ベルAH-1S(AH-1E/F/C-NITE)コブラ
《シリアルナンバー》
| AH-1S |
AH-1E
 | 73401/73402 |
AH-1F
 | 73403/73448,73451/73458,73460/73472 |
C-NITE
 | 73449/73450,73459,73473/73492 |
《実機について》
原型はベトナム戦争の激化に伴いベル社が自主開発したモデル209で、初飛行は1965年9月7日です。UH-1Cのダイナミック・コンポーネントを流用し、胴体を再設計した攻撃ヘリコプターで、1966年3月にAH-1Gとしてアメリカ陸軍に採用されました。1967年6月に引き渡しが開始され、9月には早くもベトナムの戦場に登場、1,000機以上が生産されました。
胴体は再設計され前部胴体の幅はわずか95cmとなり、コクピットは前席にガナー、後席にパイロットを配置、メインローターはUH-1Cと同じ幅69cmの2枚ブレードで、エンジンはUH-1Hと同じT53-L-13(1,400shp)単発ですが、トランスミッションに合わせて1,100shpに減格使用しています。機首にはターレットを設置してM134 7.62mmミニガンとM129 40mm擲弾ランチャーを4種類の組み合わせで搭載でき、胴体側面のスタブウィングには左右4ヶ所のパイロンを設置して2.75inロケット弾ポッドなどを搭載できるようになっています。
ベトナム戦争後には対戦車攻撃任務が与えられ、AH-1GにBGM-71 TOW対戦車ミサイルの運用能力を付与し、機首先端に光学望遠鏡方式の照準装置TSU(Telescopic Sight Unit)を装備したAH-1Qが1974年に開発され、AH-1Gから290機あまりが改造されました。しかしエンジンのパワー不足が問題化したためT53-L-703(1.800shp)に換装しトランスミッションなどを強化したAH-1Sが1977年に開発されました。
AH-1Sではキャノピーが平面ガラスを組み合わせたものになり、太陽光線の乱反射を防ぎ被発見率の減少を図っています。AH-1SはAH-1Qからも改修されていますが、改修型はキャノピーが従来型のままです。AH-1Sには2段階の能力向上が適用されました。最初の武装強化型(Up-GunあるいはStep II)では機首のターレットが変更され、M197 20mm機関砲またはM230 30mmチェインガンが搭載できるようになったほか、M138機上ロケット射撃装置(RMS)が搭載されロケット弾の命中精度が向上しています。最終段階の近代化型(ModernizedあるいはStep III)では射撃統制コンピュータやヘッドアップディスプレイ(HUD)などを装備してより高度な攻撃能力が付与され、また電子機器や通信機器の新型化などが図られています。
その後1990年代前半になってアメリカ陸軍はAH-1Sシリーズの名称を改正し、AH-1S改修型(MOD)(AH-1Qからの改修機)→AH-1S、AH-1S量産型(PROD)→AH-1P、AH-1S武装強化型(ECAS)→AH-1E、AH-1S近代化型(MC)→AH-1Fと改称しています。陸上自衛隊が導入した機体は、最初の2機がAH-1S武装強化型、3号機以降はAH-1S近代化型で、アメリカ陸軍ではそれぞれAH-1E、AH-1Fと改称されていますが、陸上自衛隊ではどちらも導入時の呼称であるAH-1Sをそのまま使っています。
《自衛隊での使用状況》
陸上自衛隊では1977年にAH-1Sの導入を決定、まず評価テスト用にベル製のAH-1S武装強化型(AH-1E)を2機購入、1979年6月7日に1号機を、1980年6月に2号機を受領しました。その結果90機を装備することとなり、1982年から富士重工でライセンス生産されたAH-1S近代化型(AH-1F)の引き渡しが開始され、2000年12月14日にはライセンス生産最終号機となる90号機(#73492)を受領しました。73号機(#73473)以降は夜間攻撃能力を向上させた通称C-NITEと呼ばれるタイプとなり、既存の機体も3機が改修されています。また、最近はインテークの前に、ホバリング中にロケット弾を連続発射した際の酸素燃焼によるエンジンの一時的出力低下を解消するための、インレット・シールドと呼ばれるカバーが取り付けられている機体が増えています。なお、1,2号機(AH-1E)はすでに用途廃止となり、1号機は朝霞駐屯地の陸上自衛隊広報センターに展示されています。
なお、防衛庁はAH-1Sの後継となる次期戦闘ヘリコプターとしてAH-64Dアパッチ・ロングボウを選定したと2001年8月27日に発表しました。
《性能諸元》
| AH-1S(AH-1F)
|
