「魔法の少女 シルキーリップ」 第5話 『黒魔館のなぞを追え!』    八月、学校は夏休みになりました。しかし、リップはどこにも遊びに    連れて行ってもらえず、退屈な毎日です。 リン 「おはよう、リップちゃん」 『おはよう、リップちゃん』 リップ 『おはようございます…。前から思ってたんですけど、リンさんって本当に  日本語が上手ですね』 リン 『そう? ところでどう? 夏休みは? 楽しんでる?』 リップ (喜)「そりゃーもう!ところでリンさんは夏どこかに行かないんですか?たとえば 恋人と旅行とか!」(1) (哀)「なーんか疲れちゃって…夏バテかな…?」(2) (怒)「退屈で退屈で、いやになっちゃいますよ!」(3) リン (1)「ウフ…行けるといいんだけどね…まだ片思いなのよ…」 (2)『疲れる…かぁ…。そうね、今の子供ってなーんか疲れてるものね。ま、 あたしもそうだけど』(e) (3)「そんなに怒んなくても…。そうね、友達の所でも遊びに行ったら?」(e) リップ 『大丈夫ですよリンさん。きっと相手の人もリンさんに好意を持ってますよ!』 リン 『いいわねぇ…子供は発言が無邪気で』 リップ 『リンさんったら、ひどーい!』 リン 「あら?」 リップ「茶子ちゃん?」 茶子 「えへへへ…遊びに来ちゃった」 茶子 「今日はね、面白いお話、しにきたの!」 リップ「そう! あたしも退屈してたの!」    リップは茶子を自分の部屋へ連れて行った。 茶子 「ふぅん…リップちゃんの部屋ってきれいだね!」 リップ「そう?ありがとう!」 茶子 「それでね…」 茶子 『リップちゃんはオバケとか幽霊とかって信じる方?』 リップ (Y)「信じたいとは、思うけど…」 (N)「ううん…リップ…そういうのって信じないな…」 茶子 「うん…信じる信じないはいいんだけど…なんでも川沿いの洋館の近所にね…」 『出たんだって! 幽霊が! あたしは見た訳じゃないけどね、念のため。  塾の帰りにその道を通るハゲタンクとかサル君とかが見たんだって!  すっごく、いっぱい恐かったんだって!茶子思うの! きっとその幽霊って  かっこいい男の人よ! それも不遇の死を遂げた…うん、きっとそうに違い  ない!』 リップ (怒)『もういいかげんにしてよぉ!はぁ…この科学文明の時代に何言ってる    のぉ?』(1) (哀)「茶子ちゃんってそーゆー話を安易に信じる人だったのね…」(2) (喜)「ばっかみたい!」(3) 茶子 (1)「茶子まじめよ!」 (2)「そーよ茶子ってば好きだもん、こーゆーお話って!」 (3)「そーゆー言い方ってないでしょ!茶子、まじめに話しているのに…それで…」 茶子 『でね、どう、リップちゃん、今度みんなで幽霊屋敷探検に行くっていうのは!』 リップ (Y)「いいよ…行こ!」(4) (N)「やめとく…。どーせ行っても何もないだろうし…」(5) 茶子 (4)「やった! じゃー明日黒魔館の前で待ってるからきっと来てね!」 (5)「そう…でも待ってるよ…。黒魔館の前でね…」 茶子 「じゃーね、リップちゃん!」    さて…今日は幽霊屋敷探検の日です。    とりあえずシェイクおばさんに出かけるっていわないと… シェイク「え!? 幽霊屋敷探検?…いいんじゃない?」 リップ 「…反対すると思った…」    リップは幽霊屋敷へ向かった。 リップ「幽霊屋敷…ねぇ…、確か川沿いにあったはずだけど…」    小辺君の家のすぐ近くの古い屋敷が幽霊屋敷であった。 リップ「あ、もうみんな集まってるわ」 ハゲタンク「遅刻だぞ、リップ!」 くるみ  「ちこく、ちこく」 茶子   「じゃー、いこーか」 リップ  「行こう、サル君」 サル   「あっしは…やっぱりだめでやんす!」 ハゲタンク「おい、どうしたんだよ、サル!」 サル   「あいたた、ひ、膝が急に痛くなったでやんす」 茶子   「膝ぁ!?」 リップ  「大丈夫? サル君」 サル   「だ、だ、駄目でやんす。じゃ、じゃあでやんす!」    サルは帰って行った。 ハゲタンク「行くぜ、リップ!」 くるみ  「しゅっぱーつ!」    リップを先頭に4人は黒魔館へと入って行った。    すると・・・。 ハゲタンク「う、うわ!」 茶子   「上から岩が!?」 くるみ  「あははははは!」 リップ  「!?」    岩が崩れ落ち、入り口を塞いでしまった。 ハゲタンク「…おい、みんな大丈夫か?」 茶子   「う、うん」 リップ  「あ、あれ、くるみちゃんは…?」 茶子   「い、いない…」 ハゲタンク「なんてこった! 出口が塞がってるぜ!」 リップ  「とりあえず、くるみちゃんをさがしましょ」 ハゲタンク「おぉ!」    