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恒星日誌

禁無断転載・禁無断転用
(著作権侵害を発見した場合は、法的手段に訴えます)

 この日誌は、個人的な読書感想を含みます。推理小説の核心部分にはなるべく触れないつもりですが、うっかり言及する場合もあります。新作等を予断なく読みたい方は御注意ください


宇宙暦2009年


『智天使(ケルビム)の不思議』
水乃サトル
シリーズ 最新作!
6月23日刊行予定
光文社
四六版ハードカバー

『新・本格推理 特別編
不可能犯罪の饗宴』

光文社文庫
(新発売!)

 『僕らが愛した手塚治虫2』
小学館
 事件の陰には、一人の女がいる――。
 昭和28年冬。金貸しの男性が殺され、
翌年の5月に、千葉で彼のバラバラ死
体が発見される。
 犯人も犯行方法も解っているが、警
察は、容疑者の鉄壁のアリバイを崩す
ことができない。
 そのため、事件は迷宮入りとなる。
 昭和62年秋。軽井沢の別荘で、ある
男が死んでいるのが発見される。しか
し、偶然居合わせた水乃サトルは、そ
れを密室殺人であると看破する。
 二つの事件の接点はいかに。
 そして、水乃サトルは完全犯罪を暴
くことができるだろうか……。

『不可能犯罪コレクション』
原書房
6月18日発売予定!
単行本未収録ページ他、図版多数!

目次
 二冊の豪華版『手塚治虫集』
 手塚治虫の名作文学マンガ
 ハレンチ・マンガと手塚治虫
 マンガ家入門
 手塚治虫と絵物語
 松本市の古本屋
 〈ビッグコミック〉を読む
 手塚治虫の青年向けマンガ
 虫プロ商事から出た単行本
 新『ライオンブックス』シリーズ
 月刊誌〈COM〉のこと
 『火の鳥』のこと
 少年マンガでの不振
 『ダスト18』と『ダスト8』
 最近の小さな発見
 〈少年サンデー〉に連載された長編


[企画進行中]
[原稿城](新・本格推理への道)
 本の購入(bk1) [本の購入(amazon)]

2009.07.02
[新刊]
 大橋博之・編『光瀬龍 SF作家の曳航』ラピュータ
 千澤のり子『マーダーゲーム』講談社ノベルス 09.07.06

 私と合作で、私立探偵・桐山真紀子シリーズ(既刊は、宗形キメラ名義『ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子』)を書いている千澤のり子さんが、この度、『マーダーゲーム』で本格的に(単独)デビューする。ぜひ、御購読を。

 私も光瀬龍のSFを読んで育ったところがあるので、『光瀬龍 SF作家の曳航』は、たまらない贈り物だった。未だに美少女というと、NHKの少年ドラマ・シリーズ『暁はただ銀色』に出ていたテレサ野田を思い出すくらいだから。

2009.07.01
 28日は東京立川で、MIXIの「【紫煙】 “二階堂蘭子”倶楽部」コミュニティ」参加者と共に、「『智天使の不思議』刊行記念小サイン会&お茶会」を行なう。総勢8名というこぢんまりしたものだったが、その分、じっくりとファンの方々とお話ができたので、とても楽しかった。幻影城城主・黒蜥蜴さんまで来てくださった、昼間だというのに(笑)。

 腰と胃の調子が悪いので、整体院で鍼を打ってもらう。

 DVDで『007 慰めの報酬』を見る。イマイチ。ユーモアなし、秘密兵器なし、最後の盛り上がりなし。前回の女スパイなんて記憶にないし。
 次の『007』はCGで、ショーン・コネリーを出したらどうか(笑)。

 長い間探していたソノシートをようやく入手。「夢の超特急 ひかり号の旅」というもの。残念ながら、プレイヤーがうちにないので、音を聞くことができない。

2009.06.26
[新刊]
 後藤均『ゴルディオンの結び目』東京創元社 09.06.25

 北村薫氏の『鷲と雪』を読了。滋養がある。

 早川文庫SFの『スパイダー・スター』(上)(下)を書店で転送収容した。家の文庫用本棚に入れようとしたら、収まらなかった。文字を大きくした早川文庫SFは、背丈も伸びていたのね。

2009.06.24
 宗形キメラ名義(千澤のり子氏との合作)の、『レクイエム』をようやく脱稿。ボーグ・キューブに乗せ、トランスワープ・チューブを通して、講談社へ送ったところ。

 さて、休みなく、もう一つの合作『カンボジア・アポカリプス』の完成を目指さねば。

 最近聞いたハードロック盤。
 フェア・ウォーニング「AURA(初回限定盤)」 かなり良かった。
 プラス・ヴァンドーム 「ストリーツ・オブ・ファイア」 とても良かった。
 アンサン「ジ・エンド・オヴ・ライフ」 ずいぶん良かった。
 サンダー「バン!」 ブルース色が強すぎてイマイチだった。

2009.06.23
[情報館]を更新。

 北原尚彦氏の『古本買いまくり漫遊記』を読了。古本屋にいるような臨場感や匂いがする、抱腹絶倒の本。できれば、全県の古本屋探訪記であってほしかった。
 途中、読んでいて、ゲッと叫んでしまった。2年ほど前、所沢のほんだらけに2回ほど行き、その都度、ある本を買おうかどうしようか迷った。新書判コーナーにあった有栖川有栖さんのパロディ本で、ポケミスの装幀そっくりという凝りよう。結局買わず、数日後にパーティーで会った有栖川さんにその話をしたら、「あ、その本、知りませんね。買ってきてくれませんか」と頼まれる。で、翌日、ほんだらけへ行ったのだが、もうなくなっていたのだった。
 で、それを誰が買ったのか……それは、この『古本買いまくり漫遊記』を読めば解るのである。

2009.06.21
[情報館]を更新。

[新刊]
 ハーバート・ブリーン『メリリーの痕跡』論創社(論創海外ミステリ)
 乾くるみ『六つの手掛かり』双葉社

『ターミネーター4』をレイトショーで見てくる。近未来戦争アクションと思えば、なかなか面白い映画。だが、ターミネーター・シリーズだとすると、矛盾が多すぎるし、設定にも問題があるしで……ドンパチうるさい映画だった。

2009.06.19
 月曜から左の肩胛骨のあたりが痛くて、昨日、今日の朝は、その痛みで目覚めるほど。左腕が肩より上がらず、首も回しずらい。整形外科でレントゲンを撮ると、ストレート・ネックに背骨の湾曲(横方向)がはっきり写っている。痛み止めと筋肉弛緩剤と湿布をもらって、様子見ということに。

