ペットボトルで出来た駅員



JR東日本は 
とうとう公表した

駅員の正体が
ペットボトル で あったと

そういえば 
この間見た 
山手線の車掌は
首すじのあたりが
プラスチックで
出来ていたっけ

ほとんど起伏のない
なだらかな体躯
透き通る素肌の
いちばん奥に
狩りの入り江の夕凪をみました
水草の茂みに鳥が啼き
黄色い液体が湯気を放つ黄金の刻
JR東日本の駅員
それは暖かな海

彼は
乗務員室で
自らに蓋をして
ぎゅっと蓋をして
それをしっかり確認して
それからあとは 
さざ波も津波も
輪廻の申し送りと同じ温度で
白い手袋を差し出して
見送ります

宝物をかくした身体が長い影を引くプラットホーム

出発進行ォ!

車掌さん・・・・
あなたのそのくびれのない胴体を抱かせてください
まだ黄色いお水が残っているならその透明な胴体を
青に赤に黄金にどんな空の色にもあっさり染まってしまうその胴体を
大きな手の強い力で握ったらつぶれてしまいそうな胴体を
夕映えであぶったらぐにゃりと倒れるそのやわな胴体を

あなたの腹部に
耳をあてたら
ペットボトルの
海に迷った
小さな手紙を
見つけられる 
かもしれない