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脳の男女差、心の男女差ってどんなもの?

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ひとむかしまえの思い出

 「脳の男女差、心の男女差」について、世紀の変わり目前後にこさえた当時のままの概説を当該項目のページに置いていたのですが、いまだに炎上ネタに使おうとする人がいらっしゃるようで、旧式の言説を放置してたらあかんですね。
  旧来の言説をポンポン消してしまうネット作法も健忘症っぽすぎて「なんだかなぁ」ですし、古い情報は「これは昔の情報です」と明記して振り分けておくように検討いたします。

 前世紀末、ネット黎明期の到来と脳研究の展開に伴い、男女平等に関わる言説がうろうろしていた時期がありました。
  ・男と女の脳は違うはずだ
  ・男と女の能力はどう違うというのだ
  ・男のネットワーカーと女のネットワーカーは違うのか
 前世紀末を中心に、下記のような話が新鮮な驚きを持ってやりとりされていた時期がありました。(今新鮮に感じられてもなぁ/いくら注釈してもモノが「男女差」の情報である限り、閲覧者は「男女差」基準で考えたがるんだもんなぁ)

 新しいニュースの数々をしっかり閲覧して下さい。脳の男女差・心の男女差のニュース

〓くぎり〓〓〓〓〓〓〓〓

脳の男女差・心の男女差

状況察知 全体把握 言語表現 協調・親和 バランス
空間把握 一点集中 パズル 威嚇・拒絶 技能特化

 これらは「おしなべていえば」という話であって、個人差は大きいので乱用には注意すべし。
 個人差を無視した十把一絡げのレッテル張りは「手抜き」であり「差別」となる。

左半球(言語・感情機能)がより早い発達を示す 右半球(空間認知機能)がより早い発達を示す
女の脳は男のよりも左右両半球の連絡が良く(脳梁が太い)、全体を使って効率よく働く。バランスのとれた能力を示す 何かに特化した機能を持つ脳になりやすい。悪く言えば、かたよった脳になりやすい
女のほうが感情や文脈、微妙な状況変化を把握する「察知力」が高く、言語能力も高い。 総合判断に長ける 地図や迷路、3DCGなどの扱いに長け、数学的な問題解決(算数ではない)や視覚・空間・定量的な作業が得意。 カタログ作りめいた収集に凝る傾向
ホルモンによって警戒心・感受性が強い脳になる ホルモンによって攻撃性・無謀さが高い脳になる
女にとっての親密さとは、ともにいること、ふだんの状況についてことこまかに会話を交わすこと、地位・立場の差がないこと 男にとっての親密さとは、ともに働いたり競争したり、仕事に有用な情報を交換したりすること。 互いの優劣関係がはっきりしていること
女は言葉から親しさをくみとる 男は言葉を攻撃・威嚇・みえはりに用いる
高齢になると複雑な問題の解決が下手になる傾向がある 高齢になると偏見丸出しになる傾向がある
目印の関係性から考える 幾何ベクトル的な空間把握
過去に人類が集団営巣していた頃:果実や根菜類を採集して営巣地を守る女:のなごりではないか。 過去に人類が集団営巣していた頃:狩りに出かける男:のなごりではないか。

books 「女より男の給料が高いわけ」 キングズレー・ブラウン著 竹内久美子訳 新潮社 2003年(原書1998)
 ↑この本あたり 悪い例 にいいかも。
 人間は「男と女の2種類」ではない。男にはピンからキリまでさまざまな人間がいるし、女だって誰もがみんな”同じ女”ではなく多様な個性や素質を持っている。その人間の多様性をさしおいて「男はこう、女はこう」とわずか2色に塗りたくって扱うことを奨励するような、手抜きと差別を助長するような物言いがなされている。
 これを真に受けてしまうと、
手間のかかる「個性を伸ばす」「素質を見抜く」ことより、手抜きな「個性や人格を無視する」「型にはめる」ことに終始してしまいかねない。要注意。
関連項目:
* ジェンダー、セクシュアリティ、クィア   *性差医療、性差医学  * 脳について
* 恋愛   * 「性差」の生物学的研究
男と女のコミュニケーションの違いについて

 男は
結論をはっきりさせよう白黒つけよう
俺のほうが立場が上だと示したい、認められたい

と対立をあおるようなミエ張り合い的言動をしがち、話をこじれさせ一段落までもめさせる人が目立つ。
 女は
結論の白黒より人間関係を良くすることを優先
相手をやりこめずにより良い選択肢を探しあう

紛争は回避でき状況改善には向いているが、論理的な討論で何か結論をはっきり出すという場は好まないもしくは不慣れな人が多い傾向。
  ネットは、時間の限りや関係の限りが不明瞭な場。
  どちらかというと「白黒つけたがり屋さん」よりは「より良い選択肢を探し合おうさん」のほうがネットには適していると思うけどね…。

男と女、インターネットの使い方は同じ?

 男性は一般的に権力や地位、あるいは優先的な立場を求めるようだ。彼らはあふれんばかりの情報や、攻撃的なインタラクティブ・ゲーム、あるいは性的な意図のはっきりわかるおしゃべり、サイバー・ポルノにひきつけられる。一方、女性はチャット・ルームで友情を育て、助けあおうとしたり、ロマンスを求めたり、夫についての愚痴をこぼしたりする場所としてとらえる。女性はまた、オンライン上で出会う人は、誰も自分の外見を知らないところに心地よさを感じる。
もしも  〜「インターネット中毒」キンバリー・ヤング著 毎日新聞社 p.94より

books『わかりあえない理由』   デボラ・タネン著 講談社 1992

books「もしも男に言葉があったら」   サミュエル・シェム/ジャネット・サリー著   日本放送出版協会 2000年(原書1998) 

以下のような見解もあり(脳由来か社会影響かは不明)

男:自分の見聞範囲を絶対的基準にしがち、特定の役割や型に自己同一化したがる、自己中的世界観・価値観を持つ傾向
女:自分の見聞範囲や立場を相対的に見る、複数の価値観を配慮する傾向

男:直線的時間感覚、自分の時間の終わりをあまり考慮しない
女:循環的時間感覚、自分の時間(人生)は限られているという感覚

男:男女平等ではない環境で育ってしまうと、教育や情報提示をしても差別姿勢を治すのは非常に困難
女:男女不平等な環境で育っても、教育や情報提示によって男女平等の姿勢を得ることができる

 これらは、脳の機能に差があるためなのか、差があるはずなのだという偏見が生んだものなのか、論争は絶えないが、一部の行動・認知の男女差は”性差は無い”神話推進者のおもわくに関わらずジェンダーの影響だけではなさそうである。

 とはいえ、脳の可塑性の高さ(成長過程での発達のさまざまさ)は、男の脳はこう・女の脳はこう、のような安直なくくりは無意味だと言えるほどのものでもあり、性ホルモンの具合によって、ジェンダーや育成環境のインプリントによって、個人差は大きいものだと考える方が安全だとは思う。

 男女の行動・認知の差異に関しては、他に文化心理学というものがある。
 いろいろな文化圏での文化様式と人間の相互作用を見る「文化アフォーダンス」というくくりも登場している。端的には、九州男児とか江戸っ子とか、男性の攻撃・虚勢傾向を強化するような文化も、またその逆の文化もあるわけで、いろいろと研究が進んで欲しいところ。

books 前世紀の本
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