倍 音 ・ 裏 声 倍 音 

ホームに戻る  指笛の吹き方(上級
最終書き込み.2006/12/25

 指笛の音は周波数の異なる正弦(Sin)波が合成されたものと考えられる。基本波を基音といい、ラ(A)は440Hz。基音の整数倍の周波数の音を倍音(高調波)という。指笛の音=基本波十第2高調波十第3高調波十第4高調波十・・・・・。  倍音がのるか、のらないかは吹き方により、倍音(高調波)の含まれ具合で温かく深みのある音色になる。指笛の裏声(ひっくり返った音)は、第2高調波の状態であり人の裏声に相当する。ここでは、「裏声倍音」と呼ぶことにする。


(1)裏声倍音
   技巧に取り入れる 
  裏声倍音の出し方
      裏声倍音を大きな音にする 
      指の曲げ伸しによる裏声倍音
      裏声倍音トレモロ
      後付け裏声倍音装飾音 
  やまびこ裏声倍音の出し方
      後付け裏声倍音を使った演奏
     裏声倍音の矯正
(2)倍音
  倍音のための4点セット
      かまぼこ型の息にする
     下唇への息の当て方
      指笛に1オクターブ下の倍音が鳴る
      音の響き(倍音)の比較 

(1)裏 声 倍 音

技巧に取り入れる 裏声倍音(指笛であるがひっくり返った音)で吹いている人の指笛を普通の指笛に変えるためのあらゆる試みを行なってきた。その試みにより「裏声倍音 」というものが分ってきた。フルートやリコーダが1オクターブ高い音を出すことと同じ現象。楽器の場合は、その倍音を綺麗に出すことができる。「裏声倍音」は普通の指笛と合奏したりデュエットをすると音量、音色であわない。しかし、ソロで演奏すると春風のようなさわやかさな音色で素晴らしい。ここでは、「裏声倍音」を、高級技巧の位置付けで「音楽表現」に使えるようにする。
  参考1 ロニー・ロナルド氏の「裏声倍音」 舌の裏側に小指と人さし指をつける吹き方で、指先を離しぎみにすると「裏声倍音」が容易にできる。ロニーロナルド氏は、演奏の中に「裏声倍音」を後付装飾音として使い、高度な技巧表現をしている。

参考 3 田村大三先生の「裏声倍音」  田村大三先生の豪快な音色は「裏声倍音」の活用にある。田村大三先生が指笛を吹くと、まるで「ホイッスル」のような迫力である。それを可能とするは、 @人さし指は力を入れずゆるく曲げる。A下顎を外れるほどに前に出す。B上下の唇の間隔をひろくする。C上唇は脱力して吹く。 であり、「裏声倍音」を稀に「前打装飾音」に使う。他の人が「裏声倍音」を「前打装飾音」に使えないは、人さし指をゆるく曲げると音が出なくなってしまうからである。
参考 3 「人差し指 1本指 指笛」 での「裏声倍音」  N女史は、全ての演奏を「裏声倍音」のみで行なっている。第二関節を直角に曲げ、第ー関節は、ほとんど曲げない。浅く入れ、第二関節(ー番厚い部分)を上下唇でほわっとはさむ吹き方。


裏声倍音の出し方「人差し指 1本指 指笛」

第1ステップ 第二関節を直角に曲げ、第ー関節は、ほとんど曲げない。浅く入れ、第二関節(ー番厚い部分)を上下唇でほわっとはさむ

第2ステップ 普通の指笛の吹き方から @指をかなりゆるく曲げる。A上下歯、上下唇の間隔をできるだけ広くする。B上唇をあげる。(上下の唇に力を入れタコのように唇をめくりだす。C手は水平より高くする。D息を下唇の1点に集中する。 とする。このまま、手・指・唇を変えずに、息を下唇全体に拡散させるように吹けば倍音を含んだ)普通の指笛音になる。


裏声倍音を大きくする 
 
曲の中に裏声倍音を入れるには、裏声倍音を指笛のように大きな音で出せるようにする。@指をかなりゆるく曲げる。A口腔を広くする。B上下の歯を広くあける。 かなり大きな音になる。


指の曲げのばしによる裏声倍音 

  @指をゆるく曲げる。A上下歯、上下唇の間隔を広くする。B上唇をあげる。C下あごを出す。 の4点を「指笛」と裏声倍音」の共通とする。指笛」から裏声倍音」にするには、人さし指を曲げ方をゆるくする。「裏声倍音」から指笛」にするには曲げ方を深くすればいい。