 北原尚彦氏の『古本買いまくり漫遊記』と、ポケミス『新・幻想の怪奇』を、物質転送機で転送収容。後者は、シェクリィの名に惹かれて購入。

2009.06.18
[情報館]を更新。

[新刊]
「CHARADE NEUVE 5号 大倉崇裕特集」甲影会

 水乃サトル・シリーズの最新長編 『智天使(ケルビム)の不思議』の見本刷りができてきた。装幀はこんなふうに格好良い。水乃サトル・シリーズは、大学生編(不思議シリーズ)と、社会人編(マジック・シリーズ)に分かれるが、これは、大学生と会社員の両方のサトルが出てきて謎を解き、稀代の悪女と対決する物語である。発売は23日の予定。
 なお、次の水乃サトル・シリーズは、『仮面王の不思議』の予定。


 大倉崇裕氏の『福家警部補の再訪』を読了。すごく良かった。お勧め。

2009.06.17
[新刊]
 山口雅也『新・垂里冴子のお見合いと推理』講談社

 山川惣治の最も入手困難な単行本『鉄のみち』の書影を、別館の山川惣治のページに掲載。こちらから。

 原書房から出る、二階堂黎人・編『不可能犯罪コレクション』の見本刷りができてきた。発売は、大手書店だと明日18日からの模様。題名どおり、不可能犯罪もののオンパレード。どの作品もとても面白いので、ぜひ読んでください。


2009.06.16
[情報館]を更新。

[新刊]
「ジャーロ」36号 光文社。

 13日は、都内某所にて、第9回本格ミステリ大賞の授賞パーティーに参加。
 その前に、神保町へ行って、昔から探していたマンガを発見。大枚をはたいてしまった。

 写真は、(1)受賞者の牧薩次(辻真先)先生と、円堂都司昭氏。(2)旧会長の北村薫氏より賞状が、牧薩次先生に渡されるところ。(3)主賓の挨拶をする、東野圭吾氏。推協理事長になったばかりで、初仕事だそうである。(4)会場をパノラマ写真で撮ってみた。手前は妖怪てかりオヤジ(笑)。


2009.06.10
[情報館]を更新。

[新刊]
「ミステリーズ! Vol.35」東京創元社

 Sクラスの古書店で、『私のモーツァルト』(帰徳書房編)を転送収容。手塚治虫のエッセイ「ぼくを導いてくれたモーツァルト」が載っているので。

2009.06.08
[新刊]
 黒田研二(脚本)『逆転裁判(5)』講談社
 黒田研二(脚本)『逆転検事(1)』講談社

『限定版オリジナルフィギュア付き アトムBOOK』(講談社)と、『手塚先生、締め切り過ぎてます!』(集英社文庫)を物質転送機で収容。
 前者は、アトム・グッズ蒐集第一人者の井澤豊氏のコレクションを写真集にしたもの。後者は、手塚治虫先生のチーフ・アシスタントの昔話。

2009.06.07
[情報館]を更新。

[新刊]
 浦賀和宏『荻原重化学工業連続殺人事件』講談社ノベルス 09.06.04
 古野まほろ『探偵小説のためのノスタルジア「木剋土』講談社ノベルス 09.06.04
 小前亮『セレネの肖像』講談社ノベルス 09.06.04
 楠木誠一郎『念写探偵 加賀美鏡介』講談社ノベルス 09.06.04

 Mクラスの書店で、水野英子『ローマの休日』祥伝社を転送収容。

 Amazonで、『鉄腕アトム《オリジナル版》復刻大全集 ユニット1』の予約開始。
 商品の詳細は、こちらで。
 何とも嬉しいことよ!

2009.06.03
[新刊]
 本格ミステリ作家クラブ・編『本格ミステリ09』講談社ノベルス 09.06.04

『僕らが愛した手塚治虫』の原稿を書き、亜空間通信で小学館へ送付。今回は、『鉄腕アトム』の中に出てくる〈ベイリーの惨劇〉について書いた。

 光文社から連絡あり。新刊『智天使(ケルビム)の不思議』は、6月22日に取次に入るとのこと。東京の大手書店なら、その日の夕方くらいから店頭に並ぶかもしれない。

2009.06.01
[新刊]
 ミホ・ライト『FRAGILE フラジャイル』南雲堂SSKノベルス 09.06.11

『完全復刻版 リボンの騎士(なかよし版) スペシャルBOX』がUSSタイタンで到着。元版は持っているので、付録欲しさに購入。

2009.05.30
[新刊]
 石持浅海『まっすぐ進め』講談社 09.05.28

 昨日公開された、映画『スタートレック』を、劇場でも見てきた。やはりいいわあ、この映画。面白いし、楽しいし。スタートレック・ファンの壺をくすぐる所もたくさんあるし(ブリッジが明るいところが非常に良い。ヴォイジャーとかエンタープライズE型のブリッジは暗くて嫌だった)。最後に、例のナレーションが流れてくると、嬉しくて、ちょっと涙ぐみそうになってしまう。


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「裁判員制度」反対意見(4)

 これで最後。
(3)でも書いたが、裁判の審理は、素人にも解るように行なわれるべきである――きちんとした証拠に基づいて、有罪・無罪の事実判断を行なうということ。そこに、陪審員や裁判員が参加する意義や意味がある。

 しかし、量刑判断を裁判員にまで求めるのはやり過ぎ。量刑判断には、法律との照らし合わせや過去の判例を熟知している必要があって、素人には基本的には無理だからだ。この部分は、法律の専門家が行なうべきだろう。
 アメリカの裁判の場合には、陪審員は有罪・無罪の判断だけを行なって、量刑判断は裁判官などが行なう(だから、量刑を司法取引に使うことが可能となる)。
(なお、アメリカにも、量刑裁判というのがあるが、ここでは煩雑な話になるので触れないでおく)

 もう一つ、不思議なのが、何故、新しく始まる制度なのに、いきなり難しい重罪裁判に一般市民を参加させるかだ。軽い裁判から始めて、10年間くらい(5年でもいいが)訓練するとか、試験運用するとか、そういうことが、どうしてできなかったのだろうか。

2009.05.28
[新刊]
 歌野晶午『絶望ノート』幻冬舎 09.05.25
 神郷智也『枯れゆく孤島の殺意』講談社Birth 09.05.20

 講談社から、新しいレーベル《講談社Birth》が立ち上がった。新人発掘(作家及びイラストレーター、29歳以下)を目的とするもので、ジャンルは不問である。毎月20日頃に2冊から3冊出るそうだが、今月の創刊は特別に4冊とのこと。その中に、本格ミステリーの『枯れゆく孤島の殺意』も含まれている。

2009.05.27
[新刊]
 大門剛明『雪冤』角川書店(第29回横溝正史ミステリ大賞受賞作) 09.05.31
 白石かおる『僕と『彼女』の首なし死体』角川書店(第29回横溝正史ミステリ大賞優秀賞) 09.05.31

 台湾の新進気鋭のミステリー作家・ミスター・ペッツ氏が東京へ来ているというので、新宿でお茶会を開く。ちょうど、彼は、島田荘司先生の文庫版『摩天楼の怪人』の解説を書いたところだ。最新作の長編は、アンドロイドの出てくるSFミステリーだという。どこかの出版社が、日本語に翻訳して出してくれないだろうか。

 その後、彼と共に、角川の横溝正史ミステリ大賞のパーティーに顔を出してくる。


2009.05.24
[新刊]
 島田荘司『摩天楼の怪人』創元推理文庫
 佐々木丸美『風花の里』創元推理文庫
 獅子宮敏彦『神国崩壊』原書房 09.05.25
 ジュリアン・シモンズ『非実体主義殺人事件』
 中野晴行『マンガ進化論』ブルース・インターアクションズ

 6月下旬に原書房から出る、二階堂黎人・編『不可能犯罪コレクション』の通しゲラが出て来たので、確認する。
 これは、書き下ろしアンソロジーで、執筆者と作品は以下のとおり。すごく面白いのでお楽しみに!

