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KnightShift(ナイトシフト) 評価
*ジャンル:RTS・RPG
シングルプレイのみですし、主にRPG的な側面についての評価になってしまっていることをあらかじめお断りしておきます。
プレイ環境
東芝 DynaBook G8/U25PDDW (ノート) CPU P4 2.50GHz-M メモリ 1024MB(DDR SDRAM)
GeForce4 FX Go 5600(64MB) WIN XP Pro DirectX 9.0b
HDDをHDN-60DS(ディスク回転速度7,200rpm)に換装、元のドライブは4,200rpmだったはずで読み書きは高速化していると思われます。
どんなゲーム?
同じ世界とバックボーンストーリーのもとに、RTSモードやRPGモードを選択することによりそれぞれの特徴を有するゲームとしてプレイすることができるお得感の強いゲームです。RTSモードにはマップがいろいろ用意されており、RPGモードにはクェストが含まれたマップ複数と、章仕立てのストーリー性RPGとして遊べる一連のマップ群とが用意されています。この他に章ごとにRPGっぽかったりRTSっぽかったりするキャンペーンモードがあり、これがゲーム全体としてのメインストーリーを担うものとなっています。
いろいろ遊べてお得…の分、これは世の常かとも思われますが、RTSとRPGとのどちらについても、よく言えばシンプル志向、悪く言えば底が浅いものとは言えそうです。だからつまらない、飽きるという反応になるか、単純だけどはまるという反応になるかはかなりプレイヤー次第だと言えそうです。
システムなど
- RTG+RPG融合タイプのキャンペーンモード
キャンペーンモードではプレイヤーは主として王子ジョンを操作することになり、ある部分ではジョン王子一人でRPGっぽく進行させたり(必須ではないサブクェストのようなものもあります)、ある部分では拠点となる村を作って発展させたり、直接攻撃、弓による遠隔攻撃、魔法攻撃(ごく限定される)を使う配下を連れて探索を進めたりします。
「どんなゲーム?」のところで、キャンペーンモードのストーリーがメインストーリーと書きましたが、まず全体のオープニングストーリーはそのままキャンペーンモードのストーリーにつながっています。RPGモードに含まれる章仕立て部分のストーリーはキャンペーンのストーリーに対する外伝的存在のようなもので、時間的にはキャンペーンモードのストーリーに先だってこんなことがあったというような部分になるものです。
さらにはキャンペーンモードの序盤部分が、RTS・RPG両モードをも含めたゲーム全体のチュートリアルとしても位置づけられているようです。実際のところ、このゲームについてはマニュアルの記載も簡潔ですし、ヘルプ機能としてもポップアップによるボタンやオブジェクト(敵味方や物体など)についての簡単な説明しかなく、キャンペーン序盤のチュートリアルをやらずにRTSやRPGのマップを選び、ゲームを開始してしまうと結構慣れるまで苦労することになるのではないかと思います。
- RPGモード
「どんなゲーム?」で書いたように単独もののマップがいくつかと、章仕立てのストーリーに沿った一連のマップ群とがあります。7人のヒーロー達(ヒロインもいますが)から一人を選んで…と説明されていますが、実際にはマイキャラのクラスを決め、初期のボーナスポイントを割り振る(割り振らなくても開始できます)という感じでマイキャラができあがったらマップを選択します。単独もののマップは規定数のクェストをこなしたら終了です。大したネタバレというほどでもないので書いてしまいますが、これはもう何らの表示すらもなくあっけなく終了となります。空しいといえば空しいですが、キャラを育てるためとか異なるキャラ(クラス)についてどんなものか見たい場合には単独マップもいいでしょう。章仕立て部分ではある章が終わるとイベント進行で次章に入り、次のマップを探索することになります。
あるマップでレベルアップさせたキャラについては、そのキャラで他のマップを選ぶとレベルやアイテムを持ち越すことになります。また、同じマップであってもキャラのレベルによって(と思われます)配置されるモンスターが異なっていたりします。
