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1「稲羽の素兎」昔々、
稲羽に八上比売ヤカミヒメという大変ミメ麗しい媛がいた。大穴牟遅神の兄弟達は皆、我こそは八上比売を妻に!という思いを胸の内に秘め、揃って稲羽へ出掛けることにした。その際、大穴牟遅神に袋を背負わせ、従者として連れて行った。一行が
気多の岬に着いた時に、赤裸の兎が苦しそうに倒れていた。大穴牟遅神
:「ねぇ、どうして泣いているんだい?」| 稲羽 |
… 稲羽=因幡。鳥取県東部。 |
| ヤカミヒメ |
… 地名「八上」に基づく名。因幡国八上郡(和名抄)。 |
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… 鳥取県鳥取市白兎海岸に気多岬という伝説地がある。因幡国気多郡(和名抄)。 |
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… 本文では「和邇わに」ということになっている。但し、元々日本に爬虫類の鰐は生息しないので、鮫の一種と言われている。 |
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… 「今には兎神と謂ふ」と本文にあり、『古事記』編纂当時、兎神として信仰されていた可能性があるが、未詳。 |
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… 低い身分ということを表しており、当時の大穴牟遅神の境遇を物語っている。 |
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| ホウキノクニ |
… 鳥取県西部。 |
| サシクニワカヒメ |
… 刺国大神サシクニオオノカミの娘で、天之冬衣神アメノフユキヌノカミと結婚し、大穴牟遅神を生んだ。 |
| オオヤビコノカミ |
… 伊耶那岐命と伊耶那美命の子。 |
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