  大山誠一郎『佳也子の屋根に雪ふりつむ』
  石持浅海『ドロッピング・ゲーム』
  鏑木蓮『花はこころ』
  岸田るり子『父親は誰だ?』
  門前典之『天空からの死者』
  加賀美雅之『〈首吊り判事〉邸の奇妙な犯罪』

2009.05.22
[情報館]を更新。

[新刊]
 桐野夏生『IN』集英社

 Amazonで、手塚治虫先生の『完全復刻版 リボンの騎士(なかよし版) スペシャルBOX』の予約が開始された。

 ペリー・ローダン・シリーズを、357巻まで読了。公会議サイクルが終わり、アフィリー・サイクルに突入。公会議の終わり頃からは、シリーズお得意のオデェセイもの(放浪もの)になったので、なかなか面白い。


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「裁判員制度」反対意見(3)

「裁判員制度」の反対者には、法律関係者(裁判官、弁護士他)が多い。彼らの主張は、「法律のような専門的なことは、素人には解るはずがない。だから、裁判は我々専門家に任せておけ」というものである。
 要するに、彼らは、特権的な立場の確保が目的で、このようなことを主張しているわけだ。

 しかし、この意見は大きな間違いだと私は思う。
 アメリカの裁判のように、判定者である陪審員(裁判員)は、すべて素人にすべきで、その素人にも解るように、裁判を進行しなければならない。つまり、アメリカの裁判のように、検事側、弁護士側とも双方がきちんと複数の確固たる証拠を提示して、「素人でも解るように」裁判を進めることが重要であろう。無論、裁判で使われる言葉・用語も、一般的なものの使用が望まれる。

 そうでないと、自白偏重の捜査や、現在までのような裁判の無意味な長期化を避けることができない。
 逆に言えば、証拠に比重が置かれるようになれば、警察も今までのような自白偏重とか代用監獄の使用などを慎むようになるだろう。これももちろん、冤罪防止に繋がるわけだ。

 しかも、今度の裁判員制度では、検察側は、自分たちが不利になる証拠を拒むことができるらしい。これでは、公正で公平な審理などできるはずがない。

2009.05.20
 望月守宮氏の『無貌伝 〜双児の子ら〜』を読了。世界観や構成は非常にしっかりしている。妖怪好きな人向けか。


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「裁判員制度」反対意見(2)

「裁判員制度」は憲法違反である。憲法の定める国民の義務は、教育、勤労、納税の3つのみである。それが裁判であろうとなかろうと、強制的に、他人の仕事を押しつけられてはたまらない。「裁判員制度」は、現行裁判制度の矛盾や不備、人出不足などの克服のため、その責務を我々国民に押しつけるものであり、憲法違反に他ならない。

 無論、アメリカのように、社会奉仕としての裁判参加が国民の間でしっかり確立していれば良い。しかし、日本ではまったくそうなっていない。昨日の言説にも関連するが、議論や意見の交換といった行為(ディペート))を、アメリカならば、子供の内から家庭や学校で訓練している。しかし、日本では、自分の意見を言わないことが美徳であるとして、それを暗黙のうちに強いている。このような状況下で、裁判員制度を行なっても、立派に機能することは望めないだろう。

「裁判員制度」では、裁判員に選ばれたことを公にしてはならないとなっている(名簿に入ったことなども)。しかし、これもおかしな話だ。「裁判員制度」がまともな社会奉仕だと言うなら、「私は裁判員に選ばれました(候補になっています)」と、堂々と発言できるべきで、周囲の人間も、(社会のためになるのだから)それを賞賛すべきである。そして、会社や地域から、その人を喜んで法廷に送り出すことが積極的にできるはずなのである。

2009.05.19
[新刊]
 島田荘司『島田荘司全集 III』南雲堂

 『島田荘司全集 III』は、5月25日頃の発売。付録のパンフレットの対談相手は、綾辻行人さんである。


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「裁判員制度」反対意見(1)

 いよいよ「裁判員制度」が始まるが、私はこの制度には反対である。したがって、裁判員に選ばれても拒否したいと考えている。
 反対の表明は以前にしておいたので、その理由を、今日から数回にわたって記す。

 なお、これが、アメリカで行なわれているような「陪審員制度」であれば、私は積極的にではないが、参加することも吝かではない。

 では、「裁判員制度」と「陪審員制度」のどこが違うのか。
 一番大きい点は、陪審員となる人の人数と、構成員の内容である。

 アメリカの裁判ドラマや映画などをよく見る人なら御存じのとおり、「陪審員制度」の陪審員の人数は12人であり、それは国民から抽選で選ばれた選ばれた素人(一般人)である。その12人は対等の存在であり、12人が、すべての証拠の吟味が終わったところで議論を行ない、全員の意見が一致しないと評決を下すことができない(一人でも反対がいれば、延々と議論が行なわれる)。

 対して、日本の「裁判員制度」は、原則、裁判官3人、一般人の裁判員6人の計9人という構成になっている。そして、多数決で評決を下すし、常に裁判官の方が一般人6人より上位に位置する。上位に位置するとは、たとえば、素人6人が有罪、裁判官3人が無罪と主張した時、多数決なら有罪となるはずなのに、多人数側に裁判官が一人でも入っていないと、この決定は無効となってしまうのだ。

 実は、アメリカの陪審員制度は、民主主義の根幹を成している。だから、奇数ではなく12人という偶数であり、合議によって評決が決まるのだ。

 日本人は、民主主義は多数に従う(あるいは、多数が優先される)ものだと勘違いしている人が多い。が、そうではない。様々な意見を持った人がそれぞれに主張し合い、意見を交換し、議論を行ない、最終的な一つの意見にまとまるのが民主主義である。話し合っている内に、少数意見だっものが良いということになり、それを全体で採択することもあろう。あるいは、少数意見も取り入れ、全体の意見を調整するようなこともあるだろう。

