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TITAN QUEST
タイタンクエスト評価
*ジャンル:アクションRPG
日本語マニュアル付き英語版を使用し、V1.20パッチを適用した状態でNormalクリアまでのプレイに基づいて書いています。(上の難易度については何か特記すべきことがあれば後日追加します。)
プレイ環境とパフォーマンス
(1) Epson Direct Endeavor 9000Pro(ノート) CPU Pentium M 770(2.13GHz) メモリ
1024MB(PC2-4200 DDR2 SDRAM)
GeForce Go 6600 (128MB) WIN XP Home DirectX 9.0c
(2) Epson Direct Endeavor Pro3500(デスクトップ) Pentium4 660(3.60GHz) メモリ 2.5GB(PC2-5300
DDR2 SDRAM)
GeForce 7800GTX (256MB PCI Express x16) XP Professional Edition Service
Pack 2 DirectX 9.0c
(3) dynabook Satellite AW6(ノート) CPUCore2 Duo T7200(2.13GHz) メモリ 2GB(PC2-4200
DDR2 SDRAM)
GeForce Go 7600 (256MB) WIN XP Home DirectX 9.0c
環境(1)は少し使ってみた程度ですが、ゲームがみつくろってくれる中程度の設定だともたつきやカクつきはなく気分良くプレイできました。(後述する特に重くなる場面は別として。)高画質設定にしても大きなもたつきやカクつきは生じませんでしたが、どういう処理によるものかちょっと分かりませんが妙にメリハリのない暗い目の画面となって見た目がきれいでなく、中画質設定の方がスッキリときれいに見えて、高画質設定にする意義がないように思えました。
(2)では後述する特定の場合以外については高画質設定で快適にプレイできました。
(3)はゲームが勝手に設定する場合にも高画質設定となり、ほとんどの場面では問題なくプレイできました。ただし、処理が重くなるような場面では(2)との差が大きくなるようでした。どちらかというと遅くなるもたつくよりはコマ落としのようになりがちで、見た目は悪くなりますがプレイには支障が出にくかったことが多かったです。
さて、(2)の場合にも重たくなる場面はあります。最も顕著なのは夕方〜夜〜朝にかけてであり、夜の場面はコンスタントに重く、夕方や朝は場面によっては重くなることがありました。多分昼の場面が基本形で時間帯によってはそれに余分な処理が加わっているのかもしれません。霧や煙がある場面ではあまり重くはならなかったのに対して、炎などがあると重くなる傾向があったので画面中にある「動きがあるもの」の多さがパフォーマンスに影響を与える面が大きいようでした。
さらに、重くなる場面で画質設定を中程度に落とすと描画のもたつきはなくなって快適になりますが、このようにした場合にも嫌な現象があり、夕方や朝の影が長く伸びる時間帯では影が長い棒のような描写となりかなり目障りです。いろいろ変更してみましたが、全体を中設定→単一の項目(影の設定など)の変更では変わりがなかったです。
とにかく結構「重い」ゲームの部類になりそうですし、なるべくならパフォーマンスがいい環境でプレイしたいゲームと言えそうです。なお、V1.20パッチ適用後であれば設定ファイルをエディタなどで書き直すことにより昼夜サイクルをなくす(ずっと昼の状態でプレイする)ことができます。確認できた限りでは昼夜についてはショップ、イベントなどの違いはなく、見た目だけのことになりそうです。時間に伴う風景の変化を見ることができなくなりますが、処理の重さが悩ましいようなら変更してみるのがいいかと思います(詳細は全般ヒントページの方に)。
どんな感じ?
