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マンハッタン・レクイエム 〜闇に翔ぶ天使たち〜 評価

*ジャンル:コマンド選択式アドベンチャー

プレイ環境
  SHARP Mebius DJ52V (液晶一体型)  CPU P3 450MHz メモリ 190M

一言でいうと
 要はコマンド選択式アドベンチャーなのですが、だったら「総当たり」で必ず解けるだろーというと…とにかく登場人物は多い、聞くネタは多い、ストーリーが進むに連れてそれがどんどん変化していく、繰り返し調べることは必要てなわけで、こりゃあもう、嫌がられようが疲れてこようが地道に聞き込み、調べるっきゃない捜査シミュレーションじゃあないかと思ってしまいます。この面白さは忍耐に合うだけはあるとは思いますが、それにしても中盤以降は苦しいなあ…

このゲームについてのいろいろ
 リバーヒルのアドベンチャーの名声を一気に高めたのはJ.B.ハロルドシリーズの第一弾、「殺人倶楽部(マーダークラブ)」であり、それを確固たるものにしたのがこの「マンハッタン・レクイエム」でした。その後に登場した1920年代日本を舞台としたシリーズ「琥珀色の遺言」「黄金の羅針盤」もレトロでゴージャスな雰囲気をグラフィックやサウンドで見事に演出していました。
 もっとも、リキ入れて作っているだけに膨大な選択肢が進行に連れてどんどん変化していく中、選択肢の海の中に溺れてしまうプレーヤーも結構いたのではなかったでしょうか。今回プレイしてみて思いましたが、「しゃーない。もっかい全部回ってみっか。」てえのはそれなりの根性を要することなのです…記憶ではJ.B.シリーズよりは日本シリーズ(野球じゃないヨ。以前色シリーズとか言われてた記憶もありますが、これはこれで誤解されそうに思うし。)の方が心もち易しかったような気もします。
 あと、リバーヒルのものって結構プロテクトがっちがちで、それでゲームスタートできず交換して貰ったこと(黄金の羅針盤)とか、途中で変化が起きなくてどうにもおかしいのでサポートに送ったらデータが壊れていたということで交換してくれたこと(どれだったっけ?)とかありましたし、ここから出ていたRPGなんかでもちょっとバグらしきものがあったりしたのですが、まあ対応は良かったです。(けど、家で受け取れないから会社から送ったヤツをどーどーと「ゲームソフト」とか書いて返してきたのここだぜい。)このゲームについては不具合は見られませんでした。なお、テクニカルサポートはサイバーフロントになります。
 これらの大部分はWIN95用にムービーなど取り入れて、ミステリーシリーズとしてリメークされているようです(リバーヒルのサイトで見たところ)が、多分今後はサイバーフロントのシリーズの方に移行するんではないでしょうか。6800円でも初めてプレイされる方だったら値打ちがあると思いますが、2480円(実売は2000円そこそこ)だったらリプレイの価値も十分と思います。特に88や98でプレイされた方なら、まんまで懐かしい部分とムービーなどで新しくなった部分とがあって楽しめるでしょう。
 なお、リバーヒルとサイバーフロントのサイトについては、攻略ヒントページの方に書いておきます。

システム、グラフィックなど
 30分のムービーを収録…とパッケージにありますが、大部分はオープニングでは?と思うくらいオープニングは長いです。まあしかし、説明にもなっていますし、ムードも出ていますのでいいのですが、正直早くゲームをやりたくなります。それでいいのかも?あとは、要所(っても終盤に集中していますが)でムービー。動画画面は小さいですが、オープニングはマンハッタンロケ、要所はスタジオ撮影だそうで、夢中になって見て、気にしなければいいのです。ある山場の煙草の火とセリフとのマッチングなど演出は見事です。
 メインの部分は昔ながらの地図クリックで移動先を指定、そこで質問(非常に多い)やその場所を調べる(極めて少ない)をするのですが、ここのところはやっぱ昔ながらの選択式。何度も書いていますが、進行に連れて選択肢が変化するので気を抜けません。パッケージによると40人の登場人物と28カ所の捜査地点…なお、グラフィックは「全て書き下ろしオリジナルイラスト」とのことですが、88,98時代のものと雰囲気は非常に似ています。あと、ウィンドウズらしく背景を選べたりもできます。
 登場人物のセリフはほぼナレーションで、読むよりは聞く方が若干楽かな?豪華声優(パッケージ)というだけあって、雰囲気は出ています(まあ、中にはちょっと顔絵と似合わねーてのもありますが、現実でも顔と声が不一致な人はいるし)。ただ、中盤以降同じセリフを聞くことがどうしても多くなるので、ちょっとダレます。厄介なのは文字表示2枚以上に渡る一連のセリフの場合で、こういうのは1枚目とかではカットできない(キャンセルや他の選択肢選択をできない)こと。残念なのは、セリフがほとんどになるので、せっかくのBGMが聞けないこと。しばらく入力しなかったりするとBGMになるのですが、大体は次々と入力してセリフを聞きますから、ほぼ音楽は聞けなくなってしまいます。「アドベンはテキスト」派の人なら音声出さずにやるのもいいかも。あとは、バーで音楽を聴いて気分転換くらいでしょうか。
 入手した情報などはゲーム中に見られる「手帳」に整理されていてなかなか使い出がいいです。ゲームの進行度合いや分析などもこの「手帳」で見ることができます。励みになるんですが、本当に詰まって全然変化なしになったりしたらツライだろうなあ…あと、セーブ&ロードもこの「手帳」ですが、ゲームを立ち上げると最新セーブ状態からスっと始めてくれるのは大変に嬉しいです。最近ロゴだのいろいろ見せられるゲームが多かったからなあ。セーブは8カ所で困りはしないですが、確認とかしたい場合には不足気味になります。別にコピーをとるにしても、戻さないとゲームで確認とかはできないワケだし。
 HDDへのインストールは最小(一部グラフィックのみ、25M)、標準(グラフィック全部、125M)、フル(映像以外全て355M)から選択できます。その他i486SX以上、メモリ8M以上(しかし推奨は128と差が大きい)とか必要スペックは低いです。 