マップのあちこちでは、NPCとの会話によりクェストを受けることができます。ロードし直しではNPCごとに言ってくることは決まっていますが、キャラを変えてマップに入ると同じNPCから異なるクェストを受けることもあり、マップ生成時あたりでクェストが作られているようです。章仕立てのストーリー部分をプレイする場合については本筋クェストは同じで、サブクェストについては異なることがあります。クェストは類型パターンから選ばれるようで、少しプレイしていると同じものに出会うようになり(さすがに一マップ内で同じものには出会いませんが)、この面では結構底が浅いなあと感じてしまいます。
アイテムはショップで購入する他、固定の宝箱からの入手、クェスト達成で入手、倒した敵からの入手があります。アイテムの種類はランダムですが、ショップ以外はキャラ(クラス)に応じたものを入手するようになっています。
- RTSモード
あまりやっていないのですが、キャンペーンモードのRTS部分とほぼ同様の感覚でプレイできます。シンプル志向のためでしょうが、資源は牛様(ゲーム中でも敬語が使われる存在)からのミルクのみ、ミルクがたまると建造物ができたり、ユニットができるのを見るとちょっと変な感覚になりますがまあそこはゲームということで。あとはユニットの名称が変であるとか(ローカライズの項も参照)、占拠・補助ユニットのババーンの存在とかまあユニークといえばユニークな部分はありますが、建設とユニット生産を繰り返し、同盟したり敵対したりということになり、条件(建造物全破壊など、マップごとのゲーム開始前に選択できます)を達成するまで続けることになります。
- キャンペーンとRPGの微妙な違い
前述(「どんなゲーム?」)のようにキャンペーン序盤はRTS・RPG両モードの分も含めたチュートリアルの面もあるようなのですが、RTSモードについてはあまり目に付かなかったモードによる相違点が、RPGモードでは結構気になるところがありました。見た目で同じように見えて、操作や内容が異なるというのが気になったものです。
例えばキャンペーンやRTSではユニットに建造物を攻撃させて壊させたい場合に単にクリックでことたります。(というか、ほっておくと手近な建物などをガンガン攻撃し始めます。)敵に対する攻撃を指示する場合と同様の操作になるわけです。ところがRPGでは柵などを壊したい場合にも単にクリックすることができず(柵などが攻撃対象にならない)、攻撃ボタンをクリックするか相当するキーを押してアイコンの形が変わったところで攻撃しなくてはならないのです。一方、画面下部のパネルにある攻撃ボタンには「敵又は地点を攻撃」となってはいますが、敵を攻撃する場合接近さえすれば自動的にキャラがやり始めますし、特に相手をしたい場合にも単にクリックでことたりるため、このボタンはまず使うことはありません。しかしクェスト達成のために柵破壊などが必要な場合、攻撃ボタンに気づかないと、「壊せない」と思って迷ってしまうこともあり得ます。これは私のオマヌケなのですが、最初にRPGモードをやったのがナイトで、魔法使いだったら敵を攻撃するとき柵も巻き込めるのになあ、とか思ってわざわざ魔法ダメージを与えるトラップを購入して設置し、敵をそこまで連れてきたり、自爆タイプの敵を連れてきてそこで攻撃したりしたものでした。さすがにここまでしなくてはならないてのは何か変だなと思って攻撃ボタンに思い当たりましたが、思い当たるまで余分な手間をかけてしまったものです。
上記のように迷うというほどの実害はないですが、キャンペーンではクェストの契機となる会話をイベント再生またはテキスト(字幕)の見直しにより再確認ができるのに、RPGではクェストの目的しか表示されず、キャンペーンの後だとちょっとがっかりします。
逆にRPGモードをプレイしてからキャンペーンのRPGっぽい部分をプレイすると、回復アイテム(外見は同じ)を持ち物としてためこめないことに苛立ったりすることもありました。また、操作対象としているキャラ(ユニット)が地下トンネルと地上を出入りした際に、キャンペーンではTabキーで表示を切り替えなくてはならず、RPGでは自動的に切り替えられるというのも結構間違いにつながりがちとなりました。
- 戦闘
キャラ・ユニットは敵にある程度接近したら勝手に(プレイヤーが攻撃指示をしなくても)攻撃をし始めます。これはどちらかといえばRTSの場合には望ましいことではないかと思うのでして、攻撃していた敵を倒したからといってボーっとしておられてもそれは指示が忙しくなりすぎて大変でしょうが、この「勝手に攻撃」についてオフにするなどの設定ができないのは主としてRPGモードの場合に(キャンペーン、RTSでもたまに)は厄介の種になることもあります。戦略的に接近→逃げるで敵の一部を引きずり出したい場合(原則一人のRPGでは必須に近い戦法)とか、何かの事情で後方の敵を先に叩きたい場合など、勝手に手近の敵を攻撃しはじめられるとプレイヤーの考えていた作戦がだいなしにされ、腹立たしい気分になることもしばしばです。「立ち位置を保つ」指示はあるのですが、いったん立ち位置を保った後勝手に判断して攻撃に移るようで、指示するまでそこにいろというようなものではないようなのです。
