日本一小さな港「小良ケ浜」
富岡町

 周囲を断崖(だんがい)絶壁に囲まれた小さな入り江。そこは日本一小さな港≠ニいわれた福島県富岡町の小良ケ浜(おらがはま)漁港。

 昭和63年、開港から70年の歴史に幕を閉じたが、大正時代の遺産として今もその面影がしのばれる。

 この漁港は、大正7年に地元の網元だった三瓶一見翁が私財を投入して独力で海につながる湾洞を掘って港を開いたという。

 船の係留岸壁はなく、出入港のつど上架施設により船の上下架作業が行われていたとされ、港内には当時の施設の一部が残る。

 今は漁港に通じる道が崩壊により車両進入禁止区域になっており、港までは歩くほかない。

 隣接する小良ケ浜灯台が建つがけの上から港を見下ろしていると、「港内に寄せる白波だけは昔と変わってないよ」。

 釣り場を後にする地元の人たちからそんな言葉が聞かれた。

(平成19年8月23日付)


カメラスケッチ

港に通じる道は途中で崩れているため車の通行はできない



潮騒を耳にしながら緑に囲まれた小道を歩く。




路傍には開港者・三瓶翁の碑が建てられている



今も残る上架施設の一部。港内の船をこれで上下させていた



上架施設跡から見た港内




港内に面したがけは見事に削り取られている

港内に隣接する小良ケ浜灯台


灯台から見る海岸線はまさに断崖絶壁





  
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