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■トレモロ 1974年5月 日本青年館大ホールで田村大三先生の「トレモロ」を初めて聞いた。素晴しかった。手のラッパの構えのまま行なう「低音域のトレモロ」だった。1995年の暮れ、田村大三先生宅で「峯村君はトレモロはできるか。」と聞かれた。先生の前で「トレモロ」を披露した。田村大三先生は、ほとんど演奏に「トレモロ」を使わなかった。1974年5月の後、ー度も、トレモロをするのを見たことも聞いたこともない。田村大三先生は右利きで右手人さし指を口に入れるから左手では「トレモロ」がやりにくかったのだと思う。また、低音域の限定された音域(A〜E)でしか「トレモロ」が使えなかったためと思う。私は、田村大三先生の「低音域トレモロ」から入り、ロニー・ロナルドさんと出合うことで「全音域トレモロ」、「右手握りこぶしタイプのトレモロ」、「右手握りこぶし極小コップタイプ・トリル」ができるようになった。ただし、利き腕と反対側の人さし指を口に入れることが絶対条件である。 ■田村先生の倍音混じりの音色 1995年12月、 茂原の岬教会で開催された田村大三クリスマス指笛コンサートを家族揃って聞きに行った。昼寝から覚めたばかりの先生はよたよたと会場に姿を現わした。80才を超える高齢だし大大夫かなと心配した。最初の曲は、音の出だしがかすれているように感じだったが、それは、倍音の入り混った豪快な音色でその魅力にとりつかれた。演奏が進むにつれどんどん元気になった。「タンホイザー大行進曲」のとき、「峯村君は、高校で吹奏楽をやっていたんだったらー緒に吹いてみませんか。」と声をかけられ先生と交互に(カーネギーホールでの演奏録音に合せて)吹いた。先生がA(ラ)の高音を楽々と出したのには驚いた。田村先生は「あごを外れるほど前に出します。」と言って横を向き下あごを突き出し観客を笑わせた。「倍音の入り混った豪快な音色」を自分なりに再現するのに11年かかった。 ・先付け裏声倍音飾色音 音の出だしで、裏声倍音から指笛音に転じる。田村大三先生の方法。 ・後付け裏声倍音飾色音 音の終りで、指笛音から裏声倍音に転じるもの。ロニー・ロナルド氏の奏法。ホイッスル(呼び子)を弱く吹いたとき音がひっくりかえって裏声倍音になるのと同じ。 |
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茂原の岬教会での)記念撮影(1995.12)
左から、峯村和子(家内)、峯村純夫、長女 純子、田村大三先生、長男 英明、次女 、山本静海先生(奧様) |
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■「舌の下側に指をつける指笛(ロニー・ロナルド・タイプ)」 ■ロニー・ロナルドさんの卜リル 1999年10月 ロニー・ロナルドさんのCDには、手をパタパタする「高音域の卜リル」(Aラ〜Dレ)が入っていて驚嘆した。しかも、驚くことに2本指 指笛による「卜リル」だった。ロニー・ロナルドさんは、トリルであってトレモロではないですよ、だった。「卜リル」をするには、手・指を使って小さなトレモロ空間を作らなくてはならない。2本指 指笛で吹きながらどうやってトレモロ空間を作るのか。ロニー・ロナルドさんのCDのジャケットでの手の形を思い出しながら試行錯誤を繰り返したら、2ケ月後のある日、千葉のみなと公園でロニー・ロナルドさんの2本指 指笛での「トリル」を再現できた。髪の毛が逆立った。飛び上って喜んだ。それはとても信じられないトリルの方法だった。2本指 指笛でしかできない方法だ。口に指を入れている左手の甲とパタパタする右手の内側でトレモロ空間を作っているのだった。ロニー・ロナルドさんのトリルがキッカケになり「人さし指1本 指笛」では不可能と思っていた「全音域トレモロ」が可能となった。発想の転換だった。左手の内側と右手の甲なら、いくらでも小さなトレモロ空間が作れる。2003年の千葉市民音楽祭では自作曲「ERIK0」にトレモロを入れて「指笛の会」で合奏した。しかし、高音域トレモロはマイルドなトレモロであって、トリルではない。