アメリカ旅行

1日目
(9月10日)

 遅い夏休みを取ることになり、以前から行ってみたいと思っていたアメリカの親戚宅へ行くことにした。親戚はニューヨーク州に住んでいる。が、大都会ニューヨーク市ではなくBERKSHIREという片田舎の街に住んでいるのだ。アメリカの田舎町で1週間のんびりするっていうのもあまりできない経験だ。なけなしの金をはたいて、私はBERKSHIREへ行くためにデトロイト経由でBINGHAMTONという小さな空港まで一人で飛行機に乗ることにした!


 7時5分新宿発の成田エキスプレスに乗るため、朝方5時過ぎに家を出る。土曜日に仕事を終えて帰宅してから一睡もしなかった。そうすれば飛行機でぐっすりと眠れて、アメリカに着いてから時差ボケが簡単に解消されるのではという考え。新宿には6時過ぎに着いた。成田エキスプレスに乗り込み、いざ成田空港へ!

成田エキスプレス

 前回、ニューヨーク市に行った時はコンチネンタル航空で行ったので第2ターミナルだった。今回はノースウエスト航空を利用するので第1ターミナルへ。電車を降りてから警備員にチェックをされるのは第2ターミナルと同じ。4階の出発ロビーへと行き航空券を受け取る。席は非常口の横だと言われた。非常口横の席は前が広々としており非常にゆったりしているのだが、いざというときには非常口を開ける手伝いをしなければならない。よって英語ができる人間しか座れないのだ。私は残念ながら英語ができないので、他の席に振り替えてもらう。荷物を預け、朝食にうどんを食べる。
 あまりやることもないので、早めに出国手続きをする。免税ショップでお土産に樽酒を購入。私が乗るノースウエスト86便デトロイト行きは第4サテライトという非常に遠いところが搭乗口。第2ターミナル搭乗口はできたばかりだからきれいだったが、この第4サテライトという搭乗口はなんだか薄汚い感じのするところだった。

ノースウエスト86便

 11時過ぎに搭乗手続き開始。飛行機はボーイング747。飛行機に乗り込めば外国人スチワーデスがお出迎え。海外へ行くのだという気持ちがさらに高まってくる。座席は窓側。外が見れるのはいいが、トイレに行くのが面倒。機内は満席。おそらくほとんどの人たちがデトロイトから他の飛行機に乗り換えるのだろう。みんなどこへ行くのか?この400人ちかい人たちのなかで私と同じBINGHAMTONへ行く人はいるのだろうか?
 11時30分、飛行機は定刻に出発した。飛行機が離陸するときはいつでもワクワクする。グングンと上昇していく様子を窓から眺めているのは面白い。出発して1時間ちょっとしてドリンクサービス。前回はドリンクの注文だけでもドギマギしてしまったが、今回はそんなこともなくそつなくバドワイザーを注文した。しばらくすると食事が運ばれてきた。ビーフとチキンから選択できるのでビーフを選択。メニューの内容は以下の通り。
 ・ビーフの生姜風味、ご飯添え
 ・太巻き寿司
 ・パン
 ・サラダ
 ・フルーツ

