に依頼して行う。ただし、JHFA認定マークがなければ販売できない訳ではない。 また、適正な食品表示も必要で、宣伝や広告に関してはほかの商品と同様に、不当表示 防止法の適用を受ける。

以上が販売開始までに必要な基本条件であり、輸入品の場合には海外旅行で持ち帰った 食品の検疫が必要なのと同様に輸入手続きとして食品等輸入届出書を検疫所に提出し、 許可を得る必要がある。 ここまでは故意に違法販売をする積りが無ければ誰もが行う必要最低限の準備である。

実際の販売では継続して行うのが多いから、一般的な意味での品質管理が必要になる。 購入先の生産業者の監査、納入ロットの検査成績書、日本での検査、サンプルの保管、 商品の保管管理、ロット単位での販売先記録、消費期限切れ品の回収廃棄、クレーム 情報の記録と保管、クレーム対応 など必要な間接業務が数多くある。これらは実際にはトラブルが起こらないと情報とし ては軽視されがちであるが、安心して安定供給するために必要な業務であり、また不幸 にして問題がエスカレートした場合の対策として最近施行された PL法や新民事訴訟法 にも役立つので、 転ばぬ先の杖 として忘れないで欲しい。

なお、食品産業の品質管理手法としては O-157事件以来日本でも脚光を浴びたアメリカ で開発された HACCP システムがある。 以下に参考図書、食品安全基準の主な項目、HACCP の7原則、インターネットの 関連ホームページなどを参考までに記しておく。勿論、ホームページへはマウスで クリックすれば直ちに入れる。

参考図書
1.世界の食品安全基準/嘉田良平/農産漁村文化協会/97-7-15/\3,200
2.もうだまされない食品表示/垣田達哉/三水社/98-1-15/\1,300
3.Q&A食品輸入ハンドブック/中央法規/97-11-10/\2,600
4.ブルーベリー、栽培から利用加工まで/日本ブルーベリー協会/創森社/97-10-30/ \1,905
5.目に効くブルーベリー/KKベストセラーズ/1996/\650

食品衛生法による食品安全基準
1.腐敗・毒性の検査  2.有害食品添加物  3.各種細菌類  4.残留農薬  5.残留抗生物質

HACCP の7原則
1.危害分析(Hazard Analysis)
2.重用管理点の設定(Critical Control Points)
3.管理基準の設定(Critical Limit)
4.モニタリング方法の設定(Monitoring)
5.改善措置の設定(Corrective Action)
6.検査方法の設定(Verification)
7.記録の維持管理(Recordkeeping)

危害の原因物質 (食品中に存在することにより、ヒトに健康被害を起こす恐れのある因子)
1.生物的危害:病原細菌、ウィルス、寄生虫の感染またはそれらの体内で 産生する毒素による健康被害
2.化学的危害:化学物質による疾病、麻痺または慢性毒性による健康被害
3.物理的危害:異物の物理的な作用による健康被害

ブルーベリー関連のホームページ
1. North American Blueberry Council
2. Michigan Blueberry Growers Association
3. Graceland Fruit Dried Blueberries
4. Jasper Wyman & Son
5. 日本ブルーベリー協会
6. ブルーベリー書籍情報

健康食品関連のホームページ
1. World Health View
2. (財)日本健康・栄養食品協会
3. 社団法人日本食品衛生協会
4. 食品衛生法
5. 農文協図書館のご案内