くるみちゃんを捜しているとき、ゆかに穴が空いている部屋を見つけた。 リップ  「この穴は何かしら?」 ハゲタンク「うわー!」 リップ  「ハゲタンク!?」    ハゲタンクがいなくなってしまいました。 茶子 「どうしよう、リップちゃん」 リップ「とにかく、2人を探しましょ」    2階へ昇ると、おおきなぬいぐるみがある部屋があった。 茶子 「きゃん!」 リップ「茶子ちゃん!」    寺岡茶子がいなくなりました。    壁の方からヌルリとした空気が流れています。 リップ「…あれ?」    人形には「実相寺涙子」と名前が書いてあります。    そして人形には血が付着しています。 ケチャ「なぁリップ」 リップ「ケチャ!起きてたの!?」 ケチャ「ああ…ところでな、ようやく思い出したぞ。この洋館で起った事件を…」 リップ「事件?」 ケチャ「13年前にな、精神に異常をきたした母親が自分の子供を殺害した。     確か、そのときの被害者の名が涙子だったはずだ」 リップ「つまり霊体が起した事件だって言いたいの?」 ケチャ「おそらくな。今までの出来事…あまりに不自然すぎる…待てよ一丈寺君の     落ちた穴の辺りに一瞬霊気を感じたが…」 リップ「1階ね。その穴の下に誰かが…?」 ケチャ「いや、穴の下からは霊気を感じなかった。おそらく、その付近の壁からだろ     う…」    リップはその部屋へ向かった。 リップ「なんだろう…誰かが呼んでるみたい…」    壁を調べると、もろくなっている部分を見つけた。壊せそうです。 ケチャ「重力変換だ!危険だから少し後ろに下がってかけてみろ!」 リップ「リラルル・ラリルル・リラルルル! 魔導、重力変換!」    壁に大きな穴があきました。 ケチャ「奥に階段が見えるぞ、リップ!」    階段を降りると… リップ「で、出た…。こんなところに子供?」 ケチャ「リップ! あれは人間じゃない! 意識体のようだ!」 リップ「意識体?」 ケチャ「ああ、つまり霊が視覚実現化したものだよ」 リップ「つまり…幽霊・・・・・・・・・・・・・・・・!?」 霊体 「…やっと来てくれた…。あなたが一人になるのを待っていた・・・・・」 リップ 『あなた…どうやら本当に幽霊のようね…。茶子ちゃん達をどこにやったの!  ねぇ、あなた!』 霊体 『大丈夫だよ。あの子達はみんな無事』 リップ (怒)「あなた!いったいどういうつもりなの!?」 (哀)「・・・どうして現世に…?霊界でいじめられたの?」 (喜)「あは…あははは!ど、どういうつもり!?」 霊体 「どうって…ただ…さびしくて…リップさん…わたし…死ぬには…まだ…  まだ…」 『ママはとっても優しかった…。でもそのママに殺されちゃったの…。  恐かった…痛かった…。ママ、本当に恐ろしかったんだ…。見たんでしょ、  リップさん、色々と…。うん、見た通りだよ。ママ、おかしくなっちゃった  んだ』 リップ +35(怒)「でもね! たとえ寂しくても…霊界ではひとりでやってかなきゃならないの!      許可もなく現世に降りちゃ駄目なのよ!」 +10(哀)『でも…、もうママには会えないのよ』 (喜)「だ、だめよそんな事言ったら…。うん…ついてなかったのよ…それに…もう 生き返る事もできないし!」 霊体 『そんなこと! わかってるもん! 話し相手になってくれて本当にありがとう…  うれしかったよ…他の子みんな恐がって逃げるだけなんだもん…。  さようなら、魔女の女の子』    そう言い残すと、幽霊は消えてしまった。 リップ「消えた…」 ケチャ「ああ……」 リップ「みんなを…探さなきゃ…」    2階の大きめの部屋にハゲタンクがいた。 ハゲタンク「ようリップ、どこ行ってたんだよ!」    2階の小さめの部屋に茶子ちゃんがいた。 茶子 「リップちゃん!」 リップ「茶子ちゃん!平気だった?」 茶子 「うん、茶子、気がついたら、ここにいたの!」    向かいの部屋にくるみちゃんがいた。 くるみ「あー! リップちゃん!」 リップ「くるみちゃん!」    やっと、全員がそろった…。 茶子   「…外…」 ハゲタンク「なんとか戻れたな…」 くるみ  「わたし、おうちに帰りたーい!」 リップ  「じゃ、ここで解散しましょ」 茶子   「また今度ね!」 ハゲタンク「学校でな!」 くるみ  「ばい、ばーい!」 リップ  「・・・」 ケチャ  「リップ…我々も家に帰ろう…」 リップ  「…ん…」    こうして、幽霊屋敷探検は終わりました…。リップの心に暗い影を残して…。                                つづく