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レナード・サックス 『男の子の脳、女の子の脳 こんなにちがう見え方、聞こえ方、学び方』 草思社 (2006/05)
●女性にしか効かない薬、男女で効果が異なる治療法、同じ人間なのに、人によって薬や治療の効き方の違いがいろいろあります。
従前は「お薬や治療の臨床試験を『大人の男』でしかやっていなかった」ために、子どもでは薬の効果が予想外のことになったり、女性でも副作用が生じたり、いろいろ不都合が発生していました。
今世紀に入って特に、男女で医療の効果が違う例や、病気にかかる率の男女差にはどのようなものがあるか、その研究が注目されています。
●効き方とは別に、(このあたりは性差医療ではなくフェミニズム医学と言うべき話でしょうか)医療現場では、
・女の患者より男の患者さんのほうがキツイ治療をされがち
・男の患者より女の患者さんのほうが説明をはしょられがち
など、患者さんが男性か女性かで、施される医療に(適切か否かに関わらず)差が出てしまっている現状も指摘されています。
●男の場合と女の場合とで、それぞれに対応や治療方法を変える、そういう発想はいいのですが、ややこしいことに
体の一部分だけが別の性遺伝子である症例
や、実態とは異なる性的特徴を示す特殊な遺伝子型の症例もありますので、脳の性差における問題と同様に、「人間をすべて男と女の2種類」に分けてすませようとすると、たいへん残念な結果になりかねません。
くれぐれもご注意を。
医療における個人差、性差、体質差、年齢差を考えるきっかけとして、性差医療やフェミニズム医学などを入口にするのは手っ取り早くていいのでしょう。
が、いずれは性差医療にむやみにまつわりやすい「性別執着」を越えて、個人差、体質差、年齢差オーダーメイド医療/テーラーメイド医療 までをも広く視野に入れて医療が改善されていくのであれば、それにこしたことはないですね。
EP: end-point
『女の老い・男の老い NHKブックス 性差医学の視点から探る』 田中 冨久子著 NHK出版 ここは過去記事置き場です:報道の経年変化を観察できます。
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