いわゆる「ディアブロタイプ」に属し、第三者視点・神の目視点で操作キャラの姿が見えており、その周辺を俯瞰する画面を見ながらプレイすることになります。操作は移動、会話、調査、攻撃などいろいろな指示がマウスクリックで行われ、あまりいい意味では使われない用語のようにも思えますがいわゆる「クリックゲー(ム)」にも入ることになるかと思います。ディヴァイン・ディヴィニティやセイクリッドなどと似た感じになります。
以下、詳細な解説は()内の項目に
いいところ
・グラフィックが非常に緻密かつ精細で、しかもギリシアやエジプトらしさがよく表現されており、世界を探索している気分を十分に満喫できるものになっている。(グラフィック、サウンド)
・スキルとクラスのシステムがよく作られており、悩みながらも楽しみつつ育成をできる。(システム)
どっちとも言いきれないところ
・ストーリーや登場人物は神話や歴史にちなんでいるものの、詳しい知識を要するというほどではなく、そういう雰囲気が好きなら楽しめると思われるが、逆に神話や歴史に詳しいなら雰囲気止まりと感じる人も出てきそう。(ストーリー、キャラなど)
・倒した敵や宝箱からアイテムはイヤになるぐらい出てくるが、いいものはごくごく一部。一方持ち歩けるアイテムは結構限定され、保存場所のようなものもなし。取りたい、売りたい、持っておきたい貧乏性の人にはつらいが、いいものに出会える嬉しさは大きい。(システム、ゲームバランス)
・ストーリー展開やクエストはオーソドックスだが淡泊で、期待したほど(ここは個人差がありそう)神話や歴史がらみでもない。NPCもクエストがらみ以外はリアクションの変化などが乏しい。ただしそういうところを楽しむゲームではないという見方もできる。(システム、ストーリーやキャラ)
・いったんゲームを終了してメインメニューに戻ったなら、その後マップのリニューアルがあり、ザコ(多少のランダム性あり)のみならずボス敵まで復活し、ゲーム開始は常に特定のポイントからとなるので稼ぎには好適だが話を進めたい場合にはやめどきが難しい。(システム、ゲームバランス)
ちょっとなあ、なところ
・システム的には、以前のデータをロードしてやり直しというのは全く考慮されておらず、対価を伴うスキルふり直し以外やり直しがほとんどできない。そういう設計思想だろうが育成の方向や運の要素によっては大変厳しくなったりもするので、ここのところはちょっと…(システム、ゲームバランス)
・これに限らずクリックメインの操作体系はまぎれや誤操作が生じやすい。(操作性)
システムなど
- マイキャラ一人を作成し、育成し、操作するゲームです。(限定的に召喚体を伴ったりそれに指示を与えることができることはありますが。)キャラメイクについては男女を選び、名前を付けるだけで外観等のカスタマイズはできません。この点については、キャラメイクをするゲームについては容姿等を選べるゲームの方が多いですからちょっと不満が生じそうなところには思えます。まあ面倒なことは嫌というプレイヤーならいいかもしれませんが、キャラメイクするゲームを好む人はいろいろ選んでメイクしたいという方が多いでしょうから。
- メインライン(本筋)のクエストをこなしながら次々と新たな地域を探索していくことになり、基本的には一本道で本筋に関する分岐等はないようです。やることが必須ではないサイドクエスト(サブクエスト)はそこそこにという感じであります。また、一度訪れた地域は後からも行くことができ、わけの分かっている場所で好きなだけ経験値や金・アイテムを稼いだりすることはできます。後述するキャラ育成面の幅広さとあいまって、一本道性による閉塞感よりは自由さを感じるところとなっています。
- キャラについてはStrength(強さ)、Dexterity(器用さ)、Intelligence(知力)に加えてHP(ヒットポイント)相当のHealth(体力)とスキル使用に必要なMP類似のEnergy(エネルギー)からなるステータスが規定されており、これらの特性値は戦闘や装備品の装備可能性に関係します。
これらは経験値を蓄積してレベルアップした際に得られるattribute point(属性ポイント、ステータスポイント)を、プレイヤーの意志で割り振って伸ばすことができる他、後述するスキルの成長によっても伸ばせます。また、装備品にはこれらの特性値を増減するものもあり、ほとんどの場合には、本来の特性値は問題とならず装備品込みの特性値が問題になります。