RTSの方でもユニットの種類ごとの相性はありますが、RPGでは斬撃、打撃、魔法のどの種類のダメージを与えるかが武器(魔法使いタイプであっても基本は杖でこのどれかのダメージを与える攻撃)ごとに定められており、一方敵はどの種類のダメージなら有効かがかなり極端に設定されています。
- セーブ・ロード、お便利機能など
セーブ・ロードはイベント中などでもなければほぼ任意にできますし、データ数の制限もないか緩いようです。クィックセーブがありますがクィックロードはなく、通常ロードでクィックセーブのデータを読み出すことになります。困るのはロードが結構長いことで、いろいろ試してみたい場合にかなりうっとうしく感じることになります。セーブデータのロードのみならず、ゲーム開始直後の「ロード中」も結構長いですし、終わろうとする場合にも「ロード中」が表示されます。ついでに終了指示後もデモ画面とスタッフロールが表示され、Escキーなどで中断してやらないとなかなか本当に終わってくれません。
クェスト一覧はF2キー(デフォルト設定)で表示されます。マップごとの一覧表示となり、達成済みの場合にはチェックマークが付くので、充実感を味わえるのはいいことです。クェストを受けたときの詳しい会話の内容などを見られないのは、これだけならば特に不満とは感じなかったかと思いますがキャンペーンモードの至れり尽くせりを見た後だとちょっと残念に感じられました。
RPGモードで章仕立てのストーリー性部分をプレイする際のお便利機能としては保管箱というものがあり、次章に入り別マップに行っても入れて置いたアイテムを持ち越せるというものがあります。インベントリ内のアイテムは章仕立て部分以外でも持ち越せるのですが、それ以外にということです。インベントリの制限(重量制限)は結構厳しく感じられた一方、揃えば付加効果の出るセットアイテムという設定もあるので、セットが揃うまで入れておくなんていう場合には便利ですが、後述するように移動が結構とろく、ザコ発生もあるためこれがある所まで往復するのが面倒になるというのが悲しいところでした。
操作性
- 操作はマウスとキーボードを使い分けることになるでしょう。原則的にはマウスオンリーでやれないことはないですが、どうしてもカーソル移動→クリックがとろくさくなり、キーボードショートカットを使いこなすとこなさないとでは実戦的な有利不利も出てきてしまいます。
キーボードショートカットについては、キーボード設定画面やマニュアルの一覧表がモード別になっていないため確認がしづらいのですが、主要なものについてはパネルのボタンのポップアップで見られますし、よく使うものはそのうち覚えるのでまあ何とか。
- 移動については移動先をクリックで指定することで行います。キーボードではできないようで、それが大きな不便や不満にはならないものの、できた方が位置を微調整したい場合には便利なのですけどねえ。まあそこらは適当に接近させたら勝手に攻撃して勝負!というのがゲームの持ち味なんだろうなとは思います。移動はやや遅く感じられるため、RTSで拠点に戻る場合とか、RPGでショップ利用、回復ポイント利用、クェストの報告などをしたい際にはことさらに面倒に感じます。単独とか少数での移動だとあまり馬鹿なこともしませんが、RTSで敵を攻撃するなんていう場合にはたまに味方同士ぶつかってルートを選び直したりすることがあります。また少々遅れるユニットが出ることもありますが、迷子になってはぐれる、まではならないようです(経験した限りでは)。
- ミニマップに回復ポイント、ワープポイント、クェストの目的地などが表示されるのは親切ですし、拡大縮小も簡単にできますし、ミニマップで移動先の指定もできるなどなかなか便利なのですが、どこに何があるかを示すマークの大きさが拡大度合いにかかわらず一定のため、全体を見る場合にはマークが重なり合って分かりにくくなったりします。もちろんこれはそのつど拡大して確認したりしてやるのがスジなのですが、なにせクェストの目的地など離れていて縮小しないとどっち目指したらいいのか分かりにくいことも多いもので…
