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サー・アーノルド・バックス:エレジー風三重奏曲

(フルート、ヴィオラ、ハープのための)
Arnold Bax: Elegiac Tiro for flute , viola and harp

データ作成者: ぴっころ
データ形式 :MID(1port)
対応音源: SC88Pro
ファイル名:elegiac.mid, elegiac2.mid
制作日:2000年10月

サー・アーノルド・バックス(1883〜1953)は、英国生まれのヴォーン=ウィリアムズと同時代人ですが、アイルランドやケルトの文化・音楽・文学から強い影響を受けた作曲家です。私はこのあまりなじみない作曲家に、十数年前にたまたま当てずっぽうで買った管弦楽曲集の録音を聴いて以来すっかりはまりました。以後CD、LPに拘わらず、見つけたものは手あたり次第購入し、また分厚いバックスの伝記の原書を読んだり楽譜を取り寄せたり、一時期はバックスのホームページを作ろうと、英国のBAX WEBSITEと連絡をとりあっていたほどのめり込んでしまいました(結局、HPのHTMLがかなり出来上がった時点でパソコンが大クラッシュして、その夢は消えてしまったのですが)。様々な録音を聴くうち、美しい管弦楽法を駆使したトーンポエム、7曲ものシベリウスやヴォーン=ウィリアムズに匹敵する素晴らしいシンフォニー、多数の魅力的な室内楽、ピアノ曲、歌曲があることを知りました。私にとってはまるで「自分だけの」秘密の作曲家のような存在だったのですが、1980年代、シャンドスレーベルがバックスの膨大な作品集をCD化し、さらに最近になって、あのナクソスレーベルがシンフォニーやトーンポエム、室内楽集などを続々とリリースし始めて、不当にネグレクトされていたバックスにもようやく陽が差し込んできました。古い友人の作った曲が、長い年月を経て有名になってきたようで、感慨無量です。

バックスの作品は、ケルト的な旋律を使いながらも、ヴォーン=ウィリアムズのように民謡をそのまま使うことはなく、また構成は非常に複雑、かつ細かいテクスチュアを鏤めたもので、一聴ではなにがなんだかわからない曲が多いのですが(そのあたりがなかなか人気が出なかった原因だと思うのですが)、繰り返し聴くうちに、壮大かつ繊細なファンタジーの世界に惹かれるように思います。

と、前置きが長くなりましたが、この「エレジー風三重奏曲」は、バックスの作品の中でも最も演奏頻度の高い曲と言われています。録音もバックスの曲としては例外的に多く、10枚以上の異盤があります(多くは廃盤ですが・・・)。フルート、ヴィオラ、ハープという編成ですが、この編成でまず思い出すのはドビュッシーの名曲、ソナタでしょう。バックスのこの曲もちょうどドビュッシーの曲と同じ時期に作られているので、当然強い影響を受けたであろうと想像されるのですが、意外やドビュッシーのソナタのイギリス初演の前には、もうバックスのエレジー風トリオはほぼ出来上がっており、彼はドビュッシーのソナタを聴くことなくこの作品を書いたことになります。

曲はバックスが好んで使った独特のアルペジオから始まり、哀愁あるヴィオラとそれを追いかけるフルートの旋律がからみあい、中間部には息の長い新たな旋律が加わりながら美しく進行します。ハープをこよなく愛したバックスならではの小品です。

MUSIC E-CLUBさんで聴くことができます。
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