形殺いろいろ
形殺とは「有形の殺気」つまり、形が及ぼす害のことですが、少し紹介してみます。主に室内の形殺について採り上げてみます。
陽宅風水の中でも比較的メジャーで、しかも現代建築でもよく目にする「漏財宅」を例にしてみます。
「漏財宅(ろうざいたく)」
この漏財宅ですが、現代建築の特にワンルームマンションなどで、よく目にします。入口を開けると奥の窓まで一直線の間取りの家です。この間取りの家は気が一直線に逃げていってしまい、財産を減らし健康も害するといわれています。
では、何故風水ではそういう解釈になるのか検証してみましょう。
中国思想では「気」という言葉がよく使われますが、概念的な思想はこの際横においておきまして「光、音、湿度、風、におい、温度」などといった我々が五感で感じられるものをこの場合の「気」と定義することにします。
昔の日本家屋と違い現代建築では特に密閉性が高く、湿度や温度管理が重要となります。カビやダニの繁殖や接着剤などに含まれるホルムアルデヒドなどが、アトピー性皮膚炎などの一因として深刻な問題となっています。
さて、この間取りの家では風が一直線に通りぬけるためベッドのエリアの空気がこもってしまいます。その結果、いくら換気をしてもここに繁殖するカビやダニが減りません。最初はどうという事はなくても、やがて繁殖したカビを吸い込んだりして健康を害していきます。
症状の軽いうちは頭が痛かったり、やる気が起きない、疲れやすいくらいのことで済むでしょうが、酷くなると肺炎になったりします。不健康から働くことが出来なくなり財産を減らしていきます。これが漏財宅です。
しかしながら風水では「殺」を吉に転化させる技術を持っています。これを「化殺」といいます。この漏財宅の場合、入口と窓との間に間仕切りや衝立をいれます。
すると、風は室内を矢印のように循環し室外へと出て行きます。風水では川や道路、山脈などは直線ではなく曲折している方が良いのですが風も例外ではありません。迷信のようなやり方に見えても実は快適な住空間を作るための知恵が風水には隠れているのです。ちなみに今年(2001)は猛暑ですが東京消防庁の発表によれば熱中症で運ばれる救急患者の半数以上は室内にいた人なのです。この結果からもいかに室内での風の通り道を作ってやるのが重要かお判りになると思います。
続いて、いくつかの寝室の形殺について紹介します。
頭の真上に梁があるのは凶
入口が頭を直衝するのは凶
寝室の入口とトイレの入口が直衝するのは凶
階段の下にベッドがあるのは凶
ベッドが窓に隣接するのは凶
ほんの一例だけ紹介しましたが、皆さんの寝室を点検してみてください。
また、形殺は凶であるのは凶ですが、形殺だけだとそれほど害とみなしません。それに年回りや本人の低迷期であるといった「理気殺」が加わると凶効果がてきめんに現れます。形殺だけですとまだ猛獣が檻に入れられすぐそばで吼えているくらいのものですが、理気殺が加わるとその檻が開いてしまうのです。
いずれにせよ、形殺は出来るだけ早く正しい方法で化殺することが望ましいのです。
なお、ここで紹介した以外の形殺について知りたい方は「八宅明鏡」や「陽宅集成」等の原書を参考にしてください。また市販本でも解説されているものがありますので詳しくは「謝辞」のページを見てください。