機内食

 まあ機内食なんかには期待なんぞしていないが、ビーフは美味しくなかった。食事をしたら眠くなってきた。映画を上映していたが眠ることにした。しかし狭い座席では熟睡できない。ウトウトしては起きて本を読み、またウトウトしては本を読む。今回、機内では司馬遼太郎の「人間というもの」という本を読んだ。この本は司馬遼太郎の作品のなかから名言を集めて1冊の本にしたもの。パラパラめくりながら読める本で、飛行機の中で読むにはちょうどいい本だ。しばらく本を読んでいると隣の席の方が話しかけてきた。中年のご夫婦でデトロイトから飛行機を乗り換えてボストンへ住む親戚を訪ねるという。非常に気さくな方でいろいろな話をし、退屈せずにすんだ。気がつけば外は暗くなりかけていた。飛行機は西へ向かって飛んでいるので、日が暮れるのは早い。少しうたた寝してまた外を見るともう真っ暗だった。月が非常にきれいで神秘的。そんな夜もすぐに明け、窓からはアメリカ大陸が見える。私は再びアメリカ大陸に帰って参りました!
 朝食はオムレツと焼きそばから選択。焼きそばのいいにおいがただよってきたので、おもわず焼きそばをオーダー。朝食を食べればあとは着陸。飛行がスムーズに行ったためか、1時間近く早く到着することになった。現地時間17日午前9時過ぎに飛行機は無事デトロイト・ウエイン国際空港に到着した。
 デトロイトは雨。かなり涼しい。半袖ではちょっときびしいって感じ。デトロイト空港で、国際線飛行機は「M.ベリー国際線ターミナル」というメインターミナルから離れたところに到着する。席を立つときトイレに行きたかったのだが、機内のトイレよりも空港内のトイレのほうが広くていいだろうとターミナルへと出る。が、トイレがない。M.ベリー国際線ターミナルでは入国審査ゲートを通過しないとトイレがないようだ。おしっこを我慢しながら入国審査を行う。「どこへ行くのかか?」と聞かれた。もちろん英語で。“BINGHAMTON”と答えると「なぜ?」と英語で聞かれる。“To Visit My Uncle's Home”と答えた。「何日間いますか?」との問いには“8days”と応答。すると帰りの飛行機のチケットを見せろというので見せたらOK!1〜2分で住んだ。そして荷物を一度受け取って税関検査を受ける。受けるっていうか機内で書いた関税申告書を提出しただけで素通りだった。国際線ターミナルからメインターミナルへ行くにはシャトルバスを利用するしかない。トイレはメインターミナルでしようと、シャトルバス乗り場へ。シャトルバスに乗る前に、乗り継ぎをする人は荷物を再びあずける。その後、手荷物検査をしてシャトルバス乗り場という手順。私が乗り換えるBINGAMTON行きの飛行機はメインターミナルのなかで最も国際線ターミナル寄りのGコンコースから出発。Gコンコースまではバスで2分程度かな。

デトロイト空港  Gコンコース

 さっそうとトイレに行きスッキリ!Gコンコースに着いたのは10時。BINGHAMTON行きの飛行機は13時35分発で3時間半ほど時間がある。とりあえず空港を散歩。いやはやでかい空港なんでビックリ。途中、おなかも空いたのでバーガーキングで食事。遠い異国の地で一人ハンバーガーを食べるっていうのは何ともいえない不思議な感じがする。食事を終えてGコンコースに戻り搭乗手続きを待つ。

BINGHAMTON行きの文字が

 椅子に座って本を読んでいると、目の前に東洋人の爺さんがいた。一人で来ているようだが、英語がまったく話せないようだ。そわそわしていて落ち着かない様子。そりゃこんな英語も話せない爺さんが一人でローカル飛行機に乗るなんていうのは不安だろう。私はこの爺さんが日本人のように見えたので、困ったことがあったら微力ながら力になろうと思っていた。すると爺さんが私に近寄ってきて何やら話しかけてきた。しかし日本語ではない。残念ながら爺さんの話しかけていることが理解できない私は力になることができなかった。
 出発10分前に搭乗手続き開始。Gコンコースからバスに乗って飛行機へと乗り込む。広い飛行場をくねくねと進んでいくとBINGHAMTON行きの飛行機があった。

SF340  34人乗りの機内

 飛行機を見てびっくり!なんと小さな飛行機なんでしょう。ましてやプロペラ機だ!私はプロペラ機に乗ったことがない。アメリカでプロペラ機に乗れるとは思わなかった。BINGHAMTONへの路線っていうのはよっぽどのローカル路線なんだなあ。機内の座席数は34。私の横にはさきほどの奇妙な東洋人が座る。機長やスチワーデスも非常に気さくだ。全員乗り込んだからそろそろ行くかいって感じで飛行機は出発した。しかしなかなか離陸しない。飛行機が動き始めてから離陸するまで1時間近くかかった。滑走路待ちの飛行機が何台も見えたから、結構混み合っていたのだろう。毎度のことなのかな?