 ただ、この方法は時間がかかることも多い。そのため、政治などの場合には、緊急避難的に多数決を取り、それに従って動いていくのである。

 日本人という民族の出自は農耕民族であるため、体制に黙って従うことをよしとし、話し合いとか議論とか論争ということをまともにできない人が多い。きちんと名乗った上で、意見を述べられる者は極少数だ。上役や権威的存在、グループの陰に隠れていたりして、匿名でないと発言ができない者も多い。そうした内向的で卑屈な性質が、日本人の威張り気質や虐め気質にも繋がっている。

 要するに裁判では、検事側、弁護側が提出した証拠(証言も含む)を吟味し、陪審員全員の意見がまとまり、「合理的な疑いの余地なく有罪が立証された」と判断されることが大事なのだ。逆に言えば、「疑いの余地がある」場合は、「無罪と推定する」しかないのである(そうでないと、自白偏重で、冤罪が横行する。冤罪が横行するということは、我々一般人にも、その不幸がいつ降りかかってくるか解らないということでもある)。

 それを、時間切れになるとかいって、安易に「多数決で決める」というようなことも、絶対にしてはいけないのだ。

2009.05.18
 水村美苗『日本語が亡びるとき』(筑摩書房)を読了。たまにはこういう本を読むのもいい。
 そう言えば以前、北村薫さんに、「水村美苗の『本格小説』を読みましたか」と尋ねたら、「二階堂さんは、純文学も〈本格〉を読むんですね」と笑われたことがある。

 面白い本を転送収容。『可笑しな家 世界中の奇妙な家・ふしぎな家 60軒』がそれ。新本格の館ものもびっくりの家がいっぱい出てくる。

2009.05.17
『ヘルマン・ヘッセ エッセイ全集〈1〉省察1―折々の日記1・夢の記録』を、物質転送機で取り寄せ。


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 これから、翻訳家を目指し、将来、エドガー・アラン・ポーの「モルグ街の殺人」を翻訳される方へのアドバイスです。
(以下、内容に触れますから御注意を)。

 犯人が密室から逃亡する箇所の説明ですが、原文は以下のようになっています。

"The next question is that of the mode of descent. Upon this point I had
been satisfied in my walk with you around the building. About five feet and
a half from the casement in question there runs a lightning-rod. From this
rod it would have been impossible for any one to reach the window itself, to
say nothing of entering it.

 ここの避雷針の翻訳ですが、「新潮文庫」における佐々木直次郎氏の訳はこうなっています。

 つぎの問題は下へ降りる方法だ。この点については、僕は君と一緒にあの建物のま
わりを歩いているあいだにわかっていた。例の窓から五フィート半ばかり離れたとこ
ろに避雷針が通っている。この避雷針から窓へ直接手をかけることは誰にだってでき
ないだろう。入ることは言うまでもない。

 これは正しい訳です。

 しかし、時々ですが、勘違いされたのか、

 避雷針が、例の窓から五フィート半ばかり離れた所に「立っている」。

 と訳しているものがあります。が、それでは困ります。
 このように訳した方は、建物から少し離れた所に、ポール(細い柱)状の避雷針が突っ立っていると思われたようです。
 そうではなくて、小説中の避雷針の線(といっても、たぶん、細いパイプ状のもの)は、日本の家にある雨樋の縦樋のように、建物の壁や壁の角に密着しているわけです。犯人はそれをつかんで壁を上り、鎧戸に手を伸ばして飛び移り、開いていた窓から犯行現場に入り、逃げる時には、その逆の順序で、避雷針をつかんで地面まで下りました。

 避雷針が壁にくっついていることは、上記の文章の後に、「窓にある鎧戸を充分に(完全に)押し開けば、避雷針から二フィート以内の所まで届く(if swung fully back to the wall, reach to within two feet of the lightning-rod. )」と書いてあることからも解ります。

 つまり、原文では「RUN」という単語を使っていますから、そのまま、「窓の横の少し離れた所の壁に、避雷針が走っている(通っている」)と訳せばいいのではないかと思います。

 この辺の描写や避雷針の詳細な状態は、原文ではほとんど書いてなくて、曖昧に表現されているため、勘違いが生じるようです。

 

2009.05.16
[新刊]
 三津田信三『凶鳥の如き忌むもの』原書房 09.04.28

『ヘルマン・ヘッセ・エッセイ全集(2)』(臨川書店)を発見。即座に転送収容。すでに刊行が始まっていたのね。

2009.05.14
[企画進行中]を更新しました。

[新刊]
 東川篤哉『学ばない探偵たちの学園』光文社文庫
 ミステリー文学資料館・編『探偵小説の風景 トラフィック・コレクション』光文社文庫

 昨日は、都内某所で、本格ミステリ作家クラブ主催による、投票式が行なわれた。その結果は以下のとおり。写真は受賞したお二人。

 第9回「本格ミステリ大賞」決定!
〔小説部門〕『完全恋愛』牧薩次(マガジンハウス)
〔評論・研究部門〕『「謎」の解像度』円堂都司昭(光文社)


2009.05.09
『智天使の不思議』のカバー・デザインが3種類、出てくる。まだラフの段階だが、どれも素晴らしくて、どれにしようか目移りしてしまう。今回の担当は、 坂野公一氏である。やはり、のりにのっているデザイナーというのはすごいと思った。柄刀一さんの『密室キングダム』などの装幀を手がけた方だ。

2009.05.03
[新刊]
 島田荘司『最後の一球』講談社ノベルス
 初野晴『トワイライト・ミュージアム』講談社ノベルス 09.05.07
 手塚眞『「父」手塚治虫の素顔』誠文堂新光社

 手塚眞氏の『「父」手塚治虫の素顔』は、以前、出版された『天才の息子』の加筆増補版。

2009.04.28
[新刊]
 加納朋子『少年少女飛行倶楽部』文藝春秋 09.04.25

 マスコミ試写会にて、映画『スタートレック』を見てきた。抜群の面白さ。スタートレックであることの要素をあえて抜いて、単なる宇宙SF冒険ものとして見ても、星5つ(☆☆☆☆☆ 星5つが満点で)。ここにスタートレックらしさが加わって、星7つ(☆☆☆☆☆☆☆ 星5つが満点で)。

『智天使の不思議』(光文社、6月20日発売予定)のゲラの朱入れを終える。今回は倒叙ものにして、大ネタ一発ものなので、逆に細かいところの整合性に気を使う。

2009.04.23
[新刊]
 泡坂妻夫他『あなたが名探偵』創元推理文庫
 矢野龍王『織姫パズルブレイク』講談社 09.03.17

「奇術探偵ジョナサン・クリーク」の第1話であるが、拳銃を撃つ方法は、どこかの小説で読んだ記憶がある。が、思い出せない。何だっけ?
 第2話も大胆な不可能設定とトリックで、面白かった。
 1話も2話も、謎解きの手がかりに凝っている点が非常に良い。

