WINゲーム(3)メニューへ
空の軌跡SC 評価
*ジャンル:ストーリー性RPG
初版(特典付き限定版)を使用し、修正パッチ適用なしの状態でのプレイに基づいて作成しています。修正パッチによる変更点については公式サイト(全般ヒントページにリンク有り)でご確認下さい。
プレイ環境
Epson Direct Endeavor 9000Pro(ノート) CPU Pentium M 770(2.13GHz) メモリ
1024MB(PC2-4200 DDR2 SDRAM)
GeForce Go 6600 (128MB) WIN XP Home DirectX
9.0c
どんな感じ?
英雄伝説シリーズは、1と2がつながり、3〜5がガガープ三部作としてつながり(あとから三部作になるように若干アレンジした部分もあるようには思えましたが)、そしてこのSCの前作となる「英雄伝説6 空の軌跡」は過去作とは別の世界の物語になり、スチームパンク風味(不可思議な要因はあるが技術・発明・機械装置などがいろいろ登場する)、過去のゲームで活躍した二人組とはちょっと雰囲気が違う二人組といった要素が入ったものとなりました。そして本作は前作の続編となるSC(Second
Chapter)であり、前作が有した要素の多くは引き継がれています。なお、名称的には単に「空の軌跡」である前作については特に区別を明確にするためFC(First
Chapter)と記載することがあります。
以上のことから、FCプレイ後に本SCをプレイされることを強くお奨めします。付録やゲーム中の説明で、FCをやっていないか忘れた人に対するフォローはされていますが、やっている場合に比べると十分ではないと思われます。英雄伝説3〜5のように世界観やゲームの雰囲気が異なるわけでもないですし、バルダーズゲートの1と2のように見た目やシステムの改善があるわけでもなく、SCを先にするメリットはないように思います。
○いいところ
・ストーリーがしっかりしていて、前作由来の伏線や謎をしっかり受け止めたものとなっている(ストーリー、キャラ)
・いかにも英雄伝説シリーズらしい雰囲気(ストーリー、グラフィックとサウンド)
・戦闘が難しいところも相当程度にレベルアップや装備改善で乗り切れる(ゲームバランス)
・必須ではない探索、コレクション要素が結構ある(システム、ゲームバランス)
・よく工夫されたシステムや使い勝手の良さ(システム、操作性)
△評価が分かれそうなところ
・戦闘時の声(グラフィックとサウンド)
・「やり方」をつかまないと勝てない戦闘の難易度(ゲームバランス)
・一部のクエストやコレクション要素に分かりにくい、難しいものも(ゲームバランス)
×ちょっとね、というところ
・視点変更(カメラ移動)をできない面の煩わしさ(操作性)
・展開や演出に感じられる既視感(ストーリー、キャラ)
システムなど
- パーティ制
ゲームの大部分は前作でも主人公であったエステルを中心に、ストーリー展開に沿って出入りするキャラを含めた4人までのパーティを操作することになります。ストーリー上5人以上が行動を共にすることになり、プレイヤーの意志で、キャラを選択してパーティ編成をすることも多くなります。
- ゲームの世界
FCと同じ世界が舞台であり、FCの最後からそう時間的に離れているわけでもなく、おおむね同じような感じとなっています。詳しくはファルコムサイト(全般ヒントページにリンク有り)の紹介を見て頂くのがいいと思いますがスチームパンク風味で魔法と技術が渾然一体となったような世界観がゲームシステム(戦闘や魔法相当のもの、敵からの入手アイテムなど)と組み合わさっています。
- 一本道と必須でない要素
本筋に関しては基本的に一本道で、かつ、クエストの連続となります。クエスト遂行中の選択肢によって、若干進行が異なったり損得が出ることはありますが、大きな分岐が生じるようなことはありません。また、おおむね地方単位ぐらいで行けるところが制限される段階が多くなっています。全体的に見るとFCよりも制限を受ける段階が多いように、従って自由度が低いように感じられました。
