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Sacred Gold 評価
*ジャンル:ファンタジー系アクションRPG
UK版 SACRED GOLD にUnderworld / Gold 2.28パッチを適用してのプレイに基づいています。
プレイ環境
東芝 dynabook Satellite AW6(ノート) CPUCore2 Duo T7200(2.13GHz) メモリ 2GB(PC2-4200
DDR2 SDRAM)
少し前のゲームでもあり、この環境だとパフォーマンス面ではほぼ気になるところはありませんでした。以前にやったときも重いとか遅いとか思った覚えはなく、もう少し古いPCなどでも問題なく遊べるかなと思います。
どんな感じ?
いわゆる「ディアブロタイプ」「ハックアンドスラッシュ」「クリックゲー(ム)」に属し、第三者視点・神の目視点で操作キャラの姿が見えており、その周辺を俯瞰する画面を見ながらプレイするもので、操作は移動、会話、調査、攻撃などいろいろな指示がマウスクリックで行われるSacred
とその拡張のUnderworld がセットになったものです。
以下、詳細な解説は()内の項目に
いいところ
・グラフィックが非常に緻密かつ精細で、ファンタジーな世界らしさがよく表現されている。(グラフィック、サウンド)
・フィールド部分は切れ目やロードが発生せず、おり、世界を探索している気分を十分に満喫できるものになっている。(システム)
どっちとも言いきれないところ
・クエストに関してはログ、関連NPCの表示、方向表示ととにかく親切(システム:クエスト、ゲームバランス)
・クエストはいろいろあるが、発生しなかったり達成できなくなったりがよくあり、仕様か不具合か分かりにくい(システム:クエスト、不具合?)
・拡張部分(第5章)はキャラ依存のクエストやシリーズクエストが多く、興味を持てるが忘れることも生じやすい(ゲームバランス)
・拡張部分(第5章)は敵がとても多く復活も早いので成長させやすいが単調感も生じる(ゲームバランス)
・乗馬で移動が早くなり、専用の装備や技もあるが操作面のひっかかりと不具合?によく出会う(システム:乗馬、不具合?)
・倒した敵や宝箱からアイテムはイヤになるぐらい出てくるが、いいものはごくごく一部。(システム、ゲームバランス)
・ストーリー展開やクエストはオーソドックスで、工夫しているとはいえ若干クエストには「お使い」感あり。(ストーリーなど)
・育成はいろいろ楽しめるが、異なるキャラでもだんだん似たようになりがちな面も。(システム:キャラ育成、ゲームバランス)
ちょっとなあ、なところ
・日本語がらみのキーを使うとキーボードショートカットが効かず、日本語版のような対応策もない(不具合?)
・セーブデータ一覧では最新データのところが表示されずセーブやロードは使いにくい(操作性)
・これに限らずクリックメインの操作体系はまぎれや誤操作が生じやすい。(操作性)
拡張「Underworld」による変更点
日本語版セイクリッドプラスと、英語版 Sacred Gold との比較になりますので、いきなり Sacred Gold をインストールしてプレイしようという方にはこの項はあまり参考にならないだろうと思います。
- 拡張 Underworld 単体なら、Sacred Plus に追加インストールしてそれぞれを起動してプレイできるということになるようですが、Sacred
Gold の場合には拡張のUnderworld も込みでのインストールとなり(プログラム個別起動などが可能かどうか十分確認していません)、起動時のメニューで
Ancarian Campaign をプレイするか、Underworld Campaign をプレイするかを選択します。Sacred Plus
相当の Ancarian Campaign をプレイする場合にもシステム的には Underworld 追加後の変更が加えられたものとなり、本来のSacred
Plus のシステムでプレイすることはできません。
- 本筋のストーリー展開については Ancarian Campaign は Sacred Plus と同等の第1章から第4章、Underworld
Campaign はそれに続く第5章部分となります。Underworld Campaign を選択するとキャラメイクではなくキャラのインポート画面が表示され、Ancarian
Campaign で育ててエクスポートしたキャラがないと、Underworld Campaign の方はプレイできなくなっています。ただし、Ancarian
Campaign をクリアしたキャラである必要はなく、レベル25以上に育ててエクスポートしていれば、Underworld Campaign でインポートしてプレイすることは可能です。(ストーリーを考えると、一度はAncarian
Campaign をクリアしていないと、第5章部分でいろいろ分からないことが出てくるようになりますが。)