- ハンター、魔法使い系など遠隔攻撃ができるキャラに攻撃を指定した場合顕著なのですが、プレイヤーはこのあたりから攻撃しろというつもりで対象を指定して攻撃指示をした場合にも指定した場所からさらに移動して、しかもそれからおもむろに動作を行うのはかなり苛立ちます。システムの項に書いたようにプレイヤーが作戦を考慮して、移動先指定のみを行っても(「立ち位置を保つ」にして)キャラが勝手に攻撃をしておじゃんにしてくれるのと相まってなおさらに。どうもユニットが勝手に戦うのを見ていて、ところどころに指示をするというRTS主体の設計思想のようにも思われますが、一対多がほとんどのRPGではちょっとありがたくないのです。ナイトなど接近攻撃のキャラであっても、複数の敵を分断したい場合など勝手にかかっていくのは困ることがしばしばです。結局ある程度(この程度が微妙で難しい)敵から離れて待機させるとか、しょっちゅう細かく位置指定をするとか余分に神経を使わざるをえず、操作性が良くないという印象になります。
- メニューやボタンなどについてはおおむね分かりやすくていいのですが、欲しい情報が分散しているせいでちょっと面倒な印象がありました。例えばキャラクタやユニットの状態を確認したい場合、ステータス(スキル一覧)で見られるものと、キャラの顔グラフィックにポイントをした際のポップアップで見られるものとがあります。それぐらいはまあ慣れますしいいのですが、魔法使い系のキャラの場合、スクロール購入か入手後覚えさせることで魔法を使えるようになるところが、ショップメニューやインベントリ表示のスクロールからは魔法の効果が分からず、覚えさせてからスキル一覧を見ることでやっとポップアップで説明が出ます。マニュアルなどに一覧説明があって欲しいというのもあるのですが、もうちょっと何とかしてほしいところです。まあ使ってみるまで有効かどうか分からないのと同様の「お楽しみ要素」仕様なのかもしれませんが。
- 操作性というよりは表示の問題で、もしかしたらローカライズに関することなのかもしれませんが、RPGモードで装備している武器と相性が悪い敵を攻撃した場合、ダメージは僅少ながらも一応攻撃する場合と、「このオブジェクトは攻撃できません」と表示されることがあります。打撃ダメージなどに「耐性あり」と「無効」とで異なるのかとも思いましたが、「魔法攻撃のみ有効」の敵に斬撃や打撃のみの武器で攻撃指示しても無効な攻撃を繰り返しますし、どうやら特定の敵のみ「攻撃できない」旨のメッセージが表示されるようです。ちょっと解せない仕様です。
似たようなことで、「打撃に耐性あり」と表示される敵に斬撃武器で攻撃すると「このオブジェクトは攻撃できません」と表示されて攻撃することができず、魔法攻撃の武器なら攻撃できたというのがありました。もしかしたら少々迷わせてやろうという仕様なのかもしれませんが、そうだとしたらあまり気持ちいい趣向ではないですし、もうちょっとメッセージをちゃんとしておいて貰いたいと思います。
- 細かいことになりますが、メインメニューやセーブ・ロード、オプション設定などのメニュー選択時に若干マウスポインタ(カーソル)移動のもたつきがあり(ゲーム中はそうでもなかったのですが)、気持ちよく合わせてクリックしづらいものがありました。もっともほとんどはキー押下で代用できるので良かったのですが、初回のロードのみセーブデータが選択されていてもLキーが「ロード」ボタンの代用にならない点と、保管箱への出し入れの際にはキーが指定されていない点がちょっと不満でした。(もしかしたら環境依存の問題なのかもしれません。)
- 公式サイトにも書かれていますが、ゲーム開始直後にはキーボードからの入力が日本語入力の状態になっています。もっともキーボードショートカット(ボタン代用を含む)については問題なく使用できます。しかしキーボードから文字入力を行う際には日本語入力になります。初めてゲームを開始する際のシリアル入力でいきなりはねられることもありますし、ショップなどの数量指定も通りません。まあそうと分かれば半角/全角キーを押すことで問題はないのですが、どちらかというと直接入力が普通で特に日本語にしたい時に操作をするという方が抵抗が少ないように感じるのですけど。日本語を使いたいのはプレイヤー名入力(プレイヤー名となっていますが、ここで入力した名前がキャラ名として使われます。このあたりも説明不足なような…)ぐらいで頻度も高くはないでしょうし。マルチプレイでの日本語チャットを意識していたのでしょうか?