必須でない要素はいろいろあり、これをどの程度やるか、またレベルアップなどをがんばるかどうかで、プレイ時間やボリューム感はかなり違ってくると思います。必須でない要素としては、誰かの依頼を受けるという形が多いサブクエストや、シリーズでおなじみの本(シリーズもの)収集があります。また、FCと基本的に同様の「料理」システムも健在ですし、攻撃アイテムとして使えるものもあるというように幅が広がっています。
また、FCではちょこっとだけ遊べるところがあった「釣り」ですが、ゲーム全体のかなりの部分で遊べるようになりました。実質的メリット(食材やセピス等の獲得)もありますし、釣りに必要な竿や餌の調達、また魚をどれだけ釣れるかというコレクション要素が、FCからの追加事項となっています。
- マップと移動など
FCと同様にフィールドやダンジョンなどが3Dですが、ビジュアルの印象はグラフィックス等の項で、操作性の面は操作性の項で書きます。1マップはフィールドやダンジョン等のある程度の範囲に相当し、画面端の方などに行くと次のマップに切り替わります。移動は徒歩が基本で、地方間等の移動についてはFCよりは交通手段の利用が多くなります。一本道タイプの宿命である「お使いクエスト」展開とも関係しますが、雰囲気優先で妙に広いマップが多く、移動が面倒に思えることはしばしばありました。
- 戦闘
FCをプレイされた方でしたら、基本的な戦闘システムはほぼ同様と思ってかまいません。以下の説明はほぼFCのものと同様になります。
基本的には敵味方の行動順が定められ、パーティメンバーの行動順が回ってきた際にプレイヤーが指示をするということになります。行動順はキャラのパラメータや前回の行動+若干の運の要素(かな?)によって決まるので、順番が来て行動をとったとたんに以降の順番が変わることもありますし、限定的な条件で順番を無視して先に行動をとれることもあります(厄介な戦闘ほどこれをうまく使ってやることを考えなくてはなりません)。さらに、順番によってはHP回復やクリティカルになり大ダメージなどのボーナスが付くこともあります。また、敵味方の空間的な位置も重要でして、通常攻撃などの行動には有効範囲があることから、移動をさせてやらなくてはいけないこともよくあります。
キャラが取れる行動は通常攻撃(武器攻撃)、アーツ(魔法相当のもの)使用、そしてクラフト(特殊技相当のもの)使用が中心となります。アーツについては属性の影響も大きく、範囲攻撃が可能なものもいろいろあり有用ですが詠唱時間の遅れがあります。これに対して通常攻撃とクラフトはタイムラグがなく即発動します。クラフトは範囲攻撃できたり、補助・回復系があったり、特殊効果がついていたりと非常に有用ですが、常時使えるものではなく戦闘中に攻撃または被攻撃でたまるクラフトポイントを必要とします。ここらを考えていろいろと戦略的に工夫してやることで、戦略がはまった時の爽快感が増します。
戦闘に勝つと、経験値が得られる他、セピスという換金アイテム(これもシリーズの特徴)でもあり、アーツ使用に関わるアイテムでもあるものを得られ、さらにアイテムや食材を得ることもあります。
これだけいろいろな要素のある戦闘ですから、分かりにくいのではないかとの懸念もあるかもしれませんが、実際にプレイしてみると特に分かりにくいということもなく楽しめるものでした。ただし、相手がものすごく弱い場合でもそれなりに時間と手間は食うことになりますから、戦闘が面倒だなと言う感覚を全く感じずにやれるわけではありません。(ゲームバランスの項に書きますが、戦闘を回避したければやりやすい設定があるのでずいぶん救われますけれども。)
- キャラの成長
FCをプレイされた方でしたら、基本的な成長システムはほぼ同様と思ってかまいません。以下の説明はほぼFCのものと同様になります。ただし、アーツに関してはストーリー上新型のオーブメント(導力器)が使えるようになったということで、より拡張性が高まっています。
