ド レ ミ の 歌
『サウンド・オブ・ミュージック』
ある世代以上の人にとっては、恐らく最初に覚えるミュージカル・ナンバー。
もちろん、「ドレミの歌」が『サウンド・オブ・ミュージック』というミュージカルの曲だとは知らずに、幼稚園や学校で習うわけですが…。日本では、ペギー・葉山さんが
♪“ド〜はドーナツのド〜”と日本語の歌詞でヒットさせ、今でも広く歌われています。
『サウンド・オブ・ミュージック』に登場する子供たちは7人。ドレミファソラシドの音階も7つ。
歌うことを知らないという子供たちに、マリア(ジュリー・アンドリュース)は分かりやすくドレミを教えます。ザルツブルクの豊かな自然と美しい街並みをバックに、マリアと子供たちの歌声が響き渡ります。大掛かりなロケを取りいれたミュージカル映画の名場面のひとつといえます。
数え切れないほど繰り返し見た映画ですが、初めて私が意識的に見たのは中学2年の文化祭のとき。
英語の歌詞はほとんど分かりませんでしたが、部分部分で聴き取れるところもあり、英語の歌の愉しみを知った思いでの曲でもあります。
“Do- a deer a female deer” あたりは聴いただけでは分かりませんでしたが、“Mi-
a name I call myself” とか “Te- a drink
with jam and bread” ぐらいでしたら、聴き取れたわけです。
ドミミ、ミソソ、レファファ、ラシシ…の繰り返しに、ソードーラーファーミードーレーという旋律がのっていくくだりは、音階が歌詞になってうまく調和していて、楽しいことこのうえなし。
最後のJ・アンドリュースの熱唱は、その音域の広さに驚きました。彼女の独特の発音・発声は耳に心地よく響き、何度聴いても飽きません。
ここに掲げたイラストを描きながら気づいたのですが、歌の間に子供たちの服装が変わっていますね。
カーテンで作った服からはじまり、イラストにある洋服に変わり・・・と実はひとつの歌の間にいろんな服を着ていたのですねぇ…
上に掲げたレコード・ジャケットは、メリー・マーティン主演のブロードウェイ・ミュージカル版のものです。
1964年に日本で発売されたということですから、映画が公開される前になりますね。ジャケット裏面には「現在、20世紀フォックス社の手で映画化が進められていて…」と記されています。
アンドリュース版に慣れ親しんできたので、M・マーティンの歌声に最初は戸惑いましたが、やはりブローウェイ・スタアだけあって見事な歌いっぷリです。子供たちも元気いっぱい。お聴かせできないのが残念です・・・・
『サウンド・オブ・ミュージック』 製作25周年記念パーティーにて(1990年撮影)
中央にジュリー・アンドリュースとロバート・ワイズ監督
左右に子供たち 一人、二人…六人。 いないのは
フリードリッヒ君か? クルト君か?
(朝日・日曜版 91年9月15日付 より)