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セカンド・リフの楽しさ
  • ジャズの楽しさの一つに、雰囲気を更に盛り上げるために挿入されるセカンド・リフがあります、というお話です。
    リフとは
  • ジャズでは、断片的な音列で、時に繰り返すことの多い旋律をリフと言います。Riffと綴りますが、繰り返しと言う意味からなのかリフレイン、Refrainの略だとも言われています。スィングの頃に主として白人系のジャズでアレンジ主体のジャズがあった反動でしょうか、Kansas City近辺でよくやられたスタイルのジャズが注目され、その代表格はCount Basieです。短めのリフを何度か繰り返すことが特徴的であり、それを軸に色んな変化、見せ場が出てくるので、何とも興奮させられるジャズです。バードの頃には、楽曲のテーマ自体をリフと呼ぶようにもなりました。現在では、まぁ、冒頭に書いた、短めの合奏フレーズ、というところで落ち着いているのでしょうか。
    セカンド・リフ
  • 正しい用語か自信がありませんが、よく「セカンド・リフ」といわれる技法があります。演奏の途中で、追加として入ってくるリフで、第2テーマの役目もします。単に誰かのアドリブの色付けとしてバックで合奏するというのもあり、全く独立したテーマとして現れる場合もあります。しかし、この頃は余りやる人も無く、50年代頃の盤を聴いていて出てくると、「おぉ、そうそう、セカンド・リフはやっぱ良いね」と目尻が下がるわけです。
    例えば、、、
  • そこで、そのセカンド・リフですが、実際の例としては、どんなものがあるのでしょうか。直ぐ思い出すものを以下に例示します。
    • Whisper not/ from 'Wynton Kelly Piano' (このWhisper notは名演として知られていますが、その5分55秒のところで出てくるのがセカンド・リフです。まぁマーチ調といっても良いんですが、これは結構多くの人が忠実に挿入します。無論、Keith JarrettのWhisper notのように、これが出てこない場合もあります。Wynton Kelly盤での演奏が名演といわれる理由の一つが、冒頭テーマから、ピアノ、ギターと来て、セカンド・リフへと、実に流れがスムーズで、つまり係り受けが巧くなされている点だと思っています。)
    • Whisper not/ from 'Art Blakey and the Jazz Messengers at the Club St Germain 1958' (上記の補遺として、このWhisper notでも、作曲者のBenny Golsonが参加しているので、セカンド・リフが入ってきます。上記と同じ展開で、Benny Golsonのアドリブが終わる5分45秒からがそれです。)
    • Fair Weather/ from 'Modern Art/ Art Farmer' (このFair Weatherでは、Art Farmer、作曲者のBenny GolsonそしてBill Evansとアドリブが進んで、「さて、後テーマかな。」と思ったところで、キャッチィな合奏が入って来ます。これがGolsonお得意のセカンド・リフです。Evansのアドリブがコーラスの末尾近くになり、「締めに入ったな」と思える4分50秒あたりからがそれです。データベースにはありませんが、「In New York/ Chet Baker」(Riverside OJCCD20)でも、このセカンド・リフが使われています。)
    • Sister Sadie/ from 'Blowin' the Blues Away/ Horace Silver' (この有名曲でも、4分4秒のところでセカンド・リフが出てきます。冒頭テーマがあって、トランペット、テナー、ピアノと快調なアドリブが続いたところで、更に輪をかけてキャッチィな第2テーマが出てくるので、ゾクゾクッとするところです。なお、テナーのアドリブの裏で、Blue Mitchellが盛り上げる伴奏のことも、リフと言います。)
    • Dat Dere/ from 'Them Dirty Blues/ Julian Cannonball Adderley' (この演奏の末尾、後テーマ直前にも、実に人なつっこいセカンド・リフが出てきます。ツー・ビートの行進曲風のリフで、テーマ自体がシンコペートされた、面白いリズムですから、それと対照的な「ダッ、ダッ、ダッ、ダッ、、、」というフレーズが印象的です。)
    • Walkin'/ from 'Walkin'/ Miles Davis' (この名演奏の末尾に出てくる、誰でも知っている2小節を繰り返すセカンド・リフというか、バック・リフは印象的でしょう。恐らくは作曲者のCarpenterのものではなく、Miles Davisあるいはその時のメンバーのアイディアではないかと思います)

    「古いね」か、「良いじゃン」か
  • どうも話が「大昔のジャズ」のことになってしまったようです。しかし、「良いジャズを聞かせよう」と言う50−60年代のジャズメンの心意気が伝わるのが、Nelsonには嬉しいのです。つまり「一粒で、2度おいしい」という、これも古ーいお菓子のキャッチフレーズですが、オマケとして楽しめ、しかも曲の雰囲気が更に盛り上がる仕掛けだと思います。一つ、その気で聴き直してみませんか。

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