2009年3月 右手握りこぶし極小コップタイプのトリルで高音部のトリルがロニー・ロナルドさんとほぼ同程度のクリアになった。右手握りこぶしから人さし指をゆるめると極小コップができ、これをロもとで「パコパコ」すると高音A「ラ」のクリアなトリル(Tr)ができる。極小コップのサイズ、深さを変えることで、E「ミ」までできる。ロ蓋垂を使った「フラッター・タンギング」とあわせ、「2本指 指笛」のロニー・ロナルド氏の超絶技巧を「人さし指1本指 指笛」に完全移植完了した。「SWEDISH RHAPSODY」、「ララのテ-マ」、「スケーターズ・ワルツ」、「トリッチ・トラッチ・ポルカ」などの超絶技巧が「人さし指1本指 指笛」で演奏できる。ロニー・ロナルドさんのCDを聞いてから10年かかった。 ■ロニー・ロナルドさんの「フラッタータンギング」の再現 1999年10月、ニュージランド在住のロニー・ロナルド氏のCDを聞いた。「ルルルル」という小鳥の鳴声のようなグリッサンドが入っていて度肝を抜かれた。ものすごい指笛が海外に存在していた。小指と人さし指の2本指 指笛のためか音色は細いが「ルルルル」という「フラッタータンギング」、「高音域トレモロ」、「倍音」は日本の指笛を越えていた。ヨーデル歌手に裏打ちされた正確な音程、芸術的な演奏だった。ロニー・ロナルドさんの住んでいるニュージランドに行って教わりたい気持だった。しかし、ロニー・ロナルドさんはメールで教えてくれた。ロニー・ロナルドさんは、「人さし指と小指の2本指 指笛」で、かつ、舌の裏側に指をつけて演奏していた。フラッタータンギングは舌先と門歯でしている。「口に指を入れずに練習し音も出るようになったら、口に指を入れて練習するように」という教えだった。舌の裏側に指をつけ、かつ、舌先と上門歯でブルブルと振るわせて指笛で「プルルル」と音を出すのは不可能なくらい難しかった。最初は力を入れすぎて喉をいためた。3ケ月ほど、毎日練習したら(指笛の)フラッタータンギングだけでもメロディを奏でられるようになった。舌の裏側に指をつける指笛でも正確な音程で演奏できるようになったが、録音を聞いてガッカリ。音がみずみずくない。爪を深く切りヤスリをかけても爪が舌の下裏に当たるために、途中で、何度か炎症を起こした。結局、指笛の普及面から考えるとロニー・ロナルドさんの指笛は安全面から勧められないことが分った。それに、舌の裏側に指をつけると演奏しにくい。舌先と上門歯でブルブルと振るわせて、かつ、指笛で「プルルル」と音を出す「フラッタータンギング」は難しすぎる。しかし、「口に指を入れずに練習し音も出す。」 つまり、「Fingerless Whistle」(指なし指)で自由に、指笛のように、「フラッタータンギング」ができるようになった。「指を使わない指笛」も手に入れた。「人さし指1本 指笛」では、口蓋垂(喉ちんこ)を使ったフラッタータンギングを指導している。 ■難関、(舌笛)(Fingerless Whistle) 指を使わないで「指笛の音量」で「指笛」のように演奏できる。口に指を入れることに抵抗のある人もお勧めしたい。万ーのとき、高齢になったとき、指を使えないときでも曲を吹ける。原理は指笛と同じで、ロニー・ロナルドさんからビデオ・テープで教えてもらった。ロニー・ロナルドさんの指笛の延長線にある。大きな音量にし、そして、メロディを吹けるようになるには4年くらいかかる。「ピルルルル」という「フラッタータンギング」が魅力だ。指なし指笛」Fingerless Whistle」でメロディを吹ける人はほとんどいない。挑戦してくれる人がいるかどうか。でも、ー旦、できるようになれば口笛のように曲を吹きやすい。なんとか普及させたい。
■ロニー・ロナルドさんを超えには