- セイクリッドプラスと、Gold の Ancarian Campaign 部分で大きく異なるのは必須でないサブクエストです。セイクリッドプラスの場合、その地域で固定的に発生するサブクエストをいくつかクリアした後、護衛、退治、入手などを目的とするサブクエストがランダムに発生します。これに対して
Gold の Ancarian Campaign 部分では固定的に発生するサブクエストが増えている一方、ランダムな発生はなくなっています。
あと、使えるキャラクタとして Dwarf と Daemon が追加されていますし、ごく一部ですが新しい敵がいたり(追加されたクエストで第5章部分で出会う敵が出てくる)馬に関する扱いが異なったり(乗馬状態で戦闘しても馬はほぼ攻撃されることはない)いろいろと変更されているところはあります。
- Underworld Campaign は前述のようにAncarian Campaign (第1章から第4章)を受けたストーリー(第5章)になっていますし、世界も共通したものになっています。しかし、Underworld
Campaign 部分ではAncarian Campaign の舞台となった地域に行くことはできませんし、登場するNPCや敵も大きく異なるものになります。
Ancarian Campaign はオーソドックスなファンタジーらしい世界ですが、Underworld Campaign は異世界感が強く、敵は虫などのちょっと気持ち悪い印象のや異形の悪魔が多いですし、とにかく敵が多く、かつ復活が早いというのも異世界感を強めることになっていました。
- Underworld Campaign は敵が多くて復活が早い上にかなり手強く設定されていますし、団体で行動するわ敏感に反応するわで一部を引っ張り出すのが難しいケースも多いですし、地形などを利用してハメて楽をできるところも少なくなっています。おまけに集落などで門が閉じているところに近づくと、善意の第三者NPCがそこらをうろついて門を開いてくれたりしまして、自分では門を開かない敵が攻撃してきたりとか、何かと厄介なことが多いのです。
- 連鎖的に発生するクエストやキャラクタ依存のクエストが多くなっています。これはUnderworld Campaign 部分で顕著ですが、Ancarian
Campaign 部分でもそのような面は見られます。
システムなど
システム:全般
- マイキャラ一人を作成し、育成し、操作するゲームです。仲間がついてきてパーティのようになることはありますがその場合であっても操作できるのはほぼマイキャラに限られ、仲間には限定的に装備品を与えるとか回復してやるぐらいしかできません。
- 基本的に一本道ストーリーで、特に分岐するとかやり方が分かれるとかいうこともありません。しかし、必須でないサブクエストは沢山ありますし、やり方により進行が異なることもあります。クエストの連鎖(あるクエストを達成していれば別のクエストにつながる)とか、クラス(種族)限定のクエストというのも一部あります。
また、Underworld Campaign 部分(ストーリーの第5章)については、シリーズクエストやクラス(種族)限定のクエストが多くなります。
- 感覚的にはクエストに沿って進むというよりは、敵を倒しながら探索を進めてキャラを強化するというのがメインになるでしょう。Underworld Campaign
部分(ストーリー的には第5章部分)では特にその性格が強く感じられるようになります。
- セーブ・ロードともにイベント進行中でもなければほぼいつでも可能です。また、ファンクションキー押下でクイックセーブ・ロードができました。
- 金やアイテムなどの入手はとても多いです。入手が多いゲームにはよくあることですが、役に立つ!と感じるものの率は低いです。次々と地面にばらまかれるアイテムの中から良いものを見つけるのを楽しいと思うか、疲れを感じるかがこの手のゲームとの相性になるでしょう。
- 最初に2段階から難易度を選べ(ちょっと分かりにくいんですけどね、ここが)、難しい方でゲームクリアに至るとさらに難しい難易度をプレイできるようになります。前項のことと併せ、やり込み要素になっているものと思われます。Ancarian
Campaign 部分(第1章〜第4章)についてはキャラメイク(またはインポート)の際に選択した難易度でずっとプレイすることになり、Underworld
Campaign 部分(第5章)については、キャラをインポートして開始する際に難易度を選べます。選択可能な難易度についてはAncarian Campaign
またはUnderworld Campaign でクリアした難易度に依存します。
- ゲームの序盤はチュートリアルになっており、基本的な概念や操作を学ぶことができます。
システム:キャラ育成
- キャラメイクについては男女や種族又はクラスが決まっているキャラ達の中から好きなのを選び、名前を付けるだけで外観等のカスタマイズはできません。この点については、キャラメイクをするゲームについては容姿等を選べるゲームの方が多いですからちょっと不満が生じそうなところには思えます。まあ面倒なことは嫌というプレイヤーならいいかもしれませんが、キャラメイクするゲームを好む人はいろいろ選んでメイクしたいという方が多いでしょうから。
