◆ コラム(1999,June)
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1999年 5月
さて、このコラムの一番最初に取り上げた「同窓会と公益法人」です
が、論点が上手く纏まってないために、感情的な受け取り方をされた方
もいるようですし、再度、論点を整理しましょう。(論点は判っているけど、感情的になってしまっているという方には、
こちらをご覧下さい。)
1 官主導で作られた公益法人への、国家公務員の天下りなどが問題視さ
れる中、公益法人認可の敷居は高くなっている。既存の公益法人すら、
活動の公益性が小さい場合は、公益法人の認可の取消すらありうる状態
になっている。2 そのような中、公益法人とは、真に公益性があることが求められてい
て、同窓会は「特定の集団のための組織であり、公益法人としては不適
当」と、国の指針で銘記されている。3 にもかかわらず、同窓会(あるいは、同窓会を母胎とした組織)を公
益法人にするために、比較的高額の募金を求める動きがある。
この活動は、1・2を知らないのであれば無責任な話であるし、知っ
ているので有れば、そのことに対する事前の説明もなく募金を呼びかけ
るのは、おかしい行為ではないか。4 真に公益法人たる活動を目指す組織を作るので有れば、同窓会活動と
のどんぶり勘定は許されず、同窓会としてのメリットはない。(メリッ
トが有れば、それは「真の公益性」に反する。)
さすれば、学校の100周年記念事業として同窓会が実施するのは如
何なものか。もっと、直接的に母校の充実を計る記念事業が出来るので
はないか。ここまでが、前回の論点です。加えて
5 公益法人の活動内容として挙げられている内容は、確かに熊本県の教
育に貢献するが、さすれば、その活動に共鳴する他校のOBの浄財も仰
ぐことで より 財政基盤を充実し、熊本県の教育に対する理想の実現を
目指す「同志」を幅広く集めることが肝要ではないか。
その場合、特定の学校の同窓会を母胎とすることは、趣旨に賛同する
他校のOBの参加の敷居を高くするだけで、プラス要因は全くない。6 公益法人が成立したとして、その活動が、真の公益性を保ちうるか。
このような、母校設立100周年記念事業として募金して出来た組織が
「母校のためだけの活動は出来ない」ことをOBが知った場合、いくら
熊本県全体の教育に貢献しうるとしても、諒解を得られるものか。
あるいは、同窓会組織が元である以上、公益性に反し、母校の学生を
特別扱いしてしまうのではないか。また、「どうせ、あの学校の同窓会
組織だから」と他校の学生が初めから諦めてしまうのではないか。)さらに、根拠のない、穿った物の見方としては、
7 本来出来ないはずの「同窓会組織の公益法人化」が、既に約束されて
いるので有れば、県・国の所管官庁の担当者は「公務員」としての義務
を果たしていないのではないか。
仮に、今後、他校の同窓会組織が、全く同様の公益法人を設立しよう
とした場合に、それらも同様に認めることが出来るのか。8 天下り先としての公益法人が問題視される中、この公益法人の役員人
事や、その役員に対する報酬について、具体的に考えられているのか。
(活動はともかく、元校長や教育畑の県議などの、天下りの受け皿化す
る可能性はないのか。)これらについての、論理的な説明は、なされていないと思います。
重ねて、書きます。
私は、この公益法人が目指す活動にケチを付ける気は、全くありません。
むしろ「素晴らしい活動を目指しているなぁ」と思います。これが、任意団体としての江原会が行うなら、あるいは、江原会と明確
に(もちろん、名称も、運営人も)切り離した公益法人が行うなら、賛同
し、(財布の中を見ながら)基金を拠出するでしょう。しかし、「100周年事業として」「同窓会を公益法人化」ということ
には、まったく納得できません。