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リスト版ベートーヴェン第九の楽譜です。案外安い。


 

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机の上の交響楽


ルートヴィッヒ・ファン・ベートーヴェン
交響曲第9番ニ短調作品125(リストによるピアノ版)
Symphonie Nr.9 in d-moll Op.125
(Piano version by F.Liszt)




データ作成者:ぴっころ
データ形式:MP3
作成環境:GIGA STUDIO 160, CAKEWALK 9
制作日:2006年11月末開始



1.Allegro ma non troppo, un poco maestoso

2.Molto vivacce

3.Adagio molt cantabile


第九のシーズンがやってきました。1年は速いものですね、歳をとるに従って時の過ぎゆくのが疾風の如く速くなってきているような気がします。

ここのところ、サイトのほうも更新を怠ってしまっていますが、一つの区切りがつきそうなので、またこちらのほうに力を入れていきたいと思っています。

まずは久しぶりにサンプラーでの制作、何を取り上げよう・・・と当サイトのリクエストコーナーを見ましたら、やはりベートーヴェンの第九が1位。しかしこの曲は超大曲である上に歌がはいるのでちょっと無理かなと思いつつ、はたと思いつきました。リスト版っていうのがあったなぁ。

ネットで楽譜を調べてみると、随分おやすく出ている。

Liszt: Beethoven Symphonies Nos. 6-9: Transcribed for Solo Piano

思わず交響曲全集の楽譜を購入してしまいました。そして早速第九の制作を開始しています。

オーケストラのピアノ編曲というと、ただただオケの音をピアノに移しただけ、というのが多いのですが、この編曲は流石リスト、ピアノ作品としても充分聴くことができるものに仕上がっています。CDではカツァリスのものが有名ですね。

ベートーヴェン (リスト編曲) : 交響曲第9番 「合唱」

ベートーヴェンの第九は、もうご存じの通り、人類愛を高らかに歌い上げた作品。合唱とオーケストラが一体となって一つの「世界」を築き上げていきます。理想に向かって高められていくような、ベートーヴェンらしい強い意志が貫かれています。そして実際演奏されると、合唱が加わった時、不思議な群集心理によって聴衆をも巻き込んでいくように思います。こうして比類のない感動が生まるのです。それは人々全てが一体感を感じるための「祭り」とも言えるかも知れません。日本では年末異常なほど第九が演奏されます。これだけ演奏されてもまだ飽かずに多くの人がこの曲を聴くために演奏会場に向い、聴いて感動した人々がさらなる一体感を求めて合唱団に入る。日本人はもともと「和」を求めたいという気持ちが強いですから、なぜ日本でだけ特別第九の人気が高いのか、わかるような気がします。

さて、この作品をピアノ1台で演奏するということ、またそれをパソコンという、孤独な作業を通して演奏するということは、第九の持つグローバルな性格とは反するかも知れません。その制作時に感じられるのは、人々との一体感ではなく、人間の孤独感。そこにいるのは、ベートーヴェン、リスト、そして私。孤独な静寂のなか、ベートーヴェンの頭の中で生まれた作品は、ピアノの巨匠であり、ロマン派の大作曲家であるリストの感性を通して19世紀的なピアノ版へと解釈される。そしてそれを21世紀の私が、この2人の巨匠が思いもつかなかった方法で演奏する。さらにこの演奏を聴く側も、たぶんそれぞれ1人でパソコンに向かって聴くことになるでしょう。それは、大勢の人々が大声で唱い、聴衆が熱狂的な大喝采をする第九ではなく、ベートーヴェン、リスト、私、聞き手というたった4人の第九です。このことによってよって、作曲者が音のない沈黙の世界で思考したであろう本来の音楽が見えてくるかも知れない。お祭り騒ぎの中に隠された、この作品の持つ別の形が聞こえてくるかもしれない。

そんなことを思いつつ、この作品に取りかかりたいと思います。(11/24記)