なお、日本語マニュアルではDexterity=敏捷性とされていますが、移動速度や攻撃・詠唱速度は主として装備品などで決まり、攻撃や防御の成功率を左右するDexterityについては敏捷性と考えるより器用さとして考えておく方がいいように思いました。
- 前述のようにキャラメイクでは男女を選ぶだけであり、当面は特にクラスなど決まっていない主人公がマイキャラとなります。その後序盤で一度、話が進んでからもう一度、習得・使用可能なスキルを決定する8種のMastery(日本語マニュアルでは「職業」)から1種を選ぶ機会があります。つまりマイキャラには1種か2種のMasteryを持たせることができ、それに応じたスキルを学ばせることができます。Masteryのレベルとスキルのレベルは、キャラのレベルアップにより獲得するスキルポイントを割り振ることで伸ばすことができます。スキルについてはそれぞれごとに必要なMasteryレベルが規定されています。またMasteryレベルを上げるとそれ相応のステータス特性値も上昇します。
Masteryを選んだならキャラはそれに応じたclass(クラス、日本語マニュアルでは「職業タイプ」)を持つことになります。1種のMasteryを選んだ後は8種類のどれかのクラスを持つことになりますし、2種のMasteryを選んだならその組み合わせに応じたクラスを持つことになるわけです。
経験値は戦闘で敵を倒して得たり、クエストの報酬として得たりしまして、規定された量に達するとキャラクタレベルがアップし、前述の特性値用のポイントとともにスキルポイントを得るわけなのですが、これが1レベルアップにつき3ポイントと結構しぶい目です。スキルポイントの使い道としては
既に習得しているスキルに割り振り、スキルレベルを伸ばす→そのスキルがより強力になる
習得可能な新たなスキルに割り振る→新たなスキルの恩恵が得られる
Masteryレベル(日本語マニュアルでは職業レベル)に割り振る→新たなスキルを習得可能、相応する特性値が上昇する
とあるわけでして、ここらが悩み所でもあれば楽しいところにもなるわけなのです。
- セーブについては、イベント進行中でもなければほぼいつでもメニューを出して行うことができ、ロードはゲーム開始後キャラクタを指定(何人かのキャラクタを使うことができます)した際のみとなります。セーブデータはキャラクタごとに一つのみですし、前述の「いつでもセーブ可能」の「メニューからセーブ」は実際には単に確認的な操作に過ぎません。メニューを出してプレイヤーの意志でセーブをした後、戦闘や売買をしたならその結果は勝手に(プレイヤーの意志にかかわらず)記録されており、いったん終了(メインメニューに戻る)した後開始(ロード)した際には勝手にセーブされた状態から始まるということになります。
つまり、ゲームシステム的には「以前の状態からやり直す」ことができないということになります。(どうしてもという場合、Windows上でセーブデータを別の所にコピーしておいて書き戻せば一応やり直しやセーブデータの移行は可能ですが、もちろん保証された方法ではありません。)一期一会思想みたいなものです。このことはゲームバランスの項でもう少し書きます。
- メインメニューに戻るというのはそのゲームの終了を意味します。いったんゲームを終了したなら、その後同じキャラを使ってゲームをした場合にも、手動セーブ時点や終了時点の状態から始めることができるわけではありません。ゲーム中ではところどころに「Rebirth
Fountain(復活の泉)」というものがあり、最初に近づいた際かその後にクリックした際に活性化されまして、終了→開始後は活性化されたFountain付近から始まることになります。
また、メニューに戻ってから再開した場合にはマップのリニューアルがあり、ザコ敵などが新たに配置されます。どこにどんなのがいるなどの傾向は同様ですが多少のランダム性はあります。またマップ上の宝箱や神殿・石碑(一定の効果が得られる)はほぼランダムに再生します。ボス敵までが復活しますから、稼ぎたい鍛えたいという場合には好適なことになります。
ただし未踏の領域を探索していく場合には、次のFountainまで行かずにやめると再開後にザコ掃討のやり直しが大変であるとかそんなことを考えてしまってやめどきが難しくなります。
- マイキャラがHealth0になって倒れてもゲームオーバーというわけではなく、活性化されたFountain付近から再開されることになります。どちらかというとこっちの意味合いの名前でしょうね、Rebirth