- 種族又はクラスと書いていますが、グラディエイターとかバトルメイジのようにクラスっぽいのもあれば、ウッドエルフとかヴァンパイアのように種族っぽいのもある、ということになっています。人間のグラディエイターとかいうように組み合わせがあるとか選べるわけではありません。
- 育成面については自由度もありますが、運に支配される面もあります。
戦闘で敵を倒して経験値を獲得、一定までたまるとレベルアップ、レベルアップで獲得したポイントはプレイヤーの意志で配分してキャラ強化というタイプです。難点は属性と技能(これらはレベルアップで得られるポイントを配分)がいろいろあって、しかも戦技(呪文や罠も含む)とのからみもあり、当初は把握しづらく方向性を定めにくいことでしょうか。
- 戦技(呪文や罠も含む)は戦闘では重要性が高いものになりますが、これはレベルアップや獲得ポイントではなく、宝箱や倒した敵から入手したりクエスト報酬で貰ったりするルーンを使用することで伸ばします。入手には運の要素があるので、前述のように「運に支配される面も」ということにはなりますが、ルーンの交換という制度もありますし、セーブロードを使って運が回るのを待つこともできるにはできます。
システム:クエスト
- メインライン(本筋)のクエストをこなしながら次々と新たな地域を探索していくことになり、基本的には一本道で本筋に関する分岐等はないようです。やることが必須ではないサイドクエスト(サブクエスト)は結構よくありますし、状況により発生するクエストもあってクエスト探しの楽しみも少しあります。(よく分からないことが多くて楽しみよりストレスにつながる可能性はありますが。)
- 前項のカッコ書き、「ストレスにつながる可能性」に通じますが、クエストが発生しない(以前には発生したのに、という場合など)とか、達成できているはずなのに達成できない、完了にならないなどということが結構な率で生じます。問題は、それについて何か条件があるのか、それとも不具合的なものがからんでいるのか分からないということです。そのまま続けるにしてもやり直すにしてもモチベーション低下の大きな原因となります。(初回プレイで私がやめてしまった原因の一つはこれでした。)
- クエストに関係するNPCは頭上のマークで示されますし(ショップ役なども同様です)、クエストログはしっかり記載されよく更新されますし、画面下部の矢印表示は、本筋クエストとサブクエストとについて達成のために行くべき方向を示してくれます。またマップを表示させると、既に発生させたクエスト達成のために行くべき地点が示されています。とにかく親切で、迷うことはほとんどないでしょう。(それだけに達成できないとかの事態が起こると困ってしまうのですが。)
- 前項に書いたようにクエスト回りは一般的には親切なのですが、この親切さに慣れてしまうと引っかかるところもでてきます。クエストに関係する人物の位置が問題で、人物そのものや頭上のマークが見えにくいというのがたまにあるのです。中には故意に隠してある人物もありますが、まあそのケースではヒントになる会話などもありますので、それなりの設定かとは思えました。また、通常画面で見えにくいNPCなどについてはTabキーで確認を併用すると分かります。Tabキーで確認の方は子供など一部クエスト関連のNPCの扱いにならないらしい?という問題もあるのですが、幸い子供などであり、かつ画面で見えにくいというような場合はないようでしたので通常画面を見つつAltキーやTabキーでの確認もよくやっていればそう見落としは起こらなくなるでしょう。
- もう一つ親切設計がらみの問題で、画面下部の矢印が表示されないサブクエストがあります。これも故意に難しくしているのかもしれませんが、それに加えて会話やログでの説明も不備不足というケースもあり、ちょっと酷な印象が残りました。また、地下、洞窟、建造物内ではマップを見ることができません。たいていのダンジョンはそう広くもなくて困ることもないのですが、こういう設定であって結構大きな地下の町(施設もクエストもいろいろある)を置くというのはちょっと。
- サブクエストは一つ受けたら後は受けられないというものではなく、いくつも抱え込めます。その場合に画面の表示は?ということになると、どうやら最新に受けたものの方向が示されるようです。ただしマップの方には前に受けたサブクエストに関する地点は記載されており、これが消えたりはしませんから、いくつも受けてしまったから難しくなるというようなこともありません。
- まあ条件がある場合(進行の度合いとか、マイキャラの種族・クラスによるとか、以前にどれかのクエストを達成したとか)にしろ、不具合が出る場合にしろ、サブクエストに関する限りあまり神経質に取りこぼし無く拾い、全部達成しようとか考えない人の方が向いていそうです。経験値とか報酬とかに絶対的なものがあるわけではないですし。
不具合?