敵を倒すことで経験値を獲得し、経験値が一定量に達するとレベルアップするというオーソドックスなシステムです。一方、クエストを遂行することは経験値につながらず、金銭面等の報酬と、ポイントがたまればアイテムが貰えるというどこかのショップのサービスみたいな制度の恩恵があることになっています。戦闘で使える特殊技のクラフトはレベルアップにより所定のレベルに達したときに使えるようになります。一方魔法相当のアーツについては少々ややこしく、各キャラが有するオーブメント(導力器)に配置されたスロット(配置状態はキャラごとに異なる)に各種クォーツ(結晶回路)をはめ込むことで、クォーツの並びに応じたアーツを使用できるようになります。このため、敵から得られるセピスを消費して「オーブメントのスロットを開封する」「クォーツを合成する」の手順を踏んだ上で、スロットにクォーツをはめこむことが必要になるわけです。またクォーツはアーツの構成要素としての働き以外に、キャラの特性値を向上させたり、攻撃に特殊効果を与えたりなどのいろいろな役割を果たしてくれる存在なのです。少々とっつきにくいシステムではありますが、手持ちのセピスと合成可能なクォーツ、そしてクォーツを並べてどのようなアーツを使えるようにしようかというようなあたりは、パズル的な面白さがあります。
-
お便利機能など
この世界には遊撃士(ブレイサー)という正義の味方の便利屋さんのような存在がいて、主人公達はFCの序盤でその資格取得に挑戦し、その後は地方単位で活動する準遊撃士として働き、ゲームの最後でフリーに活動することができる正遊撃士になります。この遊撃士に与えられる遊撃士手帳というのがクエストログ兼簡易マニュアル的なお便利メモとなっており、ステータスを見る、装備やクォーツの確認変更、セーブロードなどもすべてこの手帳を呼び出すところから始めるというメニュー的役割も持っています。これについては画面右下のボタンクリックの他、画面上方にマウスポインターを持って行くことで呼び出しもできますし、例えばクエストログについてはクエスト遂行中の段階に応じて記述が加わるなどなかなか分かりやすく親切にできていました。なお、食材から料理を作ったり、その組み合わせのレシピをみるレシピブックは、上記の手帳と別に画面から呼び出すこともできますし、ブレイサー手帳から書物を読むという操作でアクセスもできます。
操作性など
- FCと同様にマウス+キーボードで大部分は快適にプレイできました。両者をどのように使うかはプレイヤー次第ですが、いろいろ試してみて併用するようにするのが、若干の慣れは要しますがより快適に進行できるようになるやり方だと思いました。例えば移動はマウスでもキーボードでも可能ですが、戦闘のことを考えないならマウス使用でさっさと移動できますし、ザコ戦を有利に(背面からあたることで)したいとか回避したいとか思うならキーボードで細かく移動するのがやりやすいですし、戦闘でもメニューからの選択や移動先指定などはマウスが便利ですけど、重なっているキャラから対象を選択したり、割り込みをかけたりする場合にはキーボードが便利です。
- 若干気になったのは、FCよりも戦場全体の見通しが効きにくい戦闘が多くなったように思えたことです。これも雰囲気重視じゃないかと思うのですが、やたらと大きな敵とかやたらと遠ざかる敵などが結構いまして、こういうのが入ってくると見通しが効きにくくなるわけです。
- また、全体を見渡したり視点を変えたり敵の状態を確認したりできない段階も、味方に順番が回ってきた場合でも攻撃等の対象指定の際でないとできず、結構いらつきながら待つ時間が長く感じられます。加えて、敵の行動時や敵味方による攻撃の描写の際はもちろんですし、パーティメンバーへの指定の際にもメニューが表示されているときにはそれらをすることができず、いったん攻撃なりを指示して対象指定の際に確認し、メニューに戻ってから改めて指定せねばならないことから、若干面倒に感じられましたし指示ミスにもつながりやすいことになります。