Fountain(復活の泉)」というのは。この場合マップは更新されず、倒れる直前の状態とほぼ同じ状態からのリスタートになりますが、一部ボスはHealthやEnergyが回復していたりします。なお、復活すると経験値が減るペナルティはありますし、死亡回数は記録されてしまいますし、それがセーブデータに残るので手動セーブなしに終了・再開しても回数はそのままです。
- 武器・防具・アクセサリの類は基本形+付加効果の組み合わせで非常に豊富に感じます。また敵(亜人タイプなど)を倒した場合や宝箱(とそれ相当の容器類)からとても沢山入手できます。本当に序盤こそ安アイテムも拾って売りに行きますが、じきにいいものだけ拾うようになってしまうでしょう。アイテム名の色表示や、特定のアイテムだけ表示させる機能のおかげで、分別収集は容易です。拾っているとすぐにインベントリは一杯になりますが、後述するポータルシステムのおかげで売却はとても楽です。
セットアイテムもありますが、これは集まらなさすぎでしょう。仮にマルチプレイを意識したものだとしても、マルチプレイをしたとしてどれぐらい集まるものだろうかといささか疑問に思えるところです。まあ無理に集めようとせず、そういう由緒のあるアイテムだという風に割り切って楽しめばいいかとも思いますが。
- 敵を倒した時得られることがある(他の入手方法もありますが)、Relics(日本語マニュアルでは「形見」)やMonster Charmsは装備品の強化に使えます。1個から特有の効果を得られますが、規定の数だけ揃うとボーナス効果が付きますから、3個目とか5個目の時にはどんなボーナスが付くかとドキドキものになります。また、Relics(形見)は神話や伝説がらみの名称や説明がありますし、Monster
Charmsは落とす敵に関連するようなものでして、装備品強化自体はありがちといえばそうなのですが、うまく味付けをしているなという印象です。
操作性など
- ほとんどの操作はポイント・クリック・右クリックででき、キーボードを使うと便利になるということになっています。(私はマウス+キーボード派なのでゲームパッド操作前提と思われる国産のものより海外のものの方が安心して取り組めるようになってしまいました。)キーボード設定についてはカスタマイズも可能ですし、総じて快適に操作できるようになっています。
- とはいえ、クリックメインの操作体系の泣き所、まぎれやすい・誤操作をしがちというのはやはりありました。一番やりやすいのはクリックした場合の移動指示/攻撃指示の間違いです。なにせアクションタイプですから敵も動くわけですし、敵をクリックしたつもりが地面になっちゃったなんてことが起こりやすくなるわけです。これが攻撃ミスだけですめばどうってことはないのですが、困るのは多数の敵の中に突っ込むことになってしまったり、そうまでならなくても多数の敵の攻撃を受ける状態になってしまったりしがちなことです。
行動面での対応策はヒントページの方に書きますが、根本的な対応策としては右クリックの活用があります。ところが通常攻撃に組み合わせるスキルのうちには、右クリックに通常攻撃+スキルを割り当てられるのに実際に使うと発動しないというようなこともありました。(クリックに割り当てるものと決めているかのようでした。右に割り当てられなければまだしもなのですが。)
- 細かいところですが、マップの端の方などで行けそうに見えるが行けないところがあったり、地面の微妙な起伏などで移動が止まったりする所が時々ありました。単に移動している場合ならどうってことはないのですが、多数の敵をばらけさせたい場合とか、囲まれそう/囲まれた時とか、要は逃げたい場合に引っかかると焦ります。
- 弓使いや魔法タイプのキャラではなるべく距離をおいて攻撃したいことが多くなるのですが、こういう場合に便利なはずなのがシフトキー+クリックで「その場で攻撃」だと思います。ところがこれが中々不可解な現象が生じがちで案外使いにくかったのです。
敵 ←キャラ
この状態でシフトキー+クリックだとうまく止まって攻撃してくれます。ところがこれによって敵がキャラの方に接近してくるのでいったん逃げ
敵 キャラ→