| 主回転翼 | 直径13.4m,2枚羽根 |
| 胴体全幅 | 1.55m |
| 胴体全長 | 13.59m |
| 全高 | 4.00m |
| 運用重量 | 2,993kg |
| 最大離陸重量 | 4,536kg |
| 発動機 | ライカミングT53-L703 ターボシャフト×1 |
| 出力 | 1,800shp |
| 燃料容量 | 305gal(機内) |
| 最大速度 | 237km/h(外部搭載なし) |
| 実用上昇限度 | 12,400ft |
| 海面上昇率 | 1,620ft/min |
| 飛行航続距離 | 518km |
| 武装 | M197 20mmガトリング砲×1 BGM-71 TOW対戦車ミサイル×8〜16 2.75inロケット弾ポッド×2〜4 |
| 乗員 | 2名 |
《配備部隊》
| 部隊名 | 上位組織 |
| 第1対戦車ヘリコプター隊第1,第2飛行隊[IATH] | 北部方面航空隊 |
| 第2対戦車ヘリコプター隊第1,第2飛行隊[IIATH] | 東北方面航空隊 |
| 第3対戦車ヘリコプター隊第1,第2飛行隊[IIIATH] | 西部方面航空隊 |
| 第4対戦車ヘリコプター隊第1,第2飛行隊[IVATH] | 東部方面航空隊 |
| 第5対戦車ヘリコプター隊第1,第2飛行隊[VATH] | 中部方面航空隊 |
| 明野本校[S] | 航空学校 |
| 教育支援飛行隊[SD] |
| (霞ヶ浦分校→)霞ヶ浦校[SK] |
《部隊マーク》
第1対戦車ヘリコプター隊 |
| 制定 | 不明 |
| 図柄 | 緑地の三角に黒で「1」、赤で鎌首をもたげたコブラ、白でAH-1Sのシルエットをあしらったマーク |
| 記入位置 | 機首側面 |
第3対戦車ヘリコプター隊 |
| 制定 | 不明 |
| 図柄 | 緑で西洋ドラゴンをデザインしたマーク |
| 記入位置 | テイルブーム後端 |
《キット》
| 1/48 |
フジミ | AH-1S (AH-1E/F)
 | 陸自のAH-1Eが作れる1/48唯一のキット。ただし現在定番で出ている2種類の写真パッケージのキット(キットNo.Q6“シャークマウス霞ヶ浦分校42周年記念”とQ13“シャークマウス霞ヶ浦分校41周年記念”)は、どちらもC-NITEなので改造が必要です。
【限定版キット】
●記念塗装機[2種類]
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ハセガワ/ モノグラム | AH-1S (AH-1F)
 | 【限定版】レベルモノグラムの箱・デカール替え。下記の2種類のパッケージがリリースされています。
●通常版
●パイロットとガナーの立ち姿のレジン製フィギュア入り
|
レベル モノグラム | AH-1F | 元モノグラムのキット |
| 1/72 |
ハセガワ | AH-1S (AH-1F /C-NITE)
 | 現時点での最新キットで、C-NITEも作れるということになっていますが、機首のTSUのパーツは通常型のものしかないのでC-NITEにするには手を加えてやらなくてはなりません。また、インテーク前のカバーもパーツ化されています。 |
| フジミ | AH-1S (AH-1E/F)
 | 陸自のAH-1Eが作れる1/72唯一のキット。初代パッケージは陸自AH-1Eのみ、2代目パッケージは陸自AH-1Fのみ、3代目から5代目と現行の写真パッケージ(キットNo.V1)は陸自AH-1E/Fと米陸軍AH-1Fが、また現行の写真パッケージ(キットNo.F34“シャークマウス”)は陸自AH-1Fが作れます。
【限定版キット】
●記念塗装機
|
| ドイツレベル | AH-1S (AH-1E)
 | デカールはアメリカ陸軍機のみ。パーツ割りがフジミにクリソツなんですが。(^◇^;) |
| 1/80 |
イマイ | AH-1E
 | 【絶版】「ポケットメカシリーズ」という半端スケールなスナップタイトキット。同シリーズのKV-107II(スケールは1/118)と一緒のパッケージになったりして度々再販されました。 |
| 1/144 |
タカラ | AH-1S | 【限定版】番外編。2003年5月に限定発売された『ワールドタンクミュージアム大戦略エディション』 と、2003年6月発売の『ワールドタンクミュージアム第4弾』 のアイテムのひとつになっていたものです。塗装済み完成品なので番外としましたが、このスケールで唯一のものですし、またプラキットと並べても遜色のない出来です。 『大戦略エディション』の塗装は通常迷彩のみでしたが、『第4弾』のほうは通常迷彩、シャークマウス、冬季迷彩の3種類の塗装バリエーションがあります。また『第4弾』のほうには機首下の機関砲ターレットに付ける空薬莢受けが付いています。