グラフィック、サウンド
- 前述の環境で、かなり高解像度、高画質でプレイできました。移動が遅いとかロード時間がかかるというのはそんなものみたいですし、先に書いたメニュー選択時のカーソルのもたつき以外はほぼ快適にプレイできました。
- 風景とか立ち木や建物などの描画は美しいですし、敵味方の動きなども迫真性があって楽しめます。ただし、顔絵については洋モノっぽいテイストの中でも結構クセの感じられる絵柄です。マイトアンドマジックシリーズなどの濃い顔というのともちょっと異なり、DDの顔に通じるものがあるような、素朴というかやや稚拙な感じを受けるものです。
- あと、大部分がゆるやかな丘陵、そこそこに木立、廃墟、あまり大きくない集落といったもので、いろいろプレイするほどもうちょっとバリエーションがあったらなあ、という気持ちになったのがちょっと残念です。多分全体として単調に感じられる他の要因も関係していたとは思います。
- サウンドのうちBGMについては、ファンタジーゲームらしい雰囲気を出していて良かったと思います。ただ、地域ごととかクェストやミッションなどとの対応関係はそれほど絶妙のマッチングとも思えませんでした。効果音なども一般的なものではありますが、戦闘などの際に雰囲気を出すのには貢献していました。
- RPGモードでは特に顕著ですが、キャラはその性格に応じたセリフをよくしゃべります。これ自体はBG系とか、DSのアランナでもされていたことですがこのゲームでは格別気になります。女性キャラ二人が全く同じで、緊迫した画面で歌われたり笑われたりするとさすがにいらつくものがありましたし、ハンターの咳払いも耳障りでした。BG程度なら十分許容範囲だったのですが、これの場合せめてしゃべる頻度ぐらい調節させてくれないかなとつくづく思ったものです。
ゲームバランスなど
- 難易度調整がありますが、設定を行えるのはプレイヤー、モード、マップを決めて「ゲーム開始」をする際のみで、途中での変更はできません。これはキャンペーンモードや、RPGモードの章仕立て部分でもそうなのでして、ボス的な存在とか結構シビアなところがあって難易度を変えられたらなあなどとちょっと思ったこともありましたが、まあこれはそういうゲームだと受け止めるべきものなのでしょう。
- キャンペーンモードは、RTS要素た主体でありながらRPGぽい要素を入れた工夫は理解できますが、そのおかげで難易度面での山あり谷ありが出てしまったなという印象になりました。序盤の王子一人のRPGっぽく進む部分は結構バランスが良く、気持ちよく進めるのですし、RTS要素が入っても村を作って発展させるあたりはほぼ順調にやれるのですが、配下を連れ歩く段階になると王子と側近のナイトの強さが際立ち、他の配下ユニットとの格差に困る事態になります。敵については王子などにもある程度対抗し得るものにしなくてはということなのでしょうか、敵の強さと配下の強さの差が相当なものになってしまうのです。ザコ敵を利用して配下を成長させようというのも試してはみたのですが、安心して配下だけおいておけないからということで王子などの強いユニットを近くにおいたりすると、とどめをさしたユニットのみ経験値獲得というシステムにぶつかることになります。敵と接近すると勝手に攻撃という設定もあることから強いユニットが敵を倒して経験値を得てしまうことが多くなるのです。
結局のところ、配下をぞろぞろ連れて歩くのがひたすら面倒だということになってしまいます。まあ、中盤は少数精鋭で進めてしまったとしても終盤は相手方の拠点を攻略しないといけなくなるので、押し寄せてくるザコなどを利用して何とか配下ユニットも育てて敵に対抗し得るようにしないとなかなか大変にはなるのですが、このあたりも相当にだるく感じました。RPGモードのように回復アイテムをためて任意のタイミングで使うということができないので、回復ポイントの配置をもうちょっとしてくれるとか、プリースト系のユニットが回復を使えるようにしてくれるとか、もう少し何かあれば終盤のだれもましになったかと思うのですが。
- RTSモードについてはあまりプレイしていないので詳細に評価できませんが、結構のんびりやれるマップも、クリティカルなものもあります。