止まってシフトキー+クリック(左にいる敵を)で攻撃すると、意図しているところは右向きの状態からくるっと左に向いて攻撃する、なのですが実際にはその時に向いている右側に向けて攻撃してしまったりするのです。最初は自分のクリックミスかなと思いましたが、それにしては多発しすぎで、先にシフトキーを押すのでその時の状態で設定がされ、クリックの場所は無視されてしまうのかもしれません。(この件については私の思い違いがあるかもしれず、何かうまいやり方があるのかもしれませんが、うっとうしいのでシフトキー+クリックを使わずにやるようになってしまったのであまり追求していません。)
- 操作性とシステムとにからむことになりますが、いろいろな面で親切設計が目につきます。序盤では「初めて○○する」という場合にチュートリアルが出ますし(オフにもできますが)、クエストログもメイン・サイド別に明確に示されますし、町や村にあるポータルへはほぼいつでもキャラ固有のポータルから瞬間移動できて、アイテム換金などには大変便利ですし、装備変更や売買の際には現装備とインベントリまたは店売りのものとの比較が示されますし、ショップの売買では購入・売却では損をすることなしに試し買い・試し売りができます(直後であれば確実に)。
これほど親切なのになぜ基本的なところでは、「ほとんど自動セーブでやり直しをさせない」設計なのか…
グラフィック、サウンド
- 「どんな感じ」で書いているように非常に緻密かつ精細です。自然風景もいいですが、町中の店など拡大して見てみると実に楽しいのです。
- NPCや敵の造形もいいですしそれらの動きも見事ですし(イモムシっぽいのなど気持ち悪くなりそうですが)、倒れた敵や落ちたアイテム、あるいは飛んでいく火の玉が何かに当たって跳ね返る様子などの動きには物理エンジンらしいリアルっぽさが見られます。
- ちょっと残念なのは主人公、特に男性主人公の外見で、それらしいといえばそうなのですが、ややずんぐりむっくり体形ですし、鎧が上半身だけというのも体形を強調していますし、動くところも何かもっさりした印象になります。接近攻撃タイプならまだしもですが、弓使いや魔法タイプに育てるととても違和感を感じそうです。
- グラフィックよりはシステムの問題でしょうが、キャラメイクでは性別を選択するのみで容姿は一定というのも上記と併せてちょっと残念です。最低限ダンジョンシージ程度の選択はさせて欲しかったと思います。まあ装備品によって外見が変わりますし、システムの問題というよりは、スタート地点は同じでもプレイヤー次第でいろいろに育てられるよ、というのを見せたいための設計思想なのでしょうけど。
- 時間帯によって光景が変わりましてそれは見ていて面白いからいいのですが、パフォーマンスの項にも書いているように、夕方から夜にかけて処理が重くなったり設定によっては少々おかしな表示になったりするのは残念でした。昼夜の演出は景色の変化を見せるという以上の意味はないようで、時間帯により出る敵が変わるとか、ショップ利用に違いが出るとか、イベントがあるとかその他何かが変わるようなことはないと思われました。また、夜の描画では通れるところとか敵の存在とか見分けにくくなります(うまく処理しているようなのですがやはり夜ですから…)。
- 時間帯にしろ、ものが転がったり落ちたりする描画にしろ、見て楽しめるものとしてはとてもいいのですが、クエストやイベントなどとからんでいるとか、戦闘に利用できるとかがあればもっと面白かったとは思います。
時間帯については前述のようにイベントがあるとか、特定時間帯に出る敵がいるとか、夜だと夜討ちができるとかあると面白そうです(面倒になるかもしれませんが)。
転がり落ちる演出など見ていると高いところにいて低いところの敵を攻撃できたら爽快だろうとかつい思うのですが、ほとんどの場合射程外になってしまいます。そこまで移動していく場合の距離でなく、直線距離でなら攻撃できてもいいのになと思う場合もです。でもって、スキルの種類によってはたまにできたりすることもあるのですが、こういうのは楽しめる要素なのかそうでもないのかいささか微妙なところになります。微妙といえば、魔法系にしろ弓矢などにしろ、障害物に当たるかどうかがまた結構微妙でして、なかなか見た目で判断しきれなかったりするのもまたちょっと評価しづらいところでした。微妙だから面白いともいえるのですが、いらつくこともあるので。
- 音楽はオーソドックスでギリシアやエジプトっぽい雰囲気も出していて非常に良いのですが、一回りぐらい再生するととだえ、忘れた頃にまた再生が始まるというもので、あちらのゲームによくあるタイプですが、ずっと続けて音楽が流れるのに慣れているとさびしく感じます。