ちょうどベートーヴェンと写譜の女性との交流を描いた映画がまもなく公開されますね。第九の初演のシーンもあるとか。どのように描かれているか、楽しみです。(11/30記)

ようやく第1楽章が完成しました。こうしてピアノ版を製作してみると、オーケストラで聴くのとはまた違った構造やいろいろな形、和声が聞こえてきて、聴きなれたこの曲もまた新鮮に感じられて、作りながらそのスケールの大きさに圧倒され続けました。

空虚5度から始まる、原始の宇宙を思わせる冒頭、そこに天から降ってくるような鋭い付点の動機、これはこうやってピアノで弾いて見ると、まさにピアノ向きの音の形。弦楽器でこの部分を弾くのは結構演奏しにくいと思うのですが、ピアノなら、この降ってくるような音の形は自然に感じられます。耳が不自由とはいえ、ピアノの名手であったベートーヴェン、やはり動機を形作っていく過程で自然にピアノ的な音の形になっていったのかもしれません。

それにしても、当時はようやく古典派が終わりに向かい、フンメルなんかがまだ優雅なピアノ曲なんか書いていた時代に、この曲はなんと巨大に聳え立っていることでしょう。この曲を乗り越えようとしてこの後長い間多くの作曲家がシンフォニーを作っていくのだけれど、本当にこの曲を超えた曲は存在し得ないのかも・・・そんなことを作りながら感じました。

ということで、以下からお聞きください。(12月13日記)

第2楽章完成しました。それにしてもこのスケルツォは破天荒な作品です。この時代の聴衆はさぞや面食らったのではないでしょうか。びっくりさせるようなティンパニ、息もつかせぬリズム。思いもよらないフレーズ。現代的、と言っても良いでしょう。またリストによるアレンジは非常にダイナミックです。ピアノのレパートリーとしても効果的な作品ではないでしょうか。ティンパニのソロなどピアノでうまく効果がでるのだろうかと思っていたのですが、ピアノの持つ打楽器的な色彩を生かして、原曲以上に面白い効果が上がっていると思います。(1月8日記)

さぁ、いよいよ第3楽章に向かいます。

第3楽章はアダージョ・モルト・カンタービレ。カンタービレといえば、のだめカンタービレ(^^;。この意味は「歌うように」という意味ですが、ピアノで、しかもDTMで実際歌うように演奏するのはなかなか難しいところです。この楽章は古今東西のシンフォニーの中でももっとも美しい、天国的な音楽です。考えてみれば、第1楽章のこれまで聴くことができないほどのスケールの大きさ、第2楽章の驚くべき発想力とユニークさ、そして比類ないほど美しい第3楽章と、どれもそれまで書かれたあらゆる音楽を凌駕するだけでなく、ベートーヴェン以後の作曲家もこの第九を超えようとして苦しみもがき、そして超えられないのです。作りこめば作りこむほどに凄い作品だと思います。(1月15日記)

第3楽章、さらに進めています。なんというか、この曲に関しては余計な言葉が出ない。私の月並みな言葉ではもう何もこの曲の美しさを言い表すことができません。感動しながら作っている。そんなかんじです。(1月20日記)

オーケストラのメンバーとしての本番があったために、しばらく中断していましたが、製作再開しています。第3楽章、クライマックスに来ています(2月7日記)

ちょっとテンポが機械的になってきています。もっと音楽的に。(2月8日記)

第3楽章、完成いたしました!やはりピアノで演奏しても本当に美しい。いや、ピアノで演奏するからこそ、この曲が持つ清らかさ、美しさがより際立つような気がします。オーケストレーションにたよるのではなく、音だけで完成されている。これ以上に澄んだ音楽があるでしょうか?

さて、第4楽章に進みたいところですが、ちょっと疲れました(^^;すこしいくつか寄り道して、ちがう曲を作った後に、終楽章はじっくりと製作していきたいと思います。




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