小旅行が好き
前回はもらった年終奨金をみんな使ってしまう私たちの事を書きました。(お父さんに怒られるから内緒ですよ。)私たちは大きな買い物ができないので小さな消費で気を紛らわせます。たとえば小さな旅行なんかです。去年から各週で土曜日も休みになりましたので小さな旅行をする機会が増えました。小さな旅行でもがんばって海外旅行をする人も中にはいます。
今までの身近な海外旅行は香港とマカオでした。両区域とも自由圏でしたが香港とマカオは共産圏になったので気軽に出かけられなくなりました。
昨年より短期間の旅行として台湾から沖縄やフィリッンのスービック湾へ行く航海が流行し始めました。これは当然10年に1度の大旅行の事ですよ。台湾人はいつでも出かける余裕はありません。(私たちは自分のことを台湾人と呼称するのが習慣です。)
ギャンブル好きの台湾人
賭博、台湾人は賭博が好きです、台湾ではもちろん非合法ですから、賭博をしたいお金持は今まではマカオに行っていました。マカオが中共になる以前にはVisaは要りませんでした。マカオに飛行場があります。台湾から飛行機で1時間程のすぐ近くです。飛行機がついてから15分後にカジノの席についているのが賭博師自慢でした。しかし、マカオが中共になる1年前くらい前から行きにくくなりました。
そんなことに注目したのが海外の海運業者です。基隆港から2泊程度でフィリッピンや琉球に行くクルージングです。航海中にカジノを開きます。クルーズだけならば出かけないのでしょうが、多くの人たちが賭博の魅力に引かれて航海に参加するようです。クルーズというと豪華なイメージかもしれませんが費用は日本円で3万円程度ですから飛行機で行く旅行より安いようです。
寶瓶星号のミステリー
航海には危険が付き物です。もし日本やアメリカの方が船の上から人が消えたり、盗賊にであったら国際的な大騒ぎになります。ところが国交のない私たちの国では自分で解決しなければなりません。
年末の4カ月の間に同じ海運会社の郵輪船(定期航路船)で3度の事件が発生しています。
9月15日 処女星号台湾の旅客林某さんが、失踪しました。捜査権はシンガポールとパナマにあるので、両国の警察が調べているそうです。林さんの両親は台湾の外交部を通じてシンガポールにある会社へ問い合わせをしていますが、一向にはかどりません。
12月5日 寶瓶星号VIPとして乗り込んだ柯さんは、外国語をしゃべる(中国語でない)強盗に船室に押し入れられました.貴金属と現金を合わせて台湾元300万元(約1000万円)を奪われてしまいました。台湾の港についてから船内をくまなく調べたのですが盗賊や盗品は見つかりませんでした。VIP区域の廊下にはヴィデオで監視していましたが記録はありません。船室の内から鍵を掛けている限り外から開かない構造になっているのですが、不思議な事に賊は鍵をすんなり開けて進入しています。寶瓶星号はパナマ船籍のシンガポールを母港とする船舶です。海運会社のオーナーはマレーシアの集団です。国を跨った組織となると複雑で現在の台湾には手が出ません。私たち国民が失踪し到着港が我が国であるのですから我が国の捜査権を主張したいのですが外交の壁には手が出ません.
寶瓶号は排水量4000トン、乗客1700人、乗員750人。最大速度21ノットの客船です。
http://www.starcruises.com.tw
残された妻の悲しみ
12月28日 寶瓶星号卓夫妻は新婚7年を記念して航海に乗船しました。ところが基隆に帰る前にご主人の卓さんは賭博場で清算(勝金の受領)をしてくると出かけたまま戻りません。確かにカジノの画像記録では卓さんが金を受け取っているのが写っているのがあります。その後の消息は不明です。船を基隆港から出航させずに、船内をくまなく調べてもなんの手がかりもありません。いつまでも出航させないと外交問題に発展するので、寶瓶星号は基隆港を出港しました。ご夫人は捜索の間さびしく待っていました。待合室の夫人の姿はとても悲惨な印象に残りました。
1月3日台北市議会議員は失踪した2家族と記者会見を開きました。「船舶の安全と、失踪者の捜査が終わるまでは海運会社の営業を停止するよう。」と提案をしました。それに対して船舶会社は「現在事故調査中であり商行為の停止要求は不公平である。」また海運会社の公関(広報部)は「保全は完璧におこなっております、保安要員は全部で27人、4人一組になり24時間体制で管理をしています。今年の初めには36台の監視カメラを増設設置しました。改装費用は100万ドルで盲点はありませんご安心ください。」と表明しています。
外交部の行動
台湾の外交部(外務省)は海運会社に対して消費者の利益を保護するよう注意を促し、また、関係者が安全措置、カジノの調査をすることを要望しておりますがまだ実現しておりません。
謎の失踪
ギャンブルの影には不思議な集団があります。そのため背景を探るのは難しくなります。一方事故である可能性も十分にありますので納得の行く調査が必要であると考えます。しかし外交の壁に阻まれて一向に調査は進みません。
台湾と外交関係のある国は少ないのです。従い今回のような事故の場合は関係機関の連動が計りにくく没有方法(しかたのない)です。国際機構と連動しないとさまざまな不都合がありそこ知れぬ情けなさが込み上げます。
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謝怡芬
By Yi-Fen Hsieh |