2009.04.21
 本格ミステリ大賞の投票を、郵送で行なう。

「GOOGLEブック検索和解」問題に関しての説明書きを、講談社、筑摩書房、小学館、文藝春秋、光文社からもらっている。何だか理不尽な問題なので、各社の対応をありがたく思っている。

2009.04.18
[情報館]を更新。

 本日から江戸東京博物館で始まる『生誕80周年記念特別展 手塚治虫展 未来へのメッセージ』の開会式・内覧会・レセプションが昨夜あったので、出席する。立派な図録をお土産にもらってきた。
 会場内には、なかなか珍しい資料も展示されているので、マンガ・ファン、手塚ファンはぜひ足を運んでほしい。


2009.04.16
[新刊]
 北村薫『鷺と雪』文藝春秋 09.04.15

 一昨日の夜、左足の付け根、腰の左側が急に痛くなる。翌朝になると、痛みが強くなり、びっこを引かないと歩けない。整形外科に行ってレントゲン写真を撮ると、小さな石ができていて、中の筋肉が腫れているという。痛み止め注射をしてもらい、薬を二種類と湿布薬もらって帰ってきた。
 しばらく運動はできそうにないから、春スキーは諦めだなあ。

 パソコンを立ち上げて仕事をしようとすると、今度はパソコンの具合も悪い。一太郎は起動しないし、エディターは終了しようとするとエラーが出て、落ちてしまう。
 復元、ソフトのアンインストール、インストール、レジストリのスリム化、プリンター・ドライバーのインストールなどを4、5回繰り返して、ようやく調子が戻った。
 というわけで、昨日1日は潰れてしまったのであった。

2009.04.12
 ペリー・ローダン・シリーズの公会議サイクルを何冊か読んだところだが、今回の敵のラール人というのがヒューマノイドで、しかも、地球人とメンタリティがたいして変わらず、7つの銀河を支配しているようにはとても思えない。というわけで、面白さは今一つ。

「奇術探偵ジョナサン・クリーク」の第一話(前編)を見る。犯人が密室にいるという、これぞ不可能犯罪。解決編が待ち遠しい。

 ようやく、アドエスに、pocketpc用のAdobeReader2.0を入れることができた。アドエスに標準で付いてくるpdfビューワーはおそろくできが悪いので、これで少しは安楽な読書ができそう。


2009.04.10
[新刊]
「ミステリーズ! Vol.34」東京創元社

 BSで「名探偵モンク 6」が始まったのだな。また誰かに録画してもらわねば。
 ミステリ・チャンネルの「奇術探偵ジョナサン・クリーク」も、密室犯罪ものが多いというから、楽しみだ。

2009.04.09
[新刊]
「メフィスト 2009 Vol.1」講談社
 貫井徳郎『愚行録』創元推理文庫

『智天使の不思議』のゲラが届く。ページ数からすると、原稿用紙で600枚くらいのようだ。

 レーザープリンターLBP-1210が、IE8で使えないのも不自由なので、LBP-3310に買い換えた。これは両面印刷が標準でできるため、紙代の節約にもなる。最初、インストールCD-ROMに入っていたドライバー(1.03)では、やはりIE8から印刷すると、何故かエラーが出てしまった。しかし、キャノンのウェブサイトから最新版のドライバー(1.05)を落として入れ替えたら、ちゃんと印刷できるようになった。

2009.04.03
[新刊]
 三津田信三『密室の如き籠もるもの』講談社ノベルス 09.04.07
 柄刀一『奇蹟審問官アーサー 死蝶天国』講談社ノベルス 09.04.07
 汀こるもの『リッターあたりの致死率は』講談社ノベルス 09.04.07
 鳥飼否宇『人事系シンジケート T−REX失踪』講談社ノベルス 09.04.07
 霞流一『ロング・ドッグ・バイ』理論社 09.04
 佐野洋『ミステリーとの半世紀』小学館

 オカモトからコンテッサの修理(リコール)のため、技術者が来る。問題のボルトは左側は少し緩んでいて、すぐに交換できた。ところが、右側のボルトがまったく動かない。無理に取らない方が良いという結論になって、結局、半分のみ作業が完了ということに。

 少し前に、富士フイルムのコンデジF200EXRを購入。液晶の中央に指で押したような黒い色むらがあることに気づき(白い所を撮ったり、パソコンと接続して白い画面が出るとすぐに解る)、サービス・ステーションに持ち込む。結局、新品交換ということで、本日、新しいものが送られてきた。
 一つ前のF100は操作系(ボタンの配置など)が悪くて、ほとんど使わなかったが、F200EXRは使い勝手も写りも良い。

2009.04.02
 ようやく、リープチェアにヘッドレストが付いた。上下に動くだけで、前後には動かない。それでも、凭れる時はだいぶ楽になった。


2009.03.30
 IE8と、キャノンのレーザープリンターLBP-1210(のプリンター・ドライバー)の相性が悪い。印刷をしようとすると、エラーが出て、IE8が落ちてしまう。WindowsXPのデータ実行防止(DEP)が働いてしまうからのようだ。キャノンに問い合わせたが、プリンター・ドライバーでの対応はなさそう(泣)。

2009.03.28
[新刊]
 パーシヴァル・ワイルド『検死審問ふたたび』創元推理文庫
 佐々木丸美『花嫁人形』創元推理文庫
 菊池秀行『トレジャー・キャッスル』講談社ミステリーランド

 IE8を、デスクトップ・マシンTNG号に導入。IE7は動作が不安定で使わなかったが、IE8は快適に作動。

 結城充考氏の『プラ・バロック』を読了。柴田よしき氏のリコ・シリーズをちょっとサイバーな感じにしたような。

2009.03.20
[情報館]を更新。

 オカムラが、コンテッサのリコールを発表した。その内容はこちら。うちにあるコンテッサの製造番号を調べたら、該当していた。さっそく電話したところ。

2009.03.19
[新刊]
 エラリー・クイーン『死せる案山子の冒険』論創社
 ジョン・ブラックバーン『壊れた偶像』論創社
 中野晴行・編『杉浦茂の摩訶不思議な世界 へんなの』晶文社

 小型輸送シャトルにて、『手塚治虫 予告編マンガ大全集』(ジェネオン エンタテインメント)が届く。マニアックで中身の濃い本で、手塚ファン、マンガ・ファンは必携。なのだが、2000部完全限定本だから、もう売り切れなのである。

