ここ数年、すっかり年1回、春だけの観戦となってしまったプロレス。今年も春のプロレス観戦となった。今回は長州力が旗揚げしたWJプロレス。長州力はあまり好きではないレスラーだが、この団体は昨今流行の格闘技志向に走らない、何か古き良きプロレスを見せてくれるのではという期待もあり、横浜アリーナへと足を運んだ。
試合開始前30分前の17時30分頃に会場入り。パンフレットを購入しようとすると3000円もするスターターキットなるものを購入させられた。これはパンフレットの他にレポート用紙やステッカー、そして何故か長州力の名刺が入っていた。古き良きプロレスを期待していた私は、安っぽいパンフを期待してたんだけどなあ。
今大会は旗揚げ戦ということもあり、お祝いの花がたくさん飾ってあった。そのなかには新日の藤波社長やZERO−ONEの橋本からのもあった。
試合開始が近づいても客席はなかなか埋まらない。6〜7割くらいの入りだろうか。2階席は一部を除いて完全に空席。アリーナ席も空席が非常に目立つ。この日は武道館でノア、有明でK−1の興行も行われている。まして外は雨。ずいぶんタイミング悪い日に旗揚げとなってしまったものだ。
全選手入場といったような旗揚げのセレモニーはまったくなく第一試合は始まった。長州の団体らしいといえばらしいのでが、せっかくなんだからちょっとしたセレモニーでもあったほうがよかったんじゃないの?
第1試合は石井智宏VS宇和野貴史というWJ所属の若手同士の試合。旗揚げ戦に所属の若手選手同士の試合をもってきたのは、この試合でWJの進むべき方向性を示すという意味だと解釈した。試合は大技を繰り出さない展開となった。最近は第一試合から大技を繰り出すというのが多くなったが、やはり私は第一、ニ試合は地味な展開に終始する試合が好きだ。特に若手は大技で安易に試合を組み立てるべきではないと爺臭いことを思ったりする。そんな私なので、この地味な展開は気に入った。しかし、結局は二人とも大技に頼る試合展開となってしまった。最後は殴り合いというプロレスなんだかバーリトゥードなんだかよくわからない展開になってしまった。ちょっと興ざめしてしまったよ。俺はプロレスが見たかったのに。
続いては全日の本間とWJの高智の一戦。一緒に観に来た人は眠いとか言ってたが、正直眠い試合だった。本間っていうのがどの程度のレスラーかよくは知らないが、たいしたレスラーではないだろう。
第3試合は谷津VS安生のベテラン対決。安生を観るのは久しぶり。懐かしのジュリアナ東京のテーマが場内に鳴り響く。入場した安生はスキンヘッドだった。ちょっと卑猥な頭だった。谷津は某宗教の教祖にますます似てきた感じだ。前の二試合に比べれば見ごたえのある試合だったが・・・いかんせん二人とも年齢が・・・。試合は監獄固めで谷津の勝利。どうでもいいよ、もう。
第3試合終了後には中嶋勝彦君のデモンストレーション。パワーホールをテーマに入場した中嶋君は空手着の上に学ランという奇妙な出で立ち。だれが考えたんだかわからんが、空手着だけでよかったんじゃないの。空手の組み手を疲労した後には、簡単な空手のスパーリング。「シュッ!シュッ!」と言いながら蹴り合うと、会場からは案の定「しゅーしゅー」という声が。まあ、まだ素人の私には海のものとも山のものともわかりませんな。
そしてザ・クラッシャーズとロードウォリアーズの一戦。この試合はザ・クラッシャーズが保持するIWPハードコアタッグ選手権となった。ロードウォリアーズは全速でリングに入り、秒速で試合を片付けるというのが私のイメージ。しかしそんな私のイメージとは異なり、二人はゆったりと入ってきた。試合展開もなんかスピード感がない。それこそもう歳ですよ、歳。ロードウォリアーズ試合には勝つには勝ったが、もう伝説は終焉を迎えたって感じだ。
試合後に先日急遽したカート・ヘニング氏の追悼カウントが鳴らされた。NWOメンバーであるカート・ヘニング氏の冥福を心からお祈りしたい。