裏声倍音トレモロ 

  裏声倍音トレモロの方法(下唇、あご、曲げ角度)
(1)「指笛音」    「指笛音」は曲げた人さし指を深く入れて出す。
(2)「裏声倍音」  @下唇を下げて倍音を出す。A同時にあごも少し下げる。B同時に曲げた人差し指を少し開いて曲げ角度をゆるくする。
(3)「指笛音」  指笛音に戻すために、@下唇を上げる。Aあごも上げ
て元に戻す。B人差し指を元の角度に戻す。(1)→(2)→(3)→(2)→(3)・・・・ 繰り返す。

◆高速裏声倍音トレモロ(下唇のみ動かす)
あご、指の動きをなくして、下唇のみを上下に動かして (1)指笛音→(2)裏声倍音→(3)指笛音→・・・とする。


後付け裏声倍音装飾音 

 繁華街の駐車場から聞こえる小さくて素敵な音に吸い寄せられた。車を誘導するおじいさんがホイッスル(呼び子)を弱く吹いていた。「へえ〜、ホイッスルがこんなにいい音するなんて。」 弱く吹くので音がひっくりかえって裏声倍音になっている。もし、ホイッスルでそのまま強く吹くと巨大な音になり、最後に息を弱くすると、音がひっくり返って裏声倍音に戻る。構造的に指笛は、息の強弱で同じことができる。指笛の「後付け裏声倍音装飾音」は、「指笛  裏声奏法」の発展技術。

 「後付け裏声倍音装飾音」 ニー・ロナルドさんの指笛の後付け裏声倍音装飾音の録音を聞いてみた。可愛らしい感じがした。指笛の密かな楽しみの1つというところ。多分、指笛の演奏に使っても裏声倍音の分る人は少ないと思われる。

やり方法 @指をゆるく曲げる。A上下歯、上下唇の間隔を広くする。B上唇をあげる。Cあごは、外れるほどに前に出す。 音をのばした後息を弱くすると指笛音から裏声倍音に転じる。


「やまびこ」裏声倍音の出し方

 「ホーヒー」  「ピーヒー」 「ポーヒー」のように大きな音を出し「ヒー」裏声倍音に転じる。裏声倍音に転じるには、上下の歯をあけ、下唇を下げ、人さし指をひらく(曲げ角度を浅くする)と良い。どの音でも裏声倍音に転じることができる。、「やまびこ」に聞こえる。

裏声倍音がでない対策 @上唇を上げて上の穴を大きくする。A指を上下唇でゆるくはさみ、上下の唇の間隔を広くする。口の周りの筋肉(口輪筋)から力を抜く。 B下唇にかぶせず、突き出し下げる。Cド→ソ レ→ラ ミ→シ のように5度上の倍音になることを意識する。最後で息を弱くする。

裏声倍音の正確な理解 

@口の中のビンの深さが同じなのに、人さし指をひらき、下唇を下げることで、ド→のように5度上の裏声倍音に転じる。

A裏声倍音になる息とは?  「指笛音」となる息と裏声倍音」になる息に違いがある。「指笛音」の息は水道の蛇口から出る太さ均等の棒状の筒であり(単位面積当り密度の濃い息)、裏声倍音」の息はホースから出た水が広がって最後はシャワー状になるもの。先に行く程広がる。(単位面積当り粗い息) 当然下唇に当ったときのカルマンの渦巻も違ったものになる。★先ほど広がる。・・・・・・・上下唇の間隔を広く、下唇を下げる。★シャワー状・・・・指を浅く曲げる。カマボコ形息の筒を太くする。


裏声倍音を使った演奏

【1】曲の選択  唱歌「雪」 で、「ゆーきや」を「ホーヒ ホーでのように付点四部音符の後の音を裏声倍音転じ録音を聞いてみる。かわいらしく聞きごたえがある。十分に、曲中での活用が可能。ヨーデルにも向いている。

【2】後付装飾音  「ホーヒ 」とする。

【3】練習曲 裏声倍音練習曲「H00HI」を作曲した。楽しい曲ができた。


裏声倍音の矯正 指笛の裏声倍音はフルー卜、リコーダなどの高音部に相当する。裏声倍音のみで吹いている人を普通の指笛に変えるのは至難の業。
●タイプ1

(1)裏声倍音でその人の最底音を出してもらう。
(2)裏声倍音の最底音の3度下の音を示し、舌先を強く下げ息を吐いてもらう。裏声倍音の最底音以下の音を出そうとするので裏声倍音は出ずに代りに普通の指笛の音が出る。


基本に戻る。アルプスの指笛に戻る。裏声倍音」となってしまったり、裏声倍音」しか出せないのは、最初、音を出すとき、あまり強く吹かないで音を出させる指導方法の問題と考える。