プロペラは回る

 プロペラ機というのはもの凄い轟音をとどろかせて飛行する。ましてや私の席はプロペラの真横にあたるところ。スチワーデスなんか耳栓していたぐらいだもんね。離陸して30分ほどするとドリンクサービス。コーヒーを注文。さすがに機内食サービスはない。うとうとしているとELMIRAという飛行場に着く。BINGHAMTON行きの飛行機はこのELMIRAという飛行場に立ち寄るという話は以前BINGHAMTON行った弟から聞いていた。弟はこのELMIRAという地をBINGHAMTONと間違えて降りてしまい、その後間違えと気づいて離陸しようとしていた飛行機を空港職員とともにあわてて止めたらしい。すると今回も同じ様にBINGHAMTONと間違えて降りてまた戻ってきた客がいた。ELMIRAに15分ほどいてBINGHAMTONへ向け離陸!ELMIRAまでは満席状態だった機内も10人程度しか残っていなかった。30分もしないうちに飛行機はBINGHAMTONへ到着。到着は17時前。本来は16時着なので約1時間の遅れだ。デトロイトでの出発遅延はいつものことではなかったのだな。

BINGHAMTON空港

 BINGHAMTON空港へ着く頃には空も晴れ渡っていた。辺り一面山だらけで何もない。。はるばる来たぜーって感じ。ゲートと呼べないほどのゲートを出て荷物受け渡し所へ行くと叔父と叔母がいた。叔父とは5年ぶり、叔母とは3年ぶりの再会となる。叔母は日本人というか現在の国籍はアメリカなのでアメリカ人なんだけど日本の生まれ。だけどアメリカに来て40年近くになるのですっかりアメリカナイズされている。私を見つけるなり包容というアメリカ人特有の挨拶をしてきた。叔父は生粋のアメリカ人。日本語は全然話せない。私の片言ともいえない挨拶に笑顔と握手で応えてくれた。さっそうと車に乗り叔父叔母宅へと行く。

アメリカの田園風景0  雄大な景色

 家までは車で30分くらい。途中、車窓から雄大な田園風景が広がる。雰囲気的には北海道に近いものがあるかもしれない。しかし北海道とはどこかが違う。建物も日本的とはつくりというか雰囲気も違うし、よくよく見れば牛も馬も日本のものとは若干違うみたいだ。なんだか映画のワンシーンでも見ているかのよう。夢のような気分だ。とある教会を曲がると左側に林というか森が見える。すると叔母がここらへんからがうちの敷地だと言った。まず「ここらへん」という非常にアバウトな言い方にも驚いたが、「ここら辺」と言ってから来るまで5分程度走ってようやく家に着くというのもビックリした。家はアメリカのドラマに出てくるような感じでキレイ。車庫の入口は車の中からボタンを押すと自動で開く。いやあビックリすることだらけですわ!
 家に上げてもらうが、アメリカの家は靴のまま上がるというのが私の頭にはあった。しかしそこは日本生まれの叔母。靴のまま家に上がるよりも靴は入口で脱いで裸足で歩いたほうがキレイという考えがあるため、日本と同様に靴を脱いで家に上がる。
 テレビをつけるとNHKニュースが放送されていてビックリ!なんでも「TVジャパン」なる有料放送に加入しているために、日本語のテレビも見れるのだそうな。はるばるアメリカに来てNHKニュースを見るっていうのも変な気分だ。
 早速、叔母は食事を作ってくれた。チキンの焼いたやつがメイン。ニンニクがきいていて美味しかった。食事をしながら話は弾む。英語が話せないので、叔父と話すときは叔母に通訳を頼む。そんなこんなで21時頃まで話をしていた。楽しいひとときだった。さすがに疲れてきたので寝ることに。
 私のために、以前娘が使っていたというベッドルームを用意してくれていた。ベッドはアメリカって感じのベッド。非常に大きなベッドで高かもかなりある。寝相が悪くて落ちたりしたら骨折モンだな、こりゃ。電気を消すと部屋は真っ暗。外は非常に静かでシーンとしている。疲れもあったのでぐっすりと寝ることができた。



2日目へ