- こういう3D俯瞰タイプの画面では、例えば通れるところが分かりにくいとか、キャラが障害物や地形(起伏など)にひっかかるとか、移動先をクリックしにくいとかの問題が生じがちですが、ここはいい意味FCと同様で、意外なぐらいにひっかかるところがなく思い通りに動かすことができて快適でした。
- FCでもあったことですが、視点変更をできるマップとできないマップが入り交じるのはやはり苛立ちます。しかもFCよりも視点が固定的なマップが多いように感じられました。また、ある程度まで視点を変更できるが360度ぐるっと変えられるわけではない、というようなマップも出てきます。おおむね、視点が固定されるマップでもひどく見づらいというようなものはなかったですが、そのようなマップで物陰から敵が出てくるとかいうのはちょこちょこ出会いました。多分これは少しは厄介なところも作ってやれ的な要素ではないかと思います。あと、FCでも感じたことでしたが、例えばフィールドなら視点変更可能、建造物内やダンジョンは不可というような具合に一貫していればより良かったと思うのですが、フィールドっぽいマップでも不可だったりすることは若干ながらいらだちを感じたことにつながるのかとも思いました。
- 装備変更や、ショップの購入画面では現装備との比較が出ますし、全般に親切設計です。
グラフィック、サウンド
- 思えばFCのプレイ前には3Dになるということで、どんな感じの画面になるのか期待も不安もあったものでしたが、外見にとらわれて操作性等がおろそかになるという要素もほとんどなかったですし、加えて、英雄伝説らしい雰囲気に沿った画面で好印象でした。今作でもその傾向はおおむね引き継がれたものとなっています。
あえていうなら(ストーリー等ともからみますが)FCを懐かしむ要素、おなじみの要素はたっぷりありますが、新鮮な要素はあまりないと言ってもいいぐらいでしょう。
- キャラは相変わらずチビキャラっぽいですし、背景などについては洋モノにあるようなリアル感ではなく、メルヘンっぽい雰囲気の中で非常によく描き込まれています。つまり「英雄伝説らしい雰囲気」なわけです。FCと同様のシリーズ過去作(1〜5)とちょっと毛色が異なるスチームパンク風味についてはほぼ相変わらずです。
- 魔法効果などはFCよりはドラマチックなものが増えたという感じでした。オーブメント・クォーツ・アーツシステムが強化されたため、派手な効果を示すものもあることになったというようなことでしょうか。まあ派手なものであってもリアルタイムでないこともあり、見づらさにつながらないのは良かったです。FCと同様に最も力が入っているらしい強力クラフトが、ちょっと演出過剰のような感じもあるにはありますが、なんかもう慣れてしまったというかあまり違和感を感じなくなりました。
- サウンドのうちBGMについては、かなりの部分FCのものが踏襲されており、FCと同様に風景などの雰囲気とマッチしていて良かったですが、新鮮味を求めると裏切られるかもしれません。
- 今作の大きな変更点といえそうなのが戦闘ボイスで、攻撃時のかけ声などの他に、最後の敵を倒したキャラの決めゼリフが声で入っています。
これ自体の可否についてはプレイヤー次第でしょうし、好みでない場合には設定で(ゲーム内のオプションからではできません)切れるようにもなっています。ただ、この設定を容認するとしても少々不満が残るのはまず一点、明るい、あるいはコミカルな雰囲気のものが結構あり、緊迫した場面での戦闘にはそぐわない感じを受けたこと、そしてもう一点、キャラの成長や内面的変化などを示すような変更があっても良かったのではないかということでした。
- 料理がらみで細かいところですが、レシピ帳を開いて料理にポイントした際に、料理の絵が出るのは楽しいです。ただ、それだけに調理の音が全部同じなのが余計にさびしく感じられたようにも思いました。非加熱性のは混ぜるような音とかもうちょっとあったらより楽しかったと思います。