 17日は、光文シエラザード文化財団主催の「第十二回 日本ミステリー文学大賞」の授賞式とパーティであった。大賞を受賞されたのが島田荘司先生だったので、私も出かけてみた。途中、池袋のミステリー資料館による。ちょうど、島田先生の展示会が行なわれている最中であったから。
 展示は、斜め屋敷の模型から島田先生の直筆まで、貴重な資料がいっぱいあって良かった。また、書架を見ていたら、南洋一郎の本がずらりと並んでいるではないか(山前さんに訊いたら、御遺族が寄贈されたとのこと)! 今度から、ここで南洋一郎を読み耽ろう。

 大賞受賞者が島田荘司先生で、新人賞は結城充考氏。受賞作は『プラ・バロック』で、すごく面白いと、前評判も高い。
 授賞式、パーティとも盛大なもので、島田先生の立派なスピーチにも圧倒されてしまった。賞をもらっても権威にはならない。これからも本格のために尽力する。新人をさらに応援していきたい――などなど。



2009.03.18
[新刊]
 米澤穂信『栗きんとん事件(上)』創元推理文庫 09.02.27
 米澤穂信『栗きんとん事件(下)』創元推理文庫 09.03.13
 結城充考『プラ・バロック』光文社 09.03.30

 第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作、松本寛大氏の『玻璃の家』を読了。
 1読も2読もする価値がある秀作。細かい点では改善の余地があるが、島田流奇想ミステリーと21世紀本格を融合することに挑戦した野心作として、大いに賞賛できる。意表を突くアリバイ・トリックとガラスを屋敷からすべて消した理由に、感心した。

2009.03.13
[新刊]
 松本寛大『玻璃の家』講談社(第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作)
「ジャーロ 2009年春号」光文社

 いよいよ、島田荘司先生が一人で選出した、第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作『玻璃の家』が刊行となる。どんな内容なのか。非常に楽しみである。

 鏑木蓮氏の『エクステンド』を読了。大いに満足。写実派系の秀作。キャラが立っていて、特に女主人公の刑事の設定が良い。読み終わった時、「そうだよなあ、昔の乱歩賞作家の書く推理小説って、こんな感じだったよなあ」と、独りごちた。正統的だが、そこが良いのである。

2009.03.12
[情報館]を更新。

[新刊]
「別冊シャレード 79号 リンゼイ・デイヴィス特集」甲影会
「SFJapan 2009春号」徳間書店
 島田荘司『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』光文社文庫
 柳広司『シートン(探偵)動物記』光文社文庫


 光文社文庫から、『新・本格推理 特別編 不可能犯罪の饗宴』が発売になった。

『僕らが愛した手塚治虫』第59回の原稿を書き、亜空間通信で送る。今回も『ブッダ』について。

 今年はまだ2回しかスキーをしていない。忙しかったのと。腰痛のせい。
 で、今年の新しいスキー・マテリアルは、板である。サロモンのX-WING10という、昨今の流行りの、セミ・ファットな板。昨年のモデルを安く買った(今年のモデルより、上等なビンディングが付いていたのも理由)。
 1月に、この板をはき、妙高で滑った時には、安定感はあるが、切れ上がらない、つまらない板だと思った。
 ところが、先々週の金曜日、苗場で滑った時にはちょっと印象が変わった。山の上が濃いガスで何も見えず、下のゲレンデで滑るしかなかったのだが、雪はやや湿り気があり、ズクズクになる寸前という感じだった。ここで滑ると、安定感が際立ち、雪に影響を受けずに、中回りや大回りで、楽しくクルージングできたのであった。やはり、こういうセミ・ファットな板が真価を発揮するのは、悪雪なのだなあと、よく理解できたしだい。来年は、これに、デモ用の板を買い足したいものである。

2009.03.08
[新刊]
 北村薫『紙魚家崩壊』講談社ノベルス 09.03.05
 高田崇史『カンナ 吉野の暗闇』講談社ノベルス 09.03.05

 物質転送機で、『完訳 ファーブル昆虫記 第7巻上』を取り寄せ。

「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」を見るが、どうということなし。

2009.03.06
[新刊]
 小森健太朗『英文学の地下水脈』東京創元社 09.02.27
 霧村悠康『ロザリアの裁き』二見文庫 09.03.25

 ようやく、小森健太朗氏の傑作評論『英文学の地下水脈』が出る。「創元推理21」に連載されているものを読んだ時から、この評論の価値は計り知れないものがあると感心していた。しかもその後、『幽霊塔』の原書を彼が発見して、『灰色の女』として翻訳まで出たことから、英国推理小説と日本の推理小説のミッシング・リンクが埋められて、このジャンルの歴史に新たな光が当てられたのである。そして、今は忘れられた作家をあらためて研究することによって、ミステリーの発展に関するスリリングな発見も数々浮かび上がった。
 一つ残念なのは、彼が以前から研究しているガボリオやボアゴベに関する論考が含まれていないことだが、それはフランス文学なので仕方がない。次の機会があるのだろう。
 というわけで、「大」の付くお勧め本である。

2009.03.04
(今頃、)映画『スカイキャプテン』をDVDで見る。面白い! 無茶苦茶はまった! あら探しをしようと思えばいろいろできるけれど、私はこういう世界観(初期、『鉄人28号』みたいな)が好きなのだから、何でも許してしまえる。

2009.03.03
 3月12日頃に発売予定の、二階堂黎人・編『新・本格推理 特別編』(光文社文庫)の見本刷りが届く。
 内容は以前も紹介したが、以下のとおり。

 前書き 二階堂黎人
 小説 光原百合 「花散る夜に」
    加賀美雅之 「聖アレキサンドラ寺院の惨劇」
    石持浅海 「ハンギング・ゲーム」
    東川篤哉 「時速四十キロの密室」
    三津田信三 「死霊の如き歩くもの」
    鏑木蓮 「かれ草の雪とけたれば」
 評論 村上貴史 「地上最高のゲーム道場−『本格推理』シリーズの功績」
 対談 柄刀一×二階堂黎人「『本格推理』の時代は終わらない」
 7番目の椅子 「?」
 選評 二階堂黎人


『完全復刻版 新宝島 豪華限定版』(小学館クリエィティブ)が、小型宇宙輸送船で到着。普及版の方は、本に箱が付いているというので、そっちも買わなくてはならないようだ。

2009.02.24
[新刊]
 貫井徳郎『乱反射』朝日新聞出版 09.02.28

 山本弘氏の『アイの物語』を読了。非常に満足いくものだった。

 ようやく、水乃サトル・シリーズの新作長編『智天使(ケルビム)の不思議』の原稿が書き上がった。今回はバリバリの倒叙もの。

2009.02.23
[情報館]を更新。

 リープチェアに関する補足。リープの良い点の一つに、座面の前の部分をわずかに下げることができる機能がある(レバー操作で行なう)。つまり、前傾姿勢に向いていて、また、少し前の方を下げることで、座面が太股を下から押し上げるのを防げるのだ。
 この機能も気に入っていたが、新型(V2)になって、改良があった。レバーがなくなり、前に体重を掛けると自然と座面の前が下がるようになったのだ。しかし、これは僕には気に入らない。前傾するには太股で圧を掛けねばならず、ということは、下からの反発もあるということだからだ。

