風水の種類(地理、陰宅、陽宅)
風水の種類
風水と一口に言っても何を看るのかで次の3分類に分けられます。
地理
これは読んで字の如く「地の理」(地のことわり)を看ます。国家建設や都市計画など大規模な事業計画で用いられる風水技法です。現在では土地は国や個人の所有物になっていますので、この技法が活躍するのは大変少なくなっていますが中国の都市建設や日本の平安京などには色濃く反映されています。規模による制約を外してしまえばこの地理も陽宅に含まれます。
陰宅
つまりお墓の風水です。日本でいえば墓相ですが、風水とは理論体系や技法が全く異なります。道教では人は「魂」(こん)と「魄」(はく)から成り立つと考えます。魂は陽に属し天に昇ります。魄は陰に属し地に残ります。故人の亡骸に残るのはこの陰魄なので、これを看る風水を陰宅と呼びます。よい「穴」から直接に生気を受けた先祖の骨は同じ気骨を持つ子孫に生気を伝える。これが「同気感応」の考え方です。「同気感応」を信ずる中国では、故人の墓を良い土地、良い方位、良い日取りで埋葬することにより、その後々の子孫の繁栄に大きな影響を与えるとされています。宗族重視の考えです。その際、火葬にしてしまうと骨に存在する「魄」(はく)が無くなってしまうため影響がなくなります。通常、風水では後述の陽宅より陰宅の方が重要視されていますが、仏教思想の日本では、馴染むことが出来ませんでした。仏教では荼毘(火葬)にするのが習慣化されているため陰宅の影響がでません。
陽宅
陰宅に対しての我々生きている人間の住む環境の風水が陽宅です。日本では家相と呼ばれていますが、これも理論体系や技法が全く異なり、また看る対象物のスケールも違います。看法の基本は陰宅と同じですが、土地が個人所有されている現代では陰宅同様、スケールの大きな見方が困難になり、住宅内の間取りやインテリアなどに主観が移っている感は否めません。陽宅を看る時、看ようとしているのは、どこからどこまでの空間なのかを限定することから始まりますがそれにより何を重視して看るかが異なってきます。風水を看る場合、別述する巒頭(らんとう)と理気(りき)という2つの視点で看ますが事実上、現代では方位を用いる理気の手法がメインになってきています。看る上でのポイントは大きく分けて3つまたは6つになり、これを「陽宅三要」「陽宅六事」と呼んでいます。「陽宅三要」は門、炉、主房を重視します。一つ目の門が、外部との境界になり気の入口、「気口」になります。2つ目の炉は、家庭内で火を使用する台所ですが、燃焼という観点から重要視されます。この場合、気は酸素に変換され、燃焼で消耗します。気を排出してしまう点ではバス・トイレも同じです。そして炉にある別の機能は熱や光の発散です。熱や光は電磁波や赤外線になります。現代ではAV機器、テレビ、電子レンジなどもこれに相当します。そして3つめの主房とは主人の起居の拠点ですが現在では寝室になります。人が最も長時間制止している空間ですし最も無防備になります。「陽宅六事」は流派や風水師により構成される要素が変わってきますが、住宅の構成要素のトイレや道路などが追加されます。また、住居を取り巻く環境を「外六事」といい、山、道路、神社、橋、塀、石、植物など様々な要素との組み合わせの観点から判断していきます。
以上が風水の分類となりますが、巷で騒がれているような人との相性をみたり、姓名判断であったり、命運を推し量る技法は純然たる風水技法ではないことを注記しておきます。また、家相と混同されている方も多くおりますが、風水では個人と住宅や時間の相関関係から吉凶が変化しますが、家相では通常、住む家のみによって決まります。この違いは文化や国民性の違いから派生してきたものと思われ、私としては厳密に家相と風水は全く別の占術であると考えております。
ただし、営業上の理由から風水のタイトルをつけて販売されている書籍が多数あるのは事実です。また、旅行など、風水ではない「動」の方位術に風水のタイトルをつけている書籍も多数あります。あくまでも風水は「静」の方位術であり、旅行、移転などには用いません。