- 効果音がなかなかいいです。木々のざわめきとかはまあ普通ですが、敵が近くにいる場合には特有の音が聞こえるあたりはアークス・ファタリスにあったようなスリルが感じられて良かったです。
ゲームバランスなど
- 序盤から中盤あたりとそこらから先に進んでからとかなり印象が異なっていました。初回プレイだとそう感じるケースが多いのではないかと思います。序盤から中盤ではところどころいくらか手応えがある程度で結構着実に進めるのですが、中盤ぐらいからともすれば「やってられない」ぐらいにきつく感じることが出てきがちです。ランダムと確率の要素が大変大きいゲームなので、運の良し悪しとプレイヤーの判断次第でその後が天国と地獄ということが起こりやすいためです。
- ランダムと確率と書きましたが、装備品の効力などを見ても「何パーセントの確率で○○できる」が付いているものが多く、「確実に○○できる」ようなものにはほとんんど出会いません。一見せこい、頼りにならないと思いそうですが、戦闘を繰り返していくとこの「確率の重み」を強く感じるようになります。危ないのは「何パーセントしか○○できないんだったら要らない」と思って手放してしまうと、意外にもその後の戦闘が厳しくなったりすることですし、だったらしばらく持っておこうかとか思ってもインベントリを占有し続ける死蔵アイテムに嫌気がさすこともしばしばということになるのが悩ましいのです。
この点については、少なくとも中盤以降(インベントリ拡大もありますし)はある程度持っておいて使い分けないと苦しいように思います。詳しくは攻略ヒントページの方に。
- プレイヤーの判断については、上記のように装備品の取捨選択(取捨以前に入手機会が運次第ではありますが)も重要になってきますが、それ以上にMasteryとClassの選択は重要です。スキルについては選択し直しができますが(習得済みのスキルをなかったことにするために金が要りますが)、Masteryの選び直しはできませんし、Masteryレベルに振ってしまったスキルポイントは「なかったこと」にできません。
やり直しを許さない一期一会思想のゲームですから、育ててしまったらそれなりにその道を追求するしかないということになります。それでも、どのMasteryやClassでもそれなりにやっていけるゲームだということならいいのですが、MasteryやClassによってかなり難易度が異なって感じられるのがつらいところでした(私がプレイしてみた限りでは、ですが)。
- スキルシステムと同様に戦闘システムもまたなかなか凝ったものとなっています。とはいえ、序盤はそんなに「凝っている」と感じることはあまりなさそうですが、ゲームが進むにつれてその「凝っている」ところが効いてきて、運にも寄りますがその恩恵を被ったり、逆にとてもきつくなってしまったりするようになります。
それというのも、このゲームの場合、戦闘での攻撃によるダメージにいろいろなタイプがありまして、一方タイプごとに防御の手段は用意されている(入手可能かどうかは別問題)ことになります。
(1) 基本的な武器ダメージ→基本的な防御力と関係(槍や矢の貫通ダメージは同様にヘルスを減らすが抵抗力が別に規定される)
(2) 魔法的な属性ダメージ…火、氷(日本語マニュアルでは寒さ)、雷→武器攻撃に伴う場合もあり、それぞれに対する抵抗力が関係
(3) 付帯的なもの…貫通による出血や毒は一定時間継続する、生命力ダメージは武器ダメージ同様にヘルスを減らす、気絶(スタン)は行動を止める→それぞれに対する抵抗力が関係
この他、火や氷による一定時間継続ダメージもあります。
ただし、「凝っている」と書きましたが、細かい分類と愛称のようなものはほとんど感じられず、その点は意外にシンプルだなと思いました。RPG慣れした人だと気を回しすぎて損をするかもしれません。例えば剣・斧・打撃武器などの種類と敵の相性があるゲームも多いですが(骸骨には矢は効きにくく殴打武器が有効など)そんな風でもないですし、魔法ダメージの火か氷か雷か、なんてのも同様のようです。
とはいえ、特定のタイプの敵に有効なアイテムなどもありますから話はややこしいです。まあとにかくややこしいのですが、序盤はあんまりこだわらなくても進めるが、段々これらのことを考えなくてはならないというバランスは結構よく調整されているのかなと思います。やり直しを許さない一期一会思想とのコンボでなかったらそう文句を付けるところでもないんですが…
