健康維持に最も重要なたんぱく質(アミノ酸)Shakleeは実に様々の「健康科学」学習の場でした。何故たんぱく質が重要なのか、そんなこと知る機会は滅多に無いので幸運でした。しかも肝心な実践方法まで用意されていたのです。では復習、再確認です・・・・ "第1位のもの"が示唆するたんぱく質の重要な働き・・・・ビフテキに憧れた食料事情の悪い戦後の時代を通り抜け、一転して今日は、"飽食の時代"といわれています。脂肪の摂り過ぎ、心臓病の増加、子どもの成人病?などの問題が指摘される中で、今、たんぱく質についても、良質なたんぱく質の摂取が求められています。もともと、たんぱく質(protain)という言葉は、ギリシャ語のproteios(第1位のもの)にちなんで名付けられ、"最も大切な"という意味を表しています。このことは、たんぱく質が生命を与える栄養素であるということを端的に語っています。 しばしば「たんぱく質に生命が宿る」といわれるのもこのためです。それゆえに、たんぱく質は、科学的意味からも、現在知られているな中でもっとも重要な有機化合物と言われ、次にあげるような働き(機能)を持っていることが知られています。 ●体の組織をつくり、維持する。 ●体内のすべての化学反応をコントロールし、消化・新陳代謝・体温などの調整を行う酵素とホルモンをつくる。 ●DNA(デオキシリボ核酸)の一部として遺伝子情報、ひいてはすべての遺伝形質をコントロールする。
このように、たんぱく質は、私たちの体と生命の維持に、きわめて重大な役割を果たしています。その間、体内では数知れない細胞や組織が入れ替わり、この絶え間ない生まれ変わりの主役となっているのが、たんぱく質です。とはいっても、肉や魚、卵などを食べても、これがそのまま私たちの体を構成するたんぱく質に置き換わるわけではありません。胃や腸で、いろいろな酵素の働きを受けて、最後に、腸壁から吸収されやすいアミノ酸にまで分解され、初めて血や肉をつくる"体たんぱく"の材料として使われることとなります。 ところで、私たちの体を構成するたんぱく質は、約20種類ものアミノ酸(表−4)から成っていて、そのうちある種のアミノ酸は私たちの体の中でつくられることが知られています。ただ、どうしても、体内でつくることのできないアミノ酸が8種類(幼児の場合は9種類)あり、これが「必須アミノ酸」と呼ばれているものです。この必須アミノ酸だけは、体内でつくることができないので、毎日の食事の中から適量を摂らなければなりません。 しかも、その各々をバランスよく摂ることが不可欠で、この8種類の必須アミノ酸のうち一つでも不足すると、他の必須アミノ酸がいくらあっても、体に必要なたんぱく質はつくれないことになります。 たとえば、8種類の必須アミノ酸の板で囲んだ桶があるとして、このうちリジンの板だけが低かったとしたら、いくら桶に水を注いでも、リジンの板の高さまでしか溜まらないというわけで、これを「たんぱく質の桶」と呼んでいます。したがって、「リジン」が極端に少ない小麦粉は、リジンの量に見合うだけのたんぱく質だけしかつくれず、それ以外のアミノ酸は余っていても役に立たないというわけです。 かって、学校給食のパンに「リジン」を添加するという話がもちあがった背景には、このような理由があったのです。 上手なたんぱく質摂取で、新しい食習慣を始めようたんぱく質源には、動物性のものと植物性のものがあるわけですが、一般的に動物性のたんぱく質に対し、植物性のたんぱく質は、必須アミノ酸のバランスが悪く、どうしても不足する部分が出てきてしまいます。各種の食品に含まれるアミノ酸を参考にしますと、(図1)のように卵や肉などの動物性たんぱく源は比較的理想に近い配合で必須アミノ酸が含まれています。
これに対し、植物性たんぱく質の代表である大豆や小麦粉、また精白米にしても、「たんぱく質の桶」の板が短い(不足する)部分が目立ちます。その点、確かに、効率だけを考えるならば、動物性食品を摂った方が、必須アミノ酸の摂取には有利なように思えます。しかし、動物性食品を摂りすぎると、どうしても動物性脂肪、とくにコレステロールの摂り過ぎが起こりがちになってきます。動脈硬化や心臓病などは、脂肪の多い食事が原因と指摘した「マクガバン・リポートアメリカ上院栄養問題特別委員会報告」に驚いたアメリカの人たちが、動物性脂肪の摂取を、それこそ懸命になって抑えたことは、すでに皆様もご存知の通りです。ちなみに、マクガバン・リポートでは、動物性と植物性の割合を1:2とし、エネルギーの栄養素別摂取構成比は<糖質58%、たんぱく質12%、脂肪30%>を目標と定めています。 一方、わが国では、<糖質60%、たんぱく質15%、脂肪25%>を目標としていますが、脂肪の摂取はそのウエイトが年毎に高まり、平均値ですでに上限の25%に達してしまっています。日本でも、心臓病などが増えてきている昨今、その食生活を考えると、脂肪の場合だけでなく、たんぱく質の摂取についても、今後、植物性のもののウエイトを高めていく必要があるといえます。 昭和61年の「国民栄養調査成績の概要」でも、すでに、日本人の平均たんぱく質摂取量78.9gのうち、動物性たんぱくは40.1gと、50%を超えています。となれば、これ以上動物性脂肪の摂取を増やさないためにも、植物性の食品からたんぱく質摂取を考えるべきでしょう。
先程の説明では、植物性たんぱく質は、必須アミノ酸の構成バランスが悪いと述べましたが、「食べ併せ」をうまく行えば、必須アミノ酸をバランスよく摂ることは、十分に可能です。世界中の国々で、豆・米・とうもろこしなどを上手に組み合わせてきたのです。日本では、例えば、「リジン」の不足しているご飯(精白米)を納豆が、納豆に不足している「含硫アミノ酸」(体たんぱくを構成しないアミノ酸)をご飯が、というように互いに不足するアミノ酸を補いあってくれるというわけです。ですから、米食に豆腐や納豆などの大豆製品をおかずとして加えたり、ナッツ類をとったりする工夫で、必須アミノ酸のバランスをとり、上手に植物性たんぱく質の摂取を増やしていくことを心がけていきましょう。 大豆イソフラボンについては別項で復習します。 |