antinomy
ガラス越しに背中を合わせているようだった。
正反対のように見えて、
その実、根幹を成すものは同じなのだと───。
楽しげに、無邪気に風を渡る小鳥の姿に、
獰猛で狡猾な猛禽の本性を隠している。
瀟洒な語り口と静かに沈む眼差しに、
鋭い嘴と鋭利な爪が潜んでいる。
エースという名の最高の死の翼。
優しいだけでも明朗なだけでもない。
人の汚濁を知り、なお。
信頼も欺瞞もその手に呑みこんでゆく強さ。
だからこそ。
「スパルタニアン、出撃用意!」
冷徹で無慈悲な、
唯一絶対の言葉を紡ぎだせる。
返るのは最上の戦果。
誰にも真似できない漆黒の嵐。
生と死の狭間に横たわる絆。
相反するすべてが真実。
それが───。
己が知る彼らの姿。