- もしかしたら環境依存の要因もあるかもしれませんが、ゲームプレイ中に「半角/全角」キーや「カタカナ」キーなどを押してしまうとその後、ショートカットキーが効かなくなるという問題があり、これはほぼ必ず発生するようでした。日本語版でセーブ後に生じる同様な症状への対処法(インベントリを一度開く)でも直らず、一度ゲームを終了し、再度起動しないといけませんでした。これらのキーを無効化するツールを使うとか、英語環境で実行するなどで対応できるのかもしれませんが、それらを試してはいません。
- 音楽や音声の再生がおかしなループになってしまい、ハングアップ状態となって通常操作はもちろん強制終了もできなくなり、ひどい場合にはWindowsキーによる切り替えやCtrl+Alt+Delによるタスクマネージャ呼び出しさえもできない(電源断しかない)こともありました。発生する条件がよく分からないのがつらいところでしたが、頻度は高くはないのが救いでした。セイクリッドプラス日本語版ではこういう現象は見ていません。
- システム:クエストの項でも書いていますが、クエストが発生しないとか達成できないというようなことは結構よく起こり、何か条件があるのか不具合的な現象なのか判断しにくいことが多いです。ですから言いきれませんが、例えば達成行動は取ってその旨の表示も出るが依頼人に報告してもリアクションが変化せず完了しない、ロードしてやり直したら問題なく完了した、みたいなこともあり、ちょっとしたタイミングとか位置関係とかでイベントの発生が起こったり起こらなかったりする、いかにも不具合的なものもあるようには思いました。
- ログにあるクエストアイテムの記録ですが、4ページ程度で打ち止めになるらしく、それ以降に取得したクエストアイテムが記録されなくなります。セイクリッドプラスの場合とGoldの場合とを比べると、Goldでは追加されたサブクエストの分クエストアイテム取得が多くなり、4ページ目あたりまで記録されるとその後のメインクエスト・サブクエストでクエストアイテム取得があるはずの場合(セイクリッドプラスでは取得があり、記録された場合)にも記録されなくなってしまいます。こうなってもクエスト遂行に支障はないので実質的には問題なしですが、確認の役に立たなくなるのがちょっと残念なところです。
- 馬に乗って移動できる、戦えるというのはこのゲームの特徴の一つで、実質的なメリット(移動が速い、戦闘回避して進める)もありますし、乗馬技術の向上と良い馬の入手、特有の装備や技などの楽しみとなる要素もあるのですが、この面では少し作りが甘いところが多々見えました。位置関係の判定が少しおかしいところが多く、移動の際に角や障害物などでよく引っかかったりします。それだけならまだしもですが、たまに馬から下りられなくなったり、ひどい場合には下りられない+動けないになったりすることもあります。また、馬から下りた後馬が動けなくなるというのは結構よく起こるので嫌になります。いろいろ対応策はあるのですが、うまくいくとは限りません。困るのは、馬から下りて馬を置いて何かしたい場合、気分的にも実質的にも建物の近くとか物陰っぽいところで下りがちなのですが、これをやると(見た目には結構余裕があるように見えても)発生しがちなことです。
- 馬に乗って移動している際に敵に会って戦闘をする場合、Goldではほぼ馬が攻撃を受けることがないようで、そのまま戦いやすくなっています。ただし、離れたところにいる馬を呼び寄せる際には、建造物とか木立のあたりから出てくるためそこらで引っかかってしまって乗ることができない、という現象がよく発生します。この点はむしろGoldになって悪くなっているのではないかと思えるぐらいです。
操作性など
- ほとんどの操作はクリックですることになります。移動、会話、取引等、調べる・開くなどは、その操作をできる場合にアイコンの形が変わるというよくあるタイプです。また戦闘の際はクリック(左)が武器攻撃、右クリックは戦技(呪文等も含む)使用で、今どれを選択しており、左・右クリックすると何をすることになるのかは画面下部で知ることができますし、いくつかの(いくつになるかは成長次第)武器や技等は画面下部に準備しておくことで素早く変更ができるようになります。このあたりはおおむね分かりやすくて良いです。
