アコガレ
朝、いつもすれ違うあの人。
名前も何も知らない。
遠目でいつもじっとミツメテルワタシ
心の中で別の自分が「ハナシカケテミナヨ」と囁く。
もう一人の自分は「ハズカシイ」と呟く。
いつも言い出せない。
きっかけが欲しいとあれこれ悩んでいると
あの人はもう、ずっと先に行ってしまっている。
今日こそは今日こそは、と思っていたその時
あの人から声をかけ始めてくれたの。
今日の朝は、昨日までとは一味違う。
だって、あこがれのあの人は今、私の隣にいるのだから。