|
| 1/700 |
ピットロード | AH-1S | 「現用艦船装備セットV」に付属。日の丸はデカールにありますがシリアルナンバーはありません。 |
ホワイト エンサイン モデル | AH-1 | 胴体はレジン製でモールドも何もありませんが、ローターはエッチングでシャープさではピカいちです。 |
《デカール》
| 1/48 |
フジミ |
キット付属 (霞ヶ浦分校42周年) | AH-1F (C-NITE) | 航空学校霞ヶ浦分校 |
| 2002年4月14日の航空学校霞ヶ浦分校創立42周年記念行事に登場した巨大シャークマウス機のデカール入りですが、この機体はC-NITEなので改造が必要です。 |
キット付属 (霞ヶ浦分校41周年) | AH-1F (C-NITE) | 航空学校霞ヶ浦分校 |
| 2001年4月15日の航空学校霞ヶ浦分校創立41周年記念行事に登場した巨大シャークマウス機のデカール入りですが、この機体はC-NITEなので改造が必要です。 |
キット付属 【絶版】 | AH-1E | 航空学校明野本校 |
| 航空学校教育支援飛行隊 |
AH-1F |
第1対戦車ヘリコプター隊 |
| 第2対戦車ヘリコプター隊 |
| 航空学校霞ヶ浦分校 |
| いずれも部隊記号のみ |
ハセガワ/ モノグラム | キット付属 【限定版】 | AH-1F | 第1対戦車ヘリコプター隊 |
| 第2対戦車ヘリコプター隊 |
| いずれも部隊記号のみ |
| トゥーボブズ | 48005 | AH-1F | 第1対戦車ヘリコプター隊 |
| シリアルはAH-1F(73429)ですがインストのイラストの胴体上下にはワイヤカッターが描かれてしまってます(苦笑)。なお、このシートには陸自のほかヨルダン空軍とバーレーン空軍のデカールが入っています。 |
| フライングパパス | 48MX01 | AH-1E | 航空学校教育支援飛行隊 |
| デカール自体はMDプリンターで印刷されたもので、赤や黄色あるいはグレーなどの中間色に網目が出ていますのでその点を承知した上で使いませう。ホビーセンターえんどうでのみ入手できます(通販可)。 |
| 1/72 |
ハセガワ | キット付属 | AH-1F /C-NITE | 第1対戦車ヘリコプター隊 |
| 第2対戦車ヘリコプター隊 |
| 第3対戦車ヘリコプター隊 |
| 第4対戦車ヘリコプター隊 |
| 第5対戦車ヘリコプター隊 |
| 航空学校明野本校 |
| 航空学校教育支援飛行隊 |
| 航空学校霞ヶ浦分校 |
| いずれも部隊記号のみ。1997年4月14日の霞ヶ浦駐屯地創立37周年記念行事に登場した巨大シャークマウス機のデカールも入っていますが、これを描いた機体はC-NITEなので注意が必要です。 |
| フジミ |
キット付属 (シャークマウス) | AH-1F (C-NITE) | 航空学校霞ヶ浦分校 |
| 2001年4月15日の航空学校霞ヶ浦分校創立41周年記念行事に登場した巨大シャークマウス機のデカール入りですが、この機体はC-NITEなので改造が必要です。 |
キット付属 (3代目以降の パッケージ) | AH-1E | 航空学校教育支援飛行隊 |
| AH-1F | 第1対戦車ヘリコプター隊 |
| いずれも部隊記号のみ |
キット付属 (2代目パッケージ) 【絶版】 | AH-1F | 航空学校明野本校 |
| 航空学校教育支援飛行隊 |
| 第1対戦車ヘリコプター隊 |
| 第2対戦車ヘリコプター隊 |
キット付属 (初代パッケージ) 【絶版】 | AH-1E | 航空学校教育支援飛行隊 |
| フライングパパス | 72MX01 | AH-1E | 航空学校教育支援飛行隊 |
| デカール自体はMDプリンターで印刷されたもので、赤や黄色あるいはグレーなどの中間色に網目が出ていますのでその点を承知した上で使いませう。ホビーセンターえんどうでのみ入手できます(通販可)。 |
| 1/144 |
アシタの デカール (MYKデザイン) | T-23 | AH-1F /C-NITE | 第1対戦車ヘリコプター隊 |
| 第2対戦車ヘリコプター隊 |
| 第3対戦車ヘリコプター隊 |
| 第4対戦車ヘリコプター隊 |
| 第5対戦車ヘリコプター隊 |
| 航空学校明野本校 |
| 航空学校教育支援飛行隊 |
| 航空学校霞ヶ浦分校 |
| いずれも部隊記号のみ。1997年、2001年、2002年の霞ヶ浦駐屯地創立記念行事に登場した巨大シャークマウス機のデカールも入っています。 |
 
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