- とはいえ、クリックメインの操作体系の泣き所、まぎれやすい・誤操作をしがちというのはやはりありました。一番やりやすいのはクリックした場合の移動指示/攻撃指示の間違いです。なにせアクションタイプですから敵も動くわけですし、敵をクリックしたつもりが地面になっちゃったなんてことが起こりやすくなるわけです。これが攻撃ミスだけですめばどうってことはないケースが多いのですが、困るのは距離をおいて攻撃しているつもりが多数の敵の中に突っ込むことになってしまったり、敵を引き寄せてしまったりというような事態が発生しやすいことです。
- あと、アイコンの変化が起こる場所が若干微妙なことがよくあります。俯瞰的な画面だからかもしれませんが、入口とか階段とかの場合特にどこをクリックしたら移動できるのか分かりにくいことがよくありました。
- 1クリックでは1回攻撃するのみであり、左ボタンをすぐに離さずに押し続けるのは「続けて違う敵を攻撃したい場合」(マニュアルの「戦闘」説明のところ)「攻撃するターゲットを変える」(「操作」一覧のところ)ということになります。では同じ敵を攻撃し続けたい場合繰り返しクリックしなくてはならないかというと、そうでもありません。「操作」のところは実はこう書かれています。
「攻撃するターゲットを変える(一定範囲内にいる敵のみ)」
つまり、敵一体が他の敵少し離れている際に、こいつを弓矢などで攻撃して敵を減らしてやれなんていう場合にはその敵を繰り返しクリックするよりはボタン押し続けの方がよほど楽ですし、間違いも起こりにくいです。
もう一つ、接近戦になった場合にも、押し続けの状態ではほぼ確実に同じ敵を攻撃し続け、それが倒れた場合別の敵を攻撃してくれるかどうかはちょっと微妙です(位置関係によるのかな?)。まあそんなことで、ボタン押し続けの効果については、マニュアルの記載よりはむしろ「攻撃を続ける」というように解釈しておく方が紛れが少ないかなとも思いました。
- 店で売買をする時の操作は慎重にもさっさともできて便利です。ただ、鍛冶屋で装備品を強化して貰う場合や、コンボ作成については、システム的にも操作的にも分かりにくいのがちょっとつらいです。
- 前述のようにアイテム入手は大変多いゲームで、入れ物を開いた場合にも、敵を倒した場合にもいったんアイテムは地面に落ちます。落ちているアイテムはクリックして拾ってもいいですが、名前を表示させると見分けがしやすいです。条件に合致したアイテムのみ表示させるとか拾うという操作自体はないのですが、ボタンのクリックかキーボードショートカットでできる自動拾得で何を拾わせるかはメニューから設定できます。困るのは自動拾得が必ずしも信用できず、拾わせたいものの取りこぼしがないかの確認が結局必要になることです。(または「もういいや」にするか。)
- キーボードショートカットは戦闘では必須に近いですし、それ以外でも大変便利です。好みに応じた設定のし直しはできないようなのですが(メニューなどではみつけられませんでした)まあまあ無難な割り当てになっているかとは思います。もちろん設定できる方が良いですが。
- メニューなどは特に難のないできになっていますが、キャラがレベルアップした際、ポイント割り振りを行う画面が二つあり、その切り替えが分かりにくいですし、分かってもちょっとやりにくく感じるのは良くなかったです。タブみたいなものにするとかできなかったでしょうか。
- 作られた時期というものもあるかもしれませんが、セーブ時には必ず最新データのあたりが表示されるとは限らず、ロード時には一番上が表示されるというのは、セーブデータの数が増えるとスクロールが必須となり、面倒です。またスクロールの際には例えば上下のボタンを押し続けるとずーっと動いてくれるなどして欲しいのですがそんなことはできず、小さくて結構外しやすいスライドバーをドラッグするか、ボタンでちょいちょい動かすかということで余計にスクロールがうっとうしく思えました。
- 「とにかく始めに戻す」思想みたいなのが、セーブ/ロード以外にもあるようで、クエストログを開くと必ず第1章の最初のページになります。しかも同じ章の間は1ページずつ進むしかないようなので、サブクエストをよくやってページ数が増えると結構進めるのが面倒になります。
グラフィック、サウンド
- これもこのゲームの特徴だと思いますが、キャラの装備を変更するとアクセサリに至るまでしっかり外見に反映されるとか、拡大してみるとドロップアイテムもちゃんとそれなりの形をしているとか、なかなかによく描き込まれています。ぱっと見の印象では最近のゲームと比較すると見劣りする、と思うかもしれませんが中々に味のあるグラフィックだと思います。