■指笛のタコツボ 指笛の「ひっくり返った音」で吹き始めた人はタコツボの中にいる。はい上ろうともがいては落ちる。タコツボの壁をはい上ろうとするとー生出れない。「ひっくり返った音」の延長で直そうとするから直らない。ツボの底からロケットのように飛び出すことだ。壁をはい上ってはダメ。全く違う音を出すことだ。 ■指笛の裏声 指笛の「ひっくり返った音」つまり、「裏声」で吹いている人が結構いる。「裏声倍音」ともいう。音量は小さいが曲も吹ける。指笛の「裏声」を直すのは容易ではないが直る。だが、あらゆる方法を試し指導しても、その場限りであって、ー人になって試行錯誤と努力をしなければ直らない。ただし、音の小さい欠点をマイクでカバーすれば音色も指笛と区別が出来ないのでソロで「指笛裏声倍音奏法」として演奏すればよい。「裏声」で吹いていた人が普通の「指笛」と「裏声」を自在に往来できるようになると、「指笛、倍音の世界」と称して名人芸の域に到達できる可能性がある。 ■指笛のような口笛 口に指を入れて吹いているから指笛と勘違いして実は指あり「口笛」を吹いている人がいる。口に指を入れて吹き、音も「口笛」より少し大きく、音色は指笛と全く区別がつかない。曲も吹ける。しかし、指笛のように何百mも届く大きな音は出ない。口に水を含んで吹いたとき、ダラダラと口から水が流れ落ちる。(指笛だったら霧吹きのように「シャー!」と水が飛び散る。)勘違いの「口笛」を直すのは容易ではない。直してあげるのに数ケ月かかこともある。 ■指笛幻想曲 ■指笛の先入観 ■教えることで進歩する ■格調高さか、庶民化か? 田村大三先生は、指笛音楽を「芸術の域」に高めるために生涯をかけた。「指笛の品格」を大切にした。指笛の高等科を卒業し、先生が自信を持って世に送り出した人にのみ、人に指笛を教えることを許した。音程の正確でない人が指笛を教えたら指笛のイメージダウンとなってしまうからだ。指笛の高等科を卒業するには10年以上かかった。卒業しても人に教えることは容易ではない。よって指笛演奏人口は増えなかった。解決策は、音の出し方を教える人と演奏指導する人を分けることだ。 ■指笛を吹く人は一風変わった人? それまでの私の吹き方は、舌先の表側で歯の根元や歯ぐきに触れながら音程を取り演奏する「舌先表なめ」だった。高音が出ず限界を感じ、1995年12月、舌先の裏側で歯の根元や歯ぐきをなめながら吹く「舌先裏なめ」の指笛に大転換すぺく挑戦開始した。「舌先表なめ」だと高音で口の中のビンは「V字形」で息の回転がしにくく、「舌先裏なめ」だと口の中のビンは「U字形」となって息の回転がしやすく高音が出易い。練習を始めると、「舌先裏なめ」で吹いていても気がつくといつの間にか「舌先表なめ」になっていた。それは、慣れるまでは、舌先の裏の神経が発達していないために舌先裏が歯の根元や歯ぐきに触れているか触れていないかすら分らないからと思われる。「舌先表舐め」から「舌先裏舐め」に転向するにはかなりの忍耐力を要した。@舌根を思い切り前に出す。(舌根を大きく前に出すことで舌を「U字形に出来る。」A指を舌の奥寄りにつける。B毎日30分練習する。 を1ケ月半ほど根気よく続けたら中・高音部で「舌先裏なめ」が習慣になった。「Gソ」「Aラ」「Bシ」「Cド」まで音域が広がり、最高音が「Cド」も出るようになった。その後、べルカント呼吸法に変えたら、「舌先裏なめ」で高音が楽に出るので、「あごのべルカント」と言って口輪筋、笑筋、あごの筋肉などを弛緩し、ほっぺもふくらませて吹けるようになった。もし、「舌先裏なめ」になっていなかったら不可能だったと思う。もし、どんなに根気よく続けても「舌先表なめ」から「舌先裏なめ」に変更できないとしたら、舌根が思い切り前に出ていないか、もしくは、舌先の裏の神経が発達していないのどちらかと思われる。消毒したコインを舌裏でなめたとき裏・表が分る。 【舌先裏なめになったキッカケ】 1995年11月、田村大三先生宅を訪問した際、 「田村大三 指笛音楽六十年」を購入させていただいた。本には、小冊子で 「田村大三著 指笛の吹き方」がはさんであった。P5に「その時舌の先の方は少し上に曲げるように」と書いてあった。これは舌の表側(上側)で歯ぐきをなめつつ、舌の先の方を少し上に曲げるという指導の意味。しかし、私は「舌先の裏側でなめつつ舌先を上げること」と勘違いした。慣れるのに1ケ月かかったが、高音が楽にでるようになった。 【舌先裏なめは私だけだった。】 1996年1月、田村大三門下生発表会向の練習で「星条旗よ永遠なれ」で高音「シb(Bb)」を出したところ、先生の二女の石原泉Iさんが驚き、三女松下恵さんに話した。