日本のオリエンテーリング界で「伝説」「カリスマ」と言われた杉山隆司氏(44=写真)が、1日夜、村越真氏(39)らオリエンテーリング(OL)界のメンバーと会合を持った。杉山氏がOL界と接触を持つのは、英国から帰国後に引退して以来ほぼ20年ぶり。村越氏らは、新千年紀初頭の日本での一連の国際大会開催に向けて協力を要請。杉山氏は理解を示すとともに、一定の協力に前向きな姿勢を示した。(白戸秀和)
会合は、都内で2時間半あまり開かれた。出席者はこのほか、山岸倫也氏、上田泰正氏、白戸秀和氏、落合公也氏、国沢五月氏の計7人。4月に静岡・富士で開かれるワールドカップ(WC)から2005年の世界選手権(WOC)日本誘致までのイベントで、今でも国際的に知名度の高い杉山氏の協力が必要だとして落合氏が呼びかけた。
杉山氏は「英国も当初は欧州各国から相手にされなかった。WOCが開催されたのは導入から30年かかった」と70年代に英国で開かれたWOCの経緯を説明するとともに、導入からほぼ30年で初めてWOC誘致に動いている日本の姿勢を評価した。ただ、「英国の例だと「国内の盛り上がりや有力メンバーの尽力があったのが大きい」と付け加えた。
WCにはWOCの開催地を決定するIOF(国際オリエンテーリング連盟)の理事が視察するが、杉山氏は、一定の条件のもと、会場となる「こどもの国」(御殿場市)を訪れ、何らかの誘致活動に協力する意向を示唆した。
杉山氏はソニー勤務。英国留学中の高校時代だった70年代初頭にOLを知り、「タック」のニックネームでオクスフォード大在学中まで英国の代表選手として活躍。オ大在学中に日本人として初めて参加したWOCでの26位はまだ破られていない。78年に帰国後、日本のエースとしてOL界に多大な影響を与えたが、80年代初頭に引退した。
日本OL界は、4月のWCを皮切りに、01年に秋田で開催される非五輪競技が集うワールド・ゲームス、05年のWOC日本誘致まで、新千年紀初頭を世界への飛躍の時期と位置付けている。特に誘致を巡ってはスウェーデンとの一騎打ちとなっているWOCの開催地が8月のIOF総会で決まることから、WCでの誘致活動は、今後10年以上のOL界の方向性を決定づけるものと指摘されている。
ほぼ20年ぶりにオリエンテーリング(OL)界に姿を見せた杉山隆司氏(44歳)=ソニー=は、今もカリスマの雰囲気を漂わせていた。出席者が待ち構える会場に杉山氏が姿を見せた瞬間、かつての緊張感が周囲を包んだ。「やはり想像していた通りの人だ」初めて杉山氏に会った出席者からは、感嘆のため息がもれた。
ノーネクタイのシャツとジャケット姿の杉山氏は1日、勤務を終えた後、日比谷のレストランに20分遅れの午後7時20分ごろ到着。激務が続く上、「全く走っていない」ことから、わずかながら太った様子だった。
ただ、会合が始まると、かつて日本を引っ張ってきた「タック節」が復活。舌を巻き気味にした独特の口調で、70年代の国際OL情勢や思い出話を語り、出席者の関心を一身に集めた。出席者は、会合中、伝説の人を収めようとビデオやテープレコーダーなどで杉山氏を撮るなど、ヒーローへの注目は最後まで途切れなかった。一方、現在の国際情勢を聞いたり、最近のオリエンテーリング用の地図を見て、関心を取り戻したようだった。
今回の会合を設定した落合公也氏(33)=名古屋市役所=は「小学校時代に杉山さんと写った写真を結婚まで自室の机の上に置いておいた」と告白。初めて杉山氏を見たという国沢五月氏(31)=NHK=は、会合後「想像していた通りの人だった。倫也さん(山岸氏)の師匠だってことが分かった」と自信に満ちた杉山氏への感想を語った。(2枚目の写真は左より、国沢・上田・杉山・落合・山岸・村越・白戸の各氏)
杉山氏は会合について「久しぶりに年甲斐も無く血が騒いだ。情熱こそがWOCなどを成功させるエネルギーの源泉なので絶やさず燃やし続けて欲しいし、可能な限り協力したい」とコメントした。
(白戸は78年の初のスコード合宿後の浴場で、水を跳ねさせて杉山氏に「冷てぇ!」と怒鳴られて怖い思いをしたと言いたかったが、怖くていえなかった)
2000年はオリエンテーリング界にとって、過去30余年の中できわめて重要な年になるはずです。というのも、WCだけでなく今後の同種のイベントの収支を改善できる可能性も秘めるスポンサー獲得へのプランが進行中で、このあたりがうまくいくと、オリエンテーリングの認知度、露出にとってかなりプラスの影響が出ると思われるからです。
また、愛知県が立候補している2005年WOCの開催地は8月のIOF総会で決まりますが、今回のWCにはIOF理事が視察に来るため、WCは日本にとって最初で最後のプレゼンテーションの場となります。2005年にはスウェーデンと日本が立候補していますが、愛知万博とのリンクによる公的セクターからの支援、企業の協賛への手ごたえや広告業界の状況を勘案すると、WOC誘致は十分に可能だといえるでしょう。
ですが、現在のように、せっかくワールドカップが来ても、参加者数が400人前後という状況では、オリエンテーリング界に盛り上がりがないと判断されかねません。このままでは、WOCの誘致やオリエンテーリングの認知度の向上というのは、夢物語に終わる可能性が大きいといえます。
#では、どうすれば良いのでしょうか?
盛り上がりの土台となるのは参加者数で、多くの学生の参加が必要不可欠です。インカレでは、学生向けにワールドカップのプレゼンテーションが行われるはずです。学生の皆さんには、ぜひ、耳を傾け、併設大会に参加してください。
今後もWC・2005年WOC、そして、トータスの動きにどうぞご注目下さい!また、趣旨に賛同のみなさん.トータスとともに世界大会を成功させていきましょう!!(前田直毅・文末のみ石澤俊崇)
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