- 物陰に出たり入ったり、拡大・縮小があったりする一方、カメラ(視点)は固定ですし、拡大縮小もスムーズに見えますが実は段階的で、画面全体は2Dと3Dの中間タイプみたいに感じられます。カメラ移動(視点変更)できないことや、適当な拡大状態にならないとかの不満は、入り組んだような場所で戦闘する際などにはよく感じられますが、他のゲームと比較せずこういうものだと慣れればそれほど不便にも思いません。
- クエストのところで書いているように、売買ができる相手とかクエストがらみのNPCは頭上のマークで判別ができますし、敵についてもおおよその強さとか戦闘中の状態(ヒットポイントがどれぐらい減ったか)は分かるようになっています。本当に親切設計なのでして、文句を付けるのも申し訳ないような気分にはなるのですが、ゲーム中にはついついそういうマークばかり見てしまうようになり、何となく記号化された世界みたいなものを感じてしまう面はあります。せっかく、いかにもありそうなフィールドや村や墓地などを探索できるのに記号的なものがちょっとそういう気分を削いでしまう、という感じなのです。なければプレイアビリティが低いと感じたでしょうから難しいことを言っているなとは思うのですが、このゲームの「記号」はかなり目立つ作りになっており、わかりやすさが大きい反面、リアリティを削ぐ方にも働いていたとは言えそうです。
- 音楽はオーソドックスでファンタジーらしいものですが、例によってずっと再生されているわけではありません。
- 大体が戦闘頻度の高いゲームですし、戦闘ともなるとマイキャラも声を出す、敵にも声を出すのが多いという具合で、音楽が流れていなくても静かすぎて寂しいということはあまりないでしょう。
音声については好み次第でしょうか。ゴブリンが「ゴーブリーン」と叫んだりするのは最初はちょっと驚きました。倒されるときの声は結構しつこい目で、達成感につながる面もありますが、何度も聞くとちょっと飽きます。
ゲームバランスなど
- 分かると分からないと、慣れると慣れないとでかなり印象が変わってくるゲームです。最初はどの技が有効とか、そのためにはどこにポイントを割り振るべきかとか分かりませんから試行錯誤でやっていくしかありませんし、ルーンの入手次第という運の面もあります。うまくいかないとか、やり損なったとか思うこともよく出てくるでしょう。
- おおむね、話の流れに沿って進めていけば敵の手強さはそれなりに上昇していきますが(ここは難易度によって事情が変わります)、ところどころには周辺の敵よりずっと強いのがいたりしますから、そこらが分かってくる二度目以降ならともかく、初回プレイならこの育て方ではだめだったのかなとか思ってしまうこともありそうです。
- しかし、敵の数はとにかく豊富ですし、少々育成の方向性が悪かったとしても稼いで好みの方向性を伸ばし直すのは難しくありません。戦いを重ねていれば確率の問題で良い装備品を入手することもあるでしょう。ルーンについても交換制度はありますし、エクスポート→インポートで強いキャラからやり直すということもできます。
- そのあたりが分かってくると、「難しいゲームだ」という印象ではなくなってきます。ただし、難易度の問題があります。最初から選べる二段階のうち易しい方では、地域ごとぐらいを目安に敵の強さがほぼ固定となっているようで、開始直後には苦労する相手でも強くなってから戦えば楽に倒せるというような具合になります。これに対して、最初から選べる二段階のうち難しい方や、クリア後に選べるさらに上の難易度ではマイキャラの成長に合わせて出現する敵の強さが上昇していくようで、そうそう圧勝続きで楽に進めはしないようになっています。
- クエストのところで親切設計のことを書いていますが、そういうゲームですし謎解きが難しいとか、試行錯誤が必要とかいうことはありません。あえいていえば戦闘が厄介なクエストもある、ぐらいのことかと思います。
- ただし、サブクエストがどれもこれも「容易」かというとそんな印象にもなりません。一つには依頼者や同行者の生存が問題になる場合、敵が多い上に遠隔・範囲攻撃もよくやってくるこのゲームでは悪い結果につながりがちだ、というのがあります。困ったことにかなり序盤の方で出会う(しかも場所などからとても出会いやすい)クエストにこの種の難しさがとても大きいものがありまして、こういうところで失敗したと感じると嫌気がさしてしまうのではないかと心配してしまいます。後の方の同種のものと比べても、距離とか敵の多さとかを考えるとかなり厳しいのでこれはここらで難しいこともあるんだよ、ということを教えたいがためかとも思いますが、ちょっと意地悪なようにも思えました。