そして30分程の休憩。休憩中に有刺鉄線電流爆破のリングが組み立てられる。あらためて会場を見るが客入りはよくない。WJ旗揚げ戦はもう少し注目度が高いと思ったんだがなあ。
休憩明け第五試合は越中と大仁田の有刺鉄線電流爆破マッチ。有刺鉄線電流爆破マッチを見るのは約3年前に同じ横浜アリーナで行われた長州VS大仁田戦以来だ。越中は上半身にタンクトップのようなものを着て試合に臨んだ。やはり裸じゃイヤなのか。大仁田が入場すると会場は大いに盛り上がる。何だかんだ言っても華のある選手だよ、大仁田は。リングインするなり、大仁田は持っていたパイプ椅子を越中に投げつける。するとそれが有刺鉄線に当たり爆破。それを合図に試合は始まった。お互いに爆破しそうでしないという状態が続いたが、まずは大仁田が爆破の餌食に。そして越中のヒップアタックが大仁田によけられて、越中も有刺鉄線へ。しかし不発に終わる。すさかず大仁田は越中を有刺鉄線に投げつけ、今度は爆破。その後も何度か爆破となるが、試合が進むにつれて大仁田も体力がなくなったか、越中がペースを握りピップアタック、パワーボムと攻勢に出る。すると大仁田が毒霧、そして火炎攻撃。ここでレフリーストップ。場内には大仁田の弟子みたいなヤツが乱入しし乱闘に。それを阻止しようとしたサブレフリーが足を有刺鉄線に引っ掛けて爆破。うーん・・・今までにない展開だ。
今度はリングを元に戻すために20分間の休憩。客が退屈しないようにと、場内のモニターでTV放送の様子を流していたが、やはり間延びする感は否めない。やっぱり有刺鉄線電流爆破はメイン以外でやっちゃいかんよ。
リングも元通りになり、第6試合は大森VS鈴木健想。健想はパワーホールで入場。結構期待していた試合だが、期待は空回りに終わった。まったくかみ合わない試合。なんか健想が無意味につっかかっていくだけって感じだった。大森もこんなのには付き合わずに、さっさと片付けちまえばいいのにもかかわらず10分以上もダラダラと試合をしていた。最後はアックスボンバーであっさりと決まった。健想を次期エースと考えているようでは、WJも先が見えてるな。
セミファイナルは佐々木、馳VSドン・フライ、ダン・ボビッシュ。この試合が今大会のベストバウトであろう。入場とともにコーナーポストへ駆け上がろうとする馳。しかしずっこけてしまう。しかし、それが何故か絵になる。やはりスターっていうのは、どんな状況でも様になるよな。
試合は佐々木とフライで始まった。いつぞやの高山VSフライ戦のようにスタンディングで組み合って殴りあう両者。おいおい二番煎じだよ、それじゃあ。フライのパートナーであるダン・ボビッシュっていうのは注目の選手だったが、体系がマット・ガファリっぽかったので大した事ないのではという不安もよぎった。しかしそんな不安は大間違いで、ナチュラルなパワーで佐々木、馳を子ども扱いにする。その凄さにフライが止めに入ったほどだった。しかし馳だって負けていない。フライを相手に20回以上もジャイアントスイングを!本日一番の盛り上がりをみせる会場!最後は巨漢ボビッシュをカミさんの技で佐々木がしとめる。試合後に馳が大仁田に対して「プロレスも国会も中途半端なんだよ」と痛烈な一言。これには大仁田も返す言葉がなかろう。
そしてメインは長州VS天龍。WJのメインはこれ以外ないだろうといったカード。試合開始のゴングと共にリングの中央でガッチリとロックアップする両者。試合内容は予想通り、理屈ではなく気迫で展開していく。2階スタンドまで体のぶつかり合う音が聞こえてきそうだ。しかし試合はあっさり終わった。7分過ぎに長州がリキラリアット2発をはなつと、天龍はフォール負け。あっけない幕切れに戸惑う観客。一言の挨拶もなく引き上げる長州。うーん・・・ちょっとなあ。
外に出るともの凄い雨だった。WJプロレス・・・行く末は不安と言ったところか。