山本静海先生から「恵が「世界に届け指笛の音」の解説本が欲しいと言っています。」と電話で依頼があった。1996年3月米国、サンフランシスコに行った折に「世界に届け指笛の音」の解説本を恵さんに渡した。長女の中村洋さんには、田村大三先生宅で渡した。中村洋さんは舌が短いせいで?できるようにならなかった。1996年8月、町田の東急デパート ハイキング売場で田村大三先生、恵さん、私の3人で演奏したとき、恵さんは田村大三先生が「舌先裏なめ」でなく、「舌先表なめ」であること、恵さんは「舌先裏なめ」になっていることを教えてくれた。指笛楽友会のメンバーは全員「舌先表なめ」だった。 「舌先裏舐め」の吹き方に変えても、1996年3月ころまでは、指笛を吹くときに人差し指を上の歯で直接噛んで吹いていた。人差し指の第一関節と第二関節の間に一つ、第三関節当たりに二つ目のタコがあった。このころはベルカント歌唱法に変える前のドイツ式呼吸法だった。出来るだけ上下の歯をあけて吹くようにしていたが、長時間吹いたりするとタコが痛くなり、出血することもあった。1996年3月、タコの傷にばい菌が入り炎症を起こした。上歯には上唇をかぶせ人差し指には直接上歯が当たらない吹き方に改めた。
■献曲
■クリスマス指笛コンサートは赤字 指笛の吹き方を教えたり研究しているうちにべルカン卜呼吸法に変えたこともあり、指導内容が大きく変った。 ・初心者には最初「舌先裏舐め」を徹底する。→出来ない方には代替方法を指導。 ■東京駅で夜を明かした 1996年1月から毎月、一回、田村大三宅での25の会に出席した。毎月、25日が楽しみだった。25の会のときは、いつも西武池袋駅で当月の名酒というのを買って持参するのを習慣にしていた。8〜10人くらいが集まり、田村大三先生のお話を中心に、指笛の話に花を咲かせた。山本静海先生や武井さんの御料理はいつも美味しかった。田村先生はいつも指笛の灯が消えるのではないかと心配されていた。生涯現役で指をくわえたまま死にたい。だから棺桶は横幅の広いのを用意しておいてくれとおっしゃっていた。千葉まで帰るために21時過ぎには、退散したが、あるとき、お洒を飲み過ぎ遅くなった上に、池袋から乗った丸の内線で寝てしまい、目が覚めたら東京駅だった。夜中の12時を過ぎていた。駅で夜を明かして始発の総武線に乗って帰宅した。指笛の灯を消さないように指笛をライフワークとし頑張ろうと心に誓った。1997年6月からは、山本静海先生の月一回のレッスンを受けることになり、25の会には出席しなくなった。
■頻繁に送ったFAX
■べルカント歌唱法とコンコーネ50番
■ハンドホイッスル(HanWwistle)
■「あえ あえ」
■「世界に届け指笛の音」
■指の選択 1995年12月 自著「世界に届け指笛の音」の原稿を田村大三先生に見て頂いた。「人さし指は右手がいいのでは。」とご意見があった。田村大三先生は、右利きで両手を組むと右手の親指が上になるから右手人さし指を口に入れると手のラッパの組み方がしっくりするからである。しかし、先生がほとんど「トレモロ」をほとんどやらなかったのは利き腕側の右手がうまく使えないからだと思う。私は右利きで、手を組むと左手の親指が上になるから左手人さし指を口に入れる。手の組み方がしっくりし利き腕側の右手・指を使って「トレモロ」、「トリル」がやりやすい。統計的に右利きの人は手を組むと左手の親指が上になる人の方が多い。原稿を直さないことにした。右利きは左手の人さし指を口に入れるべきである。ウィルスや風邪が流行ることもある。指を口に入れることに抵抗のある人も多い。握手は右手でする。トイレにも行く。物を持つ、触る。衞生的にも、気分的にも、やはり指笛は、左手の人さし指で吹くのが良い。
■舌苔(ぜったい) 舌のこけ
■ネットによる指笛の普及活動 ■音程第ー 音程の正確でない演奏を聞くのは苦痛。リズム、呼吸法、ビブラート、音の強弱、全て良くても、音程が正確でなかったら上手には聞こえない。「ド」にもいろいろある。微妙に高い音は明るく、微妙に低い音は暗い。微妙な音程が「音の表情」になっている。 |
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