あと、クエストが単一の結果でなくいくつかの結果に行き着き得る場合、流れからも報酬等からもどれが良いやり方だったのか分からないことが多かったです。というか、良い悪いをあまりはっきりさせていない、単にこういう解決もああいう解決もあるんだというような感じを受けました。クエストに関してはあまり神経質にならないプレイヤーの方がと前にも書いていますが、このあたりについても「どうするのが良かったのか」など追求すると肩すかし感を味わいがちかとも思います。
- Underworld Campaign 部分についてはとにかく敵が多く、復活も早いです。難しいというよりも厄介とか疲れるという感じになります。特に終盤は速いとか攻撃が強いとか特殊攻撃が嫌だとか特徴のある敵がやたらと群れてかかってくることになります。Ancarian
Campaign を最後までプレイした場合、次の難易度を選択できるようになりますが、そのことはAncarian Campaign のみならずUnderworld
Campaign についてもいえることです。例えばAncarian Campaign を難易度Silver でクリアした場合、クリア直前にキャラをエクスポートしていれば、Underworld
Campaign でそのキャラをインポートして難易度Gold でプレイすることができるわけです。しかし、そのような場合に、難易度設定をAncarian
Campaign より上にすると序盤や中盤は進めたとしても終盤には苦しいことになりがちです。また、Ancarian Campaign では使い勝手が良い遠隔攻撃の強いキャラは、敵の数・密度・群れ具合が大きなUnderworld
Campaign では苦しむことが多いです。あまり無理をせず、前述のようなAncarian Campaign を難易度Silver でクリアした場合だとUnderworld
Campaign はSilver を選ぶ、Underworld Campaign をSilverでクリアしてから上のGold を選ぶというようにしておくのが無難なように思えました。
ストーリー、キャラ、演出など
- ストーリーは起伏もありますし面白いものなのですが、印象面ではやや薄いものになります。本筋に関するクエストの存在感がどうしてもサブクエストや戦闘の連続に埋もれて薄くなってしまいがちですし、サブクエストやNPCと本筋ストーリーや世界観との関わりがそれほど濃いとも言えないことからそうなるのだろうと思います。
また、Underworld Campaign 部分についてはAncarian Campaign 以上に強引で説明不足、また繰り返しが多いものに感じられましたし、終盤の展開には呆然としました。まあ戦闘が多いですから途中ではAncarian
Campaign 以上にストーリーを意識しなくはなりますが。
- サブクエストについては何を退治して欲しいとか取り戻して欲しい、みたいなものが多く、一般的だなという感じです。ただし、Ancarian Campaign
ではごく一部ですが関連するサブクエストもありますし、種族・クラスによるものもありますし、Underworld Campaign になるとシリーズクエストもキャラ依存のものも多くなります。また、解決の仕方が一通りでないものもあって、あまりありきたりな通り一遍のものにならないよう工夫しているとは思います。
- もう一つ、主人公の活動によりある地域が平和になると、そこらにはちょっとした変化が生じます。まず敵の出現が少なくなり、クエストがらみでないNPCのリアクションが変わります。前述のように「ちょっとした変化」ではありますが、働きがいを感じさせてくれて良いことだと思いました。
- しばらく操作をせずにほっておくと主人公が何か言います。眠っているのか?とかちょっと面白いこともありますが、ログなどを読んでいても言われたりするのは少し閉口しました。
- Ancarian Campaign で出会うサブクエストのうち一部(セイクリッドプラスにはなく、Underworld で追加されるもの)については、救出や呼び出しなどが目的の場合NPCに話しかけると無言で同行するようになるものが多くなっています。本来のセイクリッドプラスでこういう場合には何かセリフがあったりしましたので、ちょっと残念です。ただし、Underworld