ゲームバランスなど
- ボリューム的には結構なものでして、大体FCと同じぐらいと考えていいのではないでしょうか?要領よく進めていくかどうか、サブクエストとか求めてうろついたりするかどうかでかなり違ってくるでしょうが、ある程度うろつかないと面白くない面もありますし、初回プレイでは戦闘などのやり直しも多くなるかとも思われますし。
- 基本的にはFCと同様に、フィールドやダンジョンにいるザコはいったんそのマップを出てから戻ると復活していることになります。ただし、FCではザコの配置と構成(グループの編成)がほぼ一定となっていたようなのに対して、このSCでは結構ランダムの要素があるようです(退却→再度戦闘やロードにより敵の構成が少々異なっていることもありますが、何度やっても同じということもありました)。また、FCではマップごとに敵の復活があったところ、SCではダンジョン単位ぐらいでの復活となっていることもありました。これは塔などのダンジョンで探索が容易になる(戦闘回数の減少に加え、敵の有無が探索済みかどうかの指標に出来る)点でおおむね助かる設定なのですが、食材その他がほしい場合など、フロア間などを移動して復活していないのでがっかり、というのもたまにありました。
- こういうタイプのゲームの場合、キャラやパーティを強化したい場合の稼ぎは容易になるのですが、お使いっぽいクエストなどのためあちらからこちらへと移動しなければならない際のザコ戦が面倒に感じられることがあるという難点があります。しかし、このゲームの場合なかなかうまくそこらの調整がなされていまして、フィールドなどを道に沿って通り抜けるだけならかなりの戦闘を回避できます。一方道を少し外れて動き回ればザコに当たりますし、マップ切り替えを伴う移動を繰り返せばいくらでもザコ叩きを繰り返せます。ただ、FCとの比較でいうといささかザコを避けにくい状況が多いようには思われました。
- 加えて、ストーリー上は当面不可思議現象とされているのですが、強い魔獣が出現するようになったということがありまして、全体的にFCよりはザコ戦が時間を食うし、消耗も結構大きいという印象になります。
一方、FCも同様ですがキャラが成長した場合には同じザコを倒しても得られる経験値が少なくなり、何段階かレベルアップすると結構すぐに経験値が一桁に、やがて1になるなという感じです。前述のように全般にザコが強く感じられる結果、ある程度キャラが強くなって経験値が1〜数ポイントとかになっても、なかなか一撃で倒すというようなわけにはいきにくく、「ザコ戦は割に合わない」段階に至りやすくなったと思えました。まあそこらのレベル調整はなかなか良くできていまして、そこら中で「割に合わない」感がある状態だと、大体話を進めてもっと強いのが出る所に行けるようになっていたりしますから、ストレスを感じるとしたらサブクエストのための往復などの段階ぐらいでしょう。
- また、ザコ戦を回避しやすいことから、そこらの敵との兼ね合いでいうとレベル不足気味の状態でどんどんと話を進めてしまうことも結構できるのですが、必須の戦闘とか、通路などが狭く戦闘を回避しにくいダンジョンなどで困って、「ちょっとレベルアップしてから(または装備などを改善してから)にしようか」ということになってしまうでしょう。
実際、イベント戦やボス戦は周辺のザコとの戦闘に比べてかなり敷居が高くなっています。
- FCの終盤では必須でない要素が少なくなります、結構窮屈な思いをすることが多くなりました。この状態を受け継いでのSCですから序盤から窮屈な部分は多くなります。ただし窮屈一方というわけでもなく、サブクエストを探したり街中を会話して回ったり買い物を楽しんだりという、比較的のびやかな部分もあり、これらが交互に近くあるという印象にはなりました。
- 謎解き面については、本筋の進行についてはヒントも多いですし、手帳のクエストログも段階毎に更新され、どこにいって何をしたらいいか分からなくなるような迷い方はまずしないでしょう。ただし、人と良く会話する、調べられるものはしっかり調べるならばということですが。