(1)舌先を上側に巻いて折りその上側に2本の指先をつける。指の腹で舌先の裏側を上から押さえる形になる。強く吹いて音を出す。舌先はほぼ固定されているので曲の演奏は難しい。
(2)慣れたら、指笛 2本指 初級 に移る。


(2)倍 音


倍音のための4点セット 1995年12月のことだった。 茂原の岬教会で開催された田村大三クリスマス指笛コンサートを家族揃って聞きに行った。昼寝から覚めたばかりの田村先生はよたよたと会場に姿を現わした。80才を超える高齢だし大大夫かなと心配した。最初の曲は、音がかすれていたが、倍音の入り混った豪快な音色に魅かれた。演奏が進むにつれどんどん元気になった。杞憂だった。「タンホイザー大行進曲」のとき、「高校で吹奏楽をやっていたんだったらー緒に吹いてみませんか。」と声をかけられ先生と交互にカーネギーホールでの演奏録音に合せて吹いた。A(ラ)の高音を楽々と出したのには驚いた。田村先生は「あごを外れるほど前に出します。」と言って横を向き下あごを突き出し観客を笑わせた。「倍音の入り混った豪快な音色」を自分なりに再現するのに11年かかった。再現のための必要条件  @人さし指を「裏声倍音」が出るように浅く曲げる。A上下の歯の間隔を最大にする。B上唇をあげる。Cあごを最大限に前に出す。の4点セットを行うこと。特に重要なのは、上下の歯の間隔を最大にすること。


かまぼこ型の息にする 
下唇にぶつける息の筒の断面の形を「かまぼこ型」と意識し「指笛音」の上に「倍音」を控えぎみに乗せて吹くと「指笛音」の上に「倍音」がほんのり乗って音色に深みが出る。上唇から完全に力を抜いた状態で上唇を「かまぼこ型」にして吹くと息の筒の断面の形が「●」でなく、「碁石の形」に近づいて息が横長になる。口の左右のはしから息を漏らすぐらいの気持ちで吹く。「かまぼこ型」の息は、切れ長の「目」にも近い。通常に吹くと黒目ないし瞳孔の「●」が下唇を局所的に狭くへこますが「かまぼこ型」の息は均等の圧力で広い部分にぶつかり下唇がへこむことはない。目の「白目」の部分が下唇の左右までまんべんなく幅広くぶつかり倍音を生む。


下唇への息の当て方  
 下唇への息の当て方次第で倍音が出る。下あごをできるだけ前に出し、息を下唇のより内側に当てると @ほっぺをふくらませなくても、A口輪筋をゆるませなくても B下唇をめくり出さなくても C上唇をあげなくても、倍音が出る。

基礎練習  C D E F


指笛に1オクターブ下の倍音が鳴る

♪ 指笛の他にもうーつの音がする  
 
誰もいない公園で指笛を吹いた。誰かが口笛で真似をする。いたずらをしているのかな?まわりを見回したが誰もいない。また指笛を吹いた。また、聞こえる。本当に誰もいない。何となく口のあたりが変! まさか!指笛と同時にもう1つの音が口から出ている。1オクターブ下の倍音が再現 試行錯誤の結果、4ケ月後に、あのもうーつの音が再現し録音にも成功した。とても緩かくて寛容な感じがする。指笛の丁度1オクターブ下の倍音が出ている。 再現性  @人さし指を浅めに入れる。A下唇の感覚を鋭くし、普通の指笛よりも下唇の少し内側に息を当てる。息の当る面積を多くする。B下唇にあたる息を小さな丸「●」から「■■」のように横長にする。C口を「あ」の形にして上唇を高く上げ、上下唇の間隔を最大にする。口輪筋は弛緩する。Dあごを最大限に前に出す。E声帯のファルセット(裏声状熊)を徹底する。
科学的説明  @指笛の音に、上あごと舌の上側で作られる空間が共鳴して鳴っている現象。Aいろいろな音で共鳴するのは口腔容積を変えたりほっぺをふくらませたりするから。


音の響き(倍音)の比較 
音の響き(倍音)は次の順に良くなる  ほっぺをふくらませる  舌根を前に出して咽頭腔を横に広げる  あくびのようにして口蓋垂を高くする  更に咽頭腔を横に広げる  鼻腔を共鳴させる。

声楽が鼻腔を振動させるように指笛でも鼻腔を振動させることができる。他の楽器では難しい。指笛を演奏するとき、添える右手人差し指で鼻の穴を押えて鼻腔を振動させる。もうー方の穴から息と音が出る。脳天まで指笛の音が振動しているような感じになる。鼻腔の振動は音の始めだけで良い。

手のラッパの倍音 先の小さなラッパ < 片手  先の開いたラッパ(高音の倍音が増幅)