
■045:剣と魔法と竜の国
編集:ファンタージェン旅行社
シナリオ:山本弘
挿絵:さえぐさじゅん、巣田祐里子、くつぎけんいち、柴山みどり
発行:辰巳出版/アソコン・ブックス
初版:1986年
価格:880円
関連:巨神兵を倒せ、幻のユニコーンクエスト
淡い青春の日々を想い起こさせられる一冊です。
かつて、「ファンタジー」が広く流行した時期がありました‥‥そう、大ヒットゲームの「ドラゴンクエスト」が初めて世に出た頃です。
その頃は書籍の世界でもまだファンタジーのジャンルが充実しておらず(どちらかと言えばSFの側に軍配が上がっていた)、当時の青少年はひどくファンタジーに飢えていました。
今や日本を代表する長編ファンタジー小説の「グイン・サーガ」が、まだ20巻も出ていなかった頃です。
そしてそれと同時期、「ゲームブック」も流行った時期があったのです。
ルパン三世のゲームブックや、「巨神兵を倒せ(風の谷のナウシカ)」など、プレイした経験はありませんか?
この「剣と魔法と竜の国」はそんなゲームブックの中でも初期の作品ですが、挿絵のイラストがとても素敵だったので気に入っています。
『君たちが中庭に飛び出した数秒後、城館ががらがらと崩れ落ちた。
振り返った君は息を飲んだ。
もうもうと舞い上がる土ぼこりの雲の中で、巨大なシルエットが揺れている。
それは長い体をくねらせ、石の破片を振り落としながら、
館の残骸からゆっくりと這い出してきた‥‥黒い竜だ!』 21の項より抜粋
コナン(未来少年でも名探偵でもなくて、バーバリアン)、ダンジョンズ&ドラゴンズ、指輪物語、ネバーエンディングストーリー(はてしない物語)等など、剣を携え冒険に挑む姿に胸踊らせた経験は、きっと誰にもあるはず。
自分もそんな地湧き肉踊るような冒険を体験してみたいという想い(の数分の一)を、この本は体験させてくれました。
剣、魔法、そして竜‥‥こてこてなファンタジー世界の定番アイテムですが、その当時は「剣と魔法と竜の世界」こそが「ファンタジー世界」と同義として扱われていたのです。
ファンタジー好きな方、ゲームブックマニアの方にオススメ。
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