 なお、リープには、この前傾チルトやランバーサポートが、あるモデルと、ないモデルがある(つまり、値段によって違う)。ランバーサポートは、初期型以外は単なるプラスチックの板が入っているだけなので、あってもなくても、あまり座り心地に関係がない。

2009.02.22
[新刊]
 山田正紀『神君幻法帖』徳間書店
 新津きよみ『ひとり』角川ホラー文庫
 早見江堂『人外境の殺人』講談社 09.01.09
 鏑木蓮『思い出探偵』PHP研究所 09.03.02

 これまで購入したリープチェアは、次の3つ。

4621211
46214139(ピロータイプ)
46216179

 最初に買ったのは4621211。アーロンチェア対抗として売り出された初期型。大柄でクッションも厚く、いかにもアメリカ人が座る椅子、という感じのものだった。見た目も機能も、15万円の椅子として相応しい貫禄。
 リープの最大の特徴は、背中の湾曲に、背凭れの湾曲がピッタリくっ付いて追従するところ。それからリクライニングすると、座面が前にせり出す。これで、座面の上で尻がずれることを防いでいる。
 ただ、4621211の座面は単なるクッションで(これといった機能性は何もないウレタン)、どうも尻の収まりが悪かった。
 4621211の表皮は、つるつるした銀色の布で、ピロータイプが売り出された時に内田洋行に文句を言い、もっとざらざらした布に張り替えてもらった。

 二番目は46214139(ピロータイプ)、座面と背凭れが取り外し・交換ができるようになったもので、同時に、HDという日本向けの小型リープも売り出された。46214139自体も、4621211に比べると、若干、小降りになっていて、私にはちょうど良い大きさだった。座面は4621211よりは良くなった。しかし、薄いために、底突き感(下のかたい板の感触が尻に当たる)があって、イマイチだった。このモデルは、見た目が10万円くらいの椅子になってしまった。

 三番目は46216179。2006年に出た、いわゆるV2というシリーズの、上級モデル。V2は内田洋行が売っている新型リープの一番安いもので、私の購入品は、上下移動のランバーサポートも付いているもう少し程度の上のもの(展示品を、オークションで購入)。
 V2はさらに小降りになったし、材質や造りがひどく安っぽくなった。見た目も感触も6万円程度の椅子でしかない。ただ、座面のクッションは充分な厚みがあり、三つの機種の中で、長時間座っていても一番疲れない。
 もう一つ良いことに、最近、この機種に、ヘッドレスト・タイプが発売になった。WSIなどを通じてアメリカから輸入するしかないが……。なお、WSIがヘッドレストを後付けしてくれるというので、今、発注中である。取り寄せ期間は8週間ほどらしい。
 リープは気に入っている椅子なのだが、モデル・チェンジする度に安っぽく、ちゃちになっていくのが残念である。

 写真は、左が46214139(ピロータイプ)で、右が46216179。見てのとおり、最新型はまったく高級感がない。


2009.02.17
 第9回「本格ミステリ大賞」候補作決定。こららを御覧あれ。

2009.02.16
[新刊]
 我孫子武丸/坂本あきら『探偵になるための893の方法』スクウェア・エニックス

 来月初旬に出る、『新・本格推理 〈特別編〉』(光文社文庫)の内容以下のとおり。

 前書き 二階堂黎人
 小説 光原百合 「花散る夜に」
    加賀美雅之 「聖アレキサンドラ寺院の惨劇」
    石持浅海 「ハンギング・ゲーム」
    東川篤哉 「時速四十キロの密室」
    三津田信三 「死霊の如き歩くもの」
    鏑木蓮 「かれ草の雪とけたれば」
 評論 村上貴史 「『本格推理』シリーズの功績」
 対談 柄刀一×二階堂黎人
 7番目の椅子 「?」
 選評 二階堂黎人

 プロ作家の方々は、自分の持ち味をふんだんに発揮した作品を提供してくれましたから、涎ものですぞ。
 さて、「7番目の椅子」の入選者は?
 乞うご期待!

2009.02.12
 今日、知ったのだが、島田荘司先生が第12回日本ミステリー文学大賞(光文シエラザード文化財団主催)を受賞されたとのこと。おめでとうございます。明るい話題だ。
 なお、東京池袋にあるミステリー文学資料館で、受賞記念の展示イベントがあるらしい。期間は3月13日から8月29日まで。斜め屋敷の大型模型も展示の予定だというから、ぜひ行って見てみたい。

 さて、椅子の話。
 今回はオカムラのコンテッサ。メッシュ、ポリッシュ、ヘッドレストあり。
 コンテッサは、デザイン性で、唯一、アーロンチェアに対抗できるもの。形が美しい。座面も背もたれも大きい。小さいがヘッドレストがオプションであるのも良い。リクライニングその他のスイッチが、肘掛けの先端に付いているのも便利。ゆったり座れるし、背もたれを立てると、座面の角度も変えずともやや前傾姿勢になるのも良い。
 ただ、メッシュがアーロンチェアのものに遠く及ばない。アーロンチェアのものは、座り心地や体圧分散などがしっかり考えられた特殊なものだが、コンテッサのメッシュはただの網でしかない。魚のびくに使うような奴。座っていると、お尻に網のザラザラした感じがするし(衣服がこすれて埃も付きやすい)、張りが弱いので、ぐっと沈んで、結果的に、周囲の枠に太股の裏やお尻の端が当たる。これが非常に嫌である。
 もう一つの欠点は、肘掛けが低く下がらないということ。私の使っている机の天板の端に、肘掛けの先端がぶつかる。一番下に下げてもだ。左右にもっと首振りができればいいが、それもできない。アーロンチェアやリープチェアなどの肘掛けはぶつからないから、設計的に間違っているとしか思えない。その証拠に、ネットで調べると、私以外にも肘掛けの上下運動で文句を言っている人がいた。

2009.02.11
[新刊]
 新津きよみ『星の見える家』光文社文庫
 井上雅彦『異形コレクション 幻想探偵』光文社文庫
 加藤実秋『チョコレートビースト』創元推理文庫
「ミステリーズ! vol.33」東京創元社

 花粉が飛び始め、頭痛が始まり、ちょっと不調。

 3月に出る『新・本格推理 〈特別編〉』に載る、柄刀一氏との対談ゲラに朱を入れる。

2009.02.06
[新刊]
 柄刀一『UFOの捕まえ方』祥伝社ノン・ノベル 09.02.20
 有栖川有栖『赤い月、廃駅の上に』メディアファクトリー 09.02.17

