
[1] 改正内容
@ はじめに
すでに納めた法人税が戻ってくる・・・・。
一部の法人を除いて平成4年から適用が停止されていた「欠損金の繰
戻還付制度」が、平成21年度税制改正で復活しました。
納税した税金が戻ってくることから、資金繰り面でも有効な制度とい
えます。
A 「欠損金の繰戻還付制度」とは?
「欠損金の繰戻還付制度」とは、青色申告書である確定申告書を提出
する法人は、その確定申告書を提出する事業年度において生じた欠損金
額がある場合には、その事業年度(以下「欠損事業年度」といいます。
)開始の日前1年以内に開始したいずれかの事業年度(以下「還付所得
事業年度」といいます。)に繰り戻して法人税の還付の請求をすること
ができる制度をいいます。
B 「欠損金繰戻還付制度」の復活の対象法人は?
中小法人等
※対象となる「中小法人等」とは?
青色申告書を提出する以下の法人
@資本金(または出資金)が1億円以下の普通法人
A公益法人等
B協同組合等
C人格のない社団等
C 計算式
D 具体例1.
前期は500万円の黒字(課税所得金額)で法人税額は110万円で
したが、経営が悪化して、今期は300万円の赤字(欠損金)に陥った
とします。
この場合に、前期の黒字500万円から当期の赤字300万円の差し
引いた額で前期の法人税を計算し直し、すでに納税した法人税額110
万円のうち、66万円の還付を受けることができます。

(注)還付請求できる金額の計算

E 適用条件
この制度の適用をうけるためには、次の(1)から(3)のいずれに
も該当する必要があります。
(1)還付所得事業年度から欠損事業年度の前事業年度まで連続して
青色申告書である確定申告書を提出していること
(2)欠損事業年度の確定申告書を青色申告書により提出期限内に提
出していること
(3)確定申告書の提出と同時に欠損金の繰戻しによる還付請求書を
提出していること
F 「欠損金の繰越控除制度」の適用
事業年度に生じた欠損金については、翌年以降7年間にわたって所得
金額から繰り越して控除することで、欠損金に対する税負担を将来に先
送りできる「欠損金の繰越控除制度」もあります。なお、上記「欠損金
の繰戻還付制度」の適用を受けた繰戻還付後の残額について、「欠損金
の繰越控除制度」を適用することが可能です。
G 具体例2.

(注)還付請求できる金額の計算

※欠損事業年度の欠損金額は、還付請求書を提出する日までに確定した還
付所得事業年度の所得金額が限度となります。
当事業年度欠損金額800万円−前事業年度所得金額500万円=
残額300万円については「欠損金の繰越控除制度」を適用すること
ができます。
また、「欠損金の繰越控除制度」と「欠損金の繰戻還付制度」を選択
適用することもできます。
(注)「欠損金の繰越控除制度」は地方税(事業税)についても適用があり
ますが、「欠損金の繰戻還付制度」については、地方税には規定があ
りません。したがって、事業税の所得計算では、法人税の繰戻還付が
なかったものとして欠損金を繰り越して計算し、事業税額を算出しま
すので注意が必要です。
「定額給付金の給付に係る所得税非課税処置」のページへ
| 中小企業者等に対する欠損金の繰戻還付制度が復活 −平成21年2月1日以後に終了する事業年度に おいて生じた欠損金額について適用可能− |
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