ゲームバランスなど
 アドベンチャーでゲームバランスってあんまりいわないかもしれませんが、ゲーム進行と快適さとの関係について。序盤から中盤は非常に心地よいのです。どんどん新しい人物に会えて、いろんな情報が集まって。ところが(このゲームに限った問題ではないのですが)ある程度煮詰まってきてからがかなり苦しくなります。新しい場所や人物が現れなくなり、ここか?と目星をつけて行ってみても展開が変わらず、疲労感が募ります。結局「総当たり」に頼らざるを得ないのですが、これってなかなか精神力を要します。ましてや一度総当たりしてみても不可だと(たいていは見落としがあるのですが)もう限界という感じ。
 これは、ある程度困難にするために、繰り返し訪問したり質問したり調べたりしないと、情報その他が入手できないようになっていることに大きな要因があります。加えて意外性を持たせるために、どこを繰り返したらいいか目星をつけにくいことになっていますし。
 コツを分かれば少しは楽になるので、そこらは攻略ヒントに書いていますが、結局は忍耐しかないでしょう。展開があった時の嬉しさを糧にして。ここらへんは、RPGのレベルアップ(同じ様なザコを叩いて…)も同様なのですが、何らかの達成感とかある分RPGの方が苦労が報われるようなものがあってマシですね。
 さて、88,98当時は結構目新しかったかもしれない容疑モードが存在します。あるキャラについて十分情報が集まるなどの条件が満たされた場合、そのキャラに「容疑をかける」ことができます。このモードになると、「事件の真相を聞く」「問いつめる(複数の質問)」など、それまでとは異なる選択肢が登場します。このモードを使わないと先に進めない…というのはたしかで、これがあることで難易度が高まるようなことをいわれていたと記憶していますが、詰まるところは選択肢が変わるだけで、原則総当たりなら…に変更はないはずです。ただまあ、見落としそうな選択肢が多くなるということはありそうですけれども。容疑モードについては攻略ヒントの方に。

ストーリー、キャラ
 主人公に関して、設定などはいわゆるハードボイルド調ですが、ゲーム的にいうと、セリフなどもなくゲームがほぼ主人公の視点で進行し、大変にゲーム世界に浸りやすいものになっています。(だから、上記の疲労感も主人公のもので…冒頭にシミュレーションじゃないかなんて書いたのはこういうことです。)
 ストーリーは、もちろん好き嫌いは人それぞれですから、そこまで保証できるものではないですが、面白さはきっと期待を裏切らないだろうと思います。キャラや人間関係などの設定がしっかりしていることが、ストーリー全体を支えています。もっとも、各登場人物の家族や経歴などはいいとしても(ま、教えてくれないのもいてますが)血液型って何だ?思い切り日本人好みだなあ、なんで星座は聞かないんだ?なんてツッコミ入れたい面もありますが、「ボストン出身だ」とか「ハーレムからだよ」なんてので結構存在感を感じるから面白いですね。
 そりゃあまあ、こんな偶然あるかよ、なんて冷静に考えればいろいろアラも見えるかもしれませんが、大都会、孤独な人たちが暮らすアパート、財閥、金、ブロードウェイの光と影などをバックに、意外な人間関係なんて案外ありそうじゃありませんか。東京や大阪あたりでも、「え、あなた○○さんとお知り合い?」とか「世間は狭いですねえ」現象はよくあることですから。
 女性キャラは美人が多いですね。あんまり存在意義のないキャラも「楽しみ」の点では役立っていたりして。この点、男性キャラはオッサン系とナヨナヨ系が多くて、女性プレイヤーにはイマイチ…かもしれませんが?
 てなことで、アドベンだけにRPG以上にネタバレは避けたいので、具体的な感想や評価は控えておきますが、繰り返し、我慢してプレイするだけのことはあると書いておきたいです。
 難を言えば、もう少しストーリー進行に連れてリアクションが変化してほしいなと思った所は多々ありました。いったん容疑をかけてそれが晴れた人間以外は、ひたすら同じ事しか答えない状態になってしまいます。こういうところが「総当たりトライ」を著しく面倒なものにしてしまっていますから、もうちょっと変化などあれば楽しめたのになあと思うのです。ま、これは登場した時代のゲームレベルから見ればこんなもので、後年の琥珀色などでは改善されていたように思います。さらにはRPGですがファルコムの最近のゲームなどはこういうところ行き届いていますから、そういうの遊んだ後だけに要求が厳しくなるというのはあるんですけど。

あくまでも、私の個人的な感想です。

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