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鉄道旅行のススメ

 
自由はありすぎると扱いに困る。
籠の鳥は外へ出されるとすぐ空へ飛び立つのだろうか。
暇ができたら心ゆくまで汽車に乗ろう、思う存分に時刻表を駆使してみよう、
と張り切っているのだが、どうもこれまでとは勝手が違う。
いったいどこから手を付けていいのか。
『最長片道切符の旅』宮脇俊三(新潮文庫)
 
これはかの有名な本の冒頭である。
日ごろ会社勤めで、時間がなかなか見つけられず、満足な旅をしていなかった筆者が、
会社を辞めて急に時間ができて、さあ、旅に出ようとしたときの戸惑いを、
ユーモアたっぷりに描いている。
このあと筆者は、「それなら全部行ってやろう」と、最長片道切符の旅を思いつく。
NHKで放送している「列島縦断 鉄道12000km 最長片道切符の旅」(H16現在)の原作でもある。
しかし当時はまだまだ国鉄時代で、赤字ながらも、今は無き路線が多く現存していたことから、
13194kmと距離はぐっと長い。
 
それはさておき、
時刻表を眺めて、空想の旅にふけったことはあるだろうか。
いみじくも宮脇俊三は、
『時刻表は百年を越える日本鉄道史上に作り成された大交響曲である。』
と述べているが、そこまで大袈裟でなくてよい。
ただ、時刻表をみていると、遠く離れた地への想いが強くなり、自然と路線を
目で追っている、という人は多いだろう。
近年、整備新幹線の拡張などにより、快適性や移動のスピードが重視されるようになった。
時速200キロ以上の車窓からの景色に旅情を感じる暇も無い。
リクライニングされたシートに横たわり、眠そうな目で、うすぼんやりと、流れてゆく車窓からの景色を
眺める。これはまさに「移動映画館」にすぎない。
 
各駅停車に揺られ、一駅ごとのドラマに感動する。
それが鉄道旅行ではないだろうか。
実質的な移動距離が海外よりもずっと短くても、一両編成のローカル線に、ぽつんと揺られていると
「思えば遠くへ来たもんだ」と必ず思うはずである。
旅情を感じさせる各駅停車の旅の、最大のアイテム「青春18切符」が今年も発売される予定だ。
是非、「時間の使い方がわからない」あなた、今年の夏は18切符の旅に出かけてみてはいかが
だろうか。
 
>>青春18切符の使い方

>>青春18切符の旅へどうぞ「青春18きっぷ旅」

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