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ネパール記

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第5話 出会いのバクタプル

今度は更にカトマンドゥ盆地の奥地バクタプルへ向かうことにした。
距離にして約15km。バスもよいが今回もタクシーと交渉してみた
ところ350ルピ(約500円)で折り合いがついた。しかし実際
タクシーで向かったところ、この350ルピという数字は安いような
気がしてならなかった。というのも、道は悪いし、渋滞はするしで、

かなりハードな運転だったからだ。しかしバスならたった9ルピだ。

第1話で述べたように、バクタプルは、カトマンドゥ、パタンと共に

競合した3王朝時代のひとつの都でもある。最盛期には盆地全体

の首都にもなった。

私は基本的には人や時間に縛られたくないのでガイドはあま

り頼まないのだが、旅をしてるとやはり、人恋しくなることもあ

る。ただ日本人旅行者とみるや「ニホンゴガイドイカガ」と話し

かけてくる輩があまりに多く閉口していた。中には「この寺院

は・・・」と頼みもしないのに勝手にガイドしてくる図々しい者も

いてガイドに嫌悪感すらおぼえていた。

この日バクタプルは旧盆の祭りだった。太陰暦を使ったいるた

め、日本のお盆よりは少し遅れる。街は屋台や人や神輿や

パレードでいっぱいだった。歩くのもままならないほどであった

が、非常に明るい雰囲気で、私の心も少し開放的になったい

た。そこに話しかけてきたのが、2人の女の子だった。名前を

パウディバとミナという。話を聞いてみると、なんだか今までの

ガイドと感じが違う。知識は多そうだが、ガイド自体は素人に

近い感じだ。更に話をきくと、バクタプル大学の学生で夏休み

間のアルバイトとして、していることがわかった。私は彼女達

に400ルピでガイドを頼むことにした。彼女達は約3時間の

間、暑い中精一杯ガイドしてくれた。いい意味でいろんなとこ

ろに、めいっぱい連れ回してくれた。バクタプルには、100ル

ピ紙幣の表に描かれているくらい有名なニャタポラ寺院をはじ

めとして、旧都だけあって遺構が非常に多い。町並みも古い

が、私好みの情緒のある細道小道が多く、心から満足す

ることができた。最後に私のほうからレストランに誘い、お

茶をすることにした。30分以上いろんな話をすることがで

きた。だんだん感覚が麻痺したのか、私が馬鹿なのか、

いままでずっと知り合いだったような気がしてきた。なんら

違和感がなかった。住所も聞いた。いつか時間ができたら

手紙でも書くことにしよう。

 
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