Campaign になるとまたセリフが出ることが多くなり、流れとしては抵抗がないものになっていましたけれどm、お。
- ストーリーとも関連しますが、マイキャラも含めおおむねキャラクタの特徴があまり明確ではなく、印象に残るキャラが少ないゲームでした。
あえていうなら、あちこちの集落にいる子供達(悪ガキども、と書きたいですが)ぐらいでしょうか。ギャーギャー言いながら(これがまたセリフの字幕も出るのがうっとうしいです)ついてくるのはまあ子供ならありそうなことかもしれませんが、これがしつこいったらないのです。店など建物内に入ったり、売買等のために話しかける際には、通常の善意のNPCでさえ邪魔になることがあるのに、つきまとってくる子供が複数いると失敗多発でたまりません。多少嫌な要素があるのはしょうがないんでしょうが、ちょっとやり過ぎのような気もしました。
- Daemon を使うとNPCの反応がちょっと異なるものになっていました。これは面白い設定だと思います。ただし、このキャラの場合、Ancarian
Campaign 序盤の展開から察するにUnderworld Campaign 終盤では他のキャラと異なる展開があるのではないかと期待してしまうのですが、そんなこともなく、他のキャラと同じ流れでした。これもちょっと残念でした。
英語関係
- セリフなどはあまり長大なものもないですし、用語や言い回しも特に難解であるとか古風であるとかスラング多用というわけでもなく、読みやすい、理解しやすいゲームだと思います。ただし、一部のキャラについては特異な話し方をして、省略多用の表現が目に着いたりする部分はありましたが、ひどく理解しにくいというほどでもないです。また、セリフはAccept
などの選択をするかOKをクリックするまで消えませんからゆっくり読めます。
- ただし、Underworld Campaign では次にするべきことが会話でもログでもよく分からず、画面の表示が一番的確な指示である、というのが結構ありますが、その画面表示は一定時間経つと消えます。まあ1行ですしそれほど困ることもないかとは思いますけれども。
- セリフなどの字体は特に凝ったものでなくて読みやすいのですが、ログやマップには擬古体っぽい字体が使われていて若干判別しにくいところもありました。
総合的にみて
ファンタジー系アクションRPG、ディアブロライク(ディアブロタイプ)、クリックゲームなどという呼称がよく当たっていますが、ファンタジーらしい雰囲気をよく演出していて、戦闘やクエストが沢山あり、飽きさせない作りのゲームです。親切設計が行き届いていて迷ったり失敗したりは少なくなるでしょうし、育成も失敗を恐れずいろいろやれるようになっています。従って、ファンタジー、アクション、ディアブロ風といったゲームが好きな人だったら気に入る可能性は高いでしょう。日本語版としてのできも良かったです。(情報や修正パッチ等が入手できない現状は残念ですが。)
残念なのは不具合と思われる現象がそこここに見られ、これがゲームの風味付けとして加えられたと思う「ところどころ難しい」(クエストが発生しなかったり達成できなかったり、特に強い敵がいたり、など)要素とあいまって、「何だこれは」と思わされるのがしばしば起こることでした。ある程度ゲームに慣れて「それぐらいどうってことない」と思えるようになるか、嫌気がさすか、のどちらかということもありそうです。(現に私も初回プレイ時は嫌気が勝ってしまいました。まあ私の場合ディアブロ風と必ずしも相性は良くないという要素がありますが。)クエストなどのところでも書いていますが、あまりつきつめて考えずに、いろいろやってみられればいいや、ぐらいに大らかに考えて楽しむプレイヤーの方が向いているかとは思います。
このGold版は後発で拡張版であるUnderworldを本編的存在のPlusに加えた統合版です。拡張部分となるUnderworld Campaign
については、ハックアンドスラッシュゲームの性格が強まったというか、本編部分はちょろいぜというプレイヤーにこれでもかというものを提供しているというかそんなような感じが強く、とにかく敵が多くて戦闘、戦闘、戦闘になります。こういう面をお好みのプレイヤーには好適なのかと思いますが、似たような戦闘が続くと飽きるという人やストーリー面でしっかりしたものを求める人には本編部分よりも好みから離れることでしょう。あと虫系の敵とかを嫌いな人にもちょっと。
あくまでも、私の個人的な感想に基づく評価です。