- これに対して必須でないクエストやイベントのうち一部のものに関しては、分かりにくかったり出会うのが大変だったりします。こだわる人はこだわればいいし、こだわらないならさほどの不利益もなく先に進めるという思想なのでしょう。本集めに関しては、ある程度まではそれほど難しくない(こまめに調べたり会話していれば入手できる)のですが後の方になると条件や制約が厳しくなり、入手が大変になるなあという感じでした。
ストーリー、キャラ
- 以上のようにシステムその他の面では前作FCとあまり大きな差のないSCでは、ポイントになるのがストーリーとキャラクタということになるだろうと思います。前作FCの伏線や謎、問題点を受けてSCは始まりますが、このSCの終わるときにはほとんどの伏線や謎は解消されることになります。(実は一部すっきりしないところもあるようにも思われるのですが、多分そこらは…)
- 途中は結構先読みができてしまう部分もありましたが、ゲームバランスがいいこともあり、興味を失うようなことはなかったです。FCを気に入った人なら是非プレイすべきものだと思います。
- ただし伏線解消や謎解き面で、あまり「心地よい裏切り」みたいなものを求めない方がいいかもしれません。比較的予想通りに進む、どちらかといえばオーソドックスな展開と感じられましたので。
- 個人的には引っかかるものを感じたのが敵方の面々でした。あくまでも「個人的には」ということですが、個性を出そうというのが先走りすぎて、キャラと世界観、敵方設定との間に違和感を感じてしまったところです。敵方キャラが出てくるたびにおさまりの悪さに気分が落ち着かなかったので私にとっては結構なマイナスポイントでした。キャラの個性は出ていましたし、味方側キャラとの関わりなどは興味深かったですが、うーん…
- 味方側キャラについては、好感が持てるキャラが多く、安心してプレイできました。ただプレイヤーによっては、お国言葉の新キャラの口調が気になったりするかもしれないなとも思いましたが。
- 主人公のエステルについては、FCではいろいろと気になるところがあったものでしたが、今作では人間的に成長したということでしょう、あきれたりがっくりきたりすることがほとんどなくなりました。しかし気になる点が皆無かというとそうでもなく、FCでの彼女を彷彿とさせるべく多用される「口癖」が気になりました。多分FCの彼女とあまりに変えてしまうのもどうかなとか思ったのでしょうか、個性を強調するためにやっているんでしょうが、こうもことごとくにやらなくても…
- この点はFCとも共通していますし、ファルコムのゲーム全般のの傾向でもありますが、ショップの人や町・村の住人のリアクションがかなり豊富でよく変化し、会話をして回るのが苦にならないのは私は好きです。また会話をして回ることでゲーム世界の設定について知見が深まったり、サブクエストやイベントに出会ったりということもあります。
- ストーリーについてはいろんなことが起こりますし、キャラについてはいろいろな人がいます。そのあたりはいいのですが、FCのものの焼き直し的なイベントや、他のゲームで見たようなエピソード・演出が多いように感じました。まあ本当にユニークなものを作れと言うのは酷な話かとは思いますが、ちょっと既視感が強かったです。
総合的にみて
そもそもFCを先にプレイしていることが強く推奨されるものであり、FCを気に入った人なら問題ないかとも思われますが。
ストーリー性の強いもの、会話とか情報収集をして回らないといけないものが嫌いな人、面倒なのが嫌いで戦闘をガンガンやって進めるゲームでないと満足できない人は不向きですが、ストーリー性の強いRPGが好きな人でしたら、独自の設定の山はそう高くはありませんし、操作性やゲームバランスも良好なので、やってみてがっかりすることはあまりないものと思います。
あくまでも、私の個人的な感想に基づく評価です。