- RPGモードについては、キャンペーンモードほど難易度の山と谷が目立たず、かつ克服しやすいものではありますが、結構シビアに感じる段階というものには何度か出会うでしょう。特に操作や要領をよく分かっていない段階ではなおさらです。付け加えると、要領が分かってきたころにはクェスト(サブクェスト)のパターンなどかなり経験してしまい、マップを変えると全く同じクェストに出会ったということになりがちです。(もっともこの点については、同じようなダンジョンがあるのと同様だと割り切って、それなりにプレイすることは「プレイヤーによっては」可能であるとも思えましたけれども。)
RPGモードで引っかかるのは、単独マップのクェストと章仕立て部分に含まれるマップのサブクェストはいっときに一つしか受けられないということです。(章仕立て部分では本筋クェストとサブクェストとは並行進行のようにして受けることができます。)未踏の領域を遠出せねばならないものや、目的地に待ちかまえる敵が強かったりマイキャラと相性が悪かったりするとかなり大変なのです。こういうところで難易度の山問題が関わってきまして、ではザコ叩きでキャラを強化するかとか思ってもザコとクェスト関連の敵との格差が大きいことからなかなか容易に成長させられなかったりしますし、有用な装備品やアイテムを購入しようにもザコ叩きではなかなか金がたまらないという悲しい設定にぶつかります。
また、遠隔攻撃+毒を使ってくるとか、周辺のザコのステータスアップをする上に遠隔攻撃なのでマイキャラと距離をおくように動くとか、ザコレベルでも非常に厄介な敵が目に付くことになります。毒については回復アイテムを使えば即時治るのですが、購入又は敵からの入手に頼るしかないアイテムなのでそうそう気軽に使えず、敵が近くにいなければ回復ポイントで毒が消えるのを待ったりするのですが(セコイか…)結構うんざりするぐらいの時間がかかります。バランス的には毒に対する防御手段とか、敵の魔法効果を打ち消すような手段がちょっとがんばれば入手できるぐらいにしておいてくれても良かったのではないかと思います。
- などと不満点の方から書いてしまいましたが、RPGモードに関しては、未踏領域には結構ザコがいるがいったん踏破した領域にはそこそこの確率で復活するとか、危なそうなところにはクェストがらみと同様に厄介な敵がいるものの、かなりいいものが入った宝箱があるとか、HP回復だけのアイテムなら無償で採取でき、しかもしばらく時間をおけばまた定点で採取できるという救済的なものがあるとか、よく作られているなあと思う部分も多々ありました。効果不明のポーションなんてのもスリルがあっていいのですが、セーブロードを使わないとちょっと…というぐらい外れだった時のデメリットがあるので、ロードが遅いという特徴がからむとちょっとうっとうしかったです。
ストーリー、演出面など
キャンペーンモードのメインストーリーや、RPGモードの章仕立て部分のストーリー自体は、善悪対決が基調になった非常にオーソドックスなものです。ところが、特にキャンペーンモードについては、オープニングやユニット名などのコミカルさと、ストーリーそのもののオーソドックスなシリアスさのかみ合いがちょっと悪かったように感じられました。コミカルな要素についてはDDなどのようにあちこちでホロホロ出会うというものでなく、オープニング、ユニット名、サブクェストに関するNPCとの会話、それも挨拶部分などに集中しており、本筋はほぼシリアスで進んでいくので、コミカル部分が浮いてしまって感じられたのが大きな要因だと思います。
RPG好きから言えば、NPCのリアクションなどはかなり不満を感じる要因になっていました。まず、クェストがらみ以外ではNPCとの会話が一切ありません。これまで沢山のゲームで「何だ雰囲気トークだけか」とか思いながらプレイしていたことを悔いました。会話が一切ない世界で頻繁に何か言いながら歩き回る主人公というのもかなり気味が悪いモノがありますので。しかもクェストがらみの会話も、導入部の挨拶の応酬はキャラごとに設定されたいくつかのパターンの組み合わせですし、組み合わせによってはやや応酬が不自然に感じられる場合もありました。クェストを達成するとそれなりに謝辞など聞ける会話があるのはいいのですが、その後「お世話してあげた」NPCとの会話が一切ないというのがまたさびしい事態になります。ここらはダンジョンシージなどでもあることなのですが、RTS屋さんがRPGを作ってみた、取り入れてみたという感触も残ることになっていました。
