クローンは、自然に子供になる細胞(生殖細胞:精子や卵子)ではない部分の細胞の「遺伝子のセットをまるごと」用いて新しい個体を発生させる(子供を作る)こと。
- 元Aの細胞で作った新B → 元Aと新Bの関係はクローン
- 元Aと新Bは育つ環境も時代も違うので、 クローンはそれぞれ
ちがう記憶、ちがう思考、別の意志を持ち、 似方はせいぜい一卵性双生児程度である
- 新Bは元Aのいいなりにはならない 別個の人格である
クローンされた生き物は、自然界の遺伝子と同じ遺伝子を持つわけで、環境にも人体にも特に影響はないと考えられる。(クローンの技術上、遺伝子や遺伝子の働きに損傷が生じることはある。その場合の問題点は
遺伝子組み換え や 遺伝子病 に準じる)
問題が生じるのは文化面。人が計画した「不自然」な方法でこしらえる存在だという点で、人間への応用危惧など、既存の倫理や文化規範とのトラブルが問題となる。
クローンで人間を作る場合、
「家族」という概念はどうなるのか
自分より年下の「母親のクローン」は叔母なのか妹なのか母なのか
知らないところで作られた自分のクローンに自分は権利があるのか
クローンの親は誰なのか 遺産相続権は、戸籍は、親族との結婚は…
死者はクローンではよみがえらないのに、死者への思いをクローンに転嫁するのは身勝手ではないのか
故人・個人に対してリセットボタンや再インストールのごとき扱いをしていいのか
明確な
目的を持って作られる→目的にそわないように育った場合、本人は「
失敗作」として扱われるのか
臓器移植用に人間の部分パーツだけをクローン発生させるのは問題はないのか、特に脳神経や頭部をクローンするような場合いかがなものか
クローン研究推進側の人間は、社会学・倫理・心理・文化研究や 医療人類学
などにうといことが少なくないので、よけい心配。
なお、過去、体外受精(IVF)などの人工生殖が新技術として世の中に登場した際に、現在のクローン是非論議に見られるものとよく似た”障害が起きる可能性”論争がなされていたことに留意。実際問題、IVFとクローンを同列に論じることはできないが、過去IVF創始期にどのような展開があったのか踏まえておいて損はない。
→ 『医療倫理:よりよい決定のための事例分析』第1巻
※ 腸の病気で「クローン病」という病気がありますが、意味も英語のつづりも違います。
生物複製の「クローン」とは別物、無関係ですので。
遺伝子操作は、いわゆる「遺伝子操作食品」においては、本来の遺伝子のセットの中にないヨソの遺伝子を人工的に組み込んだ生き物・作物を作ること。
遺伝子操作は現在主に食物・作物に応用されており、それらは自然界には存在しなかった「不自然な」遺伝子セット、「不自然な」身体の成分を持つ生物。
環境問題が主眼になる。
自然界への影響、遺伝子操作食品を食べる人の体への影響、安全性等がさだかではなく、心配する声が多い。
アメリカは「専門家が大丈夫だというなら信じる」傾向が強く、農産物は栽培しまくり、食品も遺伝子組み換えの表示がないままフツーに流通している。
それに対して、ヨーロッパは遺伝子操作への拒否感がかなり強く、流通にも栽培にも制限がもうけられていることが多い。
両者を「欧米」とひとくくりにしてしまわないように。
参照:
「遺伝子治療」「遺伝病」「遺伝子診断」
遺伝子組み換えによる利益と危険性の研究については
「STS」+リスク評価 も参照
生命を構成する材料(遺伝子のかけらやタンパク質など)を組み合わせて、生命として機能するウイルスや微生物を設計どおりこしらえてしまう生物学。
-
まだ、ごく簡単な構造の「合成生命体」しか作れない段階。
(「合成生命体」を「作れるか否か」という一線はすでに越えてしまっている)
- 「作ってもいいかどうか」は論議が浅い状態。
- 簡単な生物とはいえ、「致命的な新種のウィルス」の作成も可能であると同時に、画期的な治療用ウィルスの作成も計画可能。
- 合成生物学技術の流出は機密扱いにするべきだ(テロ対策)、合成生物学技術や「合成生命体」で企業に特許を取得されたらのちのちえらいことになるぞ。などでもめている。
2007/10 『科学メモ:ベンターの生命合成報はフライング』
2008/06 『生命を人工的に合成する:合成生物学』
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※ 使ってみてね
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2009/06 EurekAlert
Universitat Autonoma de Barcelona researchers first to clone mice in Spain
スペインでマウスを初クローン
2009/06 PhysOrg
Indian scientists clone buffalo: report
インドの科学者は、バッファローをクローンする
内閣府委「クローン家畜は安全」に一般市民の8割超が疑問
2009/06 読売新聞
2009/06 【日本語ブログ】
複製犬の生産方法
2009/06 【日本語ブログ】
クローン化されたイヌ科動物及びその生産方法
2009/06 EurekAlert
Engineered pig stem cells bridge the mouse-human gap
遺伝子を組み替えられたブタ幹細胞は、マウス-人間のギャップを埋める
内閣府委「クローン家畜は安全」に一般市民の8割超が疑問
2009/06 読売新聞
2009/06 EurekAlert
Researchers engineer metabolic pathway in mice to prevent diet-induced obesity
マウスで代謝経路の遺伝子を組み替え、 飲食物-誘発された肥満を防ぐ
infantile spasms 点頭てんかんの遺伝子組み換えモデルマウス
2009/06 EurekAlert
Findings in epilepsy gene in animals may guide treatment directions for infants
動物における癲癇遺伝子における発見は、幼児における処置方向を導く可能性がある
遺伝子操作でマウスの乳が母乳に?