- 前項に関するところになりますが、凝ったシステムを総合的に見ていくと、接近戦タイプと遠隔攻撃タイプのバランスがかなり後者寄りになってしまっています。まあ何も総合的に見ていかなくても、接近タイプのキャラと遠隔タイプのキャラとを作って、それぞれいろいろな敵とやらせてみたら、ゲームが少し進むあたりでは分かることになるのですが…
接近タイプは近づくまで攻撃できませんが、攻撃スピードは概して速く(武器によりますが)、遠隔タイプの攻撃スピードは遅い、というあたりでバランスをとっているのかと思いますが、前述のようにいろいろなタイプのダメージを与えられるという要素があるため総合的に遠隔タイプが得になりがちです。特に、マイキャラは一人に対して敵が多数というのがとても多いことになりますから、遠隔タイプが多数いるのに対して接近タイプが一人というのはかなりつらい状況になります。
- 敵は結構離れたところから(ともすれば画面外からでも)攻撃してくることがありますし、一体に気付かれると周辺の連中もワラワラ来ますし、戦闘が大変だなと感じるという要素はあります。
なお、戦闘についてはアクション性は高いとは言えません。ブロックの概念はありますが盾の性能次第で確率的に発生するものでして、ブロックという操作があるわけではありませんし、戦闘でうまく立ち回ると言ってもヒットアンドアウェイやら一体又は一部の引っ張り出しをするとか、ボスや難敵相手ならポーション(即時回復でなくじわーっと回復)使用のタイミングやら、使った後適当に離れて回復させてから攻撃とかそんな程度のことになります。
- ただし、ある程度慣れてきて装備品等の取捨選択が適切にできるようになり、敵のタイプを見極めて装備などしっかり取り替えて対応できるようになれば、Normal終盤といえどもさほど無茶な難易度ではないと感じるようになります。うまくやれたなら易しいと感じるぐらいです。
とはいうものの、初回プレイでは初見の相手については傾向が分からず対戦するわけですし、装備の変更は一部(あらかじめセットした2種の武器はキーかクリック一発で変更可能)を除いて簡単ではありません。ザコ戦でも前述のようにワラワラ来ますし逃げてもしつこく来ることがありますし、ボス戦・イベント戦闘では閉じこめられてしまう場合もあります。
まあそれだけならいいのですが、勝手にセーブ+やり直しを許さない一期一会思想で死んで復活してやり直せ、というような設定はちょっと好きにはなれません。
- 難易度についてはNormal,Epic,Legendaryと段階があるのですが、これは最初から選択できるわけではなく、NormalをクリアしたならそのキャラでEpicを選べるようになり,さらにEpicをクリアしたならLegendaryを選べるようになるという仕組みです。ストーリーやクエストが同じなのでいささかだれるところはありますが、上の段階ほどいいアイテムは出るので、そういう興味にこたえるような設定となっているようです。
- クエストについてはログがしっかりしているので、やるべきことが分からなくて迷うことはほぼありません。しかしどっちに行けばいいかというのは(たとえ会話やログで説明があっても)分からない場合がほとんどなので、メインラインならともかくサイドクエストについては分岐や入口を見落としてほったらかしに、というのも案外起こりがちになりそうです。
- クエストが立ち消えになったり遂行不能になるというのはほとんどないように思えました。情報収集不十分でも達成できてしまうことがほとんどのようですし、クエスト発生になる会話をせずに達成になる行動(特定の敵を倒すなど)をしてしまった場合などにも、行動直後か報告後によって報酬は得られ、とにかく損にはならないようで、これまた親切設計の一環かなとは思います。が、そういうのをやってしまうとどうも話がよく分からなくてすっきりしない、てなことにはなりがちなのですが。
- どこかに行けるように、入れるように、などの謎解き要素はないに等しいです。場所を探すことが問題になることが多いのと、あとはクエストならほぼ全てが、また単に進んでいく場合にもしばしば、戦闘必須になることが多く、勝てないとどうにもならないというのはよくあります。
それから、依頼と報告が別のNPCであるとか、場所(入口など)やアイテム(クエスト対象アイテムなど)を見落としやすいとか、会話だけでは情報が不十分でクエストログをみないとよく分からないことが多いとかそういうのは結構あります。ただ、ものすごく分かりにくいとか意地悪とかはないようで、要は注意深くやっていれば大丈夫のようには思いました。
