a wish

 

 

死に方も死に場所も選べない

だけど、

叶えられるなら、あの場所で。

 

それはいつもの如く、唐突だった。

 

「お前はどんな死に方がいいんだ?」

そんな問いに答える義理なんかなくて

黙っていると今度は別の質問が飛んできた。

「じゃあ、どこでなら死んでもいい?」

どっちも意味は一緒だと思ったから、その問いも無視した。

 

「なんで無視すんだよ? なあってば」

「うるさい。そんなこと聞いてどうするんだ」

「いいじゃんかよ」

 

軽い口調とは裏腹にその表情は案外真剣で。

仕方ない。

 

「同じだろ」

誰と、とは聞かれなかった。

ただ満足そうな笑みが浮かんだ。

 

 

そう、

答えは一つしかない。

 

ソラ以外で死ぬつもりなんかない。

 

俺もお前も、それを望んでいる。

叶えられないかもしれないけれど。

 

生きるのも死ぬのもたった一つの場所で。

あの冷たく優しい漆黒の海で。