2009/06 【日本語記事】National Geographic
2009/06 National Geographic
Gene Doctors Milk Mice; Yield Human Breast Milk Protein
人間の母乳タンパク質 収穫
2009/05 EurekAlert
Weed resistance to glyphosate in genetically modified soybean cultivation in Argentina
アルゼンチンのglyphosate耐性遺伝子組み換え大豆
2009/05 【日本語記事】Nature
生物医学のスーパーモデル誕生:生殖細胞系列での遺伝子伝達がみられるトランスジェニック非ヒト霊長類
日本の7つの研究所による研究チームが、コモンマーモセット(Callithrix jacchus)を用い、トランスジェニック非ヒト霊長類を作出した。
遺伝子改変サルを作成=霊長類初、2世代目も−ヒト難病研究に貢献・慶応大など
2009/05 時事通信
世界初成功、サルの遺伝子組み換え…人間の難病解明へ一歩
2009/05 読売新聞
遺伝子組み換え:霊長類初、組み換え遺伝子作動 実験動物研・慶大、小型サルで成功
2009/05 毎日新聞
2009/05 news@nature.com
Marmoset model takes centre stage
Newly created transgenic primate may become an alternative disease model to rhesus macaques.
発生生物学:トランスジェニック霊長類の子孫
2009/05 Nature
Developmental biology: Transgenic primate offspring
doi:10.1038/459515a
遺伝:生殖細胞への伝達が可能なトランスジェニック非ヒト霊長類の作製
2009/05 Nature
Generation of transgenic non-human primates with germline transmission
Erika Sasaki et al.
doi:10.1038/nature08090
2009/05 New Scientist
Baby monkeys inherit dad's 'alien' gene
2009/05 BBC News
Glowing monkeys 'to aid research'
2009/05 Discovery
Monkeys Pass on Inserted Gene
サルは、挿入された遺伝子を代々伝える
「気持ち悪い」7割批判的 クローン食品に市民意見 内閣府、調査会で再審議へ
2009/05 産経新聞
複数のウイルス遺伝子を用いて遺伝子工学的に設計した高出力リチウムイオン電池の加工
遺伝子改変ウイルスを用いて、効率の良い電池の陰極材料が作製された。
2009/05 Science
Fabricating Genetically Engineered High-Power Lithium-Ion Batteries Using Multiple Virus Genes
2009/05 【日本語記事】Nature
植物:ターゲットは植物遺伝子
選択的に遺伝子を効率的に修飾するジンクフィンガータンパク質法は、植物の内在遺伝子を修飾する際の定番的な手法となるかもしれない
トウモロコシの遺伝子IPK1の修飾により、この重要な作物に除草剤に対する耐性を導入し、同時にフィチン酸代謝を変化させた
タバコのSuR遺伝子座を標的として、除草剤イミダゾリノンおよびスルホニル尿素への抵抗性を与えた
植物バイオテクノロジー:ジンクフィンガーで標的をつかむ
2009/05 Nature
Plant biotechnology: Zinc fingers on target
doi:10.1038/459337a
植物:ジンクフィンガーヌクレアーゼによる作物種トウモロコシゲノムの正確な修飾
2009/05 Nature
Precise genome modification in the crop species Zea mays using zinc-finger nucleases
doi:10.1038/nature07992
植物:人工ジンクフィンガーヌクレアーゼを用いた植物遺伝子の高頻度修飾
2009/05 Nature
High-frequency modification of plant genes using engineered zinc-finger nucleases
doi:10.1038/nature07845
休眠遺伝子:新しい抗生物質を作らせることに成功
2009/05 毎日新聞
農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市)とアステラス製薬
生き残った菌のうち66株の子孫で休眠遺伝子が目覚め、何らかの抗生物質を作っていた
2009/05 PhysOrg
Expression of infrared fluorescence engineered in mammals
フィトクロームは、赤外線の蛍光タンパク質(IFPs)に遺伝子を組み替えられることができる。
合成生物学に、倫理指針
英国センターは、期待する ―科学、政策と伸びゆく分野をブレンドするために。
2009/05 Nature
Synthetic biology gets ethical
UK centre hopes to blend science, policy and outreach in burgeoning field.
2009/05 EurekAlert
Genetically engineered mice don't get obese, but do develop gallstones
太らないけど、胆石になる遺伝子組み換えマウス