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子を抑えこむ父親から逃れるために16歳で家を出た主人公ニール・グリフォン。父親に異を唱えることを知らず、その庇護のもとにあるアレサンドロ・リヴェラ。二組の好対照な父子関係をフランシスは巧みに描き出す。
ニール・グリフォン、34歳。骨董品の販売で財をなし、その後店を売り、会社再建のコンサルタントでその才能を発揮する。多くを語らず、的確なアドバイスを与える。
ニールは、父親が交通事故で複雑骨折し入院してしまったことから、実家でもある父親の厩舎ロウリイ・ロッジに帰る。競走馬85頭を数える英国有数の名門厩舎だ。ダービーの最有力候補アークエインジェルなど、一流馬がずらり。
ある夜、二人のゴムマスクをかぶった男に誘拐される。その先に待っていたのは消音装置をつけた拳銃を構えるエンソ・リヴェラ。スイスの殺し屋である。要求はなんと、「ダービーでアークエインジェルに自分の指示する騎手を乗せろ」というのだ。すわ、大がかりの八百長事件か! と思ったら、息子を溺愛する殺し屋だった。息子アレサンドロ・リヴェラ(18歳)の「アークエインジェルに乗ってダービーに勝ちたい」という何気ない一言を実現させようというのだ。しかし、実績のない見習い騎手を乗せるわけにはいかない。
会社再建に適切なアドバイスを行うニールは、人間育成でもその才能を発揮。調教助手エティ・クレイグに自信をつけさせ、厩舎は父親不在のまま好成績をあげる。そして、アレサンドロも変化していくのだが!?
息子の気に入らないことは許さない殺し屋は、偏執的だ。ニールは厩舎のサラブレッドへの災厄、自分の身の危険など、現実の被害を被っても、断固とした姿勢を貫くのだが。窮地を救う手はあるのか。
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