このあたりの不満は、ですからシリアスなストーリーに沿って進むキャンペーンやRPGの章仕立て部分で強く感じたものであり、RPGの単独マップやRTSモードではあまり感じることはなかったです。
ちょっと細かなところですが、ユニットには比較的ありふれていそうな人名が勝手に付けられるのですが、これがだぶりすぎます。本当にたまに出る程度ならしょうがないかとか思いますが、ちょっとやっていると同じクラスで同じ名前のユニットが出てこない方が珍しいぐらいで、同名のがいたな、とか覚えておいて注意しないといけないためやりづらくなります。
ローカライズなど
- ゲーム中の文章や用語などについては、読みやすい日本語になっていましたし、プレイしていて困るような不統一や間違いはなかったのですし、公式サイトがうたっているところの「英語版のユーモアが日本プレイヤー向けに程よくアレンジされ、作品全体の雰囲気がより味わい深いものになっています
」という売り文句については、おおむね当たっているとは思います。
- が、ここからは個人の好みや考え方・感じ方がかなり左右するところにはなりますが、いわゆる「超訳」みたいなことをやっていますもので、そこらについて「やり過ぎ」なものを私は感じて少し違和感が残りました。これはストーリーなどの項に書いた、コミカルとシリアスのかみ合いがイマイチという感じを持ったことと強く関連しているものでして、うまく組み合わせたなと思っていたならもうちょっと違う評価になったことでしょう。
日本語公式サイトと英語公式サイトを見れば分かりますが(両方ともリンクは全般ヒントページに)、「牛様」「ウォリヤン」「ババーン」は英語版の紹介では“The
Cow” “Warrior” “Mother in Law” でそんな奇抜なものではありません。「ババーン」などそんなにババアにも見えないのに?と疑問に思って英語を見て納得するぐらいです。
- NPCとの会話でも、音声(英語)と字幕とを比較するとかなり思い切った意訳というかむしろ「超訳」がなされている判断できる部分がありました。艶っぽいセリフなどの設定は生かしていますし、英語には全然ない有名映画の設定などが持ち込まれたりしているのも、分かりやすく面白くしようという工夫であるというのはよく分かりますが、もうちょっと原文に忠実に訳しても十分面白いんじゃなかったのかな?とか思った部分もあり評価が難しいところです。
- マニュアルについては、同じライブドアから出ているアイオブザドラゴンについても同じようなことを書きましたが、インストール前の注意事項(ハードディスクメンテナンス)などがある割には、ゲームそのものに関する記載が簡略です。また、RPGモードとRTSモードに共通のインターフェイスとして説明されているページの中には、「こりゃあRPGにはありませんぜ」てなものがいくつか入りこんでいたりもします。ショートカットキー一覧ではどのモードで使用可能なのかぐらいは分かるようにしてほしいなど説明不足に対する不満もあちこちで生じます。これはローカライズ面だけの問題でないかもしれませんし、ゲーム中で説明が不足に思えるところ、ちょっと分かりにくいところがいろいろあるというゲーム自体の問題もからんでくるものではありますが、そこらをマニュアルなりローカライズ部分で補おうという親切さが見られたなら、それはもう嬉しいことでとても高く評価したくなっちまうのですけれど。
総合的にみて
個々の評価ポイントごとに見ていくと、結構不満が表に出てしまっていますが、私の場合キャンペーンを初めて終盤の大詰め近くでRPGモードの方に走ってしまい、キャンペーンも終わらないとなあとか思いつつそのままで、RPGの方でキャラを変えたりしていろいろ遊んでしまいました。単調感とか底の浅さこそ感じるものの、ゲームバランスの項で最後の方に書いたように結構気持ちよく遊べる要素もありまして、アイテム入手とか魔法使い系のいろいろな魔法とかいろいろやってみたいと感じられたものでして。RPG系に関していえば、ダンジョンシージなどが気に入った人とか、ストーリーや会話面が淡泊でもかまわない、戦闘をして未踏領域の闇を明るくしながら進むのが好きだという人ならはまれる要素があるかもしれません。
あくまでも、私の個人的な感想です。