 泡坂妻夫先生が亡くなられたとのこと。大変残念です。ご冥福をお祈りします。

2009.02.04
[新刊]
 太田忠司『男爵最後の事件』祥伝社ノン・ノベル 09.02.20
 島田荘司『透明人間の納屋』講談社ノベルス

 うっかりしていた。椅子の評価には、座る人の体格も左右する。私の身長は170センチ、体重は65キロ(今はちょっと太り気味で67キロ)。つまり、日本人男性の、まあ、平均値くらい(だろう)。
 理想的な椅子は、背もたれ・座面ともメッシュ。何故なら、熱がこもらず、体重による圧力も分散してくれるから。また、表面が滑らないことも重要。
 執筆中はやや前傾(太股の裏が座面で圧迫されるのは嫌)で、思案中は背伸び系でくつろぎたいので、リクライニングができること。ヘッドレストも必要。
 とにかく、座面の良いもの(長時間座っても、お尻が痛くならないもの)。背中を背もたれがしっかり受け止めてくれること。背もたれの高さは肩のあたりか、もう少し上まで欲しい。
 個人的に、アームレストは使わないので、かなり下ろせるものが良い。ちなみに、今乗っているエンタープライズD5号も、車内(じゃない、宇宙船内)のすべてのアームレストは取っ払っている。

 残念ながら、未だに理想の椅子を発見できていない。

2009.02.02
 レカロEX。レカロなので値段が高い。定価は25万円。10年くらい前だったか、赤川次郎さんが5台だか10台、いっぺんに購入されたと聞いて、金持ちはすごい!と感心したものだ。偶然、中古品を半額以下で見つけたので、買って使ってみた。
 はっきり言って、車用のレカロ・シートに、事務用チェアの脚をくっつけただけのもの。機能的にはあまり見るべき部分はない。しかし、さすがに、がっしりしていて、座り心地も重厚である。座面、背もたれともに分厚くできていて、執筆時も、車を運転する時のように後傾姿勢で座ることになるが、完全に体重を支えてくれる。
 唯一の短所は、背もたれの両側が盛り上がっているため、肩胛骨が当たること。くつろぐには適当ではない。

2009.02.01
 今日から、仕事用の椅子について、少しずつ書こうと思う。昔から腰痛持ちで、現在は長時間座ったまま執筆を行なうので、いわゆるオフィス・チェアという奴には非常に関心があるし、いろいろと試してきた。
 紹介するのは、実際に購入した、アーロンチェア、ミラチェア、リープチェア(三種類)、コンテッサ、レカロEXなど。
 どれが一番良いかというと、どれも一長一短というしかない。個人的にはリープを気に入っているのだが、これも欠点がある。


 まずはアーロンチェア(ポスチャーフィット、Bサイズ、フル)。座面は最高。メッシュの張りと体重の支え方は分圧によるものなので、長時間、作業が続いてもまったく尻が痛くならない。それから、座った時の浮遊感も楽しい。形も美しい。定価で15万円くらいだが、それに見合った外観の椅子である。未だにこの手の椅子のスタンダードであるが、それも当然。
 欠点は、リクライニング(背もたれだけを倒す)ができず、ロッキング(揺り椅子のように、座面と背もたれが一定の角度を保ったまま、一緒に後ろに倒れる)しかできないところ。つまり、くつろげないのだ。
 それと、背もたれの高さが足りず、また、背もたれの角度が後ろに倒れているため、仕事中に、自分の背中をアーロンの背面が支えてくれないところ。逆に言えば、背もたれの高さがもっとあって、ヘッドレストがあれば、文句がないということになる。
 現在も、サブの椅子として一応保有。

 追記1:アーロンチェアのメッシュは、従来からのクラシックより、タキシードの方が座り心地が良い。微妙に柔らかくなっているからだ。ただ、ハーマンミラーの保守の人に聞いたら、耐久力は従来のクラシックの方があるということだった。
 追記2:工作精度は、アメリカ製なので低い。ショールームなどにあるのは、たいていどこか壊れている。私の購入した物も、ロッキングがすぐに壊れた。


 ミラチェアは、アーロンチェアの背もたれを改良したものと思って良い。背もたれは充分な高さがあり、作業中も背中をちゃんと支えてくれる。
 欠点は、アーロンチェアに比べて、ひどく安っぽいこと。定価は10万円くらいだが、6万円くらいの椅子にしか見えない。
 また、ヘッドレストがないのもアーロンチェアと共通した短所。
 一番の問題は、座面。座面の下(わりと前部の方)に変なクッション材が横一文字に入っていて、これが太股の下に当たる。何故、アーロンチェアと同じ座面にしなかったのか不思議。この点が嫌で、この椅子は1週間で使用を諦めた。

2009.01.22
[情報館]を更新。

[新刊]
 「CHARADE NEUVE 4号 大崎梢特集」甲影会

「ニコリ」原稿。「僕らが愛した手塚治虫」ゲラ校正。

2009.01.20
[新刊]
 島田荘司『Classical Fantasy Within 第7話 アル・ヴァジャイヴ戦記 再生の女神、アイラ』講談社

 ポール・アルテの『虎の首』を読了。カーとクリスティーを足して2で割ったような作品で、今回も非常に楽しめた。村での盗みの動機が特に面白い。

 手塚治虫『完全復刻版 リボンの騎士(少女クラブ版) スペシャルBOX』をMクラスの書店で発見。転送収容する。

2009.01.19
 1月16日、少年小説研究家の二上洋一先生が、入院中の病院でお亡くなりになりました。享年71歳。
 昨夜、お通夜があり、ご焼香だけさせていただきました。
 私の場合、ミステリーの大先輩であることはもちろんのこと、集英社の元ベテラン編集者として、少女マンガに関する歴史をいろいろと教わりました。「週刊マーガレット」時代のこと、「ぶーけ」を立ち上げた時のことなど……。
 いつも朗らかで、お人柄の良い、実に素晴らしい方でした。ご冥福をお祈りします。

2009.01.09
[情報館]を更新。

[新刊]
 篠田真由美『黒影の館』講談社ノベルス 09.01.08
 高田崇史『カンナ 天草の神兵』講談社ノベルス 09.01.08
 望月守宮『無貌伝 〜双児の子ら〜』講談社ノベルス 09.01.08
 ミステリー文学資料館・編『江戸川乱歩の推理試験』光文社文庫
 黒田研二/二階堂黎人『永遠の館の殺人』光文社文庫

 Mクラスの書店を探査。ポール・アルテ『虎の首』、わたなべまさこ『まんがと生きて』双葉社を転送収容。

 光文社の編集者F氏と話し合い、『新・本格推理09 特別編』の《7番目の椅子》を決定。3月に刊行予定。

2009.01.06
 あけましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願いします。

『新・本格推理09 特別編』における《7番目の椅子》の候補作を読み終えた。




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