ストーリー、キャラ、演出など
- ありそうであまりなかった、神話がらみのRPGなのでそこらの要素には大いに期待していましたが、グラフィックや音楽の影響が大きい「雰囲気」面では大変満足できたものの、ストーリー面では期待したほどでもなかったかなという感じでした。
本筋については一応神話や歴史がらみのお話ですし、それらしい流れになっているのですが、サイドクエストは特にギリシアだから、エジプトだから、オリエントだからという感じがあまりなかったです。
- 本筋にしろサイドクエストにしろ、あちこちを探索させるためのものといった色合いが強く感じられ、あまりストーリー面でのメリハリや起伏などはなく、淡々とした進行と思えました。
- 町や村だと結構な数の人がいますが、会話できる相手はそのうちの一部だけになります。さらに親切設計はここでも発揮されており、クエストがらみの会話が発生する相手、何らかの情報を持っている相手、ショップ役は頭上のマークで示されています(セイクリッド等でも同様でしたが)。分かりやすい、見落とさないという点では助かることになりますが、なんとなく「記号化された人」っぽくてさびしい面もあります。このあたりは会話を楽しむタイプのプレイヤーと、面倒だとかこだわらないというプレイヤーとで評価が分かれてくるかとは思いますが。
- 会話できる相手のリアクションは段階によって変化することも多いですが、変化が多くて面白いとか、人の生活が見えるようなとかいうほどのものでもありません。また、地域ごとにstoryteller(話をしてくれる人)がいて、その土地の神話や伝説を語ってくれます。雰囲気を感じさせてくれる工夫でしょうが、どっちかとあちこちの会話でいろいろ分かるとかクエストやイベントにからんでいる方が良かったかなあとは思いました。
- これはストーリー等だけの問題ではないんですが、風景グラフィックなどはよくギリシアっぽさやエジプトっぽさが出ているのに、店売りや敵・宝箱からのアイテムなどはどこでも似たようなものです。一部、地域特性の出たものはありますが、全体に似通っている方が印象として勝ってしまっていました。
Relics(日本語マニュアルでは「形見」)はその地域の神話や歴史にちなんだ名称や説明がついているのですが、1.20パッチ以降は他の地域に関わるものの入手もある(エジプトやオリエントでギリシアのものの入手があるなど)ようになったとのことです。話が進んで地域移動をしてもセットが揃う可能性と気分とどっちをとるかという問題なのでしょうし、完全に地域限定になってしまったら少しさびしいかとは思いますが。
- また、風景や敵なども含めてオリエントの雰囲気は若干微妙なものがありました。
英語と日本語マニュアルなど
- RPGですからクエスト関連など結構な文章量はありますが、BGなどのようにやや古風なとか文学的な言い回しが使われているとか、現代もののようにスラングが多いとかいうこともなく、会話についてはセリフが表示されますし、クエストがらみの会話などではセリフが終わってからスクロールさせて見直すこともできます。フォントも見やすいものでRPGの中ではとっつきやすい方かなと思います。
- 日本語マニュアルはこなれた日本語になっていて読みやすいのは好印象ですが、訳語についてはニュアンスとか統一面(貫通と刺突は多分両方ともPiercingとか)若干疑問に思うようなところもありました。
- ズーの日本語公式サイトには日本語のFAQがありますし、4Gamerが攻略記事(スキルシステムの解説などが詳しい)を連載していましたし公式サイトにはその記事へのリンクがあります。
総合的にみて
グラフィック面や、その影響が大きい雰囲気の面では非常に良いものを持っているゲームです。ストーリーやクエストはやや淡泊で軽いものを感じましたが、これはゲームが重視しているポイントがどこかという問題になりますので、どういうゲームが好きかというプレイヤーの好み次第でしょう。
また、いろいろ悩んだりしながらも楽しめるものになっていたスキルシステムや戦闘システム、そして新鮮味はさほどでもないですがアイテムについても入手が楽しみになると思えました。
残念なのは、勝手にセーブ+以前の状態のロード不可という一期一会思想です。起こったことを受け入れてそれなりに育てていきなさいよということかとは思いますが、ゲームの世界でぐらいやり直しをさせてほしいものです。やり直すまでには時間にしろ労力にしろ費やしたものはあるのですし。